新潮社の検索結果

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  • ハムレット
    3.7
    城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。
  • オセロー
    3.9
    ムーア人の勇敢な将軍オセローは、サイプラス島の行政を任され、同島に赴く。副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーは、策謀を巡らせて副官を失脚させた上、オセローの妻デズデモーナの不義をでっちあげる。嫉妬のあまり、妻を自らの手で扼殺したオセローは、すべてが、イアーゴーの奸計であったと悟り自殺する。シェイクスピアの後期の傑作で、四大悲劇の一つ。
  • ふむふむ―おしえて、お仕事!―
    3.7
    あなたがなりたかった職業は何ですか。靴職人、お土産屋、動物園飼育係、フィギュア企画開発、漫画アシスタントにフラワーデザイナー。夢を叶え、技能と情熱をもって働く15職種16人の女性に、作家が直撃インタビュー。時に持ち前の妄想力を炸裂させ、時にキレキレの自己ツッコミを展開し、時に物欲の鬼と化しながら、聞き取った素晴らしき人生の物語。さあ皆でレッツ“ふむふむ”!
  • 忘却のレーテ(新潮文庫nex)
    3.6
    両親を事故で亡くした女子大生・笹木唯は高額の報酬と引き換えに記憶消去薬「レーテ」の新薬実験に参加する。完全に閉鎖された施設で、天才科学者の監視のもと過ごす7日間。毎日記憶をリセットされる唯と5人の被験者たちだが、ある日目覚めると流血死体を発見して――。どうしてこの手は血塗れなの……まさか私が、殺したの? 驚愕のエンディングに戦慄必至の記憶喪失ミステリ。
  • くちぶえ番長
    4.2
    1巻649円 (税込)
    小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言したマコトに、みんなはびっくり。でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるやつだったんだ――。サイコーの相棒になったマコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。
  • 星のかけら
    3.7
    1巻649円 (税込)
    それを持っていれば、どんなにキツいことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」。ウワサでは、誰かが亡くなった交通事故現場に落ちているらしい。いじめにあっている小学六年生のユウキは、星のかけらを探しにいった夜、不思議な女の子、フミちゃんに出会う──。生きるって、死ぬって、一体どういうこと? 命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく少年たちの物語。
  • シャーロック・ノート―学園裁判と密室の謎―(新潮文庫nex)
    3.7
    剣峰成(つるみねなる)は退屈していた。都内屈指の進学校にもかかわらず、クラスメイトは凡庸な生徒ばかり。目指す高みには到底たどり着けそうにない……。そんな成の前に現れた少女、太刀杜(たちもり)からん。彼女との出会いをきっかけに、成は鷹司(たかつか)高校の真の姿を目の当たりにする。論理と論理をぶつけ合う学園裁判。殺人と暗号。連続密室爆破事件と犯人。若き才能が放つ、青春×本格ミステリの新機軸。
  • ノエル―a story of stories―
    3.9
    孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の圭介。妹の誕生に複雑な思いを抱きつつ、主人公と会話するように童話の続きを書き始める小学生の莉子。妻に先立たれ、生きる意味を見失いながらボランティアで読み聞かせをする元教師の与沢。三人が紡いだ自分だけの〈物語〉は、哀しい現実を飛び越えてゆく――。最高の技巧に驚嘆必至、傑作長編ミステリー。
  • 御手洗潔と進々堂珈琲(新潮文庫nex)
    3.5
    進々堂。京都大学の裏に佇む老舗珈琲店に、世界一周の旅を終えた若き御手洗潔は、日々顔を出していた。彼の話を聞くため、予備校生のサトルは足繁く店に通う――。西域と京都を結ぶ幻の桜。戦禍の空に消えた殺意。チンザノ・コークハイに秘められた記憶。名探偵となる前夜、京大生時代の御手洗が語る悲哀と郷愁に満ちた四篇の物語。『進々堂世界一周 追憶のカシュガル』改題。
  • 尋ね人
    4.2
    五十年前に突然姿を消した恋人を探してほしい。末期ガンの母・美月からそう懇願された。将来を誓いあった東北大生だったという。東京で恋に破れ、故郷函館でひっそり暮らしていた李恵は母の願いに応え、男の行方を捜し始める。史上最大級の海難事故・洞爺丸遭難が、人びとの運命に打ち込んだ楔(くさび)とは。現代と過去、母娘の恋が交錯する。『海猫』『余命』を越えた、恋愛小説の最高峰。
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)
    3.6
    誰かと一緒に暮らすのはきっとすごく楽しくて、すごく面倒だ。「いつかあの人と同じ家に住めたらいいのに」「いずれこの二人暮らしは終わってしまうんだろうか」それぞれに想いを抱えた腐れ縁の恋人たち、趣味の似た女の子同士、傷心の青年と少女、出張先の先輩と後輩、住みついた妖怪と僕……気鋭の作家8名がさまざまなシチュエーションを詰め込んだひとつ屋根の下アンソロジー。
  • 僕僕先生 零(新潮文庫nex)
    3.4
    天地が今よりもずっと熱く、神々がその主人だった頃のお話。成熟を迎えた神仙たちの社会に、突如異変が襲った。水を司る神・拠比は、相棒の料理仙人・僕僕とともに異変を解消すべく、創造主・老君が天地開闢に用いた宝具「一」を探す旅に出る。時を同じくして、黄帝は「人類」を創出し、世界変革を試みるが……。美少女仙人×ヘタレ神コンビによる新たなファンタジー冒険譚、開幕。
  • ここで死神から残念なお知らせです。(新潮文庫nex)
    3.5
    梶真琴(かじまこと)が、喫茶店で耳にした不可解な会話。それは、保険外交員風の男が老婦人に契約書のサインを求めている光景だった。男は、死んだことに気づかぬ人間を説得する「死神」だと宣(のたま)う。漫画家志望で引きこもりの梶は、なかば強引に死神業を手伝わされることに。最期を迎えた人々を問答無用であの世へ送る、空前絶後、死神お仕事小説! ――あなたは、死んでいないと言い切れますか?
  • 鋼の魂―僕僕先生―
    3.8
    唐、吐蕃、南詔の三国が支配を狙う雲南の国境地帯。この地を訪れた一行は、孤児を引き取って暮らす男女、宋格之と呉紫蘭に出会う。やがて大国の争いは激化し、子ども達に危機が迫る中、僕僕らは村に伝わる守り神「鋼人」の封印を解くため、湖底へと向かう。迫りくる軍勢。進まぬ国家間の和解。裏で糸を引く「胡蝶」。戦争前夜の狂騒を前に、王弁は何を思う? 緊迫のシリーズ第六弾!
