【感想・ネタバレ】スターのレビュー

あらすじ

新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した尚吾と紘。二人は大学卒業後、名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。受賞歴、再生回数、完成度、受け手の反応──プロとアマチュアの境界線なき今、世界を測る物差しを探る傑作長編。

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Posted by ブクログ

誰もが「あの人こそスターだ」と認める存在がスターだった時代から、誰しもがスターになれる時代へ。本書はそんな今を生きる二人の若者を描いている。

主人公の尚吾は、細部へのこだわりを大切にし、長い時間をかけて作品を仕上げ、対価を払った人にだけ届ける映画の世界へ。一方の紘は、生産から消費までのサイクルが速く、瞬く間に拡散されていくYouTubeやネット配信の世界へ。それぞれの道を進みながらも、互いを羨み、もがき、葛藤し、自分が本当に成し遂げたいことを模索していく二人の姿に、深く心を動かされた。

主人公以外の人物の言葉にも、まるで今の自分に向けられているかのような、はっとさせられるものがあった。30代を目前にした今、自分の生き方を見つめ直すきっかけになった。

また、夜空の星が実際には星型をしていないように、現代のスターのあり方も、誰もが思い描く形とは限らない。星を用いたこの表現も秀逸だと感じた。

何を大事にするのか。誰の姿を思って行動するのか。それを考えながら、自分が何を成し遂げたいのかを見つけていきたいと思う。

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2026年09月28日

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何かを創る仕事をしているひとには刺さるはず。

特に私はSNSで活動しているので、刺さり、えぐられ、八つ裂きにされ、最終的に転生した。

細部に神が宿ると信じ、質を求め続ける尚吾。
自分の感覚を信じ、センスを磨き続ける絋。
大学生の2人が共同監督で作った映画は、映画通の中では名の知れた賞を獲る。

その後、
尚吾は有名映画監督に弟子入りし、
絋は小さなボクシングジムのYouTube動画作成を手伝い始める。

映画界では、高品質なものを提供できる一方で、時間がかかる上に、有料だから拡散されにくく見てもらうハードルも高い。

YouTube界では、無料で拡散されやすい一方、消費されるスピードもはやく、そのペースに合わせて生産するため質の担保が難しい。

単に映画とYouTubeの比較だけではない。
質とは何か、価値とは何か、時代で変わったものは何かを問う話。

質が良いとは言えないコンテンツを毎日SNSにあげつづけ、
ただ続けてきたという事実と、
それに応じて増えたフォロワーの数だけで評価されている気がしていた。

自分は何もすごくないはずなのに、
ないものをまるである様に見られている気がしてならなかった。

続けられる事が才能?
そんなの才能じゃない。

みんな毎日歯磨きして、顔洗って仕事行ったり家事したりしてるだろ。

私はそんなものではなく、偽物が通用しない世界でも輝ける唯一無二の才能が欲しかったんだと思う。

読み終わった今も、私は新しい道標を見つけられていない。
だけど、差し出すものには自信を持てる自分でいたい。
と思った。

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2026年09月27日

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ネタバレ

前半は進化論みたいな話だなーって思ってた。

公私かかわらず何かを作っている人にはめちゃくちゃ響くパンチラインが多い小説だったと思う。
尚吾と浅沼の会話が印象的。愛してほしいのは自分なのか作品なのか?問うたこともなかった。

インザメガチャーチにつながるような種も少し散りばめられてたような。

最後に千紗が全部持っていったかな。社会学の本だった。

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2026年09月14日

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ネタバレ

現代のSNS社会にどう向き合うかという作品。「ないものがあるように、あるものがないように」…確かに。

登場人物達が心の葛藤と向き合い、成長していく様子が良かった。

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2026年09月04日

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人生のバイブルになりえる本に初めて出会った。正直一回目を読み終わった今では、この本が伝えたいことの全てを理解はできていない。それでも変化が大きく正しいということが曖昧になったこの時代の中で、自分に自信を持って生き抜いていくための術が書いてあることは形容し難いほどに伝わった。何度も読んでもっと理解を深めた先に何を感じるのか、早速もう一度読み返してみる。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

