【感想・ネタバレ】イン・ザ・メガチャーチのレビュー

あらすじ

☆2026年本屋大賞受賞☆

【第9回未来屋小説大賞】
【第2回あの本、読みました?大賞】

沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」

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感情タグBEST3

購入済み

恐ろしいまでの言語化能力

読み始めてすぐに、恐ろしいと感じた。
ストーリーがではなく、文字.文章そのものが。
生きている上でなんとなく享受しているソレ、うっすら嫌悪感のあるソレ、社会に蔓延るソレらが次々と言語化され 定義され 文字となり頭に入ってくる。なんて恐ろしい。
読む者に確実に影響を与え、見える世界すらも変える力のある一冊。最高です。

#深い #タメになる #怖い

2
2026年02月13日

Posted by ブクログ

冒頭の4行で心を鷲掴みにされました!

今後還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、これまでやってこなかったことのほうなのかもしれない。

こんなことを書ける朝井さんって本当に天才なんだと思いました。
(すみかの体重をはっきり書かないのもまた秀逸でした。勝手に全く太っていないと推測)


内容は推活について。
私自身は推しがいないし、
この本を読んで見つけられそうにないと思った。
それがいいことなのかどうかは分からないけど。

視野を狭くして、没入する
それが出来たら本当に楽しそうとも思うし


自分に直接は何もしてくれない他人(と思ってしまうのがすでにダメなのでしょうが…)になぜあんなにのめり込めるのかとも思う。


登場人物みんなちょっと綻んでいて、
逆に菜々や国見のような綻びがない人には惹かれにくかったので、人間って面白い。
久保田さんは報われてほしかった…
個人差には目の前にいる人を大切にしようと思った。

0
2026年06月22日

Posted by ブクログ

結局何が正解か、どうすれば良かったのかが分からない。終盤とかは読んでてきつく感じた。「これからの人生に還ってくるのは、これまでやってきたことよりもやってこなかったことのほうだ」という言葉は心に残った。

0
2026年06月22日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの本を読んだことがなく気になるテーマだったので購入。私自身、最近某サバイバル番組で推しに投票しデビューメンバーになるまでを見届け、ファンクラブにまで入会したので、自分にも重なる部分がたくさんあって惹きこまれた。推し活はある種宗教だよなと昔から思っていたのだが、まさにそれを表す一冊だった。推しが自分の人生の支えになってくれることは確かに間違い無いのだが、その推し活が人生の全てになってしまうと、ごく狭い世界が自分の世界の全てであり正解になってしまう、それ以外は全て間違いであり、己の間違いには気づけない…そんな恐ろしさを感じた。そういうある種常軌を逸した集団をコントロールする集団もまた恐ろしい。しかし、そうはわかっていても推し活に没入してしまう自分もいる。浅くて、でも奥深い、罪深い文化だなと思う。

0
2026年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現代社会に蔓延る「チャーチマーケティング」の危うさと、それに絡め取られていく人間の心理を鋭く、そして残酷なまでに描き出した作品である。物語の中心にいるのは、友人や恋人との人間関係に悩み、無力感に打ちひしがれる内向型の女子大生だ。英語が得意で留学を希望していたものの壁にぶつかり、自己肯定感を失った彼女が、チャーチマーケティングによって自身のリソースを全て巻き上げられていくストーリーである。

チャーチマーケティングとは信者がコミュニティに依存し、搾取されていく構造であり、音楽ライブのような熱狂と仲間との繋がり(居場所)を提供し、本質的には無価値なものに対して、団体が発信するストーリーによる権威付けと信者の「視野狭窄」を利用して本来の価値以上の対価を支払わせる仕組みのこと。
主人公である女子大生をはじめとする信者は 「一の情報から十を受け取り、自分の人生に引き寄せて百の物語を生み出し、千の布教に励む」という言葉通り、信者たちは自ら進んで熱狂の渦へと飛び込んでいく。これらの信者たちは再生回数や高評価数、初動売り上げといった「数字」に固執し、「自分の信じるものを守りたい」「信仰対象を失墜させたくない」という切実な防衛本能からリソースを投じる。

