【感想・ネタバレ】イン・ザ・メガチャーチのレビュー

あらすじ

☆2026年本屋大賞受賞☆

【第9回未来屋小説大賞】
【第2回あの本、読みました?大賞】

沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

恐ろしいまでの言語化能力

読み始めてすぐに、恐ろしいと感じた。
ストーリーがではなく、文字.文章そのものが。
生きている上でなんとなく享受しているソレ、うっすら嫌悪感のあるソレ、社会に蔓延るソレらが次々と言語化され 定義され 文字となり頭に入ってくる。なんて恐ろしい。
読む者に確実に影響を与え、見える世界すらも変える力のある一冊。最高です。

#深い #タメになる #怖い

2
2026年02月13日

Posted by ブクログ

読む前は推しにまつわる小説としか思っていなかったけど、読んだあとは、人間とは、この世界、視野、推しとはなにか、などあらゆることを考えさせてくれた。何より読みやすかった。

そして何より価値観が覆された

0
2026年10月05日

Posted by ブクログ

半分読んだところで、今の社会の嫌なところ煮詰めとるやん(涙)となり一旦中断したが後半は怒涛の畳み掛け!で一気読み。登場人物全員が熱狂のさなかにいるシーンで終わるところが良い。スッキリエンドではないけど。誰しも信じるものが必要、と思いつつ、信徒化するのは一部の人だけなんですよね。ただ、それ以外の人が正しいのかというと…。国見さん〜

0
2026年10月05日

Posted by ブクログ

まずタイトルで騙されました。内容とは異なる印象なので頭の中でなかなか繋がりませんでした。感想も人それぞれなので二度目に挑戦しています。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

初めて小説を社会人になってから読んだ(29歳男性です。)
とても面白かった。
現代社会、そこに生きる人々をよく捉えており、どんな人が読んでも「あー、いるいるこういう人。」「この感じわかる。自分のことを言語化してくれてる気分」と思えるような描写があり、没入できる。最後のクライマックスはなんとも言えない気持ちになる。

とにかく最高の1冊

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

昨今話題の「推し活」について、信者と呼ぶべき熱狂的なファンを増やす側・ファンにさせられる側という立場に焦点を当てた小説。

分厚い本だったのに、一気に読み進められてしまった。自分も色々な方面にオタクなので、身につまされるような表現や言葉が何回も出てきた。
現代人のもつ漠然とした不安についてもすごくわかりやすく言語化されていて、だからこそ今「物語」という宗教が人を惹きつけるんだという納得を味わった。
もちろん、人物は視点の3人含めた全員が、キャラクターとして極端な面を持っているが、逆にそれくらいリアリティを薄めてくれないと楽しめない気がする。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

昨今の推し活について書いた本で引き込まれました。
実際に自分も最近アイドルやアニメに引き込まれて、グッズを買ったりコンテンツを見ていたりしましたが、それに突き刺さる内容でした。視野を広げるとことと狭めることを対比していましたが、自分の人生にとってそれを使い分けることが重要と感じました。
私は極端に視野を狭めてハマることはあまりないですが、最近そういった傾向があったため、自分を取り巻く環境がどうなっているのかを知れたような気がしました。これを書くにもすごく調べて執筆したのかと思うと作家は大変なんだなとも、感じました。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025年一番読んで良かった本。
推し活をテーマとして、人が熱狂の渦中にいる時の光と闇、視野を広める・狭めることとはどういうことか、連帯の正負の側面などの現代のあらゆる問題に通ずるテーマを描いていて最後のページまで圧倒された。

語り手3名と登場人物全員になぜか共感できてしまう不思議。対極的な立場の語り手達の心理描写を、ここまでリアルに共感性高く描く朝井リョウの技術が素晴らしいと感じた。

推し活という文化に触れたことがある、もしくは渦中にいる人にとっては非常に刺さると思った。一方で現代の推し活文化に馴染みがない人にとってはあまり共感できないのではないかと思う。