送り手側も受け手側も多様化していくなかで、そこに単純な優劣や上下はなく、結局はポジショニングなのだと思う。需要と供給のあいだで、そのときたまたまパズルのピースが噛み合うものが選ばれていく。言われてみれば、その通りである。
ただ、いざ送り手側の立場に立つと、そう簡単には割り切れない。
「どうしてあんな粗悪なものを売っているんだ」と思うこともあれば、逆に「どうしてあそこまで真面目にやっているんだろう。そんなに丁寧にやっていたら採算が合わないだろう」と感じることもある。実際に受け手がどう受け取っているかを十分に考えないまま、つい他の送り手と比較してしまう。
さらに、ある程度その世界を深く知るようになれば、受け手の認知や感情を意図的に誘導するような施策も見えてくるだろう。それを送り手の立場から見て、「自分にはこれはできない」「これは許せない」と感じることもあると思う。
けれど、最終的に価値が生まれるのは、送り手同士の評価ではなく、送り手と受け手とのあいだなのだ。
もちろん、その姿勢自体にも一つの正解があるわけではない。売上を最大化することを第一にする人もいれば、自分が本当に届けたい相手に、正しく届くことを何より大切にする人もいる。そのどちらが上という話でもない。
だからこそ、送り手として大切なのは、周囲の環境や評価軸が変わっても、自分が何を大切にしているのかを見失わないことなのだと思う。
もちろん、その信念自体は変わっていってもいい。ただ、他人を貶めたり否定したりすることで自分を正当化するのではなく、「自分はこういう矜持で、これを届けています」と自信を持って言えるものをつくる。
そんな視点を、私自身も持っていたいと思った。

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2026年08月23日

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ネタバレ


大学生時代に監督として撮影した動画が、映画祭でグランプリをとった絋と尚吾。絋は「美しい映像を撮ること」、尚吾は「上質な作品を創り上げること」を信念とし、2人は対照的な進路に進む。

有名な監督の元で監督補佐として働き始めた尚吾は、質の高い作品を作るために細部へのこだわりを追求する。同じ信念を持つチームで働くことを誇りにも思う一方で、YouTubeや動画配信などの別のプラットフォームの事ははなから否定的に捉える。しかし、世の中の可処分時間は新たなプラットフォームに奪われてゆき、所属する映画制作チームの資金状況も危うくなってゆく。

一方の絋は、学生時代の動画撮影の縁から、ボクシングジムのYouTubeチャンネルの動画撮影を任されることになった。投稿した動画はバズを生み、やがて尚吾が憧れていた映画雑誌にも取り上げられる。しかしながら、マネタイズを目的とする運営側と絋の撮りたい動画制作の方向が合わなくなり、やがて別の映像制作会社へと転職する。

そんな別々の道に進んだ2人が1年後に再開し、進むべき方向性や、本質的な価値に向き合う物語。

この作品を読みながら、クリエイティブはプロダクトアウトとマーケットイン、どちらの世界が正しいのだろうかという問題提起に感じた。尚吾のいる世界はまさしくプロダクトアウト。質の高い作品を作り上げることに全神経を注ぐ。しかしながら世の中の多くは、視聴に2時間かかる質の高い作品を求めていない。隙間時間に手軽に作品を楽しみたい。映画館でしか見れない作品より、無料でいつでも見れるYouTubeに時間を使う。尚吾はYouTubeのクオリティの低さを否定するが、そもそも世間はクオリティーを求めていないのかもしれない。
一方絋のいるプロダクトアウトの世界は、とにかく再生数を稼ぐコンテンツを大量生産することが最重要。こだわりを持って時間をかけて作り込むことを世間は求めていないため、とにかく作品を量産する。質の良し悪しより、どれだけ再生されるかが全て。世間を騙すような表現があっても、話題化されればそれで良い。絋は、クリエイターとして映像の質を追求できない世界に葛藤する。

ビジネスの観点では、絋のいる世界の方が、時代のニーズに合わせて柔軟に変化できていると言えるだろう。しかしながら、無数のコンテンツがただただ消化されながらバズっては消える世界に、寂しさも感じる。

作品の途中で、尚吾と同じ鐘ヶ江監督の元で働く浅沼が語ったセリフが印象的だった。「鐘ヶ江の作品を好きになったのは、答えではなく問いをくれるから。いいことを言っているから好きになるのではなく、観終わった後に、自分にとっての大切なものはなんだろう?と言った問いが頭に残る。今の時代の生き方はこれ、みたいな答えを言いたがる人が多いけど、鐘ヶ江作品は問いをくれる。自分で考えたい」。このセリフは、私が朝井リョウを好きな理由と同じだった。
近年のショート動画は、数秒で理解できるようなわかりやすいコンテンツが多い。その影響か、地上波で流れるコンテンツでも、セリフが説明くさくなってきている。だからこそ、朝井リョウの作品のように、読みながら自己投影して、同じようなシチュエーションを自分に置き換えながら考えさせられることが多い。