また、現代人は資金や時間、思考力といった自分のリソースを「使い切る」ことに意義を見出している。なぜなら、自分の中に「余白」があると、視野が広がり、迷いが生じ、結果として自分を客観視できてしまうからだ。あえてリソースをすべて巻き上げられ、疑う余地(余白)を消し去ることで安心感を得ようとする心理は、現代の病理そのものである。

ストーリーが面白い作品でありながら、本作の映画化は難しいのではと感じる。なぜなら、「特にこの俳優が出ているから観に行こう」といったファンを動員する映画ビジネスの構造自体が、本作で描かれる「チャーチマーケティング」の性質を帯びているからだ。推し活という名の熱狂に浮かされたファンがこの作品を観れば、皮肉にも彼ら自身の「洗脳」が解けてしまう危険性すら孕んでいるからである。

0
2026年06月22日

Posted by ブクログ

そうか朝井さんの小説はミステリーだったのかと合点がいった、本屋大賞。一人一人の織りなす物語、縦糸、横糸に、さらに斜めに飾りにと糸が混ざって、タペストリーが完成する感じ。思えば桐島も星宿りもスペードの13も、そんな切り口で読み取れるのかもしれない。

この読み解きに至ったのは、朝井さんが古畑好きということをポッドキャストで聞いたせいもある。伏線が(冷蔵庫の卵が、雨の中の犬の足が…)散らばっていて回収されていく気持ちよさ。違いは、そこで解き明かされるのがミステリーではなく、俯瞰していなかった時にはわからなかった人間関係、というところだろうか。

推し活部分の描写は、「推し燃ゆ」に似ていて、当時推し文化から遠い世界に生きてた私は「えーこんな世界あるの?」とあまりわからず読んだが、最近はやっと知識が追いついてきてそんな推し経済があるということを知ったため、その動かす側と動かされる側の描写はめちゃくちゃ面白かった。

推し燃ゆとの違いは、日経が主体のせいか、「やってこなかったことのツケを払う中年男性の悲哀」(女性からしてみると「男がやる高尚なことじゃないとバカにしてきたツケ」だが)「ジェンダーがどうのと言われるタブーが唯一外されるのはおじさんの悪口を言う時だけ」、等々おじさん読者を「そうそう」と頷かせるセリフが散りばめられている点。が、たぶん朝井さんは「だってあんたらおじさん、いい思いしてきたじゃん」って多分私たちの気持ちを知ってるはず。そういう「おんなこどもは俺たち以下」なおじさん達に、若手デビュー当時、さんざ嫌味を言われてきただろうから。日経新聞必死で読んで、その内容をひけらかしてマウント取ってるうちは、1人で死ぬんだよねえ。ファンダム経済の仕組みとか飲み会で解いてそうだもん(←私も日経読んでますけど…って言うと男のプライドを傷つけるらしいから、ひゃーこの人結論まで記事をなぞってらとニヤニヤ聞く)そういう意味で日経でこの連載したの、ウケる。

読後感として、私が一番気になるのは国見かもしれない。推し活している人はちゃみするに、おっさんは久保田に自己を投影するのだろうか。それがマジョリティかもしれないが、正解のない世界で、間違わないように生きていても正解の部屋には入れない、ただ「間違っていない」グループにいるだけ。しかも間違わないことさえ、もしかしたら不正解かもしれない…それを俯瞰している国見はどこに行き着くのか知りたいかも!意外にすごく熱心なクリスチャンだったり、趣味のバレエでアマチュアコンクール優勝しまくってるタイプの人かも。どこかでバランスを取ってて欲しいと期待している自分がいるかもしれない。

0
2026年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

感情よりも論理性が揺さぶられる本だった。現代の色んな課題や闇のテーマがいくつも張り巡らされていて、読みながら色んなことを考えるのにリソースが足りなかった。たくさん色んな考えが大渋滞だったけど、人を動かすのは物語であること。視野を広げるより狭めた方が行動できること。幸せの正解がない世の中で、没頭できること、他にジャッジされないところまで自分のリソースを使い切れること、これが幸せなのかなと思った。でも、派遣のすみちゃんはどこかメタ認知していて、抜け出したいような感じがしたね。
3人のエピソードに共通して出てくる味噌汁、これは脳みそを溶かすことのメタファーなのかと感じた。

