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舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは、唯一持っていた一本の「扇」だった……。そして舞台は京都市内へうつり、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が向けられるが……。動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が捜査に乗り出す!
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Posted by ブクログ
約1ヶ月、毎日楽しんできた「国名シリーズ」も、とうとう現在最後の作品。 記憶喪失の青年が、唯一持っていたのは一本の扇。彼はどこの誰で、なぜ記憶を失ったのか。事件とどんな関わりがあるのか…。 登場人物それぞれの内面を、火村とアリスが丁寧に読み取っていく。 逃げ場のない密度の濃い人間模様は大好物。 ...続きを読む 今回は物語の対比で、火村の下宿先のおばあちゃんの優しさが際立った。一家に一人おばあちゃんのような温かい人がいてくれたら…としみじみ思う。 おばあちゃんの心尽くしの手料理も食べてみたい。3匹の猫たちの存在もほっこりする。 こういう細部が積み重なって、この作品の空気ができているんだと思う。 犯人がわかったあと、もう一度その人物とのやりとりを読み返すと、初読では見えなかった思いが浮かび上がってきて面白かった。 国名シリーズを続けて読んで感じたのは、最近の作品ほど人間模様がより深く描かれている気がする。 小説なのに「あの時、ああしていれば違う結果だったのでは…」と考え続けてしまうほど、今回は物語の世界に深く入り込んでいた。 プロローグでは、推理作家は常にこんな風に構想を練っているのかなというような、有栖川さんの頭の中を覗かせてもらっているようで面白かった。 読者を楽しませ続けるというのは、気の遠くなるような試行錯誤の積み重ねなんだろうな。 『ロシア紅茶の謎』から30年。 恒例となっている、その国の言葉でのラストの挨拶も感慨深い。 まだまだ続きそうなので嬉しい。 次からはリアルタイムで追いかけたい。 ここからはAudibleの話だけど、最後なのでどうしても書いておきたい。 火村・アリスの世界にここまで没入できたのは、ナレーター三好翼さんの力も大きい。 火村の声は低くてかっこよくて美声、アリスは親しみやすくて温かい声、野上警部は渋い太め声、小夜子はさっぱりしてオチャメな声など… 本当に一人で読んでる?と思うくらい、老若男女の演じ分けがとても自然で上手くて最高だった。 国名シリーズをここまで追いかけてきてよかったと思える一冊だった。 次はどこの国かな。 Audibleにて。
事件の謎解きよりもそこに至るまでの過程に重きを置いて描いていた印象。記憶喪失の青年の境遇が切なかった。家族間でのすれ違いがずっと尾を引いていて、苦しかっただろうな。物語の中の時間もどんどん進み、火村先生の暮らす下宿もインバウンド需要を見越した土地売却の提案があるらしい。少しずつみんな変わっていくんだ...続きを読むなあと思うと寂しい…火村先生が歳をとる日も近いかも。変化していくものがある中でも変わらない火村先生とアリスの距離感とコミカルなやり取りになんだか安心する。火村先生が過去に家族に関することで何かあったんだろうな、と察しつつ決して無理に踏み込まないアリスはやっぱり優しい。
初めて読む有栖川有栖氏の本。すごく切ない話と犯行の動機のやるせなさ。 記憶喪失の男性が実家に帰らなければ起こることのなかった犯行に怒りとそして記憶喪失の男性が家族と再会して嬉しかったのかどう感じていたのかどうかわからないまま終わってしまった。
何も考えず見ていた表紙が、半分ほど読み終えた後に意味に気付く。 これは彼の幸せな記憶そのものだ。 国名シリーズのスウェーデン館に似た儚く繊細なミステリ。最後にどんでん返しとかはなく、論理的に可能性を組み立ていく構成は安定的でミステリを読んでいる満足感がある。 作者が意図したように、まるで砂粒の様...続きを読むにさらさらと読み手の中に哀愁を降り積もらせるような結末は美しかった。 個人的にアリスがちゃんと助手として火村をアシストしてるのも、長年探偵コンビをしている二人の年月を感じられていいし、冒頭火村とアリスがこれまであった事件を思い出して話をしているのも、読者と二人の世界線がつながったような気になって楽しい。 エピローグを読んだ後、これは実際の事件は小説にしないと決めている作家アリスが、颯一に向けて捧げた手紙のようにも感じられた。 作家アリスシリーズを読み続けている人と初めて読む人では楽しめ方が異なりそう。 読み続けている人には重なったものが感じられて刺さるけど、この長編から読み始めた人には物足りなさがあると思った。 私個人としてはとても楽しめた国名シリーズだった。
アリスと火村が揃ってるだけでなんかいいのはなぜでしょう。おっさん2人だし、すごく仲の良いバディ感もないのだけど独特の空気感が心地よい。 結構分厚いし二段構えだけど、フィールドワークパートがしっかりかかれていて、謎解きはあっさり。あぁ、これっていつものことだけど、と読んでから思い出す。 犯人の同期も...続きを読むあっさりで終わる。 そのあっさりさがまたこの作品の味わいなのかなぁ、と思います 2025.8.24 168
謎としては結構あっさりめの印象だけど、記憶喪失の話とか、アリスと火村先生のやり取りとかすごく興味深く、読み応えがあって面白かった。 なによりも颯一に関わった人々の喪失感考えると、すごく切ない話だなぁと。
有栖川有栖さんの『国名シリーズ』のミステリーですね。十一冊目ですが、シリーズと共に専業作家三十周年記念の作品になります。どうやら『国名シリーズ』の第二段の「シーズン2のスタート」にされたい意向のようです。 学生アリスから、作家有栖川シリーズとすべて読んできましたが、『日本扇の謎』は、殆どが事件の事...続きを読む情聴衆に紙面を割いて、人物像を浮かび上がらせる文学的要素の強い作品になります。 物語としては面白いのですが、推理となると、犯人が分かりやすく、密室のトリックも早々と解決して仕舞います。ミステリーとしては、どんでん返しも無く、テレビドラマの線を越えません。 家族の確執と、愛情の錯誤の人間模様を描いた物語を、犯罪研究者火村と作家有栖川のコンビが紐解く処に主題を置いた物語構成ですね。 久しぶりに火村と有栖川の巧妙な会話を楽しみました(本書の大半が会話です)(=^ェ^=)
火村シリーズ。 数年前に家出をした青年が保護され、記憶喪失のまま数年ぶりに実家に帰る。 その実家で密室殺人がおこり、青年もまた行方不明に。 ずっと続いて欲しいシリーズ。
火村英生の国名シリーズ。 記憶を失った男が唯一持っていた扇。それにより身元が判明するが再び行方不明になり、家の蔵から死体が発見される。火村と有栖川が警察と共に捜査する。 全体的に物悲しい雰囲気が漂い、親子の確執やすれ違いなどが描かれている。オチも寂しい結末であった。今後、火村英生の生い立ちなどを描く...続きを読む伏線になっているのかもしれない。
国名シリーズ第11弾ですが、ここから読んでも十分楽しめます。 丁寧な人物描写、生き生きとした会話、ほのかなロマンス…。 ザ・有栖川有栖の作品満喫しました‼️
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日本扇の謎
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有栖川有栖
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