【感想・ネタバレ】イン・ザ・メガチャーチのレビュー

あらすじ

沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」

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Posted by ブクログ

凄すぎて感想がまとまらない
事前にファンダム経済、推し活の話という情報を知っていたので、自分にはあんまり関係ないかなと思いきや、さすが朝井リョウ、推し活や陰謀論者だけではなく、
これは読むべき本!とYouTubeとかで勧められるがままに大量に積読が増えている自分も人ごとでは無いよと言われているようでした。

視野をどう持つかという話が中心にあったけど、何を信じていいのか分からずどんどん視野が広がってしんどくなっていく感じもわかるし、これだ!って決めてがむしゃらに突き進んだ先に、本当にこれが欲しかったんだっけ?ってなる感じもわかるなぁ。

没入してて、シラフになるまでは本当に心の底から充実しているし、シラフになった後にもゼロからやり直せばきっとちゃんと良い思い出にもなると思う。

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2026年02月16日

Posted by ブクログ

私には今、会おうと思った時に会ってくれる友達や、コミュニティが存在している。そういった点では孤独ではないが、それでも、精神的なつながりを感じられない瞬間に耐え難い孤独を感じて動けなくなる時がある。

この作品に出てくる登場人物はみんな、孤独との戦いの末に「推し」という存在やその人がいることで発生しているコミュニティに在籍していることで自分を安心させるようにしていた。

中学生の時に推してたアイドルを追わなくなり、自分自身が忙しくなっていく中でまた新たに出会ったアイドルは自分と気質が似ていて、それでいて全ての仕事に一生懸命打ち込んでる姿を見て応援したくなったという経験があったため、ああ、私も物語の中に組み込まれた1人なんだと感じた。

一言で言えば、すごく苦しくなった!

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

なんともまあ鮮やかな構成。
登場人物の点と点を繋ぎながら、この本のテーマである「推し活」(とそれに類似する没頭)の良し悪しを相対化していく過程が、流れが綺麗すぎてどんどん先に進みたくなるのに、一つ一つのエピソードに心当たりがあるから自分の中でも考え込んでしまう、という贅沢なジレンマを引き起こしていた
私は絶対に物語にのめり込みたい側だけど、最近はそれがなくて悲しい。でもそれは、身近なものに迂闊にのめり込まなくていいくらいには、今の生活で事足りているということなのかも。
なんとなく経験則的にわかっていたこの感覚を、これだけ理論化して小説に落とし込んだ朝井リョウ、すごすぎる。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

終盤、助けて!助けて!助けて!!!!!!!!となりながら一気読み
いただき女子りりちゃんにまつわるノンフィクション読んだ後で、いい読書セトリになった(つら〜い)

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

腹が立った。
何かに命をかけて夢中になることの何がいけないのか?ほっといてくれ。
と、自分のことを言われているかのような、嗤われているかのような気持ちになるこの私の状態そのものが、まさに信徒気質であり自他との境界が曖昧であることの表れ。
イン・ザ・メガチャーチという物語の中に飲み込まれ没頭してしまった。悔しい。

何かに脳みそと時間を溶かすということは、経験からしてぼんやりとした恐怖がある。その先の未来のことや現実から目を逸らしたい。自分に向き合い続けるという恐ろしい作業だけに人生の時間を費やすには、寿命まで長すぎる。暇すぎる。生きにくいこの世の中を自分を騙し脳みそを溶かしながら、その手段という船を乗り換えながら、なんとかこの莫大な海原を渡っていく。何かに飲み込まれないように俯瞰して俯瞰してずっとひとりで生きるより、自分を使い切ってドロドロの脳でヘトヘトになって死にたい。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

各所多方面にえらい切り込んでいらっしゃるので、「大丈夫?朝井さん、作中の倫太郎みたいに消されない(違う)??」と心配になりましたが…

『推し活』というテーマを軸に、展開される登場人物たちのストーリー。そこに、陰謀論、MBTIをはじめとするカテゴライズ文化、孤立、孤独など、現代社会に対しての解像度の高さはさすがだぁ、と思いました。
そのあたりをうまく織り交ぜながら、登場人物たちが「視野を広げたり」逆に「狭めたり」しながら、最終的に一つの出来事に収束される流れは圧巻でした。