個人的には後半の、「あらゆる視点から物事を捉えようと視野を広げ続けようとすると、反対のことを言えば違う視点の意見ということになるから、どう行動したらいいのか・どうするべきかという結論が出ずに何もできなくなる。(意訳)」「視野を広げようとする人たちはそうやって限界まで目を細めて絶対的な真理を探し続ければいい。自分に必要なのは視野を広げることしゃなくて限界まで視野を狭めることだった」という言葉が非常に刺さった。
何かのテーマを考えるとき、多様性の時代柄もあり、「それはあらゆる視点から考えられているか?」ということを気にしがちだが、全方位から見た正しさなんてものはないと割り切って、絶対にこの点では間違うと決めて突き進める方が、むしろ強いのではないかと考えさせられた。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

​「推し活」という現代的な現象を通して、人間が何かに狂信し、自ら物語の渦へ取り込まれていく過程が恐ろしいほどのリアリティで描かれた作品だった。
​特に印象的だったのは、これまで推し活を「仕掛ける側」にいた久保田が、道哉に直接会いに行ってしまう場面だ。客観的に見れば決して許されない迷惑行為であり、押しかけられた道哉本人からも疎まれる結果となった。しかし、周囲が見えなくなり自分の物語に没入している久保田自身は、自分の行動に後悔がない様子だった。
​このシーンに触れたとき、今までどこか遠い世界のように感じていた「視野を狭め、物語に取り込まれていく人」の心情が、初めて腑に落ちた気がした。そして同時に、こうした衝動や愚かしさは決して「推し活」に限った話ではなく、自分たちの日常のすぐ隣にあるものなのだと強く実感させられた。
また、推し活は、一概に危険であるとか誤っているとかいうものでもなく、この現象と上手に付き合って行きたいと思った。

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

怖かったぁ、こんなに痛い気持ちになると思わなかった。
心臓が針の筵の上でバウンドしてるみたいだった。
これは作者の方に失礼なのかもしれないけど、文字を一文字一文字追って行くのが怖くてできなかった。

わたしは中学生の頃からいわゆるジャニオタで、
好きなグループがCDDVDを出せば買うし、現場にも行くけど、名義は自名義オンリー、積んだことはない人間で。
それは法律に触れてまでするのはって考えもあったけど、そこまでのお金や時間や手間を割く熱量や愛がなかったのかもしれない。
ある程度、節度を持ってオタクしている自分に安心していたけど、お金や時間をかけてる人を見て劣等感を感じる自分も確かにいた。

熱中できる何かがないと味気なくて、何のために生きてるのか、とまではいかなくても何をして何に張り合いを感じて過ごせばいいかわからなくて、
せっかく好きなものがあるなら、ある程度これに時間をかけたんだと思えるくらい熱中できたほうがいい気がして。
それは搾取されてることになるのかな。

今、この広告が流れている意味は?世間の流行って何かの目眩し?日本は世界に遅れてる?
誰が正しいことを言っているのか何を信じればいいのか、陰謀論ってなんなのか、
考えるべきなの?利用するべきなの?気づかないままが幸せなの?

『事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。』とニーチェは言うけれども本当は事実ってあるよね、でも人間は機械じゃないから、事実よりも解釈が世界を回す。わたしは事実が知りたいのに。

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

気になりつつも、推し活界隈の話、自分にはあまり縁のない世界だから…となかなか手を出せずにいたけど、朝井リョウ作品であれば間違いないはずと思って読んだところ、期待を裏切らなかった!面白かった!
序盤の「これまではやってきたことが返ってきたが、人生後半はやってこなかったことが返ってくる」みたいなセリフが今の自分に刺さりまくって苦しいくらい。
視野狭窄の状態も、それを外から見て嘲笑ってしまう状態も、どちらの立場の気持ちもすごくわかる。その中身を忠実に上手く表現されている。
皮肉とともに彼ら彼女らの庇い方というか敬う部分も描かれているのがうまいと思う。
どちらにしてもほどほどにしておくべき。
で、私は朝井リョウ教祖を崇拝するかのように、この作品に視野狭窄の状態でのめり込んでいる。

