【感想・ネタバレ】イン・ザ・メガチャーチのレビュー

あらすじ

☆2026年本屋大賞受賞☆

【第9回未来屋小説大賞】
【第2回あの本、読みました?大賞】

沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」

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感情タグBEST3

購入済み

恐ろしいまでの言語化能力

読み始めてすぐに、恐ろしいと感じた。
ストーリーがではなく、文字.文章そのものが。
生きている上でなんとなく享受しているソレ、うっすら嫌悪感のあるソレ、社会に蔓延るソレらが次々と言語化され 定義され 文字となり頭に入ってくる。なんて恐ろしい。
読む者に確実に影響を与え、見える世界すらも変える力のある一冊。最高です。

#深い #タメになる #怖い

2
2026年02月13日

Posted by ブクログ

ファンダム経済を動かす側が描かれていたのが面白かった。熱狂的なファンとは「推しの投稿やブログ文面から、書かれている以上の物語を編み出す宗教信者たち」という見方はその通りすぎる。この作品自体はそれに対する賛否を描いていないが、滑稽だなとは改めて思う。
推しで済めば良いが、これが政治になると?と考えると自分が置かれている立場の客観的な視点を持つためにも多くの人に読まれるべき作品だと思った。本屋大賞おめでとうございます。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

何かに没入したい!という人間のサガについて、読みながら考えていました。

登場人物たちは、いろいろとハメを外してしまったけれど、それでも、何かに没入するのって、人間にとって幸せなことだなあと思いました。

自分が年を重ねて、没入をしづらくなっているようで、そう感じるのかもしれない。

没入したいという欲望は、どこから来るんだろう、本能なのか?

悲劇のようで、喜劇のようでもあり、面白かった!

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

全員がずっと手が汚れていて、その手でお互いの真っ白なところを触り合っている。そんな様子を垣間見た気がしました。
誰かを幸せにするために、さまざまな人が犠牲になるという、感動とは真逆のファシズム的なビジネス「推し活」。それぞれの幸せのために、個々のアイドルが犠牲になる感動ポルノを費消する。
こんな恐ろしい話があるか、と思いました。
思想とも違う、欲求とも違う。互いに自分の正義を押し付け合い、正義だから正しいと無知蒙昧の如く、経済的犠牲は僥倖とさえ思う。まさに信仰。

砂利のような言葉遊びである、「儲け」という字は『信者』と書く、というもの。これが具体的な物語になったらこうなる気がする。
そして、作者から私たちはこの物語によって、この本を「偉大な作品だ」と嘯き、信者と成り果てる機械と化すのだろうか。本屋大賞に選ばれることも、メガヒットを継続していることも、すべて朝井リョウのマネジメントであって、マーケティング戦略。

この本は、この時代のスティグマになります。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グロい
私アイドルもオーディションも大好きで、今も鯖番みてるし、昔の鯖番落ちた子が最近デビューしたからそれも追い始めたし結構人生アイドルに捧げてるタイプだから本当に全部の文が刺さった。
いつもは読み終わったらしっかり感想書くタイプだけど、まだしっかり書く余裕ないから落ち着いたら改めて書く。

昨日今日で読んだんだけど、読み始めたタイミングが最悪で
・今見てるオーディションの推しが最近人気になってきたけど次の順位発表式で落ちそう
・今日は前見てたオーディション落ちた子が別事務所からデビューしたからそのファンミ
・週明けは本命のファンミ
という全力オタ活中に読んだから具合悪くなった^ ^

この本を知ったきっかけがオーディション出演中の人がビハインドで読んでたからなんだけど、これを出演中に読めるメンタル凄すぎない?