0
2026年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

資本主義から生まれた大量消費社会の中で、居場所をなくし孤立していく人たちの「物語」を求める物語。

推し活で利益を得たい運営側で働く、家族に捨てられ孤立した中年男性の視点
居場所がないと感じていた大学生が推し活にはまる視点
推しを失って、怪しい団体の思想にはまっていく視点

この3視点の物語が、最後は見事な形で収束していく。

もう、頭を殴られたみたいな衝撃。
痛すぎて直視できない。もうやめてーの連続。

まず、怖いのは、怪しい団体の、なにか大きな黒幕が日本を衰退させようとしているんだという主張が、なんだかそれっぽく聞こえてしまうこと。

食料自給率とエネルギー自給率の低下、自衛権をもたず、経済大国としても衰退していく中で、トレンド入りするニュースはアニメや推し活、ゴシップばかり。
これは、日本を衰退させるための黒幕の罠で、メディアや政治、官僚のなかにスパイが紛れ込んでいるという主張。

なんか、あり得そうだからこわい。

そして、これを読んで思い出したのは、鴻巣由紀子の「小説、この小さきもの」の中で語られている、私たちは「共感できる個人の物語」を必要としている、ということ。個人主義が進むなかで、私たちは居場所をなくし、ナラティブを求めているのだ。

インザメガチャージを読んで感じるのは、個人の物語とは、どこまでも独善的であるということだ。
そこに他人の物語を想像する余地はない。
エンパシーは関係ない。ただ、ひたすら共感だけを求めていく。それを得られる場所だけが居場所だと定義している。

他者性を排除して、自分が心地よいと感じるものだけを集めた物語の中で生きてく末路、のようにも感じる。本当はこんな風にはなりたくない。
だけど、だけど、わかる! と共感してしまう箇所があるのだ。随所に。
だから痛い。もうやめてーの連続。そして物語の行きつく最後が、もう、つらい。

人間の本質を突いているのだ。朝井リョウ! やっぱりすごい!

0
2026年06月20日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんのこの本
なんか今までとは少し違う書き方だった(驚)
推しについて とっても今って感じで
面白かった

0
2026年06月19日

匿名

ネタバレ 購入済み

刺さる側と分かっていながらも

かなり最悪な読後感だった。
でも、かなりおもしろかった。

昔ドルオタもしていたし、今もライブに行きやすくなるために上京して、私物グッズ入りガチャに6万使って、推しの音楽や言葉を勝手に人生の救済にしている時点で、自分の中に“信徒性”があること自体は前から自覚していた。

ライブ後に「神」と何度言ったかわからないし、作品や言葉を拡大解釈して、勝手に巨大な感情を抱いてしまう感覚も覚えがある。

ただ一方で、“推し”という言葉を安易に使いたくない気持ちもずっとあった。(現時点でドルオタではないから)
周りから見れば十分推し活をしている側なのに、「ただの消費や疑似恋愛とは違う」という意識でどこか斜に構えていたし、その“自分は少し違う側だと思いたがる感じ”も含めてかなり厄介だなと思った。

序盤では骨格診断やMBTIみたいな、令和の若者にとって身近な話題もかなり多く出てきて、「現代」を詰め込んだ空気感がすごかった。
身近に見る言葉や価値観だからこそ読みやすくておもしろい反面、「こういう要素を入れると若者は読み進めやすい」という作者の意図を少し感じて、若干冷めた部分もあった。

ただ、読み進めるほど単なる“令和あるある小説”ではなくなっていく。
人が何かを信仰し、共同体に救われ、依存し、選民意識を持ち、それでも孤独なまま生きていく話としてどんどん複雑化していって、自然と考えさせられた。