0
2026年09月27日

Posted by ブクログ

貧困と搾取の感覚がタイムリーが過ぎる。
ファンダム・エコノミー、やばし。
まさに今読むべき小説。

途中で急に「イン・ザ・メガチャーチ」の解説が入るのにびっくりする。で、「あー、で、このタイトルね。」ってなる。表紙とタイトルが違ったら全然印象違うよね。ってなる。
audible

0
2026年10月03日

匿名

ネタバレ 購入済み

刺さる側と分かっていながらも

かなり最悪な読後感だった。
でも、かなりおもしろかった。

昔ドルオタもしていたし、今もライブに行きやすくなるために上京して、私物グッズ入りガチャに6万使って、推しの音楽や言葉を勝手に人生の救済にしている時点で、自分の中に“信徒性”があること自体は前から自覚していた。

ライブ後に「神」と何度言ったかわからないし、作品や言葉を拡大解釈して、勝手に巨大な感情を抱いてしまう感覚も覚えがある。

ただ一方で、“推し”という言葉を安易に使いたくない気持ちもずっとあった。(現時点でドルオタではないから)
周りから見れば十分推し活をしている側なのに、「ただの消費や疑似恋愛とは違う」という意識でどこか斜に構えていたし、その“自分は少し違う側だと思いたがる感じ”も含めてかなり厄介だなと思った。

序盤では骨格診断やMBTIみたいな、令和の若者にとって身近な話題もかなり多く出てきて、「現代」を詰め込んだ空気感がすごかった。
身近に見る言葉や価値観だからこそ読みやすくておもしろい反面、「こういう要素を入れると若者は読み進めやすい」という作者の意図を少し感じて、若干冷めた部分もあった。

ただ、読み進めるほど単なる“令和あるある小説”ではなくなっていく。
人が何かを信仰し、共同体に救われ、依存し、選民意識を持ち、それでも孤独なまま生きていく話としてどんどん複雑化していって、自然と考えさせられた。

あと個人的にかなり考えさせられたのが、“楽しかった”だけでライブを終われなくなった感覚。

彼の音楽を聴くと確実に心を掴まれるし、好きか嫌いかで言えば比較するに値したいくらいに純粋に好き。
でもその一方で、自分の時間やお金や生活を削ってライブへ行っている感覚もずっとあって、手放しに「楽しかった!」だけでは終われない瞬間がここ数年かなり増えた。

ステージ側は「いつでもここにいるから」と言ってくれる。
でも、実際に消費されているのはこちら側でもある、という感覚もどこかにあった。

その曖昧な違和感をかなり言語化されていて苦しかったし、同時に「自分はまだマシな方なのかもしれない」と安心したくなる感覚まで含めて、かなりこの作品の“信徒”そのものだった気もする。

「疑似恋愛」「プロデューサー」「アナリスト」「学級委員長」「信徒」みたいに、同じオタクでも依存や執着の向きが細かく分けて描かれていて、解像度が異様に高い。

オタクにとってのホラー小説だった笑

#怖い #ダーク

0
2026年05月26日

購入済み

推し活も宗教もアクティビズも。

推しができた人、推しを失った人、推しを運営する側の人の三人が絡み合いそうで絡まない話。人はどういうときに推しにハマり、失うとどうなるのか?同じ推しの話でも『推し、燃ゆ』が個と推しとの関係の話なのに対し、こっちは社会全体の話だ。

「メガチャーチ」とは、週末の礼拝への出席者が2,000人を超える超巨大プロテスタント教会のこと。礼拝と言っても『牧師様のありがたい説教を厳かに聞く』というような多くの人にとって退屈と感じるイベントではなく、もっとエンターテイメント性あふれたイベントを行っている。
例えば、プロの奏者によるオーケストラ演奏であったり、ロックバンドのライブだったり。巨大なコンサートホールで、優れた映像・音響設備を駆使し、ド派手な演出を行う。そのため、高い動員力と集金力を持ち得ている。