早く感想まとめたいのにまとめるの怖くて読み返せない^ ^

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの本はひさびさに読んだが、いまオーディション番組を見ていることや、ちょうど福音派の本を読んでいることで興味を持った。
あー、この読みながらもざわざわしちゃって、でもページを捲る手が止まらない感じは久々!
結局人はなにかに縋らないと生きていけないものなのだろうか。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

文庫本で済ませてきた自分が、この作品だけは単行本で買った。
「推し」や「ファンダム経済」という、自分の外側にある熱狂の構造を見たかったからだ。

だが、読んでいて見えたのは、特殊な世界ではない。
人が孤独を埋めるために、何かに意味を預ける、そのありふれた欲望だった。

幸福は客観では測れない。
どれだけ滑稽に見える執着でも、本人にとっては生存そのものになる。
そして、人は欲求が強くなるほど、自分に都合のいい物語だけを信じ始める。

推し活の小説というより、承認と孤独の市場についての小説だった。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

本屋大賞受賞作。そりゃ受賞するよなぁという感じ。こんな作品を書けるくらい人間社会を俯瞰して見ることができるなら、投票する本屋さんの好みだってお見通しでしょう。

視野が狭くなることで救われる世界があることは理解できるが、自分自身はやっぱり少しでも視野が広くありたいと思う。推し活でも宗教でもなんでも、色々なことを知った上でハマるなら健全なのかなと。
小説としてだけではなく自己啓発本としても楽しめました。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

面白かった!
自分もそこまで極端な推し方はしていないにしても推しがいてCDを複数買ったりSNSのトレンド入りを狙うような人間なので、自分の行動を客観的に見るとこんな感じなんだ、裏側にはこんな思惑があるんだ…とすぐ物語に引き込まれ一気読み。
そして何と言っても推し活をテーマにしつつも「人との繋がり」に焦点を当てているのがいいなと思った。
自分もあまり人から連絡しないタイプだけど、「やってこなかったこと」がいつか自分に返ってくるのかな、、と考えさせられて、久しぶりに自分から友達に連絡したりしてみた。
自分の行動や思考に良い影響をもたらしてくれたという意味でも、読んで良かったと思える本でした!

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

鯖番狂いだし特に日プにハマっていたため、ずっと被弾していた
モデルがありありと浮かんでしまう
推し活にのめり込んで義務感正義感に燃えているタイプは陰謀論や新興宗教にはまりやすそうだなとずっと思っていたから、自分の考えを言語化してくれている感覚が気持ちよかった

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

私はなんの推し活もした事ないし、今後もしないだろうと思っていますが面白かった。朝井リョウさんは現実にある微かな人の弱い面とか狂気を広げて物語にするのが本当に上手いと思います。後半は半分ホラーですね。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

2026年本屋大賞受賞

読みやすくて自分も推し活のさなかにいるみたいなスピード感。是非後半はカバーを外して読むと、より一層臨場感が増すかもしれない。
読みながら、久保田慶彦に感情移入してしまった。孤独で誰かと繋がりたい。ようやく繋がれた喜びを味わった。変わろうとした。けれどもそれは若い人からしたら、そこまでの感情ではなく、かえって変な人に思われ一方通行。また孤独に帰ってしまった。その切なさやるせなさがひしひしと伝わった。
また、社会と推し活の関係性。
金銭感覚や、視野が狭いとか、宗教性とか、色々なことに触れ、まだ読後、心が高揚しているのと、ざわざわしてるのと、感情が落ち着かない。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

オタクは物語に弱い。
すっごく分かる!
個人的には15年程度、推しがいるけど頷く内容ばかり笑
もちろんここまで極端じゃないけど、学級委員型とかいるよね!なんて当て嵌めてみたり。
確かに最近は、推しがいるのが当たり前の世の中で、推し活自体、ポップなイメージ。
ただ基本的にはオタクは気質だと思っているので、その気質になるのか、推し活なんてポップに楽しめるのかはその人次第!
でも長くオタクをする事で見えてくる、その先も良いものなんだけどなー笑

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

『イン・ザ・メガチャーチ』を読み終えてまず感じたのは、これは“推し活”を描いた小説ではないということだった。もちろん、アイドル、舞台俳優、ファンダム、SNS文化といった現代的な題材が中心にある。だが本作が本当に描いているのは、「人はなぜ物語に救いを求めるのか」という構造そのものだ。