あと個人的にかなり考えさせられたのが、“楽しかった”だけでライブを終われなくなった感覚。

彼の音楽を聴くと確実に心を掴まれるし、好きか嫌いかで言えば比較するに値したいくらいに純粋に好き。
でもその一方で、自分の時間やお金や生活を削ってライブへ行っている感覚もずっとあって、手放しに「楽しかった!」だけでは終われない瞬間がここ数年かなり増えた。

ステージ側は「いつでもここにいるから」と言ってくれる。
でも、実際に消費されているのはこちら側でもある、という感覚もどこかにあった。

その曖昧な違和感をかなり言語化されていて苦しかったし、同時に「自分はまだマシな方なのかもしれない」と安心したくなる感覚まで含めて、かなりこの作品の“信徒”そのものだった気もする。

「疑似恋愛」「プロデューサー」「アナリスト」「学級委員長」「信徒」みたいに、同じオタクでも依存や執着の向きが細かく分けて描かれていて、解像度が異様に高い。

オタクにとってのホラー小説だった笑

#怖い #ダーク

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2026年05月26日

購入済み

推し活も宗教もアクティビズも。

推しができた人、推しを失った人、推しを運営する側の人の三人が絡み合いそうで絡まない話。人はどういうときに推しにハマり、失うとどうなるのか?同じ推しの話でも『推し、燃ゆ』が個と推しとの関係の話なのに対し、こっちは社会全体の話だ。

「メガチャーチ」とは、週末の礼拝への出席者が2,000人を超える超巨大プロテスタント教会のこと。礼拝と言っても『牧師様のありがたい説教を厳かに聞く』というような多くの人にとって退屈と感じるイベントではなく、もっとエンターテイメント性あふれたイベントを行っている。
例えば、プロの奏者によるオーケストラ演奏であったり、ロックバンドのライブだったり。巨大なコンサートホールで、優れた映像・音響設備を駆使し、ド派手な演出を行う。そのため、高い動員力と集金力を持ち得ている。

そうなるとできることが増える。教会によってはこれまで行ってきた食料配布をドライブスルー形式にして効率化したり、オンラインで礼拝を配信して参加のハードルを下げたりと、活動の幅を広げ、多角的に人を集めていけるようになっているのだ。
そうして、裾野を広くすることで、熱狂的な信者が生まれる土壌を作る、というわけだ。

推し活もメガチャーチと同じ構造だというのがタイトル。

推し活も、宗教も、アクティビズムも参加人数が違うだけの話で、「生きる意味を考える」ということや「精神的な充足感を得る」という目的でみると本質は同じだな、と思った。

#深い #じれったい

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2026年05月17日

ネタバレ 購入済み

「推し活」の光と闇を抉る物語

俳優への心酔やファンダムの熱狂を、個人の孤独を埋めるための「巨大な教会(メガチャーチ)」に見立て、その救いと危うさを鮮烈に暴き出します。
「視野を広げすぎると不安になるが、狭めすぎると狂う」というジレンマに、現代を生きる誰もが戦慄するはず。信じることでしか自分を保てない人間の脆さを残酷なほど美しく描いた、2026年を象徴する衝撃作です。

#深い #アガる #共感する

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2026年04月24日

ネタバレ 購入済み

色々な意味で刺さった

INFP気質があり、学生で、現在進行形でオタク仲間とオタ活に励んでいる自分には深く深く刺さりました。途中の描写は少し、いやかなりダメージを負いながら読みました。でも、その痛みも含めておもしろかった。
印象に残っているのは、久保田さんと道哉がカフェで会話しているシーン。道哉の台詞がつらつらと続く中で、「つまり何が言いたいの?」と思いながら読んでいたら、まさに同じようなことを久保田さんが漏らしていてびっくり。この時の道哉のような台詞って意図的に書けるものなんだ、と唸りました。朝井リョウさんの文章力に脱帽です。

#深い #タメになる #共感する

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2026年03月05日

ネタバレ 購入済み

推し文化の切り取り

推しにまつわる様々な人たちの話がつながっていく物語。正直怖い。のめり込みは気づくとそこにあるもの。そういう怖さを感じながらのめり込んで読んでしまった。

#ドキドキハラハラ #怖い #ドロドロ

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2026年01月01日

購入済み

面白くて一気読みでした。
なんでこんなにリアルで解像度の高い文章が書けるんでしょうか、、
まだまだ登場人物達の生活が見たいと思いながら読み終えました。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

