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猟奇歌 夢野久作歌集
何故に 草の芽生えは光りを慕ひ 心の芽生えは闇を恋ふのか わが胸に邪悪の森あり 時折りに 啄木鳥の来てたゝきやまずも *** 故郷・福岡で、のちに代表作となる幻魔怪奇探偵小説『ドグラ・マグラ』を執筆する合間――夢野久作が手帳に綴り、雑誌に発表した短歌連作「猟奇歌」。 発表以来、独自の言語感覚で静かに読者を魅了し続けてきたその本篇と、関連作品を初めて一冊にした文庫オリジナル。 〈巻末エッセイ〉寺山修司 【目次】 猟奇歌 [巻末資料] 日記より ナンセンス(随筆) 夢野久作の死と猟奇歌――吸血夢想男 「猟奇歌からくり」夢野久作という疑問符――寺山修司 -
外交とは何か 不戦不敗の要諦
『日本経済新聞』(朝刊)2025年4月12日、『外交』2025年,vol.91、『公明新聞』2025年7月7日等に書評掲載 米中の覇権争い、あいつぐ戦争。 試練の時代に日本外交はどこへ、どう向かうべきか。 戦後に吉田茂が残した名言がある。 《戦争に負けて、外交で勝った歴史はある》 この言葉は、戦前、戦争に反対し、戦後は外交によって敗戦からの再建と国際社会への復帰に道筋をつけることになる外政家だからこそ口にできた言葉である。 本書が探るのは戦争をせず外交で平和的に問題を解決するための要諦である。 現実主義と理想主義、地政学と戦略論などの理論、E・H・カーやキッシンジャーらの分析に学ぶ。 また陸奥宗光、小村寿太郎、幣原喜重郎、吉田茂、そして安倍晋三らの歩みから教訓を導く。 元外交官の実践的な視点から、外交センスのある国に向けた指針を示す。 序 章 外交とは何か 外務省極秘調書『日本外交の過誤』/外交か軍事か?/外交の定義/外交の起源と外交慣行・外交思想の形成/外交官の使命 第1章 日本外交史の光と影 3つの時代区分 1「調和」の時代(1853~1912年) 開国外交/近代日本外交の始動/「坂の上の雲」をめざした明治日本の外交/四人の外政家/主権線と利益線/日清戦争と陸奥外交/日英同盟論と日露協商論/日露開戦とポーツマス講和会議/韓国保護国化と伊藤の統監就任/明治の戦争が残したもの 2「攻防」の時代(1912~31年) 明治モデルの限界/原敬を失った大正日本/ワシントン体制と軍の反撃/協調外交と強硬外交/統帥権干犯問題 3「崩壊」の時代(1931~45年) 満州事変/「昭和維新」/外務省革新派と三国同盟/日米交渉/振り子原理と幻の日米首脳会談/ジョージ・ケナンの批判 第2章 戦前の教訓と戦後の展開 1「崩壊」の原因 陸軍の独断専行/真のリーダーの不在/外交「崩壊」の原因 2「外交優先」の時代(1945年~) 第3章 法と力 1外交の現場たる国際社会の本質 「法の支配」の脆弱性/自然権と自然法/「力」の視点 2リアリズムとリベラリズム 台頭国家による国際秩序への挑戦/権力と国際秩序/現実主義か理想主義か?/アメリカ外交の理想と現実/理想主義的現実主義 第4章 内政と外交 カギを握る内政/世論と外交/政治体制と外交/外交一元化/錯綜する利益の国内調整/外交の透明性/外交文書の公開 第5章 国益とパワー 国益とパワーの関係 1国益論 死活的国益/力の論理と自由の価値/日本の国益 2外交とパワー パワーとは何か?/核兵器と「相互確証破壊」/「強制外交」と「力の行使」 3外交実務の要諦 (1)全体性/(2)両立性/(3)持続性/(4)直接性/(5)相互主義/(6)合理性/(7)正当性/(8)戦略性 第6章 戦略と地政学 戦略とパワー/大国関係と戦略/「封じ込め」/「デカップリング(切り離し)」と「デリスキング(リスク低減)」/「戦略的競争」と「競争的共存」/「戦略的安定」と「戦略的パートナーシップ」/戦略の背景にある地政学/米国の海洋覇権に対する中国の挑戦/中国の海洋戦略/自由で開かれたインド太平洋/米国の海洋安全保障戦略 第7章 外交力の要諦 「外交力」とは何か? 1情報力 外交における「情報」とは何か?/情報収集の要諦/機密情報の入手/陸奥宗光の情報分析/情報と政策の関係/偽情報と情報戦 2交渉力 米朝首脳会談の教訓/信頼と譲歩/「同意しないことに同意する」/力を欠いた「悪しき宥和」 3外交感覚 「外交感覚」とは何か?/ナショナリズムとバランス感覚/「空気」に沈黙した外交感覚 4外交官の「個の力」 外交官の職務と役割/外交官に必要な資質/知力/誠実さ/勇気 終 章 試練の日本外交 戦争の教訓からの出発/国際協調による国益確保/「国際協調」への批判/「積極的平和主義」/外交手段としてのODA/東アジア秩序の構想/アメリカ主導秩序の終焉/日中関係のマネージメント/グローバルサウスを味方に/米国の力と意思/国家安全保障戦略の転換/時代の空気感/日本有事と抑止力/「核なき世界」をめざして/外交センスのある国家 -