タイトルの“メガチャーチ”は巨大教会を意味する。つまり本作は、現代の“推し”やコミュニティを、新しい宗教のようなものとして描いている。神がいなくなった時代に、人は別の何かを信じるようになった。その対象がアイドルであり、界隈であり、物語だ。

作中には、「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いい」という言葉が出てくる。かなり強い言葉だが、この小説の本質はまさにここにあると思う。

本作では、「仕掛ける側」「のめり込む側」「かつてのめり込んでいた側」という複数の視点から物語が進む。これが本当にうまい。普通、こういう作品はどこかで“推し活批判”になったり、逆に“推し文化礼賛”になったりしがちだ。しかし朝井リョウは、そのどちらにも寄らない。

運営側には運営側の論理がある。
ファンにはファンの孤独や救いがある。
そして一度熱狂を経験した人間には、その熱の危うさも残っている。

誰かを馬鹿にするわけではなく、ただ「なぜ人はここまで何かに熱狂してしまうのか」を徹底的に描いていく。

個人的にかなり刺さったのは、「人は我に返りたくない」という感覚だった。

何かに夢中になっている間、人は現実を忘れられる。SNSでも、推しでも、仕事でも、恋愛でも、環境活動でもいい。とにかく“熱中している状態”のほうが楽なのだ。

逆に、ずっと冷静で、ずっと客観的で、ずっと我に返ったまま生きるには、この世界はしんどすぎる。

この感覚をここまで言語化した作品はかなり珍しいと思う。

だからこの小説は、単なるオタク文化論では終わらない。むしろ、現代人全体の話になっている。推し活をしていない人でも、何かしらの“物語”の中で生きている。会社、SNS、恋愛、自己啓発、政治、コミュニティ。人はみんな、自分が安心できる世界観を求めている。

本作が怖いのは、その“物語”が人を救う一方で、人を簡単に飲み込むことも描いている点だ。

界隈の空気に染まり、言葉が変わり、価値観が変わる。しかも本人は、それを自覚できない。これは宗教の話にも見えるし、SNSの話にも見えるし、現代社会そのものにも見える。

そして、その構造を最も象徴していたのが久保田よしひこだった。

彼は本来、“仕掛ける側”の人間だった。人を熱狂させ、物語を設計し、界隈を回す側にいる。だからこそ、どこか一歩引いた場所からこの熱狂を見ているようにも見えた。

しかし物語が進むにつれて、その久保田自身もまた、“物語”から自由ではいられなくなる。

ここが本当に衝撃だった。

この作品は、「騙す側」と「騙される側」を単純に分けない。むしろ、人を動かす構造を理解している人間ですら、その熱や承認、居場所の感覚に飲み込まれていくことを描いている。

久保田は、無知だからハマったわけではない。むしろ逆で、構造を理解していた。それでも、その外側には立てなかった。

この描き方によって、本作は単なる“推し活批判”ではなく、人間そのものの弱さや孤独の話へ広がっていく。

朝井リョウのすごさは、この“気持ち悪さ”を非常にリアルに描けるところだと思う。会話、SNSのノリ、界隈特有の言葉、承認欲求、炎上、運営への怒り。全部が異様に生々しい。読んでいて、「こういう人いる」ではなく、「自分にもこの感覚あるな」と思わされる。

しかも、それを単純に否定しない。

物語に救われること自体は悪ではない。むしろ人間は、何かを信じなければ生きていけない。問題なのは、「その物語を信じている自分」を見失うことだ。

本作はそこをかなり冷静に描いている。

終盤に向かうにつれて、それぞれの人物が抱えていた孤独や欠落が見えてくる。そして読者は気づく。
推しを求めていたのではなく、“自分がいていい場所”を探していただけだったのではないか、と。

だからこの小説は、エンタメ業界の裏側を描いた話では終わらない。
「人はなぜ集団に熱狂するのか」
「なぜ物語に依存するのか」
「なぜ“界隈”に安心してしまうのか」
そういう、人間の根本に近い部分まで踏み込んでくる。

