無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2016年09月13日
第二次世界大戦、終戦ごろを舞台にした、民間人の生と死を描いている。
小説だけれど、この5つの短篇に描かれていることは、本当にあったかもしれない。
あるいは、筆者が人から見聞きした、または筆者自ら実際に
見聞きし、肌で感じたことが大いにあるだろう。
特に「玉音放送」の前と後の人々の感情のありよう...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月26日
はじめの「脱出」を読んで、素晴らしく良いとは感じなかったので表題作がこれくらいでは、他もそんなに大したことないのかも…と思いつつ読み進めると、この本のコンセプトが「脱出」というタイトルに象徴されていることがわかり、様々な人々を描きながら、一本の太い棒のようなものが貫かれていることに感心する。バラバラ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年09月21日
「脱出」「焰髪」「鯛の島」「他人の城」「珊瑚礁」を収録。離島で戦争にあった少年たちの戦争体験記、といったようなもの。
しかし、単なる体験記にとどまらないのが、吉村昭の作品の見事なところ。
戦争の影響が比較的少ない場合が多かった離島にありながらも、戦争に段々と巻き込まれていった少年たちの姿が見事に描か...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年07月24日
終戦直前から終戦直後の戦いの中の少年を掌編で纏めた一冊。スタートは樺太の住民の少年がロシア軍の進行で北海道にたどり着き苦労しながら生きていくさま。中でも沖縄からの疎開船対馬丸に乗り、母・弟・妹ともに潜水艦の攻撃で沈没。死の海の中を弟とともに生き延び、戦後沖縄に戻る少年の姿は痛ましい。まず沖縄で戦闘要...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月16日
戦時から戦後にかけての、戦争に翻弄された若者たちの物語である。5つの物語は、北は樺太から南はサイパンに至る。吉村昭の淡々とした筆運びが臨場感を増す。民間人しかも若者の戦争による悲劇を描く。まさに日常の延長の戦争であり、何気ない平凡な日常から、ある日突然戦争を意識しだし、悲劇に巻き込まれていく様子が恐...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。