そうなるとできることが増える。教会によってはこれまで行ってきた食料配布をドライブスルー形式にして効率化したり、オンラインで礼拝を配信して参加のハードルを下げたりと、活動の幅を広げ、多角的に人を集めていけるようになっているのだ。
そうして、裾野を広くすることで、熱狂的な信者が生まれる土壌を作る、というわけだ。

推し活もメガチャーチと同じ構造だというのがタイトル。

推し活も、宗教も、アクティビズムも参加人数が違うだけの話で、「生きる意味を考える」ということや「精神的な充足感を得る」という目的でみると本質は同じだな、と思った。

#深い #じれったい

0
2026年05月17日

ネタバレ 購入済み

「推し活」の光と闇を抉る物語

俳優への心酔やファンダムの熱狂を、個人の孤独を埋めるための「巨大な教会(メガチャーチ)」に見立て、その救いと危うさを鮮烈に暴き出します。
「視野を広げすぎると不安になるが、狭めすぎると狂う」というジレンマに、現代を生きる誰もが戦慄するはず。信じることでしか自分を保てない人間の脆さを残酷なほど美しく描いた、2026年を象徴する衝撃作です。

#深い #アガる #共感する

0
2026年04月24日

鍋

ネタバレ 購入済み

色々な意味で刺さった

INFP気質があり、学生で、現在進行形でオタク仲間とオタ活に励んでいる自分には深く深く刺さりました。途中の描写は少し、いやかなりダメージを負いながら読みました。でも、その痛みも含めておもしろかった。
印象に残っているのは、久保田さんと道哉がカフェで会話しているシーン。道哉の台詞がつらつらと続く中で、「つまり何が言いたいの?」と思いながら読んでいたら、まさに同じようなことを久保田さんが漏らしていてびっくり。この時の道哉のような台詞って意図的に書けるものなんだ、と唸りました。朝井リョウさんの文章力に脱帽です。

#深い #タメになる #共感する

0
2026年03月05日

Posted by ブクログ

推し活は、程々に(読後すぐの感想)

推し活を仕掛けるプロデューサー
沼にどんどん落ちていく女子大生
推し活から陰謀論信者へ状況が変わっていく女性

3人の視点から描くファンダム構造

いやぁ面白かった~
『何者』を初めて読んだ時のような、あー朝井リョウよ、これこれ!って感覚

前半は間延びしたような感じで読み進めたけど、残り100P切ったあたりからゾワゾワしてきて、最後の2,3ページで一気に畳み掛けてくる

3人の視点が交互に描かれ、「花」「味噌汁」「コンビニ」「ルッキズム要素」など共通点がポイントポイントで出てくるのも上手いなぁ

"メガチャーチ"という言葉の意味
大学で澄香が推し活の事ばかり考えてる後ろで、仲違いした友人菜々が、メガチャーチの説明している状況が絶妙

アイドルグループやサバ番が好きなので、あーあるある!わかる!こんな人SNSにいるいる!と俯瞰して読めたけど、読後ハッと我に返り、推し活は程々にしなきゃと目を覚まさせられた(笑)

最近のサバ番ブームや、アイドル文化に触れてるかどうかで感想は分かれそう


旬な内に 読めてよかった 朝井リョウ
ということで★5

0
2026年10月03日

ネタバレ 購入済み

推し文化の切り取り

推しにまつわる様々な人たちの話がつながっていく物語。正直怖い。のめり込みは気づくとそこにあるもの。そういう怖さを感じながらのめり込んで読んでしまった。

#ドキドキハラハラ #怖い #ドロドロ

0
2026年01月01日

購入済み

面白くて一気読みでした。
なんでこんなにリアルで解像度の高い文章が書けるんでしょうか、、
まだまだ登場人物達の生活が見たいと思いながら読み終えました。

0
2025年10月13日

Posted by ブクログ

朝井リョウの言語化力に圧倒され続ける一冊。
若者が過ごす現代をここまで言語化できるものなのか。
物語の中の人物のセリフや感情なのに、これ朝井さんが日頃感じている考えていることだよね?日々の鬱憤晴らしてるよね?というシーンも多くてそれもまた面白い。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現代の“推し活”のブームなんたるかを丁寧に詳細に言語化した小説。
推し活を仕掛ける側、推し活にのめり込んでいく側、のめり込んでいた側の三者の視点で描かれていて、どうして推しにこんなにも熱狂する人がいるのかどうかわかった気がした。