冒頭部分
人生とは、これまでやって来たことが還ってくるものだと思っていた。(略)今後還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、これまでやってこなかったことの方かもしれない。
と考える中年期男性。

男性の元仕事仲間が出演したテレビ番組(推し活特集)に激昂する女性二人組。
そして男性の娘が主な登場人物。
世代も立場も、推し活に関わる経緯もタイミングも人生経験も全く違う。

最後には全員冒頭の言葉の地点にストンと戻って来てしまうようなストーリー展開。

人格は今までして来た事で培われるものだと思っていたが、人生の中の「推し活」や「信仰」はまさに冒頭の言葉そのものかもしれない。
誰かに憧れること、愛情を注ぐこと、何かに夢中になること、信じること、お金や時間をたっぷり費やすこと…それがこの中に出てくる「使い切る」ということか。「していなかったこと」が隙間になって激しい衝動や興奮、共通のエネルギーの爆発への道が開かれるのかもしれない。例えそれが違う隙間を持つ存在から危なっかしく見えたとしても。

隠されたようで隠れていない、隠れていないようで隠されている比喩や言葉のルーティンが絶妙なスパイスか。

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2026年06月22日

Posted by ブクログ

推し活を題材にしていますが、現代の入り乱れた様々な問題などを交えながら作品に落とし込んでいて読んだ後に思わずため息がでました。
かつて私も特定のアイドルの子にのめり込んだことがあるので、その解像度に驚きました。朝井さんもここまで推し活にのめり込んだことがあるのか?と。自分でその子のために出来ることをやり切った、「自分を出し切った」時にふと我に返る感じも身に覚えがあり怖くなりました。
現代は便利になった分、人間関係も希薄になり孤独を感じやすいですし、時間的にも金銭的にも余裕がない人が多いと思います。そういった時に自分にカチッとハマる物語があれば誰でも視野狭窄に陥る可能性はあるのではないでしょうか。
そして、推しにハマってそればかり考えていると楽なんですよね。自分にとっての大事な問題を忘れられたり、不安定な世の中で生きる不安を紛らわしたり。考えなければいけないことを放棄できる。
うまく言えませんが、この物語を読む前と読んだ後でこれからの物事の見方は変わると思います。

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2026年06月21日

Posted by ブクログ


推し活が流行しているこの時代にこの本を読めて良かったと思いました。

誰かを応援する気持ちとマーケティングとして売り出していくこと、何かに酔心していくことの心理をこれでもかと見せつけられた気がしていますが、どこか自分でもそうだよね。と納得することも多かったと思います。

推し活をする人を系統別に分かれること、これまでSNSを見ていて感じることが言語化されていて読む手が止まりませんでした。とても面白くて魅力的な作品だったのに自分の言葉ではなかなか言い表せないのがもどかしい気持ちです。ほかの方の感想もぜひ見てみたいと思います。

あとは装丁が厳かな雰囲気と箔押しのお花が可愛くてとても好みでした!

0
2026年06月21日

Posted by ブクログ

本屋大賞歴代と比べると、個人的にはそこまでわくわくしなかったかなぁ。
ただ、視点については新しいし、今読むべき本としては凄く良かった。

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2026年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

孤独感と人生への虚無に生きていれば、誰だって魅力的な「コミュニティ」と「ストーリー」に魅入られるのかもしれない

久保田慶彦は昔の同僚との仕事を通じて人間関係を広げ、若者との交流を娘(あるいは家族)と和解する代償行為にして暴走する
武藤澄香はアイドルと自分の生きづらい気質を重ねて傾倒し、自分の未来・信用・お金を失いながらSNSで熱狂的なファンとして活動する
隅川絢子は信仰対象を失い空っぽになった世界を疑い否定する仲間と共に、スピリチュアルと陰謀論の世界に取り込まれる