デザイン経営 各国に学ぶ企業価値を高める戦略
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。 どれほど消費者調査をしても、人々が気付いていない未来のニーズは掘り起こせない。 だが、デザインにはそれが可能だ。 本書は、「デザイン経営とは何か」を解説し、デザインプロジェクト中心の経営とは何かを描く。 イタリア、アメリカ、中国、韓国、北欧、そして日本の先進的な企業を紹介し、アパレル、インテリア、家電、自動車など、多様な事例から、デザイン経営の類型と特長を解説し、日本の進むべき道を提示する。 ■□■□■目次■□■□■ はじめに デザインが企業価値を高める さまざまな「デザイン経営」 デザインの3つの意味 第1章 デザイン経営とは何か 1 デザインとは何か ⒜ビジネス上の問題解決 ⒝最終製品の“かたち”の決定 ⒞工学的設計 2 デザイン経営の特徴 中心は最高デザイン経営者(CDO) 将来ビジョンを構想する 各国別の特徴 デザイン経営という思想の誕生と変遷 デザイン投資の経済効果 デザイン経営の研究対象 第2章 美しいかたちが良い眺めをもたらす――イタリア 1 友人を迎え入れる場となったキッチン――バルクッチーネの事例 キッチンデザインの3つの軸 美しい眺めのキッチン 自分仕様のキッチン 2 階層から解放されるためのファッション――アルマーニの事例 ユーザーはドラマチックに振る舞う俳優 アルマーニテイストの確立 スケッチから見る特徴 3 市場調査に勝ったピニン・ファリーナ――フェラーリの事例 自動車のフォルムは未完成 フェラーリらしさとは 4 イタリアのデザインプロジェクトの全体像 モデラー・デザイナー・企業家の協業 ⒜リサーチ局面 ⒝商品コンセプトの決定 ⒞試作(かたちの決定) ⒟グッドテイストな商品の誕生 ⒠国際見本市への出展 第3章 IT技術でユーザーに寄り添った問題解決を行う――アメリカ 1 EV専業・テスラのデザイン経営 デザインは各ブランドを分ける最後のフロンティア モデルSの開発 ピックアップトラックと長距離トラック 移動するリビングへ 2 トップダウンでデザイン経営を導入――IBMの事例 デザインプログラム局の創設 ユーザーインターフェースの統一 セキュリティ製品やAIにも 3 ミニマリズムの美学――アップルの事例 ジョブズ、ブルーナー、アイヴ iPhone の開発プロセス マルチタッチの優位性 大きくなりすぎたデザイン部門 第4章 工学的な設計でメイド・イン・チャイナを牽引する――中国 1 マイクロ企業が牽引するデザイン経営――ハイアールの事例 人単合一と市場連鎖(SST)管理システム Win-Win 付加価値計算書の事例 製品のライフサイクルのループを閉じる 2 空撮文化の創造――DJIの事例 エンジニアリング主導の空撮ジンバルの開発 エンジニアの確保 3 中国テイストの模索――奇瑞、吉利、長城汽車の事例 奇瑞のQQme 中国テイストを実現するピーター・ホーバリー 難しかったレディースカーが成立 第5章 デザイン重視のトップがグローバル競争に乗り出す――韓国 1 自社の哲学を反映させる――サムスン電子の事例 第1次デザイン革命宣言 第2次デザイン革命宣言と4つの目標 家電の布置によるデザインの違い “すっきり”とした見た目の実現 2 韓国初のデザイン研究所――LGエレクトロニクスの事例 見えないエアコン、消えるテレビ 1万3000パターンの床材 3 ファミリーフィーリングの構築――現代自動車グループの事例 シュライヤーによる起亜自動車のデザイン 現代自動車のテイスト 第6章 デザインプロジェクト中心の社風を創造する――日本 1 「造形係長」のDNA――ホンダの事例 グッドデザインの審美眼 Honda e のデザイン 2 地中海の風――バルミューダの事例 テイストの2つの特徴 ファンタスティックなプラスチックの用法 空間ごとに異なる家電 3 子どもの可能性をクリエイトする――ファミリアの事例 ビジュアルプラットフォームの活用 社史に描かれた将来ビジョン 第7章 自然と共生するエコロジカルな人間中心主義のデザイン――北欧 1 バイオ・デザインの先駆け――エレクトロラックスの事例 製品サービスシステムを導入した家電 ペットのような家電 社内のチェックはパス 2 民主的な家具――イケアの事例 イケアらしさの源泉 スタイルと価格のマトリックス 3 ケアの哲学――ボルボの事例 乗員・歩行者・環境に対する配慮 ボルボらしさとは ソフトウェアで安全性を向上 終わりに――デザイン経営の展望 日本が目指すデザイン経営とは デザイン企業家の使命 工業デザイナーの役割 うっとりする眺めを創るデザイン経営 幸福な人生を目指して あとがき 注 参考文献 -
