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死んでしまいたいと思うとき、そこに明確な理由はない。心は答え合わせなどできない。(「健やかな論理」)尊敬する上司のSM動画が流出した。本当の痛みの在り処が写されているような気がした。(「そんなの痛いに決まってる」)生まれたときに引かされる籤は、どんな枝にも結べない。(「籤」)等鬱屈を抱え生きぬく人々の姿を活写した、心が疼く全六編。
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Posted by ブクログ
********************************************* 1.自殺者のSNSを特定することがやめられない女性 2.夢を諦め過去を捨てて結婚し会社員になった男性 3.派遣切りにあった女性の鬱憤と焦燥と唯一の癒し 4.家族や日々の生活で手一杯になる女性の自己嫌悪 5. ...続きを読む妻と自分の収入が逆転し、妻への愛が揺らぐ男性 6.出生前診断で、子供に障害があると判明した女性 ********************************************* 短編嫌いの私だけど、やっぱりそこは朝井リョウ。 面白かった!手を差し出すけど冷たいとこも好き。 今を切り取り、それをキャッチーに落とし込む技。 自殺者SNS、バクマン、炎上系YouTuber、 不正の片棒、SM動画流出、はずれくじ、 ほ〜らほら、興味をそそるワードばかりだろう?笑 人生半ば、「詰んだかな」と思いながらも、 それでも生きていくしかない人たちの群像劇。 全⑥篇、どの物語も容赦なく心を抉ってくる。 孤独感、自分の弱さ、日常の苛立ちと葛藤、 光を浴びる側の人間と、消費されていく側の人間。 救いがないように見える物語の最後で、 奥底に小さな希望を見つけてしまうような余韻。 希望を見出せなくても続く人生のやりきれなさ。 「痛い」けど自分だけじゃないという奇妙な安堵。 別に目標があって生きているわけではない。 生きるのをやめる理由もないから生きている。 その中でわずかな快楽にかろうじて縋りながら。 みんなが「もういいや」と思う瞬間がきっとある。 それでも、死ねないから、『どうしても生きてる』 はーータイトル秀逸! 最終話のラスト1ページまで絶望しかなかったのに 最後の最後でざまあみろ感に涙しか出なかった!! これがスカッとジャパンてこと…?(え) (そして別にそこまでスカッとしません) ----------✂︎-----------✂︎----------✂︎-------- 結局男って自分より社会的地位の低い女しか抱けないの?言わんとしてることは分かるけど、唯一胸糞悪かったかな…でも男女逆転してたら別に気にならないのかなうむむむ… ----------✂︎-----------✂︎----------✂︎--------
朝井リョウの小説は、現実、そして現代そのものだなと痛感しながら読み進めた。 主人公がどん底に突き落とされた状態で、もがき苦しむ最中に物語は終わる。 改心したり、明るい未来が来ることがなく、もしかしたらそんな未来が訪れるのかもしれないが、現実はそう甘くない。 明るい未来が見えることはなく、今よりは...続きを読む良くなるかもしれない未来を生きていくしかない主人公たちに、自分の人生を重ねたりしながら、たまに思いを馳せたいと思った。 自分の思い描いた人生に起こるはずのない事が起こっても、訪れるべき幸せが訪れなくても、道が外れてしまっても、受け入れて生きていくしかない。 そうすることで、受け入れられずに誰かを犠牲にしてきた人達が見ることの出来ない未来を生きることができる。そう信じて生きていく。
自分の頭の中で思考がぐるぐる回る人間にとってはその思考の根源と感情を教えてもらったような本だった。生まれ持った自分のマイナスをリカバリするように、大人になってからは自分が意識的に恵まれている、人より何かで優れていると思えるような選択を、自分の意思や感情とは別に無理やりしてきたことを目の前で見せつけら...続きを読むれた感じ。
