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Posted by ブクログ
その「嘘」はやがて世界の見え方を変える
容姿に自信がない主人公は本人も唯一の自信にしている「声」を使ってラジオパーソナリティの仕事をしている。そんな主人公のもとに突然現れた謎の美少女に半ば脅されながら復習計画の一員となる。
まず一番に読む上でポイントになるのは主人公から見たヒロイン像と読み手から見たヒロイン像とのギャップであり、そこにこの物語の本質でもある「誰が信頼できる語り手」なのか、「真実の動機づけ」とは何かを読み解いていくのが良いと思った。
読み手からするとどう見ても怪しいこのヒロイン、主人公もそう思っているのだがそこには「惚れてしまった」補正が加わり、ヒロインとの関わりにドギマギし楽しみ喜びを感じているこの二人の関係性には読み手とヒロインには生じていない「愛情」やら「恋愛感情」といったつながりがあるから故なのだろう。「恋は盲目」とは言い得て妙だとも思う。
そして読み解いた先にある様々な真実に、様々な嘘を知ると気づいた先に
「盲目」であったのは読み手である「わたし」であると。
その嘘に隠された様々な「愛情」、誰かを救ったり、励ましたり、守ったり、「愛」には確かな「熱」がある。その「熱」で冷たく凍った世界を少しでも溶かしていけたら、そんな励ましの「熱」を読後に確かに受け取ることができた。
道尾秀介さんの作品は様々なキャラクターが存在する。世間という集合から少し離れた人々たち、ただその関わりにも確かな「愛情」や「熱」がある。読後にガラリと変わる見え方を心に刻んでほしい。
Posted by ブクログ
最高に笑えてほっこりできる、ちょっぴりスリリングな物語!
ラジオパーソナリティの主人公が、あれこれ戸惑いながらも奮闘している様子がたまらなく愛おしいです。仲間たちのキャラクターも一人一人が際立っていて、特別な事件もないのに映画を見ているような面白さがあります。
特に随所で出てくるラジオ放送の様子が本当におもしろい。実際にラジオを聴いているような気持ちになれました。
女の子の性格がぶっ飛びすぎてて味方になれないところや、真相の奇妙さもありましたが、それも含めて小説だからこそ活かされていると思います。
みんなの過去話には思わずやり切れない気持ちになりました。それでも弱いままでなんとか生きていこうと支え合う彼らが最高でした!
Posted by ブクログ
ラジオパーソナリティの恭太郎が主人公の物語を読み終えました。
最初は「ある殺人計画」って…ほんとに成立するの?とツッコミながら楽しんでいたのですが、最後にはなるほどと思える展開に。
軽妙なやりとりの裏に、人が抱えるコンプレックスや嘘の必要性が描かれていて共感できました。
つらい経験を乗り越えるためには、時には事実よりも物語が支えになることもあるんだなと感じます。
恭太郎が前を向き続けた結果、かけがえのない仲間に出会えたことがとても温かくて印象的でした。
読み終えて願うのは、登場人物それぞれがこの先、幸せに生きていけますようにということです。
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