最終的にこの物語も、スッキリ答えを出して締めくくるというよりは、問いを残して終わる。
ビジネス視点の追求と、自分の信念の追求。きっと、どちらも正解であり、白黒つけずグレーをどう生きていけるかが大切なのだろう。自分の信念と違うものを頭ごなしに否定するのではなく、理解はできなくても「その人の視点から見たらそういう考え方もある」と受け入れていく。自分にとっては価値がないと思うことでも、相手にとっては全く違う価値がある。高いか安いかは相手が決めること。そんなふうに考えることで、多様な価値観が溢れるこの時代をうまく生きていけるのかもしれないと考えさせられた。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

自分の視点に疑いを持ち続けたいとも思ってたし、自分の視点に確信を持てるようにもなりたいとも思う。
とっても面白かった。
何かを生み出す理由を自分の中に持っていたい。

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2026年08月19日

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YouTubeが当たり前にあり、ショート動画が好まれる世の中。
どんな人でも動画を作り、発信できる世の中。
だけど、受け取る側の受け心は変わっていない。
丁寧に作られた作品と、目の前のバズりを意識した作品。それぞれを良しとする2人が、それぞれの場所で作品を作り、心の動きを経て、また再会する流れが、ドラマチックでした。
この本が刊行された当時は、YouTubeは今ほど普及していなかったように感じますが、今読んでもとてもしっくりくる作品。
むしろ今こそ、作品とは何なのか、主に受け手側である我々がどのような気持ちで、どんな作品を受け取るべきなのかを、考えさせられる作品でした。

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2026年08月11日

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テーマがすごく「今」っぽい作品だった。

誰もが発信できて、再生回数や数字で評価が可視化される時代。「質が高い」とは何なのか。「本物」とは何なのか。過去の権威は拡散力が乏しく人の心に残らず、しかし手軽に手が届くものは見る人から見れば「足りない」けど「本物」のように評価される。
丁寧に作られたもの、多くの人に届くもの、評価されるもの――いったい何を物差しにすればいいのかが、ずっと問いかけられているように感じた。

特に印象に残ったのが、祖父の「よかて思うものは自分で選べ。どうせぜーんぶ変わっていくと。」という言葉。絶対的な物差しを探し続けても、その基準自体が時代とともに変わっていく。だから最後は、自分が良いと思うものを自分で選ぶしかないのかもしれない。

終盤で「食事」を通してこのテーマが語られるのも良かった。映画や動画だけではなく、私たちが普段何気なくしている「これは良い」「これは本物」という判断にも同じ問いが潜んでいるように思えた。

最後まで明確な答えが示されないので、読み終わった直後はモヤモヤした。でも、もしかするとその「答えが出ない感じ」そのものが、この作品の答えなのかもしれない。

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2026年08月11日

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映像を撮る上での考え方も、卒業後の進路も真逆な2人の主人公をはじめとして、様々な対比が出てくる作品だった。

私も趣味ではあるが作品を生み出している。作り手として何を大切にしていくのか、時代の流れや変化にどう対応していくのか、反対に何を切り捨てていくのか…を常に考えさせられた。
私の幼い頃は皆同じ番組を見ていて学校では前日の番組の内容でよく盛り上がったが、今はYouTubeなどの配信サービスも増え、地上波をそもそも見ない人も多い。好きな歌手や有名人を挙げても名前すら相手が知らないことも当たり前になった。どちらも20年前には考えられなかったが、そんな今だからこそ読みたい、深みのある1冊だった。

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2026年08月08日

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誰かの悪いところを指摘するのではなく、自分のしていることのいいことを言えるようにしたい。自分のしたこと、作ったものに対してどんな受け止められ方をするかはわからない。でも、自分だけはそれに対して胸を張れるように生きていこうと思えた。

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2026年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誰かにとって何が正しいのかは分からない、と考えていた。自分にとって、これは違う、それはおかしいと感じることでも、なるべく「それは違うんじゃない?」と否定することを避けてきたことに少し誇らしさを感じる。