そんな中、国見の「どの物語にも飲み込まれない人生って、間違いはしないけど別に楽しくもない」って言う言葉に首を縦にブンブン振りたくなった。
視野を広く持っていたからと言って、楽しいわけじゃないのは本当に納得。

どこかのコミュニティに属することって、現代を生きて行く上で、必要不可欠になっているのかもしれないと思った。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

こういう人いる、こういうことある、こんなことまで描かれているんだ、と思ったし、そういうものに対しての気持ち悪さや冷めた感覚は実際にSNSなどを見ていて感じたので、より詳細につきつけられたような、居心地の悪さを感じた。オタク文化や構造について、本当に宗教だなと思う部分が多かったので、タイトルや仕組みに大納得。そこにいろんな角度からはまっていく人たちの社会的な立ち位置や心情を思うと、共感はしないがなんとも切ない。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

深みのある物語、面白かった!!

人は何かを「信じる」ことで、
現実を生きやすくしているのかもしれない

特に印象に残ったのが、
ヲタ活のように何かに夢中になることは単なる娯楽ではなく、手っ取り早く「我を忘れる」ための有効な手段の一つという描写

そう考えると、宗教に限らず、推しや物語、仕事、趣味など、私たちは日常の中でさまざまなものに自分を預けながら生きているのかもしれないなあと。

何かを信じていたり、のめり込んでいたほうが楽。
それが道標になるから。

もう一つ強く残ったのが、「自分が何を経験してきたかによって、見える景色は変わる」ということ。
景色そのものは同じでも、そこにある一つ一つの要素が放つ情報は、その人の経験によってまったく違って見える。
これは読書そのものにも通じる気がする。同じ本を読んでも、読む時期や自分の置かれている状況によって、刺さる言葉も、見えるものも変わる。

いろんなことを知って視野を広げたい
一方で、一つのことにのめり込んで夢中になりたい
どっちも幸せ、どっちもその先が少し怖い

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

家族と離れて暮らすアイドルグループ運営に関わる中年男性、内向的な女子大学生、ファンダムにはまり込む女、世代も立場も異なる三人の視点で描く、推し活や陰謀論に幸せを見出す人々と、拠り所のない孤独。その対比は救いがないようでいて、何かを信じられること自体が現代の光にも見えてくる。考えさせられる一冊。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

自分が15年くらいオタクをしている人間なので、身に覚えのあるシーンや感情がちらほら。長らくアイドルのオタクをしている朝井リョウだからこそのオタクへの解像度だなと思ったし、アイドルについて語るとき、よく友人と“運営の英断、運営しごでき、運営まじか(呆れ)”等と運営についても上がるので、そちら視点の主にビジネスの話を見れるのはなかなか面白かった。

・人は結局寂しくて繋がりを求めている。
・視野狭窄にしてのめり込ませる。
・人生は中年以降でやったことよりやってこなかったことが還ってくる。
こんなところが印象深い。

オタクとしてどれだけ推しに捧げるかで周りが見えなくなる大学生澄香、同僚や娘との心の距離が遠く一人暮らしで虚しく無機質な日々を送る中年サラリーマン久保田。推しが自分たちを置いていったと思いたくなく、同じ思いを抱く団体と亡き推しとの(魂で)会話をする30代派遣隅川絢子。それぞれの視点のファンダム、そして心の拠り所について描かれていた。

面白かったと思う一方で、スピ要素も結構強いとこもあって、そこは私の中でハマらなかったので⭐︎4つ。

書籍購入特典の動画もすごい良くて、さすがだった。朝井リョウって、本ラジオ動画どの媒体であってもしっかり全部面白くてずるい。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

