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新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した尚吾と紘。二人は大学卒業後、名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。受賞歴、再生回数、完成度、受け手の反応──プロとアマチュアの境界線なき今、世界を測る物差しを探る傑作長編。
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Posted by ブクログ
人生のバイブルになりえる本に初めて出会った。正直一回目を読み終わった今では、この本が伝えたいことの全てを理解はできていない。それでも変化が大きく正しいということが曖昧になったこの時代の中で、自分に自信を持って生き抜いていくための術が書いてあることは形容し難いほどに伝わった。何度も読んでもっと理解を深...続きを読むめた先に何を感じるのか、早速もう一度読み返してみる。
送り手側も受け手側も多様化していくなかで、そこに単純な優劣や上下はなく、結局はポジショニングなのだと思う。需要と供給のあいだで、そのときたまたまパズルのピースが噛み合うものが選ばれていく。言われてみれば、その通りである。 ただ、いざ送り手側の立場に立つと、そう簡単には割り切れない。 「どうしてあんな...続きを読む粗悪なものを売っているんだ」と思うこともあれば、逆に「どうしてあそこまで真面目にやっているんだろう。そんなに丁寧にやっていたら採算が合わないだろう」と感じることもある。実際に受け手がどう受け取っているかを十分に考えないまま、つい他の送り手と比較してしまう。 さらに、ある程度その世界を深く知るようになれば、受け手の認知や感情を意図的に誘導するような施策も見えてくるだろう。それを送り手の立場から見て、「自分にはこれはできない」「これは許せない」と感じることもあると思う。 けれど、最終的に価値が生まれるのは、送り手同士の評価ではなく、送り手と受け手とのあいだなのだ。 もちろん、その姿勢自体にも一つの正解があるわけではない。売上を最大化することを第一にする人もいれば、自分が本当に届けたい相手に、正しく届くことを何より大切にする人もいる。そのどちらが上という話でもない。 だからこそ、送り手として大切なのは、周囲の環境や評価軸が変わっても、自分が何を大切にしているのかを見失わないことなのだと思う。 もちろん、その信念自体は変わっていってもいい。ただ、他人を貶めたり否定したりすることで自分を正当化するのではなく、「自分はこういう矜持で、これを届けています」と自信を持って言えるものをつくる。 そんな視点を、私自身も持っていたいと思った。
YouTubeが当たり前にあり、ショート動画が好まれる世の中。 どんな人でも動画を作り、発信できる世の中。 だけど、受け取る側の受け心は変わっていない。 丁寧に作られた作品と、目の前のバズりを意識した作品。それぞれを良しとする2人が、それぞれの場所で作品を作り、心の動きを経て、また再会する流れが、ド...続きを読むラマチックでした。 この本が刊行された当時は、YouTubeは今ほど普及していなかったように感じますが、今読んでもとてもしっくりくる作品。 むしろ今こそ、作品とは何なのか、主に受け手側である我々がどのような気持ちで、どんな作品を受け取るべきなのかを、考えさせられる作品でした。
テーマがすごく「今」っぽい作品だった。 誰もが発信できて、再生回数や数字で評価が可視化される時代。「質が高い」とは何なのか。「本物」とは何なのか。過去の権威は拡散力が乏しく人の心に残らず、しかし手軽に手が届くものは見る人から見れば「足りない」けど「本物」のように評価される。 丁寧に作られたもの、多...続きを読むくの人に届くもの、評価されるもの――いったい何を物差しにすればいいのかが、ずっと問いかけられているように感じた。 特に印象に残ったのが、祖父の「よかて思うものは自分で選べ。どうせぜーんぶ変わっていくと。」という言葉。絶対的な物差しを探し続けても、その基準自体が時代とともに変わっていく。だから最後は、自分が良いと思うものを自分で選ぶしかないのかもしれない。 終盤で「食事」を通してこのテーマが語られるのも良かった。映画や動画だけではなく、私たちが普段何気なくしている「これは良い」「これは本物」という判断にも同じ問いが潜んでいるように思えた。 最後まで明確な答えが示されないので、読み終わった直後はモヤモヤした。でも、もしかするとその「答えが出ない感じ」そのものが、この作品の答えなのかもしれない。
映像を撮る上での考え方も、卒業後の進路も真逆な2人の主人公をはじめとして、様々な対比が出てくる作品だった。 私も趣味ではあるが作品を生み出している。作り手として何を大切にしていくのか、時代の流れや変化にどう対応していくのか、反対に何を切り捨てていくのか…を常に考えさせられた。 私の幼い頃は皆同じ番...続きを読む組を見ていて学校では前日の番組の内容でよく盛り上がったが、今はYouTubeなどの配信サービスも増え、地上波をそもそも見ない人も多い。好きな歌手や有名人を挙げても名前すら相手が知らないことも当たり前になった。どちらも20年前には考えられなかったが、そんな今だからこそ読みたい、深みのある1冊だった。
誰かの悪いところを指摘するのではなく、自分のしていることのいいことを言えるようにしたい。自分のしたこと、作ったものに対してどんな受け止められ方をするかはわからない。でも、自分だけはそれに対して胸を張れるように生きていこうと思えた。
終盤は名言のオンパレードだった。今の世の中(SNS社会)を上手く表現できているように思えた。自分の価値観を大切にしないといけないと思った。そして、この価値観は他と比べて優れている、劣っているものではないということ。人それぞれに自分の信じたい世界があって、この世界が正しいと信じたい、証明するために、日...続きを読む々材料集めをしているということ。でも、そんなことをする必要はない。自分を信じて生きていかないと。
映画とYouTubeを比較して 質が高いとは何かを考える 朝井リョウの白黒ハッキリしない話 やっぱり好き
自分の視点に疑いを持ち続けたいとも思ってたし、自分の視点に確信を持てるようにもなりたいとも思う。 とっても面白かった。 何かを生み出す理由を自分の中に持っていたい。
朝井リョウさんのさ作品はやっぱり好きだなあ。このなんとも言えない、言葉では本当に説明ができない… ずーっと思考を巡らせている感じ?正解も間違いもない世界を漂っている感じ、個人的には大好物です。 スターは親友2人が同じようで違う道を進んでいく過程を表現している作品。最後の方で再会した時グッとくるものが...続きを読むありましたね。
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