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名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎。
三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。
そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。
家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。
「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」
さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?
解説は金田一俳優でもある片岡鶴太郎氏。
※この作品は単行本版として配信されていた『人面瘡探偵』の文庫本版です。
Posted by ブクログ 2023年03月07日
面白かった!
犯人が誰か、という推理小説としての面白さもあるが、個人的には主人公とジンさんとの掛け合いが楽しかった。
人面瘡が人語を話す、ということだけでも気持ち悪いが、最後まで読んだ時、その印象が変わった。
これまで脳内でイメージしていたジンさんの姿がガラリと変わった。
もし、この作品を映像化した...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月04日
ー 『意味深なラストだと思わないか。五番目のタヌキが誰を指すのかで、解釈は大きく違ってくる。それこそ最後の犠牲者が行方不明になるのか、あるいは犯人が失踪してしまうのか。ふふふふーん』
「何だよ、その薄気味悪い笑い方」
『俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開』 ー
テンポが良く面白...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月25日
もうバディもんやな。
人面瘡とペアの。
寄生獣って、マンガあったけど、あんな感じになるんかな。
上下関係は、人面瘡の方が上っぽいけど。
後は、王道のミステリー。
ー何か横溝正史的な感じな話。
血や!血!
ドバドバの方やなく、血縁関係の方!
古い因習みたいな一族の血で血を争うみたいな。
もう終わってい...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月05日
相続鑑定士・三津木 六兵の肩には人面瘡が寄生していた。
頭脳明晰だが、口の悪い彼を『ジンさん』と呼んでいた。
ある日、信州の山林王・本城家の当主の財産分割協議に向かう。相続人は、息子たちの4人。
しかし、何もない荒れた山から、貴重な鉱物資源が発見される。
そして、長男が焼け死に、次男が水車小屋で亡...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月22日
中山七里先生なら絶対にハズレないだろうと思って買った。面白かったら2作目も読む前提だった。
割と一定の温度感で進行していて、常に一定の面白さがあった。無駄?みたいなシーンもなく中弛みを感じないのが良かった。
解決間際になって、物足りなさを感じて、流石に中山七里先生でもそういう作品はあるかと思って...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月12日
妖怪やもののけとされる人面瘡に取り憑かれた主人公なんてすごい設定。でもこの作家さんならハズレはないかと読んでみた。
主人公1人になると話し出す人面瘡のジンさん。罵倒されながら相続鑑定士として動く主人公。
内容はしっかりと相続の絡んだ殺人事件で、設定以外は普通の推理もの。
でもその設定にまさかのラスト...続きを読む
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