思ったのは、よく私たちは視野を広げるように言われますが、ありとあらゆる情報が入ってきてしまう今の社会では、広げすぎてしまうことで逆に無力感を感じてしまうこともあると思うのです。

また、自分で考える力がないと、陰謀論や怪しげな宗教、スピリチュアルに簡単に引っかかってしまう。
そういった意味で、この作品で使われている「視野を狭くする」という言葉の意味は、『今、ここ』に集中するマインドフルネス的な意味合いなのだろうと思いました。

『今、ここにいる自分』に必要なものはなにか。
今やるべきこと、自分が欲することに集中すること。
自分の意思に反して、情報が入ってきすぎてしまう今だからこそ、大切なことなのだと思います。

私も推し活してますので、共感する箇所多数でした。積んだりはしませんが笑
推し活は『福祉』という記述がとてもしっくりきて、それだけに持続可能な推し活を自分のテーマとして掲げて行きたいと思いました。大袈裟(笑)

いやぁ〜楽しかった!!

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

人は何か心の拠り所が無いと生きていけないんだろうなと思う。
自分はこの作品の中の登場人物の様に推し活にすごくハマったことは無いが、孤独を感じる様になったら同じ様に何かに傾倒する様になるかもしれない。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

"現代"が詰まりに詰まったとんでもない風刺作。心当たりのある現象がものすごい解像度で分析されていて一気に読んでしまった。

推し活にハマる人の心理が理解できたし、自分もこの物語に取り込まれる可能性は大いにあるなと思ってゾッとした。
特に視野が広がったことで身動きが取れなくなり、何もできないまま心だけが疲弊していく感覚が分かりすぎて苦しいくらいだった。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

「視野」が大きなテーマの一つだったと受け取りました。視野に何を収めるかによって人生の幸福度が左右されてしまうと感じます(必ずしも視野が広ければいいものではない)。たとえば仕事においても、会社ではビジョンや理念といった物語が使われ、同じ目標に同じ熱量で向かうことが良いのだという風潮があります。熱狂できるのは幸せなこと。

いっぽう今私は30代半ばで、自分にとって本当に大切なものが何なのか、視野を合わせ直す時期なのかと思っています。仕事にどこまでの熱量を注ぐのか、家族との時間を大切にしたい決意を強く持ち続けられるか。やったことが還ってくる若手時代と、やらなかったことが還ってくる中年時代という対比が印象に残っています。

自分の基準を大事にして視野をコントロールする、もしくはコントロールすることは難しくてもその時々の自分の視野をメタ認知できるかどうかが、人生の幸福度のカギかもしれないですね。

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序盤、遠い世界で価値観の違う話が眩しく感じたのですが、展開が素晴らしく中盤からは一気読みしました。主要な3人の登場人物の誰も報われないのが悲しい…。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いわゆる推し活に限らず、この世の全てのコミュニティにはその中の人たちだけが共有する信念があって、宗教的な側面を含んでいるんだと思う。

自分から視野を狭めて、この間違いを犯すと決めないと行動に移せないし、そうやって「自分を使い果たして」いないと心から楽しめない。
視野を広めることはあらゆる間違いに気づいてしまうことだから縛りを自分で増やすことになる。
そんな視点が描かれていた。

外から見たら「ヤバい団体」だけど、中の人たちは本当に生き生きしてるし人生を楽しんでいる。
バランスを保って楽しめるのが1番だしそういう人が大半なんだろうけど、ストーリーに気持ちを動かされる感受性豊かな人は気付かぬうちにどんどんハマっていくんだろうな。

年齢や性別などで層を分けるのではなく、気質別でマーケティングする視点も面白かった。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