読み終えたあと、ただ「面白かった」では終わらなかった。自分が普段どんな物語を信じ、どんな空気に安心し、どんな“界隈”の中で生きているのかを自然と考えさせられた。

『イン・ザ・メガチャーチ』は、推し活の小説ではない。現代人が“何を信じて生きているのか”を暴き出す小説だ。

そして一番怖いのは、作中の誰かを“自分とは違う人”として読めなくなることだと思う。熱狂する側にも、仕掛ける側にも、冷笑する側にも、自分の一部がある。

だからこの作品は、ただ刺激的なだけでは終わらない。読み終えたあと、自分が今どんな“物語”の中にいるのかを、静かに問い返してくる。

#2026年16冊目

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

1. 読もうと思ったきっかけ
イン・ザ・メガチャーチ を読もうと思ったのは、もともと朝井リョウさんの小説やエッセイが好きだったこと、そして本作が初の本屋大賞受賞作だったからです。

これまでにも 正欲 などを通して、「現代社会をただ批評するのではなく、自分自身もその構造の中にいることを突きつけてくる作家」だと感じていました。今回もきっと、単純な勧善懲悪では終わらない作品なのだろうと期待して読み始めました。

実際に読んでみると、本作は単なる“推し活”や宗教を扱った小説ではありませんでした。現代人が何を信じ、どこに居場所を求め、なぜ共同体へ惹かれていくのかを描いた作品だったと思います。

2. 特に面白かったのは「視野狭窄 vs 俯瞰」の構造

特に印象的だったのは、「視野狭窄」と「俯瞰」という対立構造が、二人のすみちゃんを中心に描かれていた点です。

本作では、一つの価値観に強く没入する人と、それを一歩引いて見ようとする人が対比されます。しかし作品は単純に、「視野が狭いことは危険で、俯瞰できることが正しい」とは描きません。

むしろ、

* 俯瞰し続けることの孤独
* 冷笑的でいることの空虚さ
* 何かを強く信じることでしか得られない救済

が丁寧に描かれています。

それが二人のすみちゃんだけで終わらず、久保田さんや国見さん、さらには家族関係や仕事、人間関係にまで広がっていく構成が非常に巧妙でした。

特に印象的だったのは、久保田さんの変化です。最初はどこか俯瞰的で、共同体に距離を取っているように見えます。しかし、歪な親子関係や孤独の中で、少しずつ“視野狭窄を引き受ける側”へ変化していきます。

合理性や客観性だけでは、人は生きることができない。何かを偏ってでも信じることでしか前へ進めない瞬間がある。本作はその危うさと救済を、かなり誠実に描いていたように感じました。

3. 一番怖かったのは「誰も特殊ではない」こと

この作品を読んで最も怖かったのは、陰謀論や熱狂的なファンダムが、“特殊な人たち”の話として描かれていないことでした。

SNSや推し活、教会的コミュニティの描写はどれも驚くほどリアルで、読んでいて時折目を背けたくなる感覚すらありました。しかし怖いのは、それらが極端な他人の話ではなく、孤独や不安、承認欲求、帰属意識の延長線上にあるものとして描かれている点です。

自分が子どもの頃は、今よりも「正解」とされる生き方や社会の共通認識が存在していた感覚があります。学歴や仕事への真摯さが、比較的そのまま生活や世帯収入へ接続していた時代だったと思います。

もちろんそこには、男女不平等や画一的価値観もありました。決して理想的な社会だったわけではありません。しかし少なくとも、「どこへ向かえばよいか」は、今より共有されていたように感じます。

一方で現代では、その共通の正解が急速に失われています。そしてその空白に、

* 推し活
* オンラインコミュニティ
* 陰謀論
* 承認経済
* アテンションエコノミー

が入り込んでいます。

かつては“変わった人の行動”と見なされていた熱狂や自己表現が、今では巨大な経済圏になっています。本作の怖さは、その変化を誇張ではなく、現実として描いている点にあると思いました。