3人とも内向的で受身で自身や周りの狂気に当てられて破滅的な方向へ行ってしまう
私に"推し"はいないので本書のリアリティは推し量れないが、これが現実に起こっているとしたら寂しい話だと思う
「そっちは危ないよ」と言ってくれる人が一人でもいたらいいのにと何度も思った
そんな人がいないのが現代、ということなのかもしれない

本屋大賞作品であり、授賞式における朝井リョウ氏の丸眼鏡姿が友人に似ていたのを思い出して手に取った
軽い気持ちで読んだが風刺が効いて読み応えがあった
本書を手放しに「面白い」「つまらない」と評するのは、本書にも出てくる狂信者を嘲笑したり疎んだりする"一般人"になるようで気が引ける
ただ、信仰に殉じた登場人物達が人に与えられた"幸せ"でなく、自分で掴み取る"幸せ"をこれから見つけられることを祈るばかりである

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2026年06月21日

Posted by ブクログ

オーディブル
友達から朝井リョウさんは比喩が多いと聞いたら今まで意識してなかったけど本当にそうだとすごく意識してしまった、個人的にこのことが面白かったので記録。
私もオタク気質なので、おーそうやって見られることがあるのかと気づきもあったし
今流行りの現象をこんなに解像度高く表現していることがすごいと思った。アイドルたちも読んでるとテレビで公言しているし、アイドル自身が読んだらどう感じるのかということも気になった。
帯に使われてるセリフが最後まで印象的だった。

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2026年06月21日

Posted by ブクログ

ヲタクだからか没入感が凄くてあるよなぁーと思いながら一気に読めた作品。作品の内容が全てでは無いけど非ヲタにすすめたい。

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2026年06月21日

Posted by ブクログ

推し活を中心に3人の視点からなる物語。
3人共通する所もあれば、正反対な所もありそれがすれ違ってたり、噛み合ってたり上手く表現されているなと感じました。
推し活についてここまで分析して多角的な見方ができるもんかと関心しました。
3人の心理描写や変化も気になって一気読みでした。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

視野狭窄
同調圧力
誘導されたドーパミン
多様性の重要さを謳いながらマイノリティは生きづらい。登場人物のそれぞれに自分を重ねて苦しくなった。推し活をテーマに現代社会をとても解像度高く表現されています。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ


「中毒症状がある方が苦しくないのだ、人生は」という言葉
わたしはそれを「趣味」の膨張表現と捉えました。
多忙にとりまぎれることも、知らないどこかに行くことも、ここでは無いどこかへ逃亡することも、ライブに参戦することも、友人と何かを話すことも、全てハマれる、好きになれるのは''何らかの中毒症状''があるから。
その''何らかの毒がある''を生み出している人間(畜生)はこの世の畜生を飼っている。


この世は全ての畜生に飼われる畜生で回っている。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

1世代前くらいの仕事観、1社で勤めあげれば年功序列で給与も上がり、幸せになれる。これも一つの物語。その物語を信じて働いていた人たちはその会社に対して推し活をしていたと言えるんじゃないか。そんなことを思いました。愛社精神と推しと似ているのかも。うまく視野を狭められて、他の会社のことが見れなくなっている

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

⭐️4.5

ファンダムについての小説。主人公の3人は誰もが、自分の物語を生きていて、視野を狭めてそれに没頭する姿がとても印象的だった。
誰1人、自分の物語を叶えていない(外から見たらその物語は空虚に見える)ものの、没頭して夢中になっている間はとても幸せそうで、物語の強力さとそれに没頭している間の幸福感、それが終わった後の虚しさが3人の主人公の視点から伝わってきた。
3人の主人公がいて、それぞれが対照的な状況だったのも面白かった。
1人は元々推し活で物語に没入していたものの、あるきっかけでそこから醒めた者。彼女はその後も別の物語に没入していくものの、どこか第三者的に語られていて、その後の物語にも没入し切っていないような、純粋にその物語を信じているからではなく、その物語を信じる人との繋がりを失いたくなくて物語を信じているフリをしているような、そういう他人に巻き込まれてその物語に入っているようなスタンスが表現からも表れていた。
1人は視野を広くという大学のコミュニティに嫌気がさし、馴染めない自分の救いを求めるように物語に没入していった者。いわゆる典型的な推し活だけど、1人目の人がこの人の将来の暗示のようになっていて、対照的だった。
最後の3人目はファンダムの物語を作る立場。しかし彼は2つの物語に没入していて(用件以外の雑談をできるような友達がいない中で周囲の若手社員や担当アイドルがその友達になったんだという狭窄と、留学のために頑張っている娘とそれを応援する父という物語)、1つ目の物語が自分の勘違いとわかった後に最後、2つ目の物語も自分の勘違いと分かった所で物語が結末を迎えた。物語を仕掛ける立場の人間が1番物語に没入して視野狭窄になっていた、というのは皮肉な結末だなと思った。