しかし反面、自分が「良いこと」だと思うことの説明ができるかどうかと言われたら微妙だ。
どうせ直感で、なんとなく、などという枕詞から始まって、その時作り上げた言葉で語る自分の姿が容易に想像できる。気持ち悪い。
こうならないためにも、自分が良いと思うその理由、価値判断基準をよく考えたいと思う。

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2026年06月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

質の良いものに触れることを大切にする尚吾と、
良いと思うものは自分で見つける、という紘。
大学卒業後、尚吾は憧れの監督の元で働き、
紘はYouTubeの世界へ入っていく。

「みんな重たいものは見たくないんですよ、
時間を潰せる軽いものを欲してるんです」と泉は言う。
作品を世に送り出すことが
簡単にできるようになった現代で、
何を基準に価値を決めるのか、
そもそも価値って必要なのか、分からなくなった。

鐘ヶ江監督が尚吾に向けて言った、
「尊敬する人の言葉を信じるんじゃなくて、
その言葉をきっかけに始まった自分の時間を
信じなさい」という言葉が良かった。
誰かを盲信するのは、場合によっては
成長が止まってしまったり、思考停止に陥りかねない。
でも、誰かを尊敬して積み重ねてきた行動や思考は
消えることはない。

監督を諦めたものの、
自分に合った仕事を見つけた浅沼と
自分には監督の才能がないから、と
今の時代に合ったやり方にシフトした泉は
道筋が似ている気がする。

でも浅沼には好感が持てたけど、
泉はあまり好きではないと感じた。
単純にキャラの違いなのか、
浅沼は尚吾に関して感じたことを
ただ伝えているだけという気がして、
泉は尚吾たちのことを古い人間だと
見下しているような感じがしたからかもしれない。

浅沼が尚吾の作ったお話について
「多様性を一作品に詰め込むのっておかしい。
本来、色んな人が色んな極端な作品を作り出すのが
多様性なんじゃないか、
私たちはそのひとつの極端にすぎない」
というようなことを言っていて、
時代的にウケそうな作品を作る人も必要だけど、
尚吾はそういう人じゃないって理解して
アドバイスしている感じがいいなあ、と思った。

最後の会話で千紗が、尚吾や自分たちが今まで
やってきたことを「星形」や「ピラミッドの頂点」に
例えていたのが、分かりやすくて納得した。

「最高の環境で、高品質の技術を学んだ自分たちは、
大は小を兼ねるの"大"だと思っていた、
だから自分より小さい人たちが認められて、
自分の差し出したものが認められないと
イライラしていた。

でも実際の星は星形じゃないし、今は
自分が見えた星の形を描いて、
これが星ですって言っていく時代になった。

私たちができるのは
ただお手本の星形を描くことだけ、
ピラミッドの頂点の一点を押さえられるだけで、
全体を塗り潰せるわけじゃない、傲慢だった。」
と反省する。

その後、
「でも、あの星形をきれいに描くことを
頑張ってきた時間も、絶対に無駄じゃない」と、
鐘ヶ江監督と似たことを尚吾に伝える。
尊敬する人の言葉、信じてきた星形、
それらが時代に取り残されそうでも
積み重ねたものは、これから先、ちゃんと役に立つ。


また二人で一緒に作品を作っていくのかな?と、
良い意味で続きが気になる終わり方だった。

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2026年09月15日

Posted by ブクログ

今の時代、テレビ、ラジオ、映画、YouTube、ネトフリなど様々な媒体で発信ができるようになり、確かに万人が認める「スター」はいなくなってしまったような気がする。少し前までは、今やってるドラマや映画が誰にでもできる雑談の話題だったのに、今ではそういった共通の娯楽は少なくなってしまった。誰でも発信できるのは良いことでもあるが、それだけ受け手が自分が本当に良いと思うものを自分と相談しながら評価し、好きなものを見つける必要がある。いろんなものに対してアクセスするハードルは下がったが、それだけ選択肢が増えてしまい、正直疲れてしまうこともある。何を得られるかも重要だが、同じくらい何を捨てるか何が失われているかを意識するのが大事になってきている。私もやはり質の面で見れば映画のほうがYouTubeより優れていると感じてしまうが、おそらくそれはお金を払っているからであり、お金を払っているからそれなりのものなんだろうという先入観も入ってしまっている気がする。自分が好きなものに出逢おうとするとき、何を通じて出会うかというその媒体の違いは、その質の違いとは分けて考えなければいけない時がきていると思った。