特に子どもを持つ立場としては、この流れがさらに加速した時、社会や人間関係がどう変わっていくのかという、不明瞭な不安が強く残りました。


4. それでも、この作品を単純には否定できない理由

ただ、自分自身も完全に“外側”の人間ではありません。

かつて自分も、アイドルマスター のプロデューサー活動、いわゆる推し活に熱中していた時期があります。時間やお金を投じ、その熱量が日々の楽しさや生きがいになっていた感覚も覚えています。

もちろん、俯瞰して見ればそれは“無意味な経済活動”とも言えるのかもしれません。しかし、その時間が確かに人を支え、居場所になっていることも実感として知っています。

だからこの作品を、単純な推し活批判や現代社会批判として読むことはできませんでした。

むしろ本作は、

人は何かを信じずに生きられるのか

という問いを投げかけているように感じます。

今の自分は、おそらく国見さんに近い立場でこの作品を読んでいます。しかし同時に、かつて熱狂の中にいた側の感覚も理解できます。その両方を知っているからこそ、本作の描く怖さや救いが非常に現実的に感じられました。

推し活に興味がある人はもちろん、今の日本社会や「正しさ」の変化に漠然とした違和感を持っている人には、ぜひ読んでほしい作品です。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ずっと読みたかった440ページをやっと完走。
読み始めてから時間が経ってしまったけれど、楽しみにしてた親子の対面が見れず、むず痒すぎて今夜は眠れなさそう。
わたしも物語にハマってしまうタイプで推しもいるけど、我に帰らされつつこれでもいいのかなと思ったり。
「自分を使い切りたい」ってすごく腑に落ちる言葉で、国見さんの言葉が強くて痛くて、それでいてオタクでいる意義みたいなものを伝えてくれた気がしました。
でも、中盤は説教されてる気分でした(笑)
色んなことをして自分を使い切りたい。余らせない!

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ファンダム経済。以前はオタクという概念で括られて、世の中からすれば影のような存在、アングラな部分がありましたが、今は性別問わず公言してできるまでのコンテンツに成長しましたね。アイドル、アニメ、映画、興行収入は過去と比べても極端にといったようにも思えます。みんな、何かにすがって生きていたのか、拠り所がありながらも現実のストレスとか向かい合いながら、発散できるもの、本当に好きなものを追って生きてきたのかとも思えます。みんな何か好きなこと、没頭できることはあるかなと。それが何かは各々なのですが、社会に投げかけた印象があります。考えるほど、この本は深いなと思いますね。

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2026年05月10日

ネタバレ 購入済み

「推し活」の光と闇を抉る物語

俳優への心酔やファンダムの熱狂を、個人の孤独を埋めるための「巨大な教会(メガチャーチ)」に見立て、その救いと危うさを鮮烈に暴き出します。
「視野を広げすぎると不安になるが、狭めすぎると狂う」というジレンマに、現代を生きる誰もが戦慄するはず。信じることでしか自分を保てない人間の脆さを残酷なほど美しく描いた、2026年を象徴する衝撃作です。

#深い #アガる #共感する

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2026年04月24日

ネタバレ 購入済み

色々な意味で刺さった

INFP気質があり、学生で、現在進行形でオタク仲間とオタ活に励んでいる自分には深く深く刺さりました。途中の描写は少し、いやかなりダメージを負いながら読みました。でも、その痛みも含めておもしろかった。
印象に残っているのは、久保田さんと道哉がカフェで会話しているシーン。道哉の台詞がつらつらと続く中で、「つまり何が言いたいの?」と思いながら読んでいたら、まさに同じようなことを久保田さんが漏らしていてびっくり。この時の道哉のような台詞って意図的に書けるものなんだ、と唸りました。朝井リョウさんの文章力に脱帽です。