総じて何か、凄い深い話でも無いのに深く考えさせられるような、そんな物語を与えてくれたという意味で星4.5かな

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ゾッとする終わり方
推し活をやめた者、始めた者、操縦する者の物語
どの視点でもないけど、どの視点もなんとなくわかる。コミュニティから逃れられない人間の性を感じた。面倒なことから逃げてはいけない、そうしては待っているのは孤独かもしれない。面倒なことに挑戦しても、待っているのは孤独かも知れない。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

本屋大賞受賞作ということでずっと気になっていましたが、ようやく同僚。

本作は「推し活」をめぐる3人の物語。
・推し活ビジネスに参画する男性
・突如アイドルに熱狂し始めた娘
・推していた俳優を亡くし、絶望する女性

それぞれの立場から、現代の「推し活文化」のリアルと光影をこれでもかと鋭く切り裂いていきます。

タイトルの意味が分かった瞬間、なるほど、と思わされる。
過剰にのめり込むファンと、それを加速させる社会の仕組み。最終的に行き着くのは、まるで宗教のような世界。

でもこれって、特別な人たちの話じゃないんですよね。
いま盛り上がっているサッカーのワールドカップだって、チケットが高騰するエンタメだって、見方を変えればすべて「推し活ビジネス」の延長線上にあるのかもしれない。規模が大きいと正当化されてしまうことに、妙な恐ろしさを感じました。

誰かに、何かに熱狂したことがあるすべての人に読んでほしい、現代の劇薬のような一冊です。

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2026年06月19日

Posted by ブクログ

おもしろ怖い!
こんな感想を持った本初めて
推し活ブームの現在にぴったりな1冊!で・す・が、まさに今の自分と重なる部分が多くて怖くて震えたぁ
こうはならないように注意しておこう!

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2026年06月19日

Posted by ブクログ

前半は現実大衆の解像度が高く、“刺さる”叙述で物語に没入できた。資本主義社会の非対称性を昨今浸透した推し活に当てはめた視点も面白かった。
後半は主人公らがキャラクター化してしまって、没入感は薄れた。これは私が傍観者だからなのか。

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2026年06月19日

Posted by ブクログ

オディブル。

やすみやすみ聞いた。
面白かった。
わたしも推し活してたかなぁ。
してた、まんまとハマってる。
韓流スターもだし、羽生結弦にもだし。
最近は‥、物語を信じ不安になって‥。
世界を回している人から見たら、
なんて愉快な生き物なんだろう!

いろいろハマれる物語があって楽しい。
退屈しないほうがいい。気楽に。安全に。
幸せな気持ちになりたいんだ。

0
2026年06月20日

ネタバレ 購入済み

苦しくなった

自分の仕事に活かせるのではないかと読み進めましたが、どちらかというと「オタク」側に寄り添ってしまって苦しくなってしまいました。

孤独を自覚することの辛さ、それを何かで埋めて自分を使い切る、そうさせるための物語…
世の中はそれらで満たされているってことなんですかね。

#切ない #共感する

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2026年06月14日

Posted by ブクログ

私たちが信じているものって一体なんだろう?

今や世間に溶け込んだ『推し活』。
彼らはどんな気持ちで活動しているんだろう、私たちが彼らのためにしていることは本当に届いているのだろうか?彼らを売り出している人は、本当に彼らのためを思って活動しているのだろうか?