  • 闇の黒猫―北町奉行所朽木組―
    4.8
    腕が立ち、情にも厚い定町廻り同心・朽木勘三郎と、彼に心服する岡っ引たちは、商家の盗難騒動、茶問屋跡取り息子失踪事件を鮮やかに解き、いよいよ江戸の闇夜に跋扈する「黒猫」の正体へと迫ってゆく……。
  • 図書室の海
    3.5
    1巻649円 (税込)
    あたしは主人公にはなれない――。関根夏はそう思っていた。だが半年前の卒業式、夏はテニス部の先輩・志田から、秘密の使命を授かった。高校で代々語り継がれる〈サヨコ〉伝説に関わる使命を……。少女の一瞬のときめきを描く『六番目の小夜子』の番外篇(表題作)、『夜のピクニック』の前日譚「ピクニックの準備」など全10話。恩田ワールドの魅力を凝縮したあまりにも贅沢な短篇玉手箱。
  • あの日の僕らにさよなら
    3.5
    桜川衛と都築祥子。共に17歳。互いに好意を抱きつつも、一歩踏み出せずにいた。ある夜、家族不在の桜川家を訪ねた祥子は偶然、衛の日記を目にする。綴られる愛情の重さにたじろいだ祥子。何も告げず逃げ帰り、その後一方的に衛を避け続け二人の関係は自然消滅に……。あれから11年。再会を果たした二人が出した答えとは──。交錯する運命を描く恋愛小説。『冥王星パーティ』改題。
  • 草原の記
    4.1
    史上空前の大帝国をつくりだしたモンゴル人は、いまも高燥な大草原に変わらぬ営みを続けている。少年の日、蒙古への不思議な情熱にとらわれた著者が、遥かな星霜を経て出会った一人のモンゴル女性。激動の20世紀の火焔を浴び、ロシア・満洲・中国と国籍を変えることを余儀なくされ、いま凜々しくモンゴルの草原に立つその女性をとおし、遊牧の民の歴史を語り尽くす、感動の叙事詩。
  • ブタカン!~池谷美咲の演劇部日誌~(新潮文庫nex)
    3.8
    都立駒川台高校演劇部は、個性溢れる奇人変人揃い。幼馴染で親友のナナコに誘われ、美咲は入部を決める。誘った本人が入院して休部になる中、舞台監督として、変わり者のメンバーと演劇部(ゲキブ)するべく美咲の奮闘が始まる。失踪する先輩、消えた台本の行方、顧問の恋愛問題まで!? 公演成功の鍵はいったいどこに? 演劇部の日常(シナリオ)は謎と刺激でいっぱい。青春ミステリの新シリーズ堂々開幕!
  • 果心居士の幻術
    3.7
    超人的な力の持主であるがゆえに、戦国時代の武将たちの運命を左右しながらも、やがては恐れられ殺されていった忍者たちの不可思議な生き様を描いた「果心居士の幻術」「飛び加藤」。そのほか、日本建国の神話に題材を取った「八咫烏」から、幕末・新選組の裏面史を扱った「壬生狂言の夜」まで、歴史の中に埋もれた興味深い人物・事件の数々を掘りおこした作品集。
  • 坂東蛍子、日常に飽き飽き(新潮文庫nex)
    3.1
    その女子高生、名を坂東蛍子という。タクシーに乗れば誘拐事件、出歩けば十重二十重のストーカー包囲網、恋に落ちようものなら世界が震撼する。だがそれも、本人は知らぬこと。彼女自身は、無邪気に暢気に黄金の青春を謳歌し、今日も今日とて、公道のど真ん中を闊歩して、人生という大海原を自由気ままに航海する。天上天下唯我独尊、疾風怒濤の女子高生譚。面白いこと、この上なし。
  • 新三河物語(上)
    3.7
    永禄3年(1560年)、織田信長の急襲に遭って、今川義元は桶狭間に斃れた。義元に頤使されていた松平元康(家康)は父祖の地、西三河は岡崎城に戻り、悲願の独立を果たす。だが息継ぐ間もなく、一向一揆が勃発。血縁者が敵味方に分かれ、相争う国力消耗の未曾有の事態から家康を救ったのは大久保忠俊(常源)だった。忠俊率いる大久保一党の決死の進退が深く胸を打つ戦国歴史小説の巨編。
  • 若き日本の肖像―一九〇〇年、欧州への旅―
    4.3
    西暦1900年――。『坂の上の雲』の主人公・秋山真之や英留学に向かう途上の漱石はパリ万博を訪れていた。そしてロンドンに南方熊楠、ウィーンには青山光子。二十世紀を迎える欧州で、新しい世紀の熱い息吹に触れた若き日本人たちの精神と足跡を辿り、近代日本の源流と歴史の深層を見つめ直す。新潮選書『二十世紀から何を学ぶか(上)―一九〇〇年への旅 欧州と出会った若き日本―』改題。※新潮文庫に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
  • 私の嫌いな10の人びと
    4.0
    「笑顔の絶えない人」「みんなの喜ぶ顔が見たい人」……そんな「いい人」に出会うと、不愉快でたまらない! 共通するのは、自分の頭で考えず、世間の考え方に無批判に従う怠惰な姿勢だ。多数派の価値観を振りかざし、少数派の感受性を踏みにじる鈍感さだ。そんなすべてが嫌なのだ! 「戦う哲学者」中島義道が10のタイプの「善人」をバッサリと斬る。日本的常識への勇気ある抗議の書。
  • しゃぼん玉
    4.2
    女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが……。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。
  • 6月19日の花嫁
    3.4
    わたしは誰──? 6月12日の交通事故で記憶を失った千尋。思い出したのは、一週間後の19日が自分の結婚式ということだけだ。相手は一体、誰なのか。“自分探し”を始めた千尋の前に、次々と明かされる予想外の事実。過去のジグソー・パズルは埋められるのか……。「結婚」に揺れる女性心理を繊細に描き、異色の結末まで一気に読ませる、直木賞作家のロマンティック・サスペンス。
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    3.7
    1~2巻649~693円 (税込)
    貸家だった木造民家の解体現場から、白骨死体が発見された。音道貴子は、家主の今川篤行から店子の話を聞こうとするが、認知症で要領を得ず、収穫のない日々が過ぎていく。そんな矢先、その今川が殺害される……。唯一の鍵が消えた。捜査本部が置かれ、刑事たちが召集される。音道の相棒は……、滝沢保だった。『凍える牙』の名コンビが再び、謎が謎を呼ぶ難事件に挑む傑作長篇ミステリー。
  • 水神(上)
    4.3
    目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。彼ら五庄屋の悲願は、久留米藩と周囲の村々に容れられるのか──。新田次郎文学賞受賞作。
  • 天国からの道
    3.7
    前人未到のショートショート1001編という偉業を達成した星新一。長い作家生活のなかで単行本に収録していなかった作品を集めた没後の作品集『気まぐれスターダスト』を再編集。デビュー以前の処女作「狐のためいき」など初期作品と、1001編到達後の「担当員」を収録。さらに、文庫未収録のショートショート6編を加える。「まだ読んでいなかった」作品をそろえた、愛読者必携の一冊。