題名とカバーデザイン、装丁の理由がわからないまま読み始めて、中盤で理解した瞬間、サーっと鳥肌が立った。

登場人物は、推し活をする人、させる人、そしてかつて推し活をしていた人。
“推しという存在”を中心に物語は展開していく。

おそらくこの本を読んだ人は、自分はどのタイプの人間かをすぐに考えると思う
ちなみに、私は国見タイプ。
何も間違えることはないけれど、何の加点もない。……本当にその通りで、楽しくはない。

昨今の「推し活」と言われる現象や話題性が、決してただの偶然ではないことがリアルに伝わってくる。
それは「させる側」の戦略だけでなく、「している側」から発せられるエネルギーも関係しているという事実に驚いた。

すべての推し活に当てはまるわけではないだろうけれど、一つの真理を見た気がする。

最後の1行まで目が離せない展開。
ひさしぶりに、読後感の余韻をじっくりと味わえた一冊だった。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

 自分の知らない「推し文化」の世界で、最初は何を言っているのか分からず、物語をイメージすることができなかった。しかし、用語や文化を調べながら読むうちに、登場人物の行動や感情の意味が分かってきて、面白さを感じるようになった。特に、「推す」という行為は単なるファンとは違い、人生のエネルギーの注ぎ方が大きく変わるものだと感じた。また、推しを共有するコミュニティの結束の強さも印象に残った。
 一方で、久保田慶彦の救われなさにはいたたまれない気持ちになり、国見の在り方には、人の気持ちを搾取しているような怖さを感じて、好きにはなれなかった。自分とは遠い世界の話だったが、こういう価値観があることを知り、視野が広がった。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだこれは。すんごい。

朝井氏がインタビューで語っている通り、まさに令和の時代の空気をぎゅっと閉じ込めたタイムカプセルのような小説でした。ファンダム経済を下敷きに、陰謀論、現代家庭、新興の低層社会階級、SNS、中年期の孤独その他今の時代を形作る要素をここまで詰め込みきれいにピースをカチッとはめてしまったことに驚きでした。

小説の構造がまた美しかった。立場の違う様々な2者の行動or発言が対比構造になった場面がいくつもあり、まるで教会に響く音楽の重奏かのようでした。そのうちの2人がニックネームを共有することで一つに収束する魅せ方は思わずそうきたか!と膝を打ちました。物語最後の一瞬に向けて、久保田の脳内と面前で響く言葉の応酬、盛り上がりと強烈な光は、まるでメガチャーチでの儀式が最高潮に達した時の熱狂と恍惚を表現しているかのようでした。

帯文がとてもキャッチーですが、自分は「どんな思想も簡単に反転させられる時代」という言葉がとても良くこの時代を切り取っていると感じました。平成は昭和の延長と言われることもありましたが、近年のジャニーズ/フジスキャンダル(奇しくも芸能界)はまるでその意味での昭和の終わりを象徴するかのような出来事でした。昭和、平成に当たり前だった価値観はもはや令和では通用しない。それをまざまざと見せつけられたタイミングでのこの小説というのもまた数奇なものですね。いや、朝井氏のことだからそれも計算ずくなのかもしれません。

現在進行系のエプスタイン事件のすべてが明らかになってからこの本を読み返すと隅川の場面はまた違った見え方をするのだろうかと、興味を持っています。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

圧巻としか言いようがない。
「推し」を中心に様々な要素が入ってくるのに、それでもきちんと「推し」からはブレない物語も圧巻でしたし、今どきの本だなって感じました。
読み終わった後も興奮が覚めあらないくらいなので、いい読書時間になりました。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

没頭することは幸せなのでしょうか
それともバランス感覚があり、視野が広いことが幸せなのでしょうか

世の中、行動しないことを後悔するという話はありふれていると思います
しかし、行動するには思い切りが必要ともいいます
思い切りとは、文字のとおりで「様々な思いを断ち切ること」と言えるかもしれませんが、それはある種の視野狭窄とも言えます。

この小説では、登場人物が広い視野と視野狭窄で揺れ動きます。
読後としては視野狭窄は恐ろしいと思いました。
しかし、視野を広く持ち続けると人生は時に疲れてしまうのかもしれませんね。

