【感想・ネタバレ】イン・ザ・メガチャーチのレビュー

あらすじ

沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

ネタバレ 購入済み

推し文化の切り取り

推しにまつわる様々な人たちの話がつながっていく物語。正直怖い。のめり込みは気づくとそこにあるもの。そういう怖さを感じながらのめり込んで読んでしまった。

#ドキドキハラハラ #怖い #ドロドロ

0
2026年01月01日

Posted by ブクログ

朝井リョウの社会風刺はやっぱりいいね。
世の中に蔓延していて、自分も触れ合ったことのある感覚が上手く言語化されている。言葉の選び方が、文章が良い。

視野を広げると、絶対的な正解なんてなくて、なにも行動出来なくなる。

視野を狭めると、点と点の事実を自分の都合の良いように繋いで、飛躍した物語を作り、その物語のなかに没入して楽しむことができる。ただ没入している間は完全に視野が狭くなっているので、自分が世間からどう思われているかとか、このままだと将来自分がどうなってしまうのかと言った視点は持てない。その代わり狭い世界の中で何の疑問も持たずに、生き生き生きることができる。そして自分の時間、感情、体力、財力、、あらゆるものを益々投入し、より没入していく。自分が持っているもの全てを使いきると、何もなくなり、そこでやっと目が覚める。そしてゼロの状態からリスタートしていく。

リスタート出来ればいいけど、失ったものや築いてこなかったものは二度と手に入らなかったりするんだろう。それでもその時できる最善を自分なりに選んでリスタートするしか、前向きに生きる道はないけど。

バランス良く生きている人も、適度に広く適度に狭い視野で世の中を捉えているだけなんだろう。

適度に社交的でオタク気質はない私だが、全然他人事じゃなくて怖い。


"自分の使命はこれだ"と確信して努力を積み重ねている人を見ると羨ましくなる。
特定の宗教を信仰していて、その教義が正しかろうが間違っていようが、"正しい"と思いこめる人たちは、無宗教の私より強いだろうなとは昔から思ってきた。


正しければいい人生になるわけでもないし、いい人生の正解があるわけでもない。世間から幸せそうと思われればいい人生、幸せな人生なわけでもない。

結局、私は私に幸福感をもたらせてくれる家族や友人たち等に対して自分が持っているものを提供し消費しながら、小さな幸せを噛み締めて生きていくんだろうな。

もっと"使命"を全うしたほうがいいのかもしれないけど、使命と思えるほど没入できる物語は編めていません。

0
2025年12月29日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの15年記念作品ということで読んでみたが、継続的に本を読む事を苦手とする私でも、最初から最後まで読みたい欲が止まらなかった。
推し活という身近なものを取り上げてくれたことや、3人の立場それぞれを見る事で見飽きなかったのかなと思う。

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

現代の人がなぜ推し活にハマるのか、何を求めているのかが言語化されていました。ファンダム経済にとどまらず、SNSにMBTIや骨格診断など今の若者が何に翻弄されているのかがわかる、まさに2025年を象徴したような一冊だと思いました。また何年後に読んだら違う感想になるのかなあ

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

推し活の沼にハマっていく人、その沼から抜け出せない人、その沼を作り出す人たちにおける、三者三様の物語が展開される。自分自身、推し活をする人々のように何か絶対的な趣味を持つ人間でないため、澄香が推し活のために何でもする人間に変貌していく過程はとても興味深かった。また、推し活に人生が囚われてしまった隅川や、中年男性としての孤独に苦しむ久保田らの物語にも非常にリアリティがあり、読み進める中で自分の人生と照らし合わせて多くのことを考えさせられた。

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

衝撃度は間違いなく2025年ベスト。もはや現代のホラー小説。自分自身が正しい方向に向かっていると思っている時、――人によってそれは視野を広げていると感じている事もあれば意図的に視野を狭めていると信じていることもあるが――第三者から見ればそれは「おかしな」行動であると思われている描写がなんとも恐ろしい。特定のコミュニティに依存しない、目的もなく誰かと会える、そういうことの積み重ねでしか登場人物3人のようにならない事は出来ないのかもしれない。