  • 忘却の河
    4.5
    初老の小企業社長・藤代と、その妻で十年間寝たきりのゆき、二人の娘・美佐子と香代子の、それぞれに苦悩多い人生――。忘却の河に流し得ぬような各様の過去が四人に暗影を投げかけており、痛切な愛の挫折、愛の不在がある。主人公は、終章で北陸の海辺にある賽の河原に罪のあがないを見出すのだが、宗教なき日本人の、愛と孤独への救いを追究した、密度の高い連作長編小説である。
  • トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
    4.0
    精神と肉体、芸術と生活の相対立する二つの力の間を彷徨しつつ、そのどちらにも完全に屈服することなく創作活動を続けていた初期のマンの代表作2編。憂鬱で思索型の一面と、優美で感性的な一面をもつ青年を主人公に、孤立ゆえの苦悩とそれに耐えつつ芸術性をたよりに生をささえてゆく姿を描いた「トニオ・クレーゲル」、死に魅惑されて没落する初老の芸術家の悲劇「ヴェニスに死す」。
  • 左手首
    3.7
    美人局のはずだった。だが、頭の弱い女が誘い込んだのはヤクザで、相棒の男が凄んでも脅しが効かない。逆ギレするヤクザ。女は消火器を振り下ろした。バラバラにした死体をいざ埋めようとするが……「左手首」。解体業者と組んで事故車で稼いでいた損保・車両鑑定人(アジャスター)の悪どい手口……「解体」。一攫千金か奈落の底か、欲の皮の突っ張った奴らが放つ最後のキツイ一発! なにわ犯罪小説七篇。
  • ある偽作家の生涯
    -
    1巻649円 (税込)
    ひとりの天才日本画家と知り合って相手の重さに打ちひしがれ、自らを磨滅した凡庸な画家の悲劇を描いた表題作。ほかに、千古の昔に渡来して現代の荒廃の中で天日を浴びた宝物の神秘的な流離の跡をしのぶ『玉碗記』『漆胡樽』、高野山の破戒僧の物語『澄賢房覚え書』、信玄の娘松姫の波瀾の生涯『信松尼記』、長い在唐のために日本語を忘れて帰国した留学僧の悲しみ『僧行賀の涙』。
  • 宇宙衞生博覽會
    -
    ツツイヤスタカ宇宙でしか見られない難病奇病珍現象を一堂に集めた世にも奇怪な博覧会。クレール蟹の甲羅の味噌を食べたために、頬が甲羅に変形する『蟹甲癬』。シャラク星でドド豆を煮るのに失敗した時に起る恐怖の『顔面崩壊』。マザング人との地獄のコミュニケーション法『関節話法』。ほかに『こぶ天才』『問題外科』『ポルノ惑星のサルモネラ人間』など、狂気と毒気にみちた8編。
  • 私という小説家の作り方
    4.2
    小説中の「僕」とは誰か? ジャーナリズムや批評家をアテにせず小説を書いていくには? なぜ多くの引用をするのか? 失敗作はどれか? ――『奇妙な仕事』以来40年に及ぶ小説家生活を経て、いまなお前進を続ける著者が、主要作品の創作過程と小説作法を詳細に語り、作家人生を支えてきた根源の力を初めて明かにする。文学を生きる糧とする読者へ贈る「クリエイティヴな自伝」。
  • 華岡青洲の妻
    4.5
    世界最初の全身麻酔による乳癌手術に成功し、漢方から蘭医学への過渡期に新時代を開いた紀州の外科医華岡青洲。その不朽の業績の陰には、麻酔剤「通仙散」を完成させるために進んで自らを人体実験に捧げた妻と母とがあった――美談の裏にくりひろげられる、青洲の愛を争う二人の女の激越な葛藤を、封建社会における「家」と女とのつながりの中で浮彫りにした女流文学賞受賞の力作。
  • 舞姫通信
    3.5
    1巻649円 (税込)
    ラストシーンは、もう始まっているのかもしれない。人は、誰でも、気づかないうちに人生のラストシーンを始めている。17歳で死んだ〈自殺 志願〉のタレント城真吾にとっては、16歳は晩年だった。城真吾は教えてくれた。人は死ねる。いつ。いつか。いつでも――。でも、僕は思う。僕の教え子の君たちの「いつか」が、ずっとずっと、遠い日でありますように。教師と、生徒と、生と死の物語。
  • おれの血は他人の血
    4.5
    いつもは小心なサラリーマンの俺だが、いったん怒りだすと意識がなくなり、怪力を発揮してあばれだす。しまいには、人を殺してしまうかもしれない……俺はそれが怖い。三人のヤクザをいっぺんに叩きつけた俺のスゴさを見込んで、対立するヤクザの幹部が用心棒になってくれと頼んできた。それが、小さな都市を壊滅させる大抗争の発端だった。ハードボイルド・タッチの痛快長編小説。第6回星雲賞受賞作。
  • 薬菜飯店
    4.0
    1巻649円 (税込)
    あなたをこれまで決して味わった事のない爽快な体験に案内する、究極の料理小説「薬菜飯店」。不思議な味わいの川端賞受賞作「ヨッパ谷への降下」や懐かしい味わいの「秒読み」、ファミコンの悪魔が子供に憑依する「偽魔王」など傑作短編6編。それに「サラダ記念日」を本歌どりした過激なパロディ短歌「カラダ記念日」を収録。鬼才が腕によりをかけた短編特別メニュー。
  • 血の騒ぎを聴け
    3.8
    これだけは書いておきたかった、人の情、魂を照らす光景――。芥川賞受賞直後に患った結核。震災に遭った、生れ故郷神戸への思い。中国、東欧への旅。井上靖、中上健次ら同時代の作家たちのこと。そして芥川賞受賞作『螢川』から『地の星』までの創作秘話。デビュー間もない頃から二十年間書き継がれた、宮本文学の過去、現在、未来を一気に俯瞰する、ファン必読の傑作エッセー集。
  • 幽霊―或る幼年と青春の物語―
    4.1
    1巻649円 (税込)
    「人はなぜ追憶を語るのだろうか。どの民族にも心の神話があるように、どの個人にも心の神話があるものだ」昆虫採集に興ずる少年の心をふとよぎる幼い日に去った母親のイメージ、美しい少女に寄せる思慕……過去の希望と不安が、敗戦直後の高校生の胸に甦る。過去を見つめ、隠された幼児期の記憶を求めて深層意識の中に溯っていく。これは「心の神話」であり、魂のフィクションである。
  • なりそこない王子
    4.0
    1巻649円 (税込)
    乞食王子、白雪姫と七人の小人、はだかの王さま、赤頭巾ちゃん、シンデレラ、そしてピーターパン……。おとぎ話の主人公たち総出演の愉快なパロディ「なりそこない王子」をはじめ、深夜の道路を走る霊柩車が拾った死体をめぐるてんやわんやの騒動を描く「死体ばんざい」など、時間と空間を超えて、現実と非現実のはざまでくりひろげられる12編の不思議なショートショートを収録。
  • 思い出トランプ
    3.8
    浮気の相手であった部下の結婚式に、妻と出席する男。おきゃんで、かわうそのような残忍さを持つ人妻。毒牙を心に抱くエリートサラリーマン。やむを得ない事故で、子どもの指を切ってしまった母親など――日常生活の中で、誰もがひとつやふたつは持っている弱さや、狡さ、後ろめたさを、人間の愛しさとして捉えた13編。直木賞受賞作「花の名前」「犬小屋」「かわうそ」を収録。