深い。言語化がうますぎる。感情の機微を繊細かつ正確な比喩で表現されていて、文章がするっと自分の感情に重なってくる感覚があった。鮮やかな生の話ではなく、タイトルどおり、ぎりぎりのラインでかろうじて保たれている生の話が綴られている。短編集だけど、一つ一つの内容が重くてこころにずっしりとおもりがのしかかる...続きを読むかんじ。不完全燃焼の話もあるけど、それがいっそう現実感を掻き立てる。なかでも一話目の話が1番印象に残った。きっと心のどこかで私も似た感情を抱いて生きてきたからだと思う。 「いつだって少しだけ死にたいように」 「いつだって少しだけ生きていたい自分がいる」 「こういうことがあった辛くてたまらないもう死にたい死にたい死にたいって助走があるわけじゃなくて、ふと、なんか、別にもういっか、ってなる瞬間。」 ほっそい糸がプチンと切れて、全てを諦めたような感情になるときがたまにある。こういう経験をした人にしかわからない感情が、この本では100%の精度で言語化をされていた。 この作者の別の本ももっと読んでみたい。
結局生きていくことは楽しいばかりでなく辛いことなのだと、だからこそどうしても生きてるのだと感じた。朝井リョウさんの作品は初めてだけどとても良かった。
生きている中でどうにもならない、歳をとるにつれて言葉にも態度にも出せなくなっていく想いが綴られている物語に感じた。みんな、痛いと叫びたい、苦しいと言いたい、でも言えない。そんな現実と、その現実で生きていくしかない人生への向き合い方を上手く言葉にはできないけれど自分の中に落ちてきた。
一度に大量に摂取するものじゃないね、彼の作品は。 頼むから人生を楽しんでいないでくれ、朝井リョウは。楽しみながらこんなの書かれたらおれは生きていられなくなっちゃうのよ。
好きな一節を抜粋 痛いときに痛いって大きな声で言えることが、気持ちいいんだよ (中略) 心のままに泣いても喚いても叫んでも驚かない人がひとりでもいれば、人は、生きていけるのかもしれない --- 自分が子どもと関わる仕事を選んだ理由ってコレだなぁ。コレをする子どもの姿を見ると、羨ましさも混じりつ...続きを読むつスカッとする感じが好きなんだな〜
絶望の煮凝りみたいな物語だ。 誇張も救済もなく、ただ現実に貼りついた感情だけが描かれている。その生々しさこそが、朝井リョウの感性であり、この作品の誠実さでもある。 登場人物たちは総じて立派ではない。小さな優越感に縋り、他者を値踏みし、どうしようもない苛立ちを抱えながら日々をやり過ごしている。しか...続きを読むし、その卑小さやくだらなさは否定されることなく、むしろ「それでも生きている」証として並べられていく。 物語の多くはしんどい。それでも読み手は、他人の人生の歪みや弱さを覗き込むことで、奇妙な安堵を得る。人は人によってしか自分の感情の居場所を確認できない。登場人物たちのあまりに正直な現実を目にすることで、「自分だけが取り残されているわけではない」と、ようやく息ができる。 この本が描いているのは、希望ではなく持続だ。生きたいから生きているのではなく、「どうしても生きてしまう」人間の感情。その悍ましさも含めて、生きているからこそ抱いてしまう心の動きを、人生の断面として突きつけてくる。 救われるわけではない。それでも手放せない。 この本は、現実から目を逸らさずに生きている証として、読み手の手元に残り続ける一冊だ。
どうしても生きてる人たちの吐き出すことのできない繊細な心情を4Kの解像度で言語化したような作品。 受け入れる、受け入れないの問題じゃない。外れ籤を引いて、それでもそこに根を張って生きなければならなかった者と外れ籤を引かされたことがない者の対比。 人生をふっと辞めてしまいたくなる瞬間。それは決して正...続きを読むしい理論で繋がっているわけではないこと。 もう戻れない過去と今この現実を行き来する思考。 痛くて痛くてどうしようもない現実と自分。 確かに「実」があった。
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朝井リョウ
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