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2026年02月14日

購入済み

恐ろしいまでの言語化能力

読み始めてすぐに、恐ろしいと感じた。
ストーリーがではなく、文字.文章そのものが。
生きている上でなんとなく享受しているソレ、うっすら嫌悪感のあるソレ、社会に蔓延るソレらが次々と言語化され 定義され 文字となり頭に入ってくる。なんて恐ろしい。
読む者に確実に影響を与え、見える世界すらも変える力のある一冊。最高です。

#深い #タメになる #怖い

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

推し活×INFP×マーケティング×陰謀論者みたいな話。
私は特に、離婚して孤独を感じている40代の久保田慶彦の、今までやってこなかったことが返ってくるという言葉が怖いと思った。
視野が狭まると行動力が高まるとかも、ちょっとわかるなと思うし、今の推し活って、そんなに無駄にCD買ったりファンの頑張りで記録を作らなきゃいけないのかーって思ったり、それを促すマーケティング側の視点とか、面白かった。
最終的に、私はもっと子供と接する時間を大事にしようと思った。
最後の章の「最初から目の前の大切な人に対して自分を使い切るべきだった。たとえ社会や会社から後ろ指をさされても、正解よりも本物の気持ちのほうを抱きしめて、愛する人との時間をもっともっと設けるべきだった。」という箇所が、子どもがいる身としては一番心えぐられた。

「すみちゃん」の章は、突然、なぜ本名じゃなくてあだ名なんだろう?と思ったけど、ふつうに隅川絢子の話だと思って読んでいた。けど、そのあと、あ、これ武藤澄香のことだったんだ!と気づいたとき、うまいなーと思った。この2人はお互いに、自分と同じだ!と思うシーンがあるので。

ファンのことを花道って呼んだり、ことあるごとに、ブルームマイセルフ✿って言ってたり、細かい設定も面白かった。そういう界隈ほんとにありそう。

購読者特典の動画も面白かった。テロップのツッコミとか。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

推し活の話と聞いて、切れ味鋭い朝井リョウに容赦なく刺されてズタボロにされる気がして、しばらく避けていた。けれど、好奇心には抗えず。

構えて読み始めたが、思っていた切り口とは違った。
色々な立場の登場人物が描かれるが、誰も正しいとか間違っている、と断罪されない。
その分、読み手によって、共感する人、えぐられる人、気味悪く感じる人物がまったく変わりそうな構成が巧みで、脱帽する。

個人的には視野拡大と視野狭窄の対比が面白かった。
特に“りんファミ”のふたり。
「視野が拡がった」と感じた瞬間に思考が閉じる逆転が起きたようで怖かったが、最後まで読むと、それを悪いことだとも言い切れない複雑な感情が残った。
そもそも、視野はどんどん拡げていきたいと思う方だったので、足元の土台から崩された感覚だった。

完全に没入して周りが見えなくなるのも違和感があるし、視野拡大のつもりで人生の解像度がぼやけていくのも違和感がある。
程よいバランスを取るのは難しく、何を中心に据えるかは人それぞれで、正解は、なさそうだ。

それでも、目まぐるしく変わる世の中との距離感を保ちながら、刺激のある人生を生きることは諦めたくない。
自分の軸を持ち続けるために足掻くことも、悪くないのかもしれないと思った。

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2026年02月15日

ネタバレ 購入済み

推し文化の切り取り

推しにまつわる様々な人たちの話がつながっていく物語。正直怖い。のめり込みは気づくとそこにあるもの。そういう怖さを感じながらのめり込んで読んでしまった。

#ドキドキハラハラ #怖い #ドロドロ

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2026年01月01日

購入済み

面白くて一気読みでした。
なんでこんなにリアルで解像度の高い文章が書けるんでしょうか、、
まだまだ登場人物達の生活が見たいと思いながら読み終えました。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