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  • 泣き虫ハァちゃん
    4.2
    ほんまに悲しいときは、男の子も、泣いてもええんよ──。城山家の、男ばかり六人兄弟の五番目のハァちゃん。感受性が豊かなあまり、幼稚園の先生が辞めると聞いては泣き、童謡に出てくるどんぐりの行方を案じては泣いてしまう。家族に見守られ、友人たちと野山を駆け巡って、力強く成長してゆく過程を瑞々しく描く。心理学者・河合隼雄の遺作となった、せつなく温かな自伝的小説。
  • こころの処方箋
    4.2
    「耐える」だけが精神力ではない。心の支えは、時にたましいの重荷になる。――あなたが世の理不尽に拳を振りあげたくなったとき、人間関係のしがらみに泣きたくなったとき、本書に綴られた55章が、真剣に悩むこころの声の微かな震えを聴き取り、トラブルに立ち向かう秘策を与えてくれるだろう。この、短い一章一章に込められた偉大な「常識」の力が、かならず助けになってくれるだろう。
  • おみそれ社会
    3.5
    1巻649円 (税込)
    二号は一見本妻風、模範警官がギャング……。ひと皮むくと、なにがでてくるかわからない複雑な現代社会を鋭く描く表題作など全11編。
  • ギリシア神話を知っていますか
    3.9
    聖書と並ぶ古典中の古典、ギリシア神話は、世界の思想、芸術、文芸に多大の影響を及ぼしている。本書では、多彩豊富な物語の膨大な枝葉を巧みに整理し、著名なエピソードを取りあげてわかりやすく解説する。エロス、オイディプス、パンドラ、アンドロメダ……神話中のヒーローとヒロインの運命を、作家的想像力で興味深く語ったこの一冊で、あなたはもう“ギリシア神話通”。