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2026年09月14日

Posted by ブクログ

名作と呼ばれる作品でも10人が10人ともいいというわけではない。
駄作と呼ばれる作品でも1人か2人はいいというかもしれない。
結局大事なのは、自分がどう感じたかということ。

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2026年09月13日

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どう見られるかではなく、どう生きたいか。
価値観が多様化してる現代において、価値基準も十人十色だからこそ自分らしく。
自分らしさが何かは分からないが評価や比較の考えからは早く脱したい。と思った
現代社会で起こりがちな葛藤を描いていてどこか考えさせられる作品でした。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

映画とYouTubeを比較して
質が高いとは何かを考える
朝井リョウの白黒ハッキリしない話
やっぱり好き

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんのさ作品はやっぱり好きだなあ。このなんとも言えない、言葉では本当に説明ができない…
ずーっと思考を巡らせている感じ?正解も間違いもない世界を漂っている感じ、個人的には大好物です。
スターは親友2人が同じようで違う道を進んでいく過程を表現している作品。最後の方で再会した時グッとくるものがありましたね。

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2026年08月17日

Posted by ブクログ

朝井リョウの書く本には根っからの良い人は出てこなくて、そういう人はみんな内面では保身的なのがリアルに書かれてる。現実もそうなのかなと思ってしまう。
人の描かれ方にすごく説得力があるけれど、別の人視点で急にひっくり返されそうな感じもあり(実際よくひっくり返される)、疑って読んでしまう。
普段実用書を読む人も読む小説なのかもしれない。
解説がなんかちょっと欲しい解説と違う。本のテーマ的に、解説書く人が文芸寄りじゃなく、今どきの人、になるからかな。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

尚吾と紘がまた再会して、昔みたいに連絡を取り合う関係になれたのが純粋に嬉しかった。読みながら私も学生時代の親友を思い出した

本来は繋がらないはずの等号、たくさんあるよなぁ。自分の中だけにでもたくさんある。繋げて自分を納得させることも、繋げてしまって自分で自分を苦しめることも。

鐘ヶ江監督の意地が私は好きです、自分の大切なもの、自分を形成してくれたものを守りたい、その信念を曲げられないでいる、そういう自分にとっての「軸」が揺るがない人はかっこいいなって思う

受け取り手である私は、映像にしろ書籍にしろ、それぞれに「自分が」感じたこと/考えたこと、を大切にして、自分だけの価値観を持ち続けていたいな。

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・多様性って一人でやるもんでも一作でやるもんでもなくてさ、同時代に色んな人がいて色んな作品があること、じゃん。色んな極端が同時にあるっていう状態が〝多様性〟なわけで、私たちは一つの極端でしかないわけじゃん。そんなの当たり前だったはずなのに、そこがごちゃ混ぜになってる感じない?今って

・知名度と価値。創作者の人格と創作物の質。それとこれとは繫がらないはずのものを繫げる数多の不格好な等号に、ぐるぐる巻きにされていく。

・「誰かにとっての質と価値は、もう、その人以外には判断できないんだよ。それがどれだけ、自分にとって認められないものだとしても」

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2026年07月27日

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何が驚きって、これが2000年に発売された本だっていうこと。今はあーなるほどと思うけれど、発売当初に読んでも流行りに疎いので、尚吾の方に肩入れしていたと思う。数年前から、安室ちゃんみたいな紅白でおかえり〜と祝ってもらえるようなスターも場ももうないなぁと思っていたけど、そういうことなんだと。
ネットメディアとSNS映えの時代に、文字や紙媒体が主戦場の作家さんってどんな気持ちなんだろうとも思った。

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2026年07月25日

Posted by ブクログ

面白かった。色々なフィールドでそれぞれ自分の方針をもって活動している色々な人が描かれていて、共感も違和感もたくさん感じた。読みながら自分自身にも色んな考えが浮かんでは、違う問いかけが見えて来て整理が難しい。もう一回読んでもっと咀嚼したい。

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2026年08月13日

Posted by ブクログ

なかなか楽しめた。
この人は作品の作り方がうまい。長いセリフ回しの間にも地の文を入れて飽きさせないようにし、行き過ぎず浅すぎずを丁寧に理解した表現技法を使っているから、読んでいて不快になることがほとんどなかった。現代社会におけるコンテンツについての下調べも十分で、資料集としてもそれなりの価値を持っていると思えた。