#深い #タメになる #共感する

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2026年03月05日

ネタバレ 購入済み

推し文化の切り取り

推しにまつわる様々な人たちの話がつながっていく物語。正直怖い。のめり込みは気づくとそこにあるもの。そういう怖さを感じながらのめり込んで読んでしまった。

#ドキドキハラハラ #怖い #ドロドロ

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2026年01月01日

購入済み

面白くて一気読みでした。
なんでこんなにリアルで解像度の高い文章が書けるんでしょうか、、
まだまだ登場人物達の生活が見たいと思いながら読み終えました。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごくすごく引き込まれて、どういう結末を迎えるんだろう、と最後までワクワクした。
ただその思いが強すぎたのか「え、、これで終わり?!」と梯子外された感が残ってしまった。
ワクワクしながら読み進めていただけに、肩透かしを食らったような、あえてこの先を語らないところに怖さを感じたような、複雑な感情になった。

ミチヤと慶彦のインタビューのところは、ミチヤの思いに溶け込んでいくように慶彦の輪郭が崩れていくところが心地よさと恐ろしさの両方を感じられて怖かった。
こうやってどんどん心酔していったのに、誰にでもしてたって辛すぎた。
こういう独りよがりを感じてしまうから、人と繋がることが怖くなる気がする。


●印象的な言葉
「理由も目的もなく、一緒にいられる人を増やしておきたかった」
「年々本当にできなくなっている。恥を乗り越え、見栄を張らずに素直になること。自分の弱くて脆いところを認め、晒すこと」

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

本屋大賞を取られ、書店にたくさん並んでいましたので、読んでみました(^^)

推しの信仰者を孤独な中年男性に重ね、結局はさりげない事を共有し、語り合う友を求めているのだと感じました。

会社員生活に没頭し、家族を顧り見ず、孤独な久保田が、推しへの熱狂的信仰を仕組む仕事をする中で、アイドルとしての推しでなく、一人の孤独な存在としての推しに傾注し、「友」として彼を求めた。

道哉の熱狂的推しグループも、久保田と同様に推し友と共に行うに活動に、「友」を求めた。

一部には熱狂的に応援していた舞台俳優の死を「陰謀」のように捉え、陰謀が社会を牛耳っているとの訴えに行き着くが、彼女達もその活動の中に「友」を求めたと感じた。

新しい視点を得ることができた本でした。
ありがとうございました。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

朝井リョウさん小説を読んだのはこれが初めて。約五日間くらいで読んだ。人の中の小さなドロッとした部分を掬い取って大衆に晒し、物語にしている小説の書き方が自分としては斬新だった。そして、視野狭窄の方が前に進めること、視野を広げ本質を考えることの無意味さなど、昨今の社会で流通している観念とは逆のことを書いていて、読んでいる自分自身も、実はどうなんだろうとか色々考えさせられた。ファンダム経済なんて今まで知らなかったし、アイドルの追っかけをどこか冷ややかな目で見ていたけど、その本人たちがどんな想いで推し活をしているか、少しでもその感情に触れられて良かった。
またいつか再読したい。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

ファンダム経済を創り上げる者、推し活にのめり込む者、かつてのめり込んでいた者の物語。
立場や経歴が違うにも関わらず、それぞれの視点から物語が交錯する作風は「桐島、部活辞めるってよ」と同じである。
朝井リョウファンならぜひ、読んでみては。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

推し活。中盤あたりからどんどん読み進められた。
令和を代表するテーマの内容だったと思う。
推し活の信者って本当にこんな感じなの?!と驚いた。
SNSを通じて、みんなで団結⭐︎な雰囲気がもはや怖い。のめり込み具合が友だちとの関係も悪化させてしまっていた。そして、推し活を第三者で見ていた父親も。孤独な人ほど、自分の居場所と思ってのめり込んでしまうのかなぁ。
なんでも適度って大切だな。
最後、父親は画面上で中心の信者の正体を知ってしまうと思いきや。最後の数ページドキドキ、ハラハラで止まらなかった。でも、読者が想像する当たり前を覆すあたりもさすが。面白かった。
映像化してほしいなぁ。
これを読んでる時に、ちょうどYouTubeの出版区に出ている朝井リョウさんの回を見て、朝井リョウってこんな面白い人なんだ!!!と初めて知る。エッセイも読んでみたい。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったけど、結末はどうだろう。