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  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―
    4.3
    啄木の処女歌集であり「我を愛する歌」で始まる『一握の砂』は、甘い抒情にのった自己哀惜の歌を多く含み、第二歌集の『悲しき玩具』は、切迫した生活感情を、虚無的な暗さを伴って吐露したものを多く含む。貧困と孤独にあえぎながらも、文学への情熱を失わず、歌壇に新風を吹きこんだ啄木の代表作を、彼の最もよき理解者であり、同郷の友でもある金田一氏の編集によって収める。

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  • 青春の蹉跌
    4.2
    生きることは闘いだ。他人はみな敵だ。平和なんてありはしない。人を押しのけ、奪い、人生の勝利者となるのだ――貧しさゆえに充たされぬ野望をもって社会に挑戦し、挫折した法律学生江藤賢一郎。成績抜群でありながら専攻以外は無知に等しく、人格的道徳的に未発達きわまるという、あまりにも現代的な頭脳を持った青年の悲劇を、鋭敏な時代感覚に捉え、新生面を開いた問題作。

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  • 二十歳の原点
    4.0
    独りであること、未熟であることを認識の基点に、青春を駆けぬけていった一女子大生の愛と死のノート。学園紛争の嵐の中で、自己を確立しようと格闘しながらも、理想を砕かれ、愛に破れ、予期せぬうちにキャンパスの孤独者となり、自ら生命を絶っていった痛切な魂の証言。明るさとニヒリズムが交錯した混沌状態の中にあふれる清冽な詩精神が、読む者の胸を打たずにはおかない。
  • 冷い夏、熱い夏
    3.9
    1巻649円 (税込)
    何の自覚症状もなく発見された胸部の白い影――強い絆で結ばれた働き盛りの弟を突然襲った癌にたじろぐ「私」。それが最悪のものであり、手術後一年以上の延命例が皆無なことを知らされた。「私」は、どんなことがあっても弟に隠し通すことを決意する。激痛にもだえ人間としての矜持を失っていく弟……。ゆるぎない眼でその死を見つめ、深い鎮魂に至る感動の長編小説。毎日芸術賞受賞。

