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小説 8位
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沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。 あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。 「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」
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Posted by ブクログ
推し活に翻弄される人々を描いた作品。 行き過ぎた推し活、陰謀論、男性の孤独、マスコミの薄っぺらさ、日本に蔓延する低賃金労働、、、、みんな感じてる「おかしいよね」ってことを全部さらっていく。 大なり小なり推し活したことがある人も多いが、その中で経験するであろうもやもやっとした感情を追体験させる。 ...続きを読む変な飲み会に誘われた時、若者に混じる雑談苦手なおじさん、ハイソな友達の言ってることはまともだけど好きになれない感じ、オタク界隈のわかってて沼っていくあの感じ、界隈内の上下感とその背景にある同族意識、、、いくつ感情を言語化されるのだろう。そしてこれを読んでどう思えばよいのだ。 みんなそれぞれの物語にすがって行きてる。内容とタイミングが違うだけで、根底には同じものが流れてるのかもしれない。 それぞれの教会で、ストーリーに浸っていく ありのままの自分から目を逸らして、馬鹿になってみる、という危うさ。距離をとろうとしすぎると、何もない人になってしまう。 居場所がない現代で、コミュニティに属する良さとリスクをまざまざと描いてみせた。
怖いほど、そうかもしれないと思う心理描写が印象的。正解という言葉が存在しない世界で生きる私達の視点の位置が、どこにあり、それをどのように捉えるのか。認知次第だなと思った。この物語の主人公達は、現代のペルソナそのものなんだろう。
オタクをしている自分に刺さる内容だった。 今夢中になっていることも誰かが作り上げた物語で勝手にどんどんハマっていっているだけなのかもしれない。
えぐい、、、、。 朝井リョウの文才、言語化する力。 世の中をこんなにも客観的かつ的確に見てる人なかなかいないよね? 全人類にあてはまる物語。 "自分は違う"が通用しない内容。 推し活を通じて人間の本質を躊躇なく表現してる。 視野を広く持つ、視野を狭める。 これを使いこなせる...続きを読む人はきっと自分の心と向き合うのが上手な人だよね。
正欲、生殖記につき3作目の朝井リョウ 『推し活』を通して、今の世界の多様性からくる正解のなさ、さらにそこから起こる人間の行動分析 ただ問題提示で終わらせてて、答えは読者が考えるということで、正欲に似た読後感があった でもメッセージが正欲より身近な分、もう少し救いは欲しかったわ 何かよくわからないも...続きを読むのに熱中してる人の眩しさ 正解がない世の中で、人は何かに酔ってなきゃ楽しく生きていけない。それって悲しい事かもしれないけど、せめて何に酔うかは選べると思った。 それは身近な人間に迷惑がかかる事でない方が良いし、できれば世界を少し良くできるものだとなお良い まあ世界の良さって人それぞれでもあるけどさー、でもそれこそ価値観のお話だとも思う。 正解がない世の中って不安だけど、ゲームやってるみたいで最高とか思うしな、そもそも! 自分の価値観はこの世を切り抜けるには向いてると思うけど、理解できないことに対しては切り捨ててしまうから、もしかしたら私の信仰は自分なのかもしれない。 朝井リョウってめっちゃ令和感じるし、構成がお見事でこの人の群像劇もっと読みたい tomoyoのパンチが強すぎて、tomoyo視点の話も挟んで欲しかった笑 最後に個人的に一番良かった久保田さんパートの文章と、久保田さんへのエールを添えます。 『何が本当に対象のためになるのかとか、何が今最も本質的な行為なのかという問いは、"視野を拡げて考えてみると”という呪文を唱えさえすれば、その答えを永遠に反転させられる。つまり、どの角度から見ても間違いなく本質的に正しい答えなんて、どこにもない。 どこかで、”この視野で、ある程度の確率で、間違う”と覚悟を決めるしかないのだ。 その事実を受け入れず、可能な限り本質的でありたいあまり、そして誰からも攻撃されたくないあまり、さらに視野を拡げるべく視点をどんどん後ろへ引いていくと、いつの間にか誰の姿も見えないくらいに自分だけが全てから遠ざかっている。 そうなるともう、何の行動にも出られなくなる。全ての角度からの審判を俯瞰できるまで視野を拡げることは、誰とも何とも連帯できないほどこの世界から遠く離れることと同義だからだ。 本質的であろうとすればするほど、何の行動にも出なければどこからも裁かれないという考えに呑み込まれる。』 頑張れ久保田。お前なら更なる高みへ行ける