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

読者を選びそうな作品だと思うが、「久保田」と同年代ということもあってか、なかなか刺さる作品だった。視野を広げることと狭めることが良いことなのか良くないことなのか途中から混乱してくる。2025年のベスト3冊を選んだ後だが、それらを超えてきた。

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今をときめくZ世代の大学生、オタ活も恋愛も視野狭窄を極めた過去がある自分は暴力的なほどの心の動きへの解像度の高さにかつての自分への恥ずかしさと共感性羞恥で度々致命傷を与えられながらも、ずっと読む手が止まらないくらい最初から最後まで本当に面白かった。出てくる単語単語が全部身近すぎて朝井リョウの年齢を疑った。特に彼女らの言葉はしに現れるオタク仕草に関しては自分にぐさぐさ刺さって楽しいくらい苦しかった。

まず、ラストであくまでも俯瞰する立場だった久保田が「こちら側」に来てくれたおかげで国見の笑顔が本物の笑顔に見えない理由がよく分かって感激した。コンテンツにのめり込む気質は制御不能なもので、今の自分にとっては恐ろしく、捨ててしまいたいものであるのだが、国見のような人間を見ていると両極端の極端部にいる我々は全く逆の立場のはずなのに似たような苦しさがあるんだと思った。いや、国見は苦しいとすら感じていないのかもしれないから、この認識は恐らく間違いなのだけれど。

また、陰謀論については自分は嵌ることなんてないし...と思いながら苦笑して読み進めていたところ、これも推し活などと同じく自分の寂しさを埋めるコミュニティ、自分の弱い部分を肯定して、でもそれだけじゃ半信半疑になってしまう部分を固めてくれる物語という根源的で普遍的な仕組みによって成り立っていることが解明されるとぐっと自分の方に近づいてくるようで怖くなった。油断できないと感じた。

最後に。結局自分の気質をどうすれば矯正できるのかは分からなかったけれど、自分を変えようと行動的に足掻く満哉の姿や自分の全てを使い切ってやっと海原を往く覚悟ができた絢香の姿には共感できたし、大いに励まされた。こんな小説の感想のすみずみにまで自分を投影してしまう私であるが、この気質のおかげで多くの物語を存分に楽しめるのだと思うとやはり悪くないとも思う。人も推し活も恋愛も、自分なりの距離感を見つけて前向きに生きていきたいと強く思った。

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なぜこんなにもヲタクの解像度が高いんだ。

過去に自分がどっぷり浸かっていた界隈で、どんどん聖人化されてく推しとメガチャーチ化してく界隈に辟易した事を思い出させられて読み進めるのがとても怖く、読むのにかなり時間がかかってしまった。

実際「推しはこんなにも素敵なのに世間に全然知られてないのはおかしい」と感じていたのを思い出し、一歩間違えたら私も"すみちゃん"になっていたんだと思ったらゾッとした。


視野狭窄は依存性が高まったり、理性と倫理観の欠落に繋がる恐れがあるが、そもそも視野なんてものは関係なくて、結局は自分の本物の感情から来る突飛な言動に勝てる理性や倫理観なんてものはないのでは…。


自他境界を溶かせて視野狭窄しているファンを操縦する側の人間が気づいたら自他境界が曖昧になって一線を越えてしまうのがあまりにも恐怖。
 
一線を越えてしまうのと越えない差ってなんなんだろう。
"物語"を読んでる私からするとどうしても面白い展開を望むけど、早く全員に"壁ドン"してあげて欲しかった。

そしてその盲信的なファンのうちの1人が自分の娘と知った時、久保田は何を思うのだろう。


国見の人生、なんだか見ててつまらなさそうだったので少しぐらい何かに依存してた方が楽しそうでいいな。
何事も限度が大事ですね。


ブルームマイセルフ

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

年末にこの本を読めてよかった。
社会人になったのに、環境に対してオタ活する前の澄香ちゃんみたいな気持ちを抱いてたから、めちゃくちゃ共感して読めました。自分も小説中のinfp,視野狭窄しやすいタイプだと思うし、お母さんも新興宗教信じてたからその気質あると思う笑