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  • 脱出
    3.7
    1巻649円 (税込)
    昭和20年夏、敗戦へと雪崩れおちる日本の、辺境ともいうべき地に生きる人々の生き様を通し、〈昭和〉の転換点を見つめた作品集。突然のソ連参戦で宗谷海峡を封鎖された南樺太の一漁村の村人の、危険な脱出行を描く表題作。撃沈された沖縄からの学童疎開船・対馬丸に乗船していた一中学生の転変をたどる「他人の城」。東大寺の仏像疎開作業に従事する僧侶と囚人たちをめぐる「焔髪」など5編。

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  • 遠い日の戦争
    4.3
    1巻649円 (税込)
    終戦の詔勅が下った昭和20年8月15日、福岡の西部軍司令部の防空情報主任・清原琢也は、米兵捕虜を処刑した。無差別空襲により家族を失った日本人すべての意志の代行であるとも彼には思えた。だが、敗戦はすべての価値観を逆転させた。戦犯として断罪され、日本人の恥と罵られる中、暗く怯えに満ちた戦後の逃亡の日々が始まる――。戦争犯罪を問い、戦後日本の歪みを抉る力作長編。

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  • 陸奥爆沈
    4.2
    連合軍の反攻つのる昭和18年6月、戦艦「陸奥」は突然の大音響と共に瀬戸内海の海底に沈んだ。死者1121名という大惨事であった。謀略説、自然発火説等が入り乱れる爆沈の謎を探るうち、著者の前には、帝国海軍の栄光のかげにくろぐろと横たわる軍艦事故の系譜が浮びあがった。堅牢な軍艦の内部にうごめく人間たちのドラマを掘り起す、衝撃の書下ろし長編ドキュメンタリイ小説。

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  • エヌ氏の遊園地
    3.8
    1巻649円 (税込)
    エヌ博士の研究室を襲った強盗。金のもうかる薬を盗んだのはよかったけれど……。女性アレルギーの名探偵のもとに届いた大きな箱。その箱の中に入っていたものは……。別荘で休暇を過すエヌ氏のもとに、突然かかってきた電話。なんとその電話は江戸時代の霊魂からだった……。卓抜なアイデアと奇想天外なユーモアで、不思議な世界にあなたを招待するショートショート31編。
  • グレート・ギャツビー
    3.9
    豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取りもどそうとする異常な執念が育まれていた……。第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界をはなやかに謳いあげる。

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  • 誰そ彼れ心中
    3.2
    夫の様子がなんだかおかしい。不審に思い始める妻に、従者の若者が、主の変化を問いかける。奇妙な振るまいの裏には何があるのか。この家にはなにか秘密があるらしい……。絶えず誰かに監視されているような婚家での生活に耐えつつ夫の謎を探るうちに、若い妻は思いもかけず本物の恋を知る――サスペンスフルな展開と、凛とした女の恋心に心揺さぶられる、新感覚の時代ミステリー。

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  • 残響
    3.6
    私の頭の中に反響する“声”。それは、事件のつらい真相を告げた──。ヤクザの元夫・石神の家庭内暴力から逃れ、ジャズ・シンガーとして生きる杏子。だが、彼女には、死者の残留思念と共鳴できるという忌まわしい能力がまつわりついていた。その力を捜査に利用したい警察は、杏子の前に石神を送り込む。力はなぜか石神が一緒のときにだけ発揮されるのだ。時間の底を探る連作ミステリー。

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  • つゆのひぬま
    3.9
    深川の小さな娼家に働く女“おぶん”の、欺かれることを恐れぬ一途なまごころに、年上の“おひろ”の虐げられてきたがゆえの不信の心が打負かされる姿を感動的に描いた人間賛歌「つゆのひぬま」。そのほか、江戸時代を舞台にした作品7篇に、平安朝に取材し現代への痛烈な批判をこめた「大納言狐」、現代ものの傑作「陽気な客」を加え、山本周五郎のさまざまな魅力を1冊に収めた短篇集。

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  • チンネの裁き・消えたシュプール
    -
    剣岳の肩に聳える尖塔状の岩峰“チンネ”の直下に発生した落石遭難。その原因に不審を抱く山男たちを襲う第二第三の遭難。――岩壁に憑かれたクライマーたちの確執を描く長編『チンネの裁き』など4編を収録。峻烈な気象と嶮岨な地形、極限状況ともいうべき山での遭難に秘められた意外な事実――自然現象と人間行為のはざまに隠れた遭難事故の真相を追うユニークな山岳推理小説集。

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  • だれかさんの悪夢
    3.9
    1巻649円 (税込)
    大金持ちになりたい。魅力的な女と結婚したい。おもしろおかしく毎日をすごしたい。超能力を身につけたい。国家元首になりたい。宇宙を征服したい。早く刑務所から出たい。――平凡なことから途方もないことまで、ああもしたい、こうもしたいと限りなく広がる人間の夢。だが、その夢が実現してみると……。欲望多き人間たちがひきおこす悲劇喜劇を軽妙に描く傑作ショートショート集。
  • 母なるもの
    3.9
    複雑に屈折した生き方を強いられた隠れ切支丹の姿に、自己の内なる投影を見た作者の魂の表白である表題作など全8編。――裏切り者や背教者、弱者や罪人にも救いはあるか? というテーマを追求する作者が、裁き罰する父なる神に対して、優しく許す“母なるもの”を宗教の中に求める日本人の精神の志向を、自身の母性への憧憬、信仰の軌跡と重ねあわせて、見事に結晶させた作品集。
  • 生麦事件(上)
    4.0
    文久2(1862)年9月14日、横浜郊外の生麦村でその事件は起こった。薩摩藩主島津久光の大名行列に騎馬のイギリス人四人が遭遇し、このうち一名を薩摩藩士が斬殺したのである。イギリス、幕府、薩摩藩三者の思惑が複雑に絡む賠償交渉は難航を窮めた──。幕末に起きた前代未聞の事件を軸に、明治維新に至る激動の六年を、追随を許さぬ圧倒的なダイナミズムで描いた歴史小説の最高峰。
  • 鯨の絵巻
    -
    1巻649円 (税込)
    紀州太地に三百年の歴史を持つ鯨組で、網とり漁法の最後の筆頭刃刺を務めた男の生涯をたどり、海の男たちの勇壮華麗な鯨との闘いと、滅びゆく古式捕鯨にしか生きる場を持たない者の悲哀を鮮やかに浮かび上がらせた「鯨の絵巻」。教職を剥奪され、奄美大島の夜の山地に青白い鱗の輝きを追うハブ捕獲人を描く「光る鱗」ほか、「紫色幻影」「おみくじ」「緑藻の匂い」を収録した、動物を相手に生活を営む人間たちの哀歓をさぐる短編集。

