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Posted by ブクログ
イスラム世界に対してキリスト教世界の最前線に位置するロードス島。コンスタンティノープルを陥落させ、巨大な帝国を形成しつつ西進を目指すオスマン・トルコにとっては、この島は喉元のトゲのような存在だった。1522年、大帝スレイマン1世はついに自ら陣頭指揮を取ってロードス島攻略戦を開始した―。島を守る聖ヨハネ騎士団との5ヶ月にわたる壮烈な攻防を描く歴史絵巻第2弾。
闘いが始まる前にロードス島に着任したイタリア騎士のアントニオと、
ヴェネツィア共和国が密かに送り込んだ城塞築城技師のマルティネンゴ。
この二人を登場させたことで、圧倒的防御にまわったロードス島攻防記の、
騎士たちの戦闘による活躍と、市民たちまでもが協力にまわった要塞防御の二面を、
分かりやすく物語にしている。
時のトルコのスルタンはスレイマン大帝。
トルコという国としても、国力充実していた時期であるし、
スレイマン大帝という非常に有能な人物のおかげで、ますます威力に拍車がかかる。
もしもスレイマン大帝でなかったら、非常に徹底した封鎖作戦と物流作戦、
および聖ヨハネ騎士団敗北後の住民および騎士たちの無事な撤退はありえなかっただろうと思える。
この戦争を通して騎士の中の騎士と呼べるのはスレイマン大帝である。
そして、ロードス島を撤退した後の騎士団の後日談があるのがよかった。
スペイン王カルロスの思惑もあり本拠地をマルタ島に移す騎士団。
マルタには行かず修道僧としての生き方を選んだアントニオ。
怪我のために自らはヴェネツィアに戻り、弟子をマルタに派遣したマルティエンゴ。
マルタ島で何もかも一から築き上げた聖ヨハネ騎士団は、
ナポレオンに追放されるまで、北アフリカを戦場にマルタを守りきる。
Posted by ブクログ
歴史に興味があるわけではなく、聞いたこともない島での戦いを綴ったこの小説は、家に読むものがなくて渋々読み始めた。
やっぱり読み始めは、外国の慣れない単語、宗教、歴史、地理などと興味が湧かず頭に入っていかないのだが、途中からだんだんとパズルが繋がっていき、面白くなってどんどん読み進めた。
1500〜1530年のどこの国というわけではない、ロードス島という特殊な背景にある島で起こったひとコマの物語。あらすじを読んだだけでは絶対に読みたいと思えない小説が、ドラマチックに描かれ、エンターテイメントであるのと同時に観光、地理、歴史書の類いでもあると言っていい。
何より、著者の状況説明や背景の描写が素晴らしく、読者だけ置いてけぼりにならない。歴史をよく理解していないとできない所業だろう。
とにかくお勧めしたい本。ロードス島へ行ってみたくなるだけではなく、ヨーロッパの歴史や宗教を面白く理解するのに適した一冊。
Posted by ブクログ
『コンスタンティノープルの陥落』に続くキリスト教世界VSイスラム教世界の対決第二ラウンドです。
コンスタンティノープルを攻略した後、巨大な帝国へとその勢力の拡大していたオスマン・トルコにとって、ロードス島は喉元のトゲのような存在でした。時の大帝スレイマン一世はついに自ら陣頭指揮を取ってロードス島攻略を開始します。攻めるオスマントルコ軍は二十万、一方でロードス島の守備隊・聖ヨハネ騎士団はわずか六百人。初めから勝負は決まっていましたが、ヨハネ騎士団は五ヶ月にわたり砦を守り抜きます。
ペルシャとスパルタの「テルモピュライの戦い」や日本でいえば楠木正成の「千早城の戦い」と同じで数の戦力差は信用できませんが、圧倒的に不利な戦いに挑みゆく騎士道精神と宗教的使命感に感銘を受けます。
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