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愛を語り、友情を交わし、人生の夢を追う、三組の恋人たち――純情無垢のコランと彼の繊細な恋人のクロエ。愛するシックを魅了し狂わせる思想家の殺害をもくろむ情熱の女アリーズ。料理のアーティストのニコラと彼のキュートな恋人のイジス。人生の不条理への怒りと自由奔放な幻想を結晶させた永遠の青春小説。「20世紀の恋愛小説中もっとも悲痛な小説」と評される最高傑作。
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Posted by ブクログ
日々の泡は、コリンっていう主人公とクロエっていう肺に睡蓮が咲く病気にかかった奥さんと、そのほか二組のカップルの話で滅茶苦茶悲痛だった…………
大学生の時に初めて手に取ってから、何度も読んでいる。美しい幻想、まやかしの世界、どこまでが現実かわからないけど、恋する気持ちだけは本物なんだよね。初めはほの明るくパステル調で色彩豊かなのに、どんどん光が失われて最後は白黒の線描画という感じ。
初めて読んだのが原文という、今思えばかなりの無茶だったなぁ… 改めて日本語訳を読んだ時、不安だった原文の解釈がそれなりに外れてなかったことに逆に驚き、その時たまたま出ていた課題の仏作文を仏〝小説〟にして提出した(これもかなりの無茶だ)くらいの衝撃を受けた。 変な転換だけど、それくらい挑戦的な文章に...続きを読む思えたのだ。 今でも好きな小説として、最初に挙げる一冊。
頭の中が色んな絵でいっぱいになった。家が丸くなるのとか、小さくなって行くのはとても微笑ましくて悲しかった。いい作品
幻想と皮肉と遊びと悲壮の入り交じった、美しいメルヘンです。根底に暗澹とした「不条理」が見え隠れしているところなんかは、いかにも当時のフランスらしい感じもしますが、簡単にフランス文学と一括りにはできないほど力強い作品だと思います。耽美で独特な描写は、このボリス・ヴィアンでしか見たことがありません。 ...続きを読むストーリーだけ追ってしまうとなんだかいただけないのだけど、その見せ方は本当に秀逸です。ストーリーのトーンと同調して、描写の色合いも変化していくところはとても見事でした。おおまかに言うと、前半はライトでファンタジック、透き通った色水のようなのですが、物語が進むにつれてそこに濃紺のインクがぽたりぽたりと滴り、暗く滲んでいくような感じです。 普通の青春群像劇として読むと、現実と空想の境目にあるこの世界観を味わえないどころか、嫌気が差してしまうんじゃないでしょうか。通勤途中に途切れ途切れ、ではなく、休日の晴れた昼下がりに紅茶でも淹れて読み始めるのがいいと思います。 他の作品も読んでみたいなあ。
再読。もう何度読み返してるかわからない大好きな小説 というか世界でいちばんこの本がすき あまりにも道化で可笑しいことばかりがあふれるのにどうしてこう悲痛なのかしら 本当に悲しいことは真面目なもののなかよりも、ふざけたものの中にあるのだと思う 幸せな時は全然長続きしないなぁ そんなことないっていうひと...続きを読む達はとても多いけど、人間関係の脆さと同じくらい壊れやすいものだと思う、私は。 この小説だけが彼の作品の中で飛びぬけて評価されてるのも皆そのことに気付いてるのだと だからこそ、コランとクロエが二人で過ごした時や、シック、アリーズ、ニコラ、イジス達との楽しい時がよりいっそう、きれいにみえる 酷い小説。残酷で夢も希望も全然ないけど、大好き。 「ぼくは絶望してるが、同時にすごく幸福だよ。この時点でどうでも何か欲しいものがあるってことはすごく気分のいいことだよ」 「彼はクロエを膝にのせた。ふたたび、ふたりはすっかり幸福な感じになっていた。 『ぼくはあんたのどこもかしこも全体を愛してるんだって言ったじゃない』 『それなら、もっとこまかく、どこもかしこも愛してよ」とクロエは、蛇の子みたいに甘ったれて、コランの腕の中に身をすりよせながら言った。」 「人はそう変わるもんじゃない。変わるのは物事だよ」 「コランはもう何もきこえなかった。彼は過去に生きていた。時どき微笑しては何もかも思い出しているのだった。」
所々残酷なところがあり、作中で笑えるところはほぼ無し。退屈ではないが薄気味悪さが漂う。二組のカップルの最後は悲惨すぎた。
純粋な愛に生きる登場人物たちの有り様が、幻想文学としての舞台装置と相まって不思議な読書体験を与えてくれる。市井の嫉妬や撓んだ幸せみたいな凡庸さから逃れたく手に取るなら、在り来たりな現実を遠ざけてくれる優れた非日常の媒介。
容姿端麗、有り余る資産、そつのない社交性。 コランの優雅な愛と凋落の日々。 シュールで戯画的な描写。 美しくもあり、残酷でもあります。そして滑稽なのです。 美しい悲痛な愛の物語の裏に、持たざる者の鬱屈を、シニカルな視線を感じます。 愛を失い貧乏になったコランは無邪気に問います。 何も悪いことをしてい...続きを読むないのになぜ?と。 でも彼が恵まれた生活を享受できていた理由も何も無いのです。
最初のうちは真面目に読んでいたので、時折挿し込まれる不可解な表現に戸惑った。 が、この独特な非現実性を理解すると、それを楽しめるようになった。 豊かなリリシズムと、優しさと、残虐性の潜む大人のファンタジー。 愛する人を失いたくなくて気も狂いそうなのに、それ以外の人間をあっけなく殺してしまうのだ。
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