いわゆる社会で言う成功しているルートを間違えないように、毎日びくびくしながら生きてるけど、時々何が正解なのか分からなくなる。

でも視野を狭めて、自分が本当に夢中になれるものに身を投じたい、投じた時に膨大な幸福を感じるという経験をしたことあるからこそ、この本の内容に本当に心酔できたし、読めてよかったと思う。流石生殖記を書いた男、朝井リョウさん、ずっとついていきます。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ


現代の人間や社会の描写が異常に細かい。
解像度が高すぎて、現実よりも現実。
気持ちが落ち込んでいるときに読むと、しんどくなるほど緻密。

誰しも、何かを信じて、信条に基づいて情報を解釈して、自分が生きる物語をつくり、その中で生きている。というように理解した。

数年後、また読みたい。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

この本を読んでちゃんと自分の思ったことを残していきたいと思った。
そう思うほどこの本に衝撃を受けた。

ファンダム経済という言葉をここで初めて知った。
オタクとは無縁の私。

何に対してものめり込めない、はまれない私だけど、推しがいて推しに全力を注げる時間てすごく有意義で素敵なものなんだなと感じた。

一方でハマりすぎると危ないほうにいってしまうけど、そこまでのめり込める何かがあるって私からしたら羨ましいなと思う。

まさに令和の本。
朝井リョウさんの言語化力と言っていいのか、言葉にする力、そしてそれを表現して伝える技術に脱帽。

また読み返したい本。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

恐怖心。
この物語に描かれているのは私自身だ。
そんな私は朝井リョウのファンダムとして視野狭窄に陥っているに違いない。

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤から痛いほど刺さるセリフが多くてたくさんメモをしながら読んだけど、いづみさんの「悪いことなんて一つもしてないんですよ」というセリフが一番印象に残った。
私も何も悪いことはしていないが苦しい日々をただ耐えるように暮らしているので刺さりすぎたのかも。悪いことなんてしてないのに理不尽に苦しいんだよな。騙されないようにしないと。
現代人の抱える見て見ぬふりをしている闇を描いている。薄目で見たくなってしまうような怖さがあった。私も気付きたくない、気付かされたくないことがあるから怖いと感じたんだと思う。
内向的で人との付き合いが下手な中年が若者との距離感を失敗しておかしい人に見えてしまう現象がある、と認識していたけど、久保田は元はそういう人間ではない。孤独と寂しさが人をおかしくする、特に中年以降。これは記憶に刻んで年を取ろうと思う作品だった。

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

古来より人間は何かを伝え続ける手段として物語という手段を用いてきた。
情報に感情を加えることで、受け手が能動的に解釈し、意識を築き上げるのに最適な形だったから。それはある時には宗教と成り、現代では推し活と総称されるものに移り変わった。
共通の物事に対して没頭するコミュニティ=ファンダムの形成は、個々を尊重する今の時代だからこそ生まれた摂理ではないかと思う。

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

推し活をやる側、仕掛ける側など複数視点で描かれており、推し活がもたらしてくれる良いもの悪いもの含め考えさせられた。

かなりライトではあるが、1オタクとして見たことのある解像度の高い推し活が描かれており、朝井さんの理解力の高さと文章力の高さを改めて感じた。
まだまだ推し活ブームが色濃くある今読んでも考えさせられる一冊。
個人的には推し活をするファンが5つの気質に分かれている、と説明があるところが印象的でした。
今後実際のSNS見る時に楽しくなりそう…笑

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

推し活やファンダムが作り出す宗教を彷彿とさせるような没頭具合とその視野が広がるようで狭まるような矛盾を生み出している要素が非常に対比構造で明らかになっていて面白かった。
メガチャーチマーケティングに興味を持った。

0
2025年12月25日

購入済み

面白くて一気読みでした。
なんでこんなにリアルで解像度の高い文章が書けるんでしょうか、、
まだまだ登場人物達の生活が見たいと思いながら読み終えました。

0
2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白くて一気に読んでしまった。幸せとは、楽しいとは、充実とはを描いており、読み応えがある。最後の月末は、なんとも言えない気持ちになった。若い時には様々なことをして間違えまくって大人になれってこと?結局40代とかにならないと答え合わせって出来ないんだなと思った。ムズカシイ