フィクションなのに、まるでノンフィクション密着番組を見ているような感覚になった作品。現代の閉塞感、世界中の情報にアクセスできるようになったことで生まれる虚無感や将来への不安が、推し活を通してリアルに描かれている。
推し活という題材だけを見れば、特定の推し対象を持たない自分とは無縁の世界のように思えた。でも、マーケティングにおけるストーリー訴求や購買意識の醸成という観点で考えると、自分も含め現代人の多くがこの手法にハマっているのではないかと気づかされる。
自分のアイデンティティを何かに合致させて安心したい、「正解」や「心の拠り所」を見つけたいという傾向は、昨今ますます強まっている気がする。本書はそこへの警鐘というか、皮肉が巧みに描かれていて、最初は熱中して読み進めていたのに、登場人物の行動が過激になるにつれて、読み手としての自分はだんだん冷静になっていく不思議な読書体験だった。
何事も客観性とバランスが大事だと、改めて考えさせられた一冊。

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2026年02月16日

Posted by ブクログ

内容としてはかなり面白い、がテーマは魚豊「ようこそ!FACTへ」的陰謀論と、語り尽くされたファンダム経済と、中年男性の孤独なアイデンティティクライシスの合せ技といった感じで、やや新鮮味は弱かった(そして、陰謀論パートはファンダム経済パートよりもディテールが甘いと感じた)。二人の「すみちゃん」の邂逅(?)もちょっと中途半端。
それでもやはり素晴らしい作家だと思う。せっかくなら、次は真正面から宗教を扱ってみてほしいような気もする。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本屋大賞ノミネートと、個人的に好きな作家さんなので購入。

推し活をする者にとっては身に積まされる物語。
恥ずかしく、恐怖もある。
視野を狭めて生きていく世界は果たして幸せなのか?
読み終わりはシュワっと消えてなくなる感覚。

それにしても朝井リョウさんの、特に女子への解像度高くて尊敬。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

没入するのがめちゃめちゃ難しい文章の組み方。これは意図的?ポリフォニックな構成なのかと思いきや実は旋律を裏返しただけです、みたいな騙し絵的構成もおもしろかった。それがただのギミックに留まらないように仕組まれてることも、たとえば帯売りの"本質じゃない"を揶揄してるみたいで、朝井リョウの性格の悪さ(褒め)出過ぎてていい。
誰もがうっすら思ってる、「推し活」の仄暗さを露悪的に描いてるのだからそりゃ読まれるよね。でも露悪がメインではなくて、そこから人間の話になるのは感情のひだを丁寧になぞる朝井リョウだからなせる技というかんじ。
とにかくめちゃめちゃ読みづらかったなー。読みづらいことが面白いという新しい体験だった。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

本の帯に書いてあった『人を操るのには、物語を使うのが一番いいんです』を読んでみて納得した。

物語を仕掛ける人、物語にのめりこむ人、物語にのめり込んでいた人、それぞれ三者の視点が書かれている。

推し活という言葉が、日常的に使われる現代の世相を切り取っていて面白く読みました。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

面白くて一気に読んだ。
『10年先の事を考えて生きなさい』
『物事の本質を見抜く目を持ちなさい』
『視野は広く持ちなさい』
と繰り返し言っていた祖母を思い出した。
お陰様で人生の砂時計は今もとても遠い位置にあるような気がする。
後悔しても攻撃されても最適解じゃなくても、自分を使い切ったと思いながら私は死にたいな。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

推し活とは無縁の人生なので、なかなか食指が動かなかったが、ファンダム経済をテーマに仕掛ける側とのめり込む側の視点から現代日本の集団心理が描かれ、とても面白かった。
特に印象に残ったのは、隅川絢子といづみのやり取りで描かれた、推し活は同じ人を推しているというだけで、相手の年齢や立場、その他人間関係を築く際に踏むステップを無視して、唯一無二の対等なコミュニティに属することができるということ。離婚して張り合いなく生きる久保田慶彦を例に挙げられる、中年男性の孤独と対照的な女性のコミュニティで行われるケアに繋がるが、人は何かのコミュニティに属して人と繋がっていたいものなのだと実感させられ、現代の諸々の生きづらさもまた推し活ブームの一因であるということ。私自身に刺さったのはもちろん、現代社会を生きるどの人が読んでも、ハッとさせられるような人の本質の気づきを得られるんじゃないかと感じた。
武藤澄香のinfpに関する自身に対する悩みや友人関係でのいざこざ、離れることのない将来への不安が、推し活へのめり込む過程がとても丁寧で、自分ごとのように感じる部分があったが、著者の手法としての寄り添いが今作ではやり過ぎに感じられて冷めてしまった。
誰かが作った物語に狂わされてしまう人を見る中で、では一体どうすれば良いのか考えるが、膨大な数の現代社会に蔓延る鋭い要素を投げかけられて消化できずにいる。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