朝井さんの思考の海原に圧倒されました。自分がいつ陥ってもおかしくない闇。孤独との向き合い方を考えさられる作品だった。
めちゃくちゃ面白かった。 『正欲』の時も感じたが、朝井リョウhs社会批評と小説のギリギリを攻めた上で、あくまで小説の中で、つまり物語の中でやる意味があることを書いているなと思った。 形式面だと、感情の吐露の場面で、段落を改めまくることで詩の連みたいになる点も面白かった。
ページが減っていくのが心の底から悲しくなるほど面白かった!! 最初は叙述形式が金原ひとみさんのヤブノナカと似ていたので、思わず木戸編集長を探してしまったけど、どうやらいなかった(当たり前) ヤブノナカよりテーマがさらに身近な「推し活」だから、サクサク進めて、わかる!こんな人いる!の連続でほんとに...続きを読む楽しかった。 そして朝井リョウさんの作品に触れると視野が広がる。映画のスクリーンが一段階、広くなる感じというか。 特にこの作品で繰り返し出てきた単語が「視野狭窄」だからそう思うのかもしれないけど、いやいや生殖記もそうだったし、またいろいろ読みたい! 集団で熱狂するのは楽しいよね。 自分がいつも1人なので、ちょっと羨ましい気持ちもありつつ、最近好きなあんな人やこんな人、もう30年ずっと大好きなあの人へ自分がやってきた関わり、それら全てを見つめ直すことができた。今後も「視野狭窄」になってないか自省してやっていきたい。(ここ半年はだいぶなってた。猛省) 強いて言えば、推されている側の人たちの気持ちも知りたかった。でもそれは書いちゃいけないのかもしれないなぁ。 あと「雑談ってケア」っていうくだりが金言だった、今後あんまり心のうちを開示してくれない男性と話すとき覚えておきたい。
つくづく朝井リョウという作家は、現実を的確に把握・分析して、読者にグッサリと刺さるような形で問題を投げかけるのがうまい作家だと思う。 まず帯にあった『神がいないこの国で人を操るには、"物語"を使うのが1番いいんですよ。』という文章からして、非常に魅惑的だ。 この本は、ごく端的...続きを読むに言えば、推し活という現象を使って、ストーリーや物語というものがどれだけ人の感情や行動に影響を与えるかということを描いているのだが、これは昨今の異様な選挙フィーバーやカルト宗教への絶対的崇拝の構造をも浮き彫りにしている。(としか私には思えない。) また、推し活という題材も、主要な3人の登場人物も、今という時代を象徴するように選び取り、読者がそれこそストーリーに呑まれて、自分ごととして捉えられるようにというか、捉えて"しまう"ように考え抜かれていると感じる。 私は性格診断では登場人物の1人である女子大生(&彼女の推し)と同じINFPなのだが、女子大生が推しを見つけた瞬間に思ったように、「朝井リョウはどうして私(INFP)の気持ちがこんなにわかるのだろう」と驚きを隠せなかった。 メディアで少しだけ朝井リョウが話しているのを聞いたことがあるだけだが、おそらく朝井リョウはINFPではないと思う。それなのに、私が現実で言ったことのあるセリフがそのまま書いてあったりしたのだ。「正欲」の時にも思ったが、なぜ自分にはあまりないであろう気質や感情についてもこんなに繊細に救い上げて書くことができるのか?驚きしかない。 私はこの女子大生のようにどっぷり推し的なものにハマった事は無いので、後半にかけては共感度がやや薄れたが、それれまでの悩んだり苦しんだりしている彼女が、まさに自分でしかなく、読んでいてかなり辛かった。でも、その辛いという感情が彼の力量を証明していると思うのだ。 終盤で、この人はここでこんな行動を起こすだろうか?といったような違和感を少〜し感じはしたものの、登場人物の全てが危うくて、その危うさに自分もぐらぐらと揺れる、そんな朝井リョウらしい恐ろしくも目が離せない秀逸な一冊だと思う。 ⚠️以降の文章は本作とは何の関係もない私の独り言のようなものなので、全く気にしないでください! ↓ 若い人の間では常識のMBTI(精度高めの性格診断のようなもの)の結果は、少なくとも十何種類にもわかれていて、それぞれ何の関連性もない(いや本当はあるのだろうが)英語4文字で表されている。 私は、ほとんどの若者がこの一見意味のない4文字とそれに紐づく性格特性をスラスラ言えるのが不思議でならない。 知らずに聞いていたら外国語である。 それ覚えられるなら暗記系の試験は楽勝では?と思うのだが、そういうものでもないらしく… 記憶の不思議。 ちなみに、それなりの偏差値の高校の同級生も同意してくれたが、40代半ばの私たちは、MBTIの4文字や自分の診断結果もいまだにちゃんと覚えられない… 本当に不思議。いや、だって無理やで(笑
言葉にできない心の模様を細かく分析されたような、突かれたくないようなところを突かれてしまったような…気持ちになりました。本当に面白かったです。相変わらず読んだ後の余韻がすごかったです。
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朝井リョウ
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