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  • 巨人の磯
    3.8
    大洗海岸に巨人と見紛うほどに膨張した死体が流れ着いた。警察は苦心の末に、海外旅行中の県議会議員と特定したが、その腐爛状態には驚きのトリックが隠されていた(表題作)。実力はありながら、地味な風貌が災いし、どの組織でも決してトップの椅子にはつけない元銀行副頭取。男が三十一歳も若いバーのマダムと再婚したとき、悲劇が幕を開ける「礼遇の資格」など傑作短編五編。
  • いつか陽のあたる場所で
    3.6
    小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃──。綾香が魚屋さんに恋してしまった! 心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。

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  • おのぞみの結末
    3.9
    1巻649円 (税込)
    家事万能のロボットを手に入れたら……。世界平和をめざす秘密組織が実権を握ったら……。安逸と平穏をのぞみながら、退屈な日々にあきたらず、精神と肉体の新たな冒険を求める人間。超現代のなかでも、あいかわらず滑稽で愛すべき、人間らしい心の動きをスマートに描く11編。新鮮な発想、奇想天外なストーリーの展開、そして意外な結末は、あたかもアイディアを凝集した玉手箱。
  • むかしの味
    3.9
    「[たいめいけん]の洋食には、よき時代の東京の、ゆたかな生活が温存されている。物質のゆたかさではない。そのころの東京に住んでいた人びとの、心のゆたかさのことである」人生の折々に出会った“懐かしい味”を今も残している店を改めて全国に訪ね、初めて食べた時の強烈な思い出を語る。そして、変貌いちじるしい現代に昔の味を伝え続けている店の人たちの細かな心づかいをたたえる。

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  • 江戸の味を食べたくなって
    4.1
    春の宵につまむ鯛の刺身、秋には毎日のように食べた秋刀魚、冬の料理に欠かせぬ柚子の芳香……季節折々の食の楽しみと、それらが呼び覚ます思い出を豊かに描いた「味の歳時記」。フランス旅行で偶然出会った、江戸の面影を感じさせる居酒屋“B・O・F”への偏愛をつづる「パリ・レアールの変貌」など。食を愛し、旅を愛した大作家の、絶筆となった小説や座談会も収録した傑作随筆集。
  • 恋文・私の叔父さん
    4.1
    結婚10年目にして夫に家出された歳上でしっかり者の妻の戸惑い。しかしそれを機会に、彼女には初めて心を許せる女友達が出来たが…。表題作をはじめ、都会に暮す男女の人生の機微を様々な風景のなかに描く『紅き唇』『十三年目の子守歌』『ピエロ』『私の叔父さん』の5編。直木賞受賞。

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  • 機長からアナウンス
    3.7
    旅客機機長と言えば、誰もが憧れる職業だが、華やかなスチュワーデスとは違い、彼らの素顔はほとんど明かされない。ならばと元機長の作家が、とっておきの話を披露してくれました。スチュワーデスとの気になる関係、離着陸が難しい空港、UFOに遭遇した体験、ジェットコースターに乗っても全く怖くないこと、さらに健康診断や給料の話まで――本音で語った、楽しいエピソード集。

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  • ロリヰタ。
    3.9
    1巻649円 (税込)
    ゆるされぬ僕達の想いをつないでくれたのは、携帯メールだけでした。君からのメールは爆弾や蒼い傘の絵文字まじりになりましたね。雨が降ってます、僕のこころにも。でも、羽ばたいてゆける。たとえ「非常識」と誹られようと、ひどい汚名を着せられようと……。そっとひとり涙する。痛く、哀切な表題作と「ハネ」、全二篇。

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  • だめだこりゃ
    4.1
    2005年3月で1周忌を迎えた、いかりや長介の自伝。音楽は四流、笑いは素人。それがドリフターズだった。東京の下町に生まれ、バンドマン生活を経て、ドリフターズに加わったいきさつ。お化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。そして、「踊る大捜査線」の大ヒットまで。豪快半生と秘話の数々。