何より面白かったのが、作中において暗に批判されている「ないものをあるように」、「世間の風潮に応じて作風を変える」という風潮そのままにこの作品の執筆が行われていることだった。これ以上の皮肉があるだろうか。
深みに嵌まらないように注意しながら掘り下げ、とってつけたように昔から言われていたような理論を振りかざす。こうすると中身がたっぷり詰まった作品に見える。それをこの著者は、なんと自分の作品で実演してみせたのだ。

これは新手のメタフィクションかな?と興味深く読ませてもらった。しっかり参考にさせてもらおうと思う。

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2026年09月21日

Posted by ブクログ

現代の移り変わりの激しい時代に飲まれる感覚と、それに疑問視を抱く感覚を練るように考え言語化された話。
自分自身が社会人として働き始め、自分の歩み方に疑問視を抱く中、より崇高に誠実に悩み考え道を見つけていく様子が眩しく、真面目だなと感じた。

物語は映画サークルに属する対局的な二人の青年の対比から始まっていく。生真面目な技術力を持ち古き良きを崇拝して映画に向き合う子と、単純に美しいものを残し広めたいと感覚的に動く子。そんな中、メディアの形が変わり人々は細やかなクオリティーより、単純明快な娯楽物へ流れていく。
自分の追い求めていた「いいと思うもの」が周りからは求められていない、表面的な現代を生きる葛藤。段々と自分の求めていたものと世論の間に挟まり迷っていく様が細かく描かれている。

始めは物語要素が強くサクサク読めるが、段々と現代の、細分化された嗜好と表面的なものを好む傾向に陥っている風習について、疑問定義から解釈までを語る形になっていく。めんどくさい人たちだなと感じたが、目まぐるしく移り変わっていく現在において何が素晴らしいかを主張したり、現在を嘆いたりするのではなく、自身が求めていることはなんなのかを沢山立ち止まって考えていくことしかできない世の中なのだと思う。

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

朝井リョウさんの文章って、情報が凄くて個人的に、少し読み疲れてしまう。この本もそう感じる部分があって、なんかスッキリ読めなかった。

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2026年09月16日

Posted by ブクログ

朝井リョウの最新作インザメガチャーチにとても似ているテーマだなと思ったら、やはりその2年前に発行された本だった。モノやサービスをつくりあげる仕事をしている人が読むといたたまれない気持ちになりそうな本。そして相変わらず昨今の社会を鋭く描写している。泉がうざくて仕方がないな〜笑

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2026年09月02日

Posted by ブクログ

面白かった〜〜〜!2人の主人公の考えてることや環境の変化による戸惑い、新しい感性との出会いがあるたびにリアルの世の中とシンクロしていく感覚になりました。ついつい止め時が分からず進めちゃいました。
あと1章くらい続きを読みたかった!もちろんいい終わりだったし、区切りはついていたし、これからの未来を感じさせたけど、2人が最後に出した結論まで読めたらすっきりしたと思います!

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

映画はあまり詳しくないのですが、YouTubeが普及して複雑な思いを抱えている作り手の方は確かに居たんだろうなと想像できます。どんな風に着地するのか気になりながら読みましたが、流石朝井リョウさん。ここまで言語化されているのは凄い。「その空間にはその空間のルールがある」という視点は、何事においても大事だなと思います。

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2026年07月27日

Posted by ブクログ

「でも、今、消費者が対価として払ってるのって多分、お金じゃなくて時間ですよ」


あらすじをとくに読まずに手に取ったのだが、さすが朝井リョウ。
言語化しにくいことを、さらっと登場人物に言わせてしっかりと問題提起をしてくる。
とはいえ説教くさくはないので読みやすい。

ありとあらゆるものが量産され簡単に手に入る時代。
暇ができてはSNSを無意識のうちに眺めて時間を溶かしている。
そこにはありとあらゆる人それぞれが溢れている。

自分が思う質と価値を大切にしていきたいと思う。

題名の『スター』に込められた意味がわかったときそうきたかと思った。
若い世代におすすめな一冊。


こんな人におすすめ!
・若者
・社会問題に興味がある人
・将来のビジョンがみえない人
・考えることが好きな人
・クリエイターや発信者

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2026年07月27日

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