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Posted by ブクログ
前作が番外編的だったのに対して、今作はバッチリ本格ミステリが楽しめる。
中でも表題作は抜群に面白かった。
『スイス時計の謎』
論理的に犯人を特定していく。
一つずつ可能性を消していく論理の組み立ては、ゴチャゴチャしていた頭の中が、火村の言葉によってどんどん軽く、きれいになっていくようでとても気持ちがいい。
火村が論理を積み上げ、NOとは言えない状況を作り出していく過程に痺れる。
このメンバーだったからこそ成立する設定も本当によく考えられている。
精密なスイス時計のようにすべてがカッチリとはまっていくような、完成度の高い大満足の作品。こういうのが読みたかった!
アリスの高校時代の切ない思い出も余韻を残した。
『あるYの悲劇』
ダイイングメッセージもの。
メッセージを見た瞬間、「はは〜ん、これはわかったぞ」と火村になりきって推理した。
解決編でまったく違うとわかり、自信満々だった自分が恥ずかしい。
火村先生、ごめんなさい( ´•ᴗ•ก )
『ジャイロクックの密室』
またもや大好きな倒叙もの!
狼狽する犯人に「これでもか!」とトドメを刺す火村。自分が犯人だったら、絶対に火村には会いたくない。
あとがきによると、『ブラジル蝶』以降は倒叙ものを一編ずつ入れるようにしているとのこと。まさに私が願っていたことで、こんなに嬉しいことはない。
前作『ペルシャ猫』から4年ぶりだったそうだ。
当時の読者のみなさんが待ちわびた4年を、自分は1日で味わってしまい、申し訳ない気持ちになる。
毎日楽しんでいる「国名シリーズ」も、気付けば残りが少なくなってきて寂しい…
Audibleにて。
Posted by ブクログ
表題作を含め、『あるYの悲劇』『女彫刻家の首』『シャイロックの密室』の全4篇が収録されています。
『あるYの悲劇』
「あっ」と言いたくなる一文があります。
作中のロックに対する語りが面白かったです。悲劇といえば悲劇なのですが、ユーモアのある作品でした。被害者の父親が書いた『消えない蒙古斑を持つ地母神の偉大な臀部が一発の放屁とともに覚醒する朝』という芝居、一体どんな芝居なんでしょう。
『女彫刻家の首』
なぜ犯人は遺体の首を彫刻の首にすげかえたのか?
犯人は、最初の方で当たりがついたのですが・・・
最後の火村のセリフが印象的でした。『天の裁きだって? 神の御手のなせる業か。勝手なことをしてくれるじゃねぇか。裁いていいと、誰がてめ
ぇに言ったんだ』
『シャイロックの密室』
倒叙ミステリー。密室にした方法は?
『スイス時計の謎』
作家アリスの高校生時代の同級生が登場する作品。アリスの過去のトラウマになりそうな出来事が描写されています。シリーズ作品を読んだ方が、もっとよく理解できるようです。
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