Posted by ブクログ
2017年01月25日
〇「部屋」「二人」をテーマに、切ない物語が続く
新進気鋭の若手作家が織りなす、「部屋」「二人」をテーマにしたアンソロジー。一部だけ、レビューを。
「それでは二人組を作ってください」朝井リョウ
理香は、昔から二人組を作ってと言われても仲間はずれになってしまう傾向があった。
そのたびに強がり、一人で...続きを読むやり、「平気だよ」といい。
姉はそんなことがない、彼氏もいる。そんな姉とルームシェアしていたが、結婚のため部屋を出るという。代わりのルームメイトを探さないと家賃にも余裕がないのだが、誰が適任か?
大学の友人をあたっては見るがなかなか言い出せず・・・
二人組になれない寂しさ。表現できないもどかしさ。
「隣の空も青い」飛鳥井千砂
「ジャンピングニ―」越谷オサム
「女子的生活」坂木司
会社員のみきは、メイクアップアーティストのともと同棲中。しかし彼氏ができともは家を出ていくことに。新しいルームメイトを探さないと、と考えているとき、「小川」という男を追い「後藤」が部屋を訪ねてくるが・・・・
ビックリな展開から、ほっこりな展開へ。
「鳥かごの中身」徳永圭
「十八階のよく飛ぶ神様」似鳥鶏
「月の沙漠を」三上延
「冷やし中華にマヨネーズ」吉川トリコ
ミーコは、大学を卒業あとすぐにバンドマンの尚紀と同棲し始めて13年。ようやくミーコはイラストで稼げるようになったものの、尚紀のバンドはそうでもなく。ミーコはバンドマン仲間のモータと、尚紀は公衆便所と呼ばれるようなビッチと付き合うようになっていった。
お金も家に入れない尚紀に腹立たしく思っていると、尚紀がそのビッチを妊娠させてしまい・・・
13年の記憶や刷り込みの重さ。