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幸せって他人に評価してもらったり、他人と比べて決めるものではないから、「相対評価」ではなく「絶対評価」だよな〜と思った

キーワード「視野」

- - - - - - - - - - - - - - - - - ✄
P120「何かを学んで視野が拡がった後はいつだって、視野が拡がったという満足感を味わいながら、拡がってしまった視野を元に戻す作業が必要になる。視野を拡げたことで見つけた正解はあまりに正解すぎて実践し続けることが難しいので、知ることが大事、まずは知ることからと唱え続けることで不正解を馴染ませる準備運動を始めなければいけなくなる。」

P130「だけど、そうやって視野を拡げるほど、自分がすべきことがわからなくなる。」

P138「自分のことや世界のことを視野を拡げて見つめてみれば見つめてみるほど、最適解は移り変わり、身動きが取れなくなっていく。」

P440「でも、どの物語にも呑み込まれない人生って、間違いはしないけど別に楽しくもないんですよね」「ただこの前、もう正解がない時代になったって話したじゃないですか。何を選んでもどこかの角度からは反転できるって。それってつまり、一つも間違わずにいたところで別に何も生まれないってことでもあると思うんです」「これまでは、間違いさえしなければ、なんとなく正解の部屋に入れました。でも今は正解の部屋自体がないから、たとえ一つも間違わないでいたとしても、ただ"間違わなかった人"になるだけなんですよね。そこにはなんの加点もない。だからもう何をするにも、自分はこうやって間違うって腹決めて脳みそ溶かして動くしかないんですよね。寧ろそうしない限り、結局何も」

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

出てくる人がみんな淀んでるので、エンジンかかるのが遅かったが、途中からスルスル読めた。

なんかっ、、どいつもこいつも・・!!笑笑
食事が不味くなるっ!って感じのヤツばっか!笑

しかしとても"今"であり、わかるわかる。なるほど。って感じ。
みんな、一旦落ち着けぃ!!と心の中のノブが叫ぶ。

LINEが重いと知りもう若くはないと気づく三十路哉・・

  

0
2025年12月28日

Posted by ブクログ

444ページ、読み応え抜群でした!

本作は、「推し活」を通して変化していく登場人物の心情と、「物語」が持つ爆発力を味わえる作品だと感じました。3人の主要人物の視点で描かれますが、特に久保田慶彦の物語が印象に残りました。

「やったことより、やらなかったことが還ってくる」という言葉が強く心に残っています。やったことが還ってくる期間と、やらなかったことが還ってくる期間があるという考え方は新鮮で、忘れられない言葉です。

また、宗教や推し活に人生を委ねてしまう人の気持ちも、本作を通して少し理解できた気がします。人生の余白を埋めたいという思いが、推し活を人生の道標や原動力にしている人もいるのだと感じました。

朝井リョウさんの作品は初めてでしたが、『正欲』など他の作品も読んでみたいと思います!

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

推しを失った人、推しが見つかった人、推し活運営側の人の3視点でのストーリー。
この3人なら自分は推し活運営側に共感しました。
この本を読んで、今の若者を知り、自分もその若者にまだまだ近くありたかったのか、脱毛に申込みをしました!笑

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

朝井リョウは
なぜこんなにもオタクへの解像度が高いのか

読み終わった最初の感想はコレ。
私もオーディション番組に夢中になり、
推し活のために行動基準を変えた経験がある。

現代のファンダム経済はやはりあまりにも歪で
言葉を選ばなければ、圧倒的「搾取」
CDは音楽を売っていたはずなのに、
特典会応募のために紙(応募券)を買っている感覚。
アーティストも事務所もビジネスである以上
それ自体が全く悪ではないものの、
私は「かつてのめり込んでいた側」として
過度な入り込みには両手を挙げて賛同できない。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

推し活に依存する人、推し活を仕掛ける人、華やかな過去に未練を持ち一人寂しく生きる中年男性、などなど現代の問題を異なる視点から紡いだ物語。推し活とは異なるけど、私もyoutubeで野鳥の子育てライブに一時はまり、野生なので様々なアクシデントが起こるんだけど、それが見ている側はどうにもできなくて数日引きずることもあった。その時に、自分でどうにもならない対象にはまるのは危険だなと思った。推し活は自分の応援で動かしている気がするかもしれないけど、対象があっさり身を引くなど急に居なくなることもありリスクは高い。令和の推し活と昭和の親衛隊と何が違うんだろうと考えたけどあまり変わらないのかもしれない。性格診断やってみた。少しは参考になったかもしれない。

