聖痕

聖痕

小説・文芸
649円 (税込)

3pt

4.3

五歳の葉月貴夫はその美貌ゆえ暴漢に襲われ、性器を切断された。性欲に支配される芸術に興味を持てなくなった彼は、若いころから美食を追い求めることになる。やがて自分が理想とするレストランを作るが、美女のスタッフが集まった店は「背徳の館」と化していく……。巨匠・筒井康隆が古今の日本語の贅を尽して現代を描き未来を予言する、文明批評小説にして数奇極まる「聖人伝」。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    聖痕
  • タイトルID
    :
    375868
  • 電子版発売日
    :
    2016年05月20日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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聖痕 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    筒井康隆さんの作品は短編集しか読んだことがなく、初めて長編作品を読みました。
    ページにびっしりと書き込まれた難解な日本語たち。でも読んでいて全く苦ではない。(注釈の量すごいのにね)
    京極夏彦作品で何度も挫折している私でも、最後まで夢中で読み切りました。
    2月に村山由佳の二人キリを読んで、3月にこの本を読んで…意図したつもりはなかったけど、今年はチン切りに縁があるのかな?
    チン切りからはじまる物語とチン切りに終わる物語、どちらも人の性欲を描いた作品だけど、見方が全然違ってとてもおもしろかった。

    0
    2024年03月24日

    Posted by ブクログ

    筒井氏の作品はできる限り読むようにしているが、近年の作品でも好きなのが本書。

    主人公はじめ家族に起こった出来事や、その当時実際に起こった出来事を述べる部分が多く、個別の場面の描写が密にされることはあまりない。
    筒井氏は、「省略」や「時間経過」についての技法にかねてから取り組んでいたが、本書はその一つの到達点ではないか。

    くどくどと心理描写を重ねるのとは正反対の文体だが、読んでいてわずか数語の文字列に心を揺さぶられるところがあった。
    これは表面的に真似をしようとしてもできない、巨匠の名人芸である。
    ただただ、感服。

    0
    2016年08月13日

    Posted by ブクログ

    グルメ旅団が遠征グルメ旅行に行く件、まず和歌山は有田川ではじまり、新潟ではいごねり、のっぺ、おけさ柿など名物がずらずらーっとでてきて妙にウケました。センセーショナルな出だしで結構旅情もあり、読みやすい。

    0
    2016年01月29日

    Posted by ブクログ

    3.11の描写が出て来て初めて、
    これはいつ書かれた本なのかと驚き出版年を見た。
    平成27年発行。

    筒井康隆ということ、
    またその文体の古さから(注釈が多く、それなしでは読めない漢字も多々登場する)
    わりと前の作品かと思って読んでいた。

    あまりの美しさから、
    5歳にして性器を切り取られる少年。
    その後、彼の周りの人生は狂い出す…こともなく
    意外な形で結末を迎える。

    スケープゴートという
    最後の一言が
    彼の人生を振り返る晴れやかな姿勢を
    物語っているのだろう。

    わたしはそんな風に、世の中を理解できるだろうか。
    生殖機能がなく、
    ある意味、生き物として抱えるべき葛藤を失って育つ個体。
    煩悩はなく、夢に向かいただ楽しく努力できる環境。

    人格者とは何か。
    考えさせられる。

    面白かった。

    また、東浩紀の解説も良かった。

    "ぼくたちは虚構が好きだ。そしてぼくたちは必ず老いる。けれども両者は何も矛盾しない。なぜならば、死ぬときにぼくたちのまわりにあるのは、きっと現実ではなく虚構だけなのだから。
    筒井氏の文学は、そんなメッセージを届けてくれるのだとぼくは信じている。"

    0
    2019年08月09日

    Posted by ブクログ

    どうゆう結末になるのか、どんどん読み進めたいのに枕詞やら見た事ない漢字(読み仮名ふって、ページの左に用語の説明までご丁寧にありましたが)がぎっちりで、少しイライラしました。
    巨匠が古今の日本語の贅を尽くして・・・との事ですが読み難い。
    主人公の性器を切り取った変質者も、祖父を殺した弟も、会社の上司と職場の上の部屋で不倫するレストランのスタッフも、物語の終わりではなんだかみんな赦されていて、ファンタジーなのかな、コメディなのかな、私のココロが狭いのかな?と少し不穏になりました。

    0
    2017年03月28日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    素晴らしい読書体験だった。

    幼少期に生殖機能を暴漢に奪われ、煩悩を知らずに育つ貴夫と周囲を描いた、一族の栄枯盛衰ストーリー。

    古風な語彙が非常に多く、最初は戸惑うが、段々とその文章に引き込まれてこうあるべきだと錯覚させられる。日本語の奥ゆかしさと、貴夫の聖人伝が融合して、難解だが居心地の良さを与えてくれる。

    終盤の仇敵を赦す場面などは、キリストそのものではないか。神々しい貴夫の姿が私に想起させられた。貴夫が作中で教祖と揶揄される、そして現実となるのは無理のないこと。

    貴夫一族がどのような未来を辿るのか、私の妄想は膨らむばかりである。

    0
    2023年11月26日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    聞き慣れない難読な単語が多く、注釈でそれぞれの意味が記されているがそれでは足りない程難しく書かれている。一つ一つ意味を確かめながら読む時もあれば、なんだかスルスルとその漢字が持つ空気感だけで意味を感じ取り読み進める時もあった。ラストに印象的に示されたスケープゴートがこの作品の主題であって、それを表す事に、ここまで詳細に1人の人生、貴夫の人生を書き連ねて行く事を果たして筒井さんの他誰ができるのでしょうか。性の根源を切り取られた男性、貴夫がどのような生涯を送るのか、読者として簡単に想像を細かに組み立てられる人は殆ど居ないと思います。ああ、そりゃこうなるよね、当たり前だよね、と読み進められるはずはなく、一つ一つの言動を噛み締め咀嚼しながら丁寧に読み進めたくなるまさしく絶品料理のようでもあります。つぶグミのような一辺倒なドラマティックではなく、落合陽一が言うような複雑性を伴う天然の事柄を、その材料の保管から調理法まで寸分の狂いまた手抜きなく作り上げた料理をひと口ひと口味わい進めて行くような感覚。後味は苦く爽快でした。素晴らしい!

    0
    2022年12月02日

聖痕 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    聖痕
  • タイトルID
    :
    375868
  • 電子版発売日
    :
    2016年05月20日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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