推し活を、【宗教】と感じることは少なからずあったかも知らないけれど、それを会社視点だったりで考えたことはなかったので、なんだか闇の部分を見てしまった気分。危険を孕んでいるかもしれないこの状況を、リアルに言葉にできるのがさすがだなと思った。

ミステリーでもなくヒューマンでもなく、
ノンフィクションに近い物語。
『正欲』の時にも感じたけれど、そういう観点で朝井リョウさんは本当に凄いなと、改めて実感した。

物語にあった「視野を広くしましょう」は、
現代を生きる私たち読者へのメッセージかもしれない

0
2026年06月21日

ネタバレ 購入済み

一気に読める!!

朝井リョウさん、5冊目かな。相変わらず、サクサク読める展開。会話しながら、脳内思考が繰り広げられるところが、臨場感があって好き。私はユリちゃん側の熱量の低い人だから、推し活で楽しんでいる人が羨ましかったけど、やっぱりバランス良く推さないと人生詰むわな、、、。視野が狭くも広くもバランス大事。個人的には、アイドルプロデューサーが冷静すぎて、リアルに感じた。てか、最後の終わり方!!続き書いてーー!!バレるのかな。家族関係の再構築できるのかな。あー気になって寝られなくなっちゃった。これが、視野の狭くなる感覚かな。朝井リョウさんの自叙伝が個人的に一番面白いよ。

#深い #怖い #ドロドロ

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2026年04月12日

購入済み

推し活にハマる人、推し活を仕掛ける人、推しが死んだ人の3人の視点で次々と描かれる物語です。
内向的で理想主義でまさにINFPのわたしは読んでいて揶揄されているような批判されているような気持ちになりましたが、最後には推し活の良い側面にも目を向けられます。変わってしまった娘の姿を目にした父はどうなってしまったのか。

#ドキドキハラハラ #ドロドロ

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

新聞連載時に一度読んでいて、途中までは面白かったけど終わり方が雑だなあと思っていた。書籍化にあたり加筆修整があると期待したが、何も無くて残念。

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2026年06月21日

Posted by ブクログ


なるほどわたしも視野が狭くなった読者なんだな、と思った。

最近様々なひとから朝井リョウの話を聞いて
何個かエッセイを読んだことはあって
小説ってよんだことないな、どんなもんかな、と思って 本屋大賞だしな、と思って読み始めたんだけど

はっきり言って七割くらい読み終わって
つまらなすぎてびっくりした。

半分くらい読んだ時に
あれ?これどう言う感じでストーリー続く?変じゃない構成?足りる?
リズム悪すぎない?どうしてこの構造なの??意味ある??
って思い始めて

七割読んだ時に
ああこれつまらないやつだ、つまらない本だ。
早く読み終わって売ろう。つまらなすぎる。
って思ってて

これは今日中に読み終わらないと一生読み終わらないやつだ。
お金無駄にした。
と思ってたら
残りの三割で一気に惹きつけられた。

わたしたち読者も最初は視野を広くして読んでたんだけど
きづいたら視野が狭くなって
のめり込んで行ったんだろうな。
そのための前半のリズムの悪さだったんだ。


これはオタ活をしているひとは全ての感情がわかる作品だと思う。
まあ読み切ったけど
じゃあこれが面白い作品か、と言われるとわからない。
なんで本屋大賞なのか。
…でもいつまでも心の中に残り続ける作品であると思う。

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2026年06月21日

Posted by ブクログ

自分もアイドルとか好きだから共感しながら読んでたけど、後半にかけて失速かな。
心理描写は凄いと思った。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3.5。
面白くて一気読みはしたんだけど、
今のブーム、感情の動き、その裏側まで俺は分かってるぞと作者がぶつけてきている感じが時々あって、そのたびに小説の世界から離脱してしまった。

中々没入できないタイプの人間としては、
没入することで得られる楽しみはあるよなと、日々思っていた。だけどそういう人も客観視に目をつぶり、自分を騙してるだけのかもしれないと思うと、自分もあえて視野を狭めて熱中してみようと思った。何もしないは正解でもなく不正解でもない、正解にはならない。

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2026年06月20日

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