さよなら妖精

さよなら妖精

小説・文芸
799円 (税込)

3pt

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一九九一年四月。雨宿りをする一人の少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国したとき、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶の中に――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。著者の出世作となった清新なボーイ・ミーツ・ガール・ミステリ。

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さよなら妖精 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    古典部シリーズや小市民シリーズみたいな感覚で読み始めたら、最後にズドンとものすごく重たい話だった。

    「ユーゴスラビアってなんか戦争とかしてた辺りだよね」くらいの知識とも呼べない知識しかなく、調べながら読んだ。
    “なんか戦争とかしてた辺り”と思ったことが、読後すごく恥ずかしく感じた。
    たった一人でも大切な人がいるだけで、何もできないけど、だからこそ心乱れる気持ちを忘れずにいたいと思う。
    今だって世界のあちこちで、戦争や紛争が日常の場所があって、それでも日本で知るニュースでは「まだ戦争やってんのか」と感じる程度。
    大人になると仕方ないで済ませてしまうこの気持ちを、10代のひたむきな目線で感じられたことはとても貴重だった。

    日常の謎や、高校生の日常の描写はいつも通り読んでいて楽しい。
    ベルーフシリーズとして太刀洗万智にまた会えるのも楽しみ。

    0
    2026年05月22日

    Posted by ブクログ

    過去に読んだものでも同じような感動があるとは限らない。だが、過去に読んだ本を再び開いた時、ああ、確かにこの本のここで感動したのだと思い出す事はある。
    米澤の作品はいつだって甘くない。甘いものが作品のあちこちに登場するのは今の内に甘いものを食べて苦さに備えておいて下さいよ、という気遣いなのかもしれない。
    遠い国からやって来たマーヤと出会うおれたち、そのやりとりは謎と異文化に溢れている。物語は突然、橋を外されたかの如く顔色を変えて結末に向かう。この展開が実にらしいのだが、今の時代を見ると悲しみに胸を打たれる、どころではなく刺されたような気持ちになる。

    0
    2026年05月21日

    Posted by ブクログ

    太刀洗万智シリーズを逆に読んでしまっている。
    最後が1作目で、主役ではない

    日常にある謎をメインに高校生による青春も感じさせるが、
    ユーゴスラビアのマーヤとの出会いによって社会情勢を取り入れているので『青い』という言葉では終われない。

    特に行動力に関していえば、高校生3年生という設定がまたもどかしさを助長させているように思う。
    日常という世界から出るのが難しい。
    しかし何だかんだ大人も『日常』に縛られている、というのは大人にならないと気付けない。

    見た目通りの人間なんて、いない。
    それはマーヤでも、太刀洗でも、きっとそうで、
    決めつけてかかると痛い目みるよね。

    -人間は、 殺されたお父さんのことは忘れても、
    奪われたお金の事は忘れません

    0
    2025年09月19日

    Posted by ブクログ

    私はこの手の話をアニメだったらこんな感じかなと想像する。その作品では、やはりマーヤは知的かつ好奇心旺盛で天真爛漫。太刀洗は、クールで口数が少ない。その他のキャラも個々に魅力があり、主人公は知能がではなく、バカである。

    米澤さんは、やはりオシャレだ。

    →濡れた路面に飛沫を上げる。その度におれは裾を太刀洗は靴下を濡らすのだ。

    →学校での他愛のない会話に価値を見出すとするならば、自分がなにを知っているか、ひいては何を知らないかを知ること。

    今月米澤作品しか読んでいない。

    0
    2025年05月19日

    購入済み

    1度読んだら忘れられない本

    生きているう内にこの本を読めて良かったと思う

    0
    2020年08月19日

    Posted by ブクログ

    「インシテミル」に続き、2作品目

    日本の高校生と海外から来た少女マーヤとの異文化交流、だけでは無い。
    主人公と同様、自分の無力さを突きつけられる話でした。
    旧ユーゴスラビアについて学び直しをしたい。

    0
    2026年06月25日

    Posted by ブクログ

    「王とサーカス」からの太刀洗女子の逆読み。

    米澤さんの「儚い羊たちの祝宴」や「満願」は、とても好きな作品です。
    そして、このデビューに近い「さよなら妖精」
    初出は2004年。著者の米澤穂信は1978年生まれですから、25、6歳の頃の作品になるのかと思います。そう考えると、驚くほど練れた、深い考察させる小説だと思いました。

    遠い東欧の地、ユーゴスラビアから来た少女との数か月。
    彼女が日本を去った後、残された言葉の端々から、彼女の国とその現状を考えていく物語となっています。

    物語の始まる1991年、旧ユーゴスラビアでは崩壊が始まり、やがてボスニア・ヘルツェゴビナ戦争へとつながっていきます。
    遠い国の出来事だったはずの戦争が、日本の高校生たちの思考を一挙に世界情勢へと向かわせる。印象的な展開でした。

    サラエボオリンピックが開催されたのは1984年。
    当時オリンピック会場だった場所が、のちに荒廃した姿で報道されていたのを、ぼんやりと覚えています。しかし、その背景にあるユーゴスラビアという国の特殊な成り立ちまで、考えることはありませんでした。

    本作のミステリーは、帰国した彼女が少しでも安定した場所にいてほしいという願いから生まれる推理でもあります。
    言ってしまえば、淡い希望のミステリーです。

    今読んでもとても素晴らしい作品ですが、発表当時は少し読者層が難しかったかもしれません。
    高校生を主人公にした物語としては重厚で、ミステリーとしては社会性が強い。
    社会派として読むには、どこか軽やか。

    その微妙な位置にある作品だったのではないか、そんな気もしました。(今まで読んでいなかった言い訳を考えたわけですねm(_ _)m)

    日本の高校生達が、一人の少女の存在から
    世界の情勢へと思考を広げていくという、
    太刀洗さんのデビュー作としても
    素敵な作品でした

    0
    2026年03月13日

    Posted by ブクログ

    ユーゴスラビアを検索して調べてみたりしました。今のウクライナの戦争を思ったりしました。物語は、マーヤと仲間と、日本の観光しながら、日本のものを学びながらと、ほのぼの進んでいきます。ですが、考えさせられる深い問題がありました。
    ユーゴスラビアからきたマーヤとの日々。マーヤは政治家になるための留学でした。友達にいろんなことを聞いて、メモするマーヤ。友達と楽しく過ごす日々。大切な仲間たち。小さな恋心。でも、マーヤと、友達は、見ているものが違いすぎた。
    面白かったです❣️

    0
    2026年01月01日

    Posted by ブクログ

    ユーゴスラビアから来た少女と、彼女と出会い友誼を結んだ学生達の交流と別れを描いたミステリ小説。

    日常系ミステリを挟みながらの少女と学生達の和気藹々としたお話と、ユーゴスラビアへ帰国した少女の謎を追う話を並行して読み進める構成。メイン登場人物が絞られており、登場人物が増えすぎると誰が誰だかわからなくなる自分としては読みやすかった。

    国際情勢も交えたミステリというのはまた新鮮で、謎解きと一緒に色々と考えさせられる物語でした。なかなか心に残るラストです。

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    物語の舞台は1991年、本書の出版は2004年。2025年に読んで思った事は、遠さ。今でもユーゴは遠い。

    0
    2025年09月03日

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