内向的だけど留学したい大学生が、アイドルにハマる。
離婚して孤独な中年男性が、アイドル運営を仕掛ける側になる。
推しの俳優が自殺してしまった中年女性たちが、イタコのようなものに騙され、陰謀論にハマっていく。

中年男性だけ輝いていて、大学生は友達のアクスタを盗んだり親に嘘をついて貰ったお金で推し活をしたり、中年女性が陰謀論にハマったり、みな破滅へと進んでいる。そして中年男性も最後には……。
陰謀論パートはとにかくきっつい。

ある種の宗教のような「物語」に没頭して人が破滅していく様を描くが、同時に、なにかにのめり込んでバカになるのは楽しいとも言っている。

これ最後どうなるんだろうと思っていたら、この3人が作中で派手に交わることはないし、誰も救われなくて、ここで終わるの?と思った。

でも、朝井リョウさんは昔のものを何作か読んことがあるだけで、「リアル風だけどそんなにリアルでもない」みたいなイメージだったのが、今回はすごくリアリティを感じた。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

推しの尊い物語をありがたく受け取っていた自分の脳天を殴られる物語だった。久保田から伝わる「中年の孤独」がとにかく辛い…いたたまれない…
「視野が狭い」=良くない事と思い込んでいたけど、そういう幸せの導き方もあるんだと、ハッとさせられた感じ。国見が不気味な存在で、しかも芯食った事を言う。身近にいたら、萎縮してしまいそう。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

月並みですが人との繋がりを大事にしたいなと。
今だけ良ければ良い、自分だけ良ければそれでも良い、という思考の危うさにも気付かされた。
そして、思い込みの怖さにも。
内面を振り返り、今後の人生に向けた示唆を与えてくれる。

理由もなく会える友人を大事にしよう。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

令和に広がる”推し活”を題材とした作品として、描写がリアルすぎて怖くなるほどでした…笑

Z世代、ガザ地区、進次郎構文…ネットやメディアで日々見かけた言葉の数々が、この作品のリアルさを際立たせており、正に現代日本を描いた作品です。
推し活をする者と推し活を斡旋する者、かつて推し活にのめり込んだ者たちの物語は、恐ろしい方向へ向かいます。これがフィクションで良かったと心から思いました…。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

朝井リョウ作品は、"個"の不安や違和感を社会全体のトレンドで包み込んで食べられるようにしてあってついつい「あと一口。」食べてしまう。

いやー、面白かった。ここでは書ききれないから雑感だけ。

MBTIに関しては、人間を雑に分類して、動物園の紹介文みたいなラベルを貼り付けるような嫌悪感を抱いていた。それでいて、一応診断自体は受けておいて誰かに聞かれた時に備えておく自分にも嫌気がさす。共感の範囲がどんどん広くなり、ただ同じ答えを選んだだけでも共感を呼んでしまうような流れを感じる。それでも、その答えを導き出した過程やバックグラウンドで感じる共感は強度を増し、深く刺さる。

人を動かす原動力というものはなんとも不思議だと思った。そこには合理性や必然性がないけど、ムーブメントを作って導くことはできる。それは今まで商品のマーケティングという文脈で企業が経済価値を高めるためにされてきた。その商品が"個人"に移ることによる弊害。"ナマモノ"であり"こわれもの"である商品。

"ガクチカ"が重視される時代。自分も無関係なわけではない。熱狂すること。それだけではなく、他者へそれを伝えることまでを求められる時代。その要求に応えないと何故か「もったいない。」と言われてしまう時代。どうでもいいと一線を引ける人の方が強いのかもしれないし、魅力的にも思えてしまうな。

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2026年05月10日

ネタバレ 購入済み

一気に読める!!