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  • きまぐれ遊歩道
    -
    空想は、ぽかりとは出てこない。空想を生みだすものは、まず関心。好奇心をもって、ものを見ること。悪魔を題材に話を作り、音楽や酒について語り、昔の東京を懐かしんだ後に、ネパール銀座に思いをはせる。好奇心のおもむくまま奔放に広がる一話一話が、意外性に満ちた新発見をもたらす。「疑うことは美徳である」と考える著者の創作の秘密がかいま見られるカルチャーエッセイ集。
  • きまぐれ暦
    -
    地震対策に東京で原爆を爆発させたらどうか。デノミの際には〈円〉のかわりに〈尺〉を単位にしてはどうか。歴史は現在から過去へと逆に教えたほうがいいのではないか。――旅、ギャンブル、食物、言葉、酒、漫画などの身近な話題をとり上げ、ひとひねり半の考察を加えたウィットあふれるエッセー集。頑固な頭もたちまちもみほぐし、発想の転換をうながす愉快な話のコレクション。
  • 明治・父・アメリカ
    4.2
    星新一の父、星一(はじめ)は、福島の田舎から東京に出て苦学し、20歳で単身アメリカに渡る。いつも貧しかったが、決して挫けず、他人に頼らず住み込みで働きながら小学校で英語を学び、行商や翻訳をして大学の学資を稼いだ。周到な計画と持ち前の克己心で困難を乗り越え、貪欲に異国の新しい文明を吸収していく……夢を抱き、野心に燃えて、星製薬を創業した父の若き日の記録。感動の評伝。
  • 「子供を殺してください」という親たち 1巻
    4.2
    家族や周囲の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、その先に光を当てる――!! 様々なメディアで取り上げられた押川剛氏の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズ氏の力で完全漫画化!
  • 応天の門 1巻
    4.4
    1~21巻638~792円 (税込)
    時は平安、藤原家が宮廷の権力を掌握せんと目論んでいたその頃、都で突如起きた女官の行方不明事件。「鬼の仕業」と心配する帝から命を受けた・在原業平は、ひとりの青年と出会う。その少年の名は――菅原道真。ひきこもり学生の菅原道真と京で噂の艶男・在原業平――身分も生まれも違う、およそ20歳差のふたりが京で起こる怪奇を解決!? 「回游の森」「SP」の気鋭・灰原薬がおくる、平安クライム・サスペンス!
  • 間違った子を魔法少女にしてしまった 1巻
    4.2
    1~13巻638~726円 (税込)
    人類の敵・アタスンモから世界を守る、魔法少女の力を授かった女子高生の真風羽華代。しかし可憐な容姿と類まれな資質を持ち合わせる彼女は、実はいちばん魔法少女にしてはいけない子で――!? 全ての魔法少女ファンに捧ぐ、異端にして最先端の魔法少女物語、開幕!
  • 宇宙戦艦ティラミス 1巻
    4.6
    1~10巻638~682円 (税込)
    宇宙暦0156年、地球連邦政府と宇宙移民との抗争は激化していた。戦局を打開する為、地球連邦は新鋭宇宙軍用艦「ティラミス」を出航させる――。ティラミスの若きエース、スバル・イチノセは、眉目秀麗、成績優秀な天才パイロット。……だが彼の真の姿は、ティラミス艦内の集団生活に馴染めず、いつも専用機・汎用人型機動兵器デュランダルのコックピットにひきこもってばかりいる奴で……。孤独のコックピットギャグ、出撃!!
  • 東海道新幹線 運転席へようこそ(新潮文庫)
    3.7
    元新幹線運転士が、あなたを運転台にご招待。まずは、35年前の東京駅から初代0系「ひかり」号で出発。懐かしのエピソードやウラ話に耳を傾けつつ、桜咲く東海道をご一緒に。復路は現在の新大阪駅より、最新型N700A「のぞみ」号で発進します。日本が誇るハイテク装備やプロフェッショナルから見た車両発達史など、初公開の話題も満載。どなた様も、お乗り遅れなさいませんように! ※当電子版では新潮文庫版掲載の写真は収録しておりません。ご了承ください。
  • 満里奈の旅ぶくれ―たわわ台湾―(新潮文庫)
    3.3
    お茶に魅せられ料理に酔って、五感が目覚めしみじみ愉しめる台湾。台湾政府観光局のイメージキャラクターに選ばれた“親善大使”渡辺満里奈が、台湾の街、中国茶、台湾料理の魅力を語り尽くす。中国茶の淹れ方、葉の種類、茶器の解説に、茶芸館(中国茶の喫茶店)やレストランの紹介が満載。地図付きでガイドブックとしても最適。 ※情報は文庫版発行当時のものです。あらかじめご了承ください。
  • 帰りたくない―少女沖縄連れ去り事件―(新潮文庫)
    4.1
    家には帰りたくない──47歳の男に連れ回され、沖縄で保護された10歳の少女はそう言った。親子のように振る舞い、時に少女が主導権を握っているかのように見えた二人の間に、一体何があったのか。取材を重ねるにつれ、少女の奔放な言動、男が抱える欺瞞、そして歪んだ真相が明らかになる。孤独に怯え、欲望に翻弄される人間の姿を浮き彫りにするノンフィクション。『誘拐逃避行―少女沖縄「連れ去り」事件―』改題。
  • 新版 つげ義春とぼく
    4.1
    多忙な現代人が忘れてしまった根源的故郷への思慕を胸に、鄙びた温泉宿を訪ね歩く場末感覚に満ちた「颯爽旅日記」。日常生活の狭間に突如現れる異世界=夢の領域をシュールなイメージとともに採取した「夢日記」。自らの貧困生活を滑稽かつ痛切に綴った「断片的回想記」など、生と死の間で揺らめく人々の物哀しさを描き続けてきた孤高の漫画家、つげ義春の世界を一望する新版エッセイ集。
  • 夢食い魚のブルー・グッドバイ
    3.0
    ぽちゃん。こころの中に、さかながいる。でもそれは友達から恋人へ、たった30センチの距離すら泳いでゆけない哀しい魚だ……。大学卒業を控え、学生から社会人への交差点に佇む、ヤマトと桜子。往く夏のかわりに、ふたりがはじめた物語は、せつない22歳の匂いがした――。恋愛小説に優しい風をはこぶ、新鋭作家の誕生。神戸文学賞受賞。
  • 双子の帝國 1巻
    4.0
    構想10年。「なるたる」(講談社)「ぼくらの」(小学館)「のりりん」(講談社)の鬼頭莫宏が描く戦争物語が開幕! 漂泊の民「空霞」の生き残りであるガウは、触れるものを死に至らしめる謎の少女フアと二人で旅をしている。フアの呪いを解く為に死滅したはずの魔法使いを探すのだが……。光国vs大陸。戦艦が超工業によって空を飛ぶ世界で、二人が行き着くのは?
  • ポエムに万歳!
    3.8
    書き手の「何か」が過剰に溢れた言葉。意図的に「何か」を隠すため、論理を捨てて抒情に流れた文章。そこに「ポエム」は現われる。感情過多で演出過剰な、鳥肌モノの自分語りは、もはや私生活ストリップだ。Jポップの歌詞や広告のコピーならまだ許せる。だが、いまやこの国では、ニュースや政治の言葉までもが「ポエム化」している! 名物コラムニストが不透明な時代を考察する。
  • 妻の橋
    -
    1巻638円 (税込)
    十数年ぶりに帰郷した男が木橋を渡る。男は結婚当初、身重の妻を伴って東京を追われるように故郷に逃げ帰った。生活の術を失った男の辛い日々とひと時の甘い想い――一つの木橋のうちに時の足音を聞き、若き日の生への不安と苛立ちを抒情的に描く。表題作ほか10篇収録。
  • ウララ町のうららかな日
    -
    北海道ウララ町に住む徳太郎は、母の遺骨を探しに行ったまま戻ってこない。キツネに憑かれたヨシは、やっとの思いでキツネを落としてもらったものの、これから1人でどうやって生きていったらいいかわからない。77歳の義太郎はコルク栓のように耳垢がとれて、耳が聞こえるようになった…。霧深いウララ町に展開するウララ人間たちの愛しく哀しいドラマ。
  • 休暇は終った
    3.0
    私、峯悦子31歳。OLをやめて今少女小説を書いている。23歳の入江類と同棲に似た生活をしている。彼は幼くして母を亡くし、父は別居結婚をしているという。熱烈に私を慕うのだが仕事は長続きせず、大学中退からはじまって、何でもチュータイスト。やがて類の父と知り合うようになった私は、その優しさに触れ、大人の包容力に惹かれていく。一夏の間に揺れ動いた微妙な女心。
  • 夕方らせん
    3.8
    わすれかけてしまいそうな日々の中で、ふと思いかえし、流れの中に立ち止まって、「あの気持ち、あの気持ち」とつぶやくと、まわりからだんだん遠くまで、ゆっくりと波が静まってゆき、間違わない方向の石が輝いて見えた。それに足をかけ、次に飛び乗り、進んで行く。困ったときは、遠くを見よう。近くばかりを見ていると、迷うことがあるから―静かにきらめく16のストーリー。初めての物語集。
  • 文人悪妻
    3.8
    夫に殉死した女優妻・松井須磨子、谷崎から譲渡された佐藤春夫の妻、精神錯乱の教師妻・杉田久女、夫に絶縁状を書いた華族出身妻・柳原白蓮、四回の人妻を経験した宇野千代。漱石、鴎外、鏡花、芥川の妻、そして与謝野晶子、林芙美子から幸田文、武田百合子まで、明治・大正・昭和の文壇を彩る53人。逞しく、したたかでパワフルな人妻たちの正体を描く、画期的な評伝集。『人妻魂』改題。
  • 歓声から遠く離れて―悲運のアスリートたち―
    3.9
    類い稀なる才能を持ちながら、勝ち切れなかった人がいる。勝利の女神に翻弄され、己を見失った人がいる。栄光を手にする選手の陰で、最後のピースを探し、暗闇の中で彷徨う彼ら。勝敗が全ての世界で、彼らは何を考え、その果てに何を見つけたのだろうか。人生のままならなさに、懸命に、ときにしなやかに立ち向かう5人の軌跡。文庫オリジナルで贈る、傑作スポーツノンフィクション。
  • 津軽の野づら
    -
    登山家であった著者には山に取材したものに、純情、野性味、青春、友情などを盛った作品が多いが、ここに収録した諸編は青春の詩であり若人の歌である。北国の風土と民族を背景に清冽、溌剌たる筆致で描いた『あすなろう』ほか『チャシヌマ』『エェデル・ワイス』『志乃の手紙』など全10編。浪漫性の濃い健康さに満ちあふれ、津軽の風土色ゆたかな地方主義文学の傑作である。
  • 二十歳の原点序章
    4.0
    高校三年生の秋から、受験、親もとを離れての京都での学生生活を通し、美しい山野への憧れ、歴史に対する興味、社会の矛盾への怒りなど、二十歳の凄烈な死にいたる青春の夢と激情を、絶えず何かを求め、戸惑い悩む未熟な孤独の心で記したノート。
  • 改革の虚像―裏切りの道路公団民営化―
    4.0
    改革潰しの張本人は小泉首相と猪瀬委員だ!小泉政権が掲げた「構造改革」の目玉、道路公団改革。3年間にわたって迷走し続けた民営化委員会の審議過程を丹念にたどり、空疎なスローガンだけの小泉首相の姿と“改革の旗手”猪瀬直樹委員の変節ぶりを浮き彫りにしながら、失敗に終った改革の内容を徹底検証する。国民を裏切った小泉改革の実態を糾明する渾身のレポート。
  • 迷走日本の原点
    -
    政府も国民も自立した国家意識が欠如し、金融、外交等、あらゆる分野で混乱と腐敗が進行する日本。現代日本の迷走の原因は、戦後政治の舵取りにあった。すべての過ちの原点を戦後史のなかに暴き出し、新しい世界の枠組みのなかで日本の未来を展望する。桜井よしこ、魂の直言集。
  • 三十すぎのぼたん雪
    3.3
    もう無邪気ではいられないけれど、大人にもなりきれていない。そんな中途半端な年頃には、恋との距離も微妙になる。はじまりかけた恋への期待に、苦い記憶がそっと忍び込んでくる。心が触れ合ったと感じた瞬間に、哀しい予感が静かに満ちてくる。たのしさやときめきの裏側にある、ものさびしさとやるせなさをしみじみ描く。恋愛小説の達人ならではの、心に優しく沁みる佳品9篇。
  • 梔子の花
    -
    1巻638円 (税込)
    忘れられないことがある。思い出せないこともある。胸に去来する様々な感慨。ホント、人生いろいろありました。同窓会を開けば、ひとり、またひとりと出席者が減っていく。そんなとき、一抹の寂しさを感じるけれど、これからの人生だって、捨てたもんじゃない。まだまだ、これから、これから。さりげない人生の彩りをすくいあげ、歳時記風に綴る滋味豊かな短編42篇。
  • 終わらない原発事故と「日本病」
    4.0
    人間の命を守るべきこの国の社会システムは完全に崩壊した。企業は利益を最優先し、安全管理を怠る。重大な事故が発生しても、その事実を隠蔽しようとする始末だ。根底にあるのは「いのち」の軽視――。日本を冒す宿痾が最悪の形となって現れた福島第一原発事故を、政府の事故調査・検証委員会の一員として徹底追及。血の通った人間観を失いつつある社会に警鐘を鳴らす渾身の一冊。

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