「すべては相対的である」という相対主義→ポストモダン的世界観を推し活→ファンダムの世界を舞台に展開した小説。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最近朝井リョウさんがこの作品について語られている動画をよく見ていて、読み終わったあとも見返しました。

少し前のものにはなりますが私の見てきた感じてきた体験してきたものと全く同じ物語でした。オーディション番組、ヴィーガンの話題 、MBTI診断、デモ活動など懐かしさを感じました。
と同時にもう今はまた別の話題、ムーブメントに移り変っているのだなと思うと時の流れの速さなのか移り変わりの速さなのか、、、どちらしろ世界の様々な動きの速さに色々と考えさせられました。

ただエンターテインメントとしてあったものたちが情報の伝わるスピードが早くなっり、遠い見知らぬ人々と“推し”ているもの、いわば“信仰”しているものが同じであれば繋がることができたりと様々な要因で自身の人生に加入してきてしまう、、、。それは本当に幸せなことなのか、いや好きなものに没入できることは当事者からすれば幸せなことなのだろう。と同時に危うさもあるけれど、、、。

これが私が生きてきた時代なのだと後世にのこしたいと思う作品でした。

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2026年02月14日

購入済み

推し活にハマる人、推し活を仕掛ける人、推しが死んだ人の3人の視点で次々と描かれる物語です。
内向的で理想主義でまさにINFPのわたしは読んでいて揶揄されているような批判されているような気持ちになりましたが、最後には推し活の良い側面にも目を向けられます。変わってしまった娘の姿を目にした父はどうなってしまったのか。

#ドキドキハラハラ #ドロドロ

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

今のインターネット社会、推し活現象、陰謀論など身近な題材の物語だった

色んな人物の持っている共通点は孤独感
居場所を見つけるために依存先を探し見つけ安心感を得ている人達
実際そういう人は多くこれを読んで共感をする人も多いのかな

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

初めて朝井リョウの作品を読んだ。
「推し」に熱狂し、どんどんハマり込んでいく過程の描写がとても上手で、感心しながら読み進めることができた。
ただ、後半になるにつれてそののめり込み具合に狂気を感じるようになり、純粋な興味がいつの間にか「恐ろしい」という感覚に変わっていったのが印象的だった。
終わり方については、個人的には少し物足りなさを感じたが、全体を通して現代的な熱狂の怖さをうまく描いている一冊だと思う。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今の日本経済の中心である推し活の話。久保田も澄香も隅川も、みんなメガチャーチの中にいる。3人とも、最後に本当に大切なものに気づくが、澄香も隅川も、推しているときは盲目で、惜しみなく自己犠牲を払ってしまう。久保田のみならず、世の男性は仕事第一で、家族とのかけがえのない時間に気をかけないことを後悔する。「友達いますか?」と聞かれた時に、孤独にならない人生を送りたいと思う。メガチャーチの中では、推される側も推す側も、共倒れしてしまうのかなと思った。今の日本経済の流行の脆弱さが垣間見えた。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何か物事に盲目的に熱中することを肯定する内容で、多くの読者は読んでいて救われると思います。身銭を切って推しに貢ぐことを、肯定的に表現していて、それは仕事•学業•人間関係•趣味など、現代人が多くの時間を割いて取り組んでいることを肯定してくれる。だけど、それを疑うことを放棄する態度は、排外的な考え方が加速してしまいそうでどうなのかなと思いました。あくせく働くのは辛いように見えて楽。楽なのは伝わったが、それを礼賛することには賛成できないかなぁ。

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2026年02月16日

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