3人の目線から物語が進んでいくスタイルで、読みやすくてすいすい読めます。
さすが本屋大賞。目が覚める作品でした。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

今の時代、その中にいる人々の抱えている思いと苦悩を、ここまで言語化できるものなのかと驚き、衝撃的だった。時代の流れの波に乗って、また流されて能動的に動いている人々と、それを冷静に俯瞰して分析し、ビジネスにしている人々の思いの交錯がとてもおもしろかった。

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最近は「思想と信仰」などをテーマとして読み漁っていたので、推し活と宗教の類似性が語られていそうだな?というところからこの本にも興味を持った。
冒頭から『今後還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、これまでやってこなかったことのほうなのかもしれない』とあって、推し活の話って聞いてたのに急に刺された気がして動悸がした。

推し活の中で情報共有をしていくうちに同調や連帯が生まれる。情報は感情に変換され、感情は物語に化けて拡散される。ファンダムもそれ以外も情報はみんな同じなのに、そこから受け取る感情と、その感情から生まれる物語がそれぞれ違う。
国見が話す内容がどれも肯けるようなもので怖い。「皆、自分を余らせたくないんですよ」から「一度何かを"幸せだ"と認識させたのなら、最後まで自分を使い切らせてあげないといけないんです」までの辺りは読んでいて苦しい。つまり、余らせてしまった分の余力の使い道を探す中で、怪しいスピリチュアルや陰謀論のようなものにも引っ掛かりやすくなるということか。

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

一番印象的なところは、視野を狭くすると人は、暴走するというところ。また主人公と同じ年代なので、男の孤独と女性のコミュニティというのが心に響きました。一般的に日本は、戦争後、宗教や思想というものを剥奪され、心の向かう先、整え方を教わることがなく、迷う人が多いと思うので、この本で学ぶことがいろいろあると感じました。
ストーリー的にはモヤモヤした感情になることが多いので、気持ちよく没入できるかというと微妙ですが。テーマと話の展開がそういう内容なので仕方ないのかなと思いました。

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。人間と社会の解像度が高い作家だと感じた。
久保田、澄香、角川それぞれの見えている世界の違い、心の動きがとても分かりやすいのに、現実的なリアルさもあって、さくさく読めました。

MBTIとか、パーソナルカラーとか、SNS投稿のオタク構文とか、著名人の自死に始まる陰謀論とか、今の時代を象徴しているものの取り上げも多く、朝井リョウさんの”視野の広さ”すごいなと思う。

推し活の功罪。

ただの雑談ができず私服で会える友達が1人もいない孤独な中年男 久保田が、ケアから始まる情報共有と連帯を知り、自分の弱さを晒し、道哉や青木と会話できる喜びを噛み締める場面。
自分の気質に悩み、広い視野で物事を捉えようとすると何も行動できなくなる自分に嫌気がさしていた澄香が、推しに出会ってあえて視野を狭め、生き生きとする流れが印象に残りました。

推し活の良し悪しを描き、人の心理と社会現象をまるで神様の視点からマクロにもミクロにも眺めたような作品だと思います。

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

ものすごく面白かった……。
自分自身推し活をしているので身につまされる内容あり、陰謀論にも覚えあり、で……。
誰もが自分を託せる「物語」を欲しているからこそ、その場所から爪弾きにされたくなく、冷静客観視の自分を置き去りにしている。
作者として、著作として答えを提示してはいない、一人一人が考える必要がある「物語の結末」なのだろう。

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

キーワードは、推し活。ハッピーエンドでもなくバッドエンドとも言い難いラスト。悪人はおらず、それぞれが誰かのために行動を起こすが
視野が狭くなっているので方向を間違っていることに本人だけが気付かない

0
2026年10月03日

ネタバレ 購入済み

苦しくなった

自分の仕事に活かせるのではないかと読み進めましたが、どちらかというと「オタク」側に寄り添ってしまって苦しくなってしまいました。

孤独を自覚することの辛さ、それを何かで埋めて自分を使い切る、そうさせるための物語…
世の中はそれらで満たされているってことなんですかね。

#切ない #共感する

0
2026年06月14日

ネタバレ 購入済み

一気に読める!!