朝井リョウさん、5冊目かな。相変わらず、サクサク読める展開。会話しながら、脳内思考が繰り広げられるところが、臨場感があって好き。私はユリちゃん側の熱量の低い人だから、推し活で楽しんでいる人が羨ましかったけど、やっぱりバランス良く推さないと人生詰むわな、、、。視野が狭くも広くもバランス大事。個人的には、アイドルプロデューサーが冷静すぎて、リアルに感じた。てか、最後の終わり方!!続き書いてーー!!バレるのかな。家族関係の再構築できるのかな。あー気になって寝られなくなっちゃった。これが、視野の狭くなる感覚かな。朝井リョウさんの自叙伝が個人的に一番面白いよ。

#深い #怖い #ドロドロ

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2026年04月12日

購入済み

推し活にハマる人、推し活を仕掛ける人、推しが死んだ人の3人の視点で次々と描かれる物語です。
内向的で理想主義でまさにINFPのわたしは読んでいて揶揄されているような批判されているような気持ちになりましたが、最後には推し活の良い側面にも目を向けられます。変わってしまった娘の姿を目にした父はどうなってしまったのか。

#ドキドキハラハラ #ドロドロ

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

読み終えた瞬間、「えっ、これで終わり?」という唐突な感覚に襲われましたが、その余韻こそが本作の描く「割り切れなさ」を象徴しているのかもしれません。

⚫︎痛いくらいにリアルな「ミッドライフクライシス」
主人公・久保田が抱える中年の危機(ミッドライフクライシス)の描写が、とにかく生々しいです。金原ひとみさんの『YABUNONAKA』に登場する50代男性の境遇とも重なる部分があり、出口のない閉塞感や、日常に横たわる「虚無」の正体を突きつけられたような気がします。

私自身は久保田ほど深い虚無の中にいるわけではないため、すべてに感情移入できたわけではありませんが、年齢が近い分、彼が感じる「何かに熱狂することへの気恥ずかしさ」には強く共感してしまいました。

⚫︎「推す」という救い
しかし、本作は単なる絶望の物語ではありません。何かを「推す」という行為が、いかに個人の生きがいや生命力に直結していくか、その熱量を鮮やかに描き出しています。
これまで「推し」や「推し活」という言葉を口にするのは、どこか気恥ずかしく、自分には縁のないものだと思っていました。ですが、久保田の姿を見て、なりふり構わず何かにのめり込むことへの羨ましさを感じたのも事実です。

⚫︎読後の心境の変化
「いい大人が……」という自意識の壁を少しだけ壊してくれた一冊。これからは「推し」という言葉を、もっと自然に、自分の生活の中に取り入れていきたい。そんな風に、少しだけ心が軽くなる読書体験でした。自分も、何かを全力で推す生活を始めてみたいと思います。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

視野をどう持つかという話。だが、結局のところ価値観をどう持つかであって、視野で語るのは難しい気がする。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

昔は人や社会のためになる事に頑張ってるのが偉いと言われて一つの正解があったが、今は正解が人の数だけある時代で、「よく分からないけど没頭出来てるのが凄い」と言われる時代。それが何であれ凄い、羨ましいと言われる時代。
自分自身も、推し活にしても、周囲の目が気にならないくらい没頭できてる人は幸福度が高いので羨ましいと思ったことはある。なんなら一度何かを無理にでも推してみようかと思ったこともある。
ただ、それは視野を狭窄させる行為であり、それによって幸せを自分で決めている状態。この中でも描かれてるが、幸せは自分で決めることだけど、ENFPの自分はそれを誰かと分かち合うことでより幸福を感じることができるタイプで、自分の周囲には推し活してる人はおらず、視野が広い人と話すことが好きなので、本質的に推し活と自分は合わないのだろうと認識した。
改めてこの小説に出てくる登場人物の様な状態にならないだらう自分自身を認識した。
それが幸せかどうかは別にして。

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2026年05月11日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの作品は2つ目。この方はこの時代のキーワードのフォーカスの仕方が上手いよなーと思う。
具体的に推し活という世界が知れて面白かった。自分は何かに深くハマれないタイプなので、そういう推せるモノがある方って、情熱や行動力が凄くて生命力を感じ、羨ましくもある。
ちなみに、小説として面白かったかと言われると、どの登場人物にも共感できずで展開もあまり好きな分類ではなかった。

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2026年05月10日

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