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Posted by ブクログ
「道尾秀介」の長篇作品『ノエル―a story of stories―』を読みました。
2月の始めに読んだ『鬼の跫音』以来、12冊連続で「道尾秀介」作品です、、、
書棚にあった「道尾秀介」作品の在庫も、本作品が最後の一冊… 寂しいですが、暫しの間はガマンですね。
-----story-------------
現実に立ち竦み、自分だけの〈物語〉を紡ぐ三人の男女。
極上の技が輝く長編ミステリー。
孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の「圭介」。
妹の誕生に複雑な思いを抱きつつ、主人公と会話するように童話の続きを書き始める小学生の「莉子」。
妻に先立たれ、生きる意味を見失いながらボランティアで読み聞かせをする元教師の「与沢」。
三人が紡いだ自分だけの〈物語〉は、哀しい現実を飛び越えてゆく――。
最高の技巧に驚嘆必至、傑作長編ミステリー。
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別々に思えた三つの作品が、実はつながりのある物語だったんだ… という構成のチェーン・ストーリーです。
■光の箱
■暗がりの子供
■物語の夕暮れ
■四つのエピローグ
■解説 谷原章介
『光の箱』は、童話作家の「圭介」とイラストレーターの「弥生」が、中学生時代に虐めから逃れるために自分たちだけの世界を築こうとするが、同級生の「夏美」の登場により二人の間に大きな溝ができてしまう物語、、、
でも、この作品… 「マサキ」と「正木」と「昌樹」や、同じクリスマスシーズンの雨の夜のホテルでの出来事等で、うまーくミスリードされる仕掛けがあって、頭の中で描いていた暗い結末とは、全く異なる明るい未来が感じられる展開が待っており、愉しく読めました。
『暗がりの子供』は、母親に子どもが宿り複雑な感情を抱いているときに、大好きな祖母が倒れて入院し、その際の父と母の祖母の扱いに関する会話にショックを感じてしまった小学生の「莉子」が、童話の続きを自ら綴り始め、母親への黒い思いを募らせる物語、、、
この作品は時間軸がわかりにくくなっていて、それでうまーくミスリードさせられました… 妹となるはずの命を殺めてしまったかと錯覚してしまうような展開でしたが、こちらも頭の中で描いていた暗い結末とは、全く異なる明るい未来が感じられる展開でしたね。
『物語の夕暮れ』は、最愛の妻を喪い自ら人生に終止符をうとうとする元教師「与沢」が、昔、暮らしていた家に童話作家が住んでいることを偶然、雑誌で知り、祭りの囃子を電話口で聞かせてほしいと依頼し、その音を聞きながら、死のうとする物語、、、
このエピソードの結果は、次の『四つのエピローグ』で明らかになります。
『四つのエピローグ』は、読者に隠されていた事実が明らかになり、三つの物語がひとつの環としてつながっていく物語、、、
「与沢」の自殺は、「莉子」の妹「真子」の機転により未遂に終わり、「与沢」が電話した家には、夫婦となった「圭介」と「弥生」が住んでおり、しかも、「与沢」は「圭介」が小学校時代の担任の先生… この4人は、今後も良い関係を築いていけたんじゃないかと思います。
それぞれの切ない人生を想いながら、じーんとしちゃう作品でしたね… 挿話として使われている童話もなかなかのもの、、、
それはそれで出版されてもイイんじゃないかと思いました… 現実を生きるために、物語って大切なんですね。
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