朝井リョウさん、5冊目かな。相変わらず、サクサク読める展開。会話しながら、脳内思考が繰り広げられるところが、臨場感があって好き。私はユリちゃん側の熱量の低い人だから、推し活で楽しんでいる人が羨ましかったけど、やっぱりバランス良く推さないと人生詰むわな、、、。視野が狭くも広くもバランス大事。個人的には、アイドルプロデューサーが冷静すぎて、リアルに感じた。てか、最後の終わり方!!続き書いてーー!!バレるのかな。家族関係の再構築できるのかな。あー気になって寝られなくなっちゃった。これが、視野の狭くなる感覚かな。朝井リョウさんの自叙伝が個人的に一番面白いよ。

#深い #怖い #ドロドロ

0
2026年04月12日

購入済み

推し活にハマる人、推し活を仕掛ける人、推しが死んだ人の3人の視点で次々と描かれる物語です。
内向的で理想主義でまさにINFPのわたしは読んでいて揶揄されているような批判されているような気持ちになりましたが、最後には推し活の良い側面にも目を向けられます。変わってしまった娘の姿を目にした父はどうなってしまったのか。

#ドキドキハラハラ #ドロドロ

0
2026年01月24日

Posted by ブクログ

推し活について扱った作品ですが、推し活をする側と仕掛ける側の両面から描き、その構造が宗教とよく似ていることを示しています。

新興宗教を持ち出すと途端に胡散臭く見えてしまうところを、アメリカの巨大教会(メガチャーチ)を取り出してみせるのが浅井さんの上手いところ。
教会やキリストという存在と対峙させられることで、推し活を無下に否定できなくなります。

一方で、推し活が支配や搾取に繋がっている面も無視することができません。人に生きがいや救いを与えるものであると同時に、危うさや恐ろしさも内包したものであることが描かれています。

さらに怖かったのは、普通のおじさんでもこの構図にハマりかねないと感じさせられたこと。
会社や家族とのつながりが希薄になると、人は途端に拠り所や信じる対象を求めるようになります。
いわゆる「オジサンは友達がいない問題」ですね。他人事じゃありません。

ただし、本作は物語そのものよりも、「推し活というシステム」を提示することが優先されている感があり、没入感はあまりありませんでした。作者は一歩引いた安全な位置から冷静に観察している印象を受けます。個人的には前作「生殖記」の方が踏み込んだ感があって好みでした。

0
2026年10月05日

Posted by ブクログ

「推し」に対するお金が、世の中でどのように回っているかや、その仕組(仕掛け?)がとてもよく分かりました。

0
2026年10月05日

Posted by ブクログ

さすがの朝井リョウ、面白いんだけど期値値が高すぎたかも。。。
自分が人生の大半をアイドルオタクとして生きてきたからか、登場人物全員の立ち振る舞いが見たことあるor想像に容易い光景であまり新鮮味が無かった。

この本が刺さるor面白いと思える人はたぶん、澄香・絢子みたいなのめり込み・盲目的なタイプのオタクちゃんか、オタクではあるけどその対象をアイドルに向けたことはない人、かなと思った!

0
2026年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

それぞれの視点が良かった。
最近の日本だな〜って既視感ありあり
橋本は論理的でちょい苦手キャラだったけど良い奴だったのかもって最後に思えた

0
2026年10月03日

Posted by ブクログ

初読みの作家さん。言語力が圧倒的で息つく間もなく、時々置いていかれそうになりながら完読しました。
「スパチャ」「アリゴリズム」「へらる」…新しい言葉覚えました。
この親子どうなるんでしょうね?

0
2026年10月03日

購入済み

エッセイ以外で

本屋さん大賞マニアとしては
著者さんの小説を初めて拝読

刺さる部分もありましたが
う〜ん自分が小説に求めるのとは
少し違うかも?

喋りは大好きなので推しではありますが
そんなに課金はしないかもゴメン

#シュール

0
2026年09月11日

「小説」ランキング