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

推し活に対する3人の視点から描かれる本作、とにかく解像度が高すぎる。
オーディション番組が好きなので、色々ぶっ刺さりすぎました。少なくとも今までと同じようには何かを推すことはできなくなりそう。これが視野が広がるっていうことなのかな。自分の考えが覆されたようで、衝撃から抜け出せません。
朝井リョウ先生すごすぎます。ここまでの言語化はさすがです。読んでよかった。

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

書店に行ったときに帯に惹かれて手に取ったもの。
朝井リョウの作品はあまり読んだことがなく、映画ではいくつかの作品を見たことはあった。
どんどん物語にのめり込んでいく感覚であっという間に読むことができた。

最近のトレンドでもある推し活をキーワードに、違う立場の人物の視点で物語が複雑に絡み合っていく展開に心を惹かれた。

各登場人物の心情や行動を捉えるのが上手いと感じた。誰しも何かに縋っていたいこの世の中で、人の心情を変えることはこうも容易いものなのだと実感した。

0
2025年12月25日

Posted by ブクログ

「現代」の一部に関してとても解像度が高く読んでいていろんな意味で疲れる。
この本のキーワードである視野狭窄。確かに、この本を夢中になっている間の自分は日々の悩みから解放されていた。
疲労感を持って読み終えた後、
『この世で君だけ大正解』の深淵が覗けた気がする。
推し活が好きな人は読まない方が良い笑

0
2025年12月25日

Posted by ブクログ

「孤独」と「承認欲求」をテーマに朝井氏がファンビジネスを描いた物語です。推し活の運営側・のめり込む側・かつてハマっていた側という三つの視点で物語が進みます。

『推し活』って楽しそう。老後はわたしも推しを見つけて生きがいにしたい!
なんて考えていたけど、この本を読んでちょっと考えを改めたくなりました

とはいえちゃみするのように、アイドルに自分を投影して思考停止で自分というリソースを注ぎ込む自分は今の所想像できません。自分のできる範囲で楽しめるような気もします。しかし「ファンビジネス」という資本主義ゲームに、絶対に絡め取られないと言い切れるでしょうか。ゲームやホストに入れ込む数%のターゲットからお金を吸い取る業界のマーケーターは本当に怖いですね。
ゴミになるとわかっているCDを何十枚も買わせる商法には嫌悪感を持ちます。でも、コミュニティへの貢献の証・アイデンティティとして機能してしまい、本人もそこに満足感や納得感がある構造には狂気を感じます。

ちゃみする、久保田父、すみちゃん。本作の主人公だれにも共感できるし、「これ自分だ」とゾッとする描写があるのは朝井作品のいつもの魅力ですが、推しに傾倒しすぎる気持ちも、雑談ができずにこのまま孤独に生きる不安も、日本の闇を暴こうとすする気概も理解できなくて少し残念でした。

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

読書であれだけ腹を抱えて笑えるシーンがあるって言うことに感動しました。描写がとてもうまいんだと思います。ぐいぐい引き込まれる中盤でした。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

SL 2025.12.25-2025.12.27
とても朝井リョウらしい作品だった。
ちょっと疲れたけど。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

推し活の話。
なぜそこまでアイドルにハマれるのかなと、そこまで自分のタイプにドンピシャなのかなと思っていたこともあるけれど、そうではなく、ストーリーにあの人たちに惹かれていたんだなと。
で、ハマってしまう別の要因としては、現代の連帯感の薄れや供給過多で孤独感や視野の広さからくる息苦しさなんてものを狭めたくなる、一点に集中したくなるからなんだと。
正直、自分の知らない分野だからビビッとくる部分は少ないけど、やはり学びのある本でした。

「神がいないこの国で人を操るには物語を使うのが一番いいんですよ」

0
2025年12月26日

「小説」ランキング