可燃物

可燃物

1,800円 (税込)

9pt

米澤穂信、初の警察ミステリ!

二度のミステリーランキング3冠(『満願』『王とサーカス』)と、『黒牢城』では史上初のミステリーランキング4冠を達成した米澤穂信さんが、ついに警察を舞台にした本格ミステリに乗り出しました。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。
群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。

群馬県警利根警察署に入った遭難の一報。現場となったスキー場に捜査員が赴くと、そこには頸動脈を刺され失血死した男性の遺体があった。犯人は一緒に遭難していた男とほぼ特定できるが、凶器が見つからない。その場所は崖の下で、しかも二人の回りの雪は踏み荒らされていず、凶器を処分することは不可能だった。犯人は何を使って“刺殺”したのか?(「崖の下」)

榛名山麓の〈きすげ回廊〉で右上腕が発見されたことを皮切りに明らかになったばらばら遺体遺棄事件。単に遺体を隠すためなら、遊歩道から見える位置に右上腕を捨てるはずはない。なぜ、犯人は死体を切り刻んだのか? (「命の恩」)

太田市の住宅街で連続放火事件が発生した。県警葛班が捜査に当てられるが、容疑者を絞り込めないうちに、犯行がぴたりと止まってしまう。犯行の動機は何か? なぜ放火は止まったのか? 犯人の姿が像を結ばず捜査は行き詰まるかに見えたが……(「可燃物」)

連続放火事件の“見えざる共通項”を探り出す表題作を始め、葛警部の鮮やかな推理が光る5編。

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可燃物 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    主人公が冷静でほとんど感情がわからない。捜査を通して人として成長していくような描写もなく、すごく淡々としている。
    それだけに、当事者たちの人間模様が生々しくて想像を掻き立てられるなと思った。
    短編集だけど、これだけの内容を違和感なく短くまとめるのもすごいと思う。
    シリーズとして続いてほしい。

    0
    2025年11月20日

    Posted by ブクログ

    短編が5本だが、最後の最後で真相が明らかになるパターンだったので、最終ページをドキドキして捲った.葛警部の脳裏に何か引っかかるものが出てきて、それが真相に結び付く.放火犯人を突き止める表題作「可燃物」も良かったが、最後の「本物か」が楽しめた.カラスミパスタの調理時間が重要になるとは予測できない.

    0
    2025年09月29日

    Posted by ブクログ

    短編集。表題作「可燃物」は、個人的には我が地元岡山の言葉で言うところの「やっちもねえ動機」って感じがしてしまって、哀愁と緻密さを感じながらも拍子抜けしてしまったけど、それより前の「ねむけ」やラストの「本物か」を筆頭に読んでよかったと思わせてくれる、リアリティ重視でじんわりワクワクできる逸品でした!

    0
    2025年12月19日

    Posted by ブクログ

    「このミス」「週刊文春」「ミステリが読みたい!」の各ランキングで1位を獲得し3冠を達成した作品。また米澤穂信としては初の警察ミステリでもある。
    とにかく主人公の葛警部がいい。刑事としての腕はピカイチで事件の筋読みは抜群だが、上司には疎まれ部下には嫌な顔をされる。食事はカフェオレと菓子パンで手早く済ま

    0
    2025年12月17日

    Posted by ブクログ

    群馬県警の葛警部が活躍する短編集
    ラストが地味ではあるが、それがより
    リアル感を醸し出す
    【小説みたいにうまく綺麗に解決するわけないよね】みたいな
    だからよりリアルなんだ
    命の恩が一番好きだった
    読み応えがあった

    0
    2025年12月17日

    Posted by ブクログ

    警察もののミステリーとしは、視点と機転が面白かった。短編集であるが、同じ主人公で長編ができると、読み応えがありそうだなと思いました。

    0
    2025年12月15日

    Posted by ブクログ

    面白かった!!
    某YouTuberがオススメしていたので気になって読んでみたけどすごくよかった!
    警察ものの話で主人公の葛警部は本当に冷静で淡々と仕事をこなしていくところが読んでいて気持ちが良かった。
    感情的な人だと読む側も気持ちが入るので好きだけどこういう淡々としている主人公だとすっと話に入ってい

    0
    2025年11月26日

    Posted by ブクログ

    一つ一つの話は短く聞きやすい。物事を丁寧に見ていくことで閃き、事件の真相に迫っていく。主人公は人として好かれないが切れ者なのはよく伝わってきた。

    0
    2025年11月18日

    Posted by ブクログ

    米澤穂信さん、お久しぶりです。
    『満願』も短編集でしたが、本作も5話連作短編となります。
    群馬県警内のエース葛(かずら)警部が、決して大事件ではなく、珍事件を真面目に泥臭く捜査していくストーリー。

    表題作『可燃物』。可燃物って、燃えるゴミのこと?いろいろ深読みしてたんですが、もろに可燃物でした。

    0
    2025年10月04日

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