コミンテルン 国際共産主義運動とは何だったのか
ロシア革命後の一九一九年、コミンテルン(共産主義インターナショナル)は、世界革命のために誕生。 各国共産主義政党の国際統一組織として、欧州のみならずアジアなど各地に影響を及ぼすべく、様々な介入や工作を行った。 本書は、レーニンやスターリンら指導者の思想も踏まえ、知られざる活動に光をあてる。 一九四三年の解体にいたるまで、人々を煽動する一方、自らも歴史に翻弄され続けた組織の軌跡を描き出す。 目次 まえがき 序 章 誕生まで――マルクスからレーニンへ 第1章 孤立のなかで――「ロシア化」するインターナショナル 第2章 東方へのまなざし――アジア革命の黎明 第3章 革命の終わりと始まり――ボリシェヴィズムの深層 第4章 大衆へ――労働者統一戦線の季節 第5章 スターリンのインターナショナル――独裁者の革命戦略 第6章 「大きな家」の黄昏――赤い時代のコミンテルン 第7章 夢の名残り――第二次世界大戦とその後 あとがき 主要参考文献 コミンテルン 関連年表 主要人名索引 -
論破という病 「分断の時代」の日本人の使命
自分と異なる意見を持つ相手を「敵」と認定し、罵りあうだけでは何も解決しない。今必要とされているのは、「メタ正義感覚」だ――。日本に放置されているコミュニケーション不全に対し、対立する色々な立場の間を繋いで成果を出してきた〝経営コンサルタント〟の視点と、さまざまな個人との文通を通じ、社会を複眼的に見てビジョンを作ってきた〝思想家〟の視点を共に駆使し、新しい活路を見いだす。 堀江貴文氏失脚に象徴される日本の「改革」失敗の本質的な理由や、日本アニメの海外人気が示唆するもの……などをひもとくことで、「グローバル」を目指して分断が深まった欧米とは異なる、日本ならではの勝ち筋を見つけ、この20年の停滞を乗り越える方策を提示する。 また、明治神宮外苑再開発問題、再エネvs原発の電力問題、川口市のクルド人問題、歴史認識問題――現代の具体的な課題を元に、解決に向かう考え方を示す。 あらゆる「絶対」が無効化し、混迷が深まる多極化時代の道しるべとなる1冊。 -
江戸川乱歩トリック論集
探偵小説にとってトリックとは何か? 戦後、江戸川乱歩は海外作品を渉猟し、「なぜ小説を書かぬ?」と揶揄されながらも、独自のトリック研究に没頭した。 物理トリックは本当に出尽くしたのか。これからのミステリが進むべき道とは……。 多くの追随者を生んだ、全推理ファン必読の名篇「類別トリック集成」、およびその随筆版として自身が編んだ『探偵小説の「謎」』。ほか、乱歩のトリック論を精選し、初めて一冊に。 巻末に、トリック研究の只中に行われた横溝正史との対談「探偵小説を語る」(1949)を付す。 さらに、乱歩没後、松本清張指揮のもと研究を引き継いだ中島河太郎・山村正夫による「トリック分類表」(1969)を書籍初収録。 「類別トリック集成」という伝説を乗り越え、来たるべき探偵小説を模索するための、文庫オリジナル。 『江戸川乱歩座談』(中公文庫)に続く生誕130年記念刊行。 【目次】 1 類別トリック集成 2 探偵小説の「謎」 3 トリック各論・補遺:珍らしい毒殺の話/微視的探偵法/自動車と探偵小説 4 トリック総論:探偵小説のトリック/トリックを超越して/「謎」以上のもの/トリックの重要性/一人の芭蕉の問題/本陣殺人事件/探偵小説と子供心/創意の限度について/探偵小説の特殊性への執着/トリックについて 5 トリック分類表(中島河太郎・山村正夫)/探偵小説を語る(対談・横溝正史) 解説 新保博久 -
人斬り以蔵の道理
忠臣か、異常者か。最恐の暗殺者の本性とは? 「死んだら助かるろう? 幸せになれるがよ」 元治元年(一八六四年)、土佐藩の獄卒・小田切聡介は尋問の場にあった。罪人の名は岡田以蔵。かつて幼なじみであったこの男は、数多の人々の命を奪った罪に問われ、さらには聡介の兄を殺害した下手人である可能性があった。張りつめた空気の中、以蔵は子どもの頃と変わらぬ笑顔で、自らが手を染めた殺人の記憶を語り始める。 幕末期の記録に残る岡田以蔵の不可解な言動。そこには、常人には理解しがたい恐るべき「道理」が存在した――。 気鋭の筆が「人斬り以蔵」の謎に迫る、戦慄の歴史サスペンス。 -
地図と愉しむ東京歴史散歩
戦前の地図では、皇居はほとんど空白地として描かれてきた。戦後の地図にも、不可解な地形が表示されている。わずかに残された地図と空中写真を手がかりに、皇居の建物・地形の変遷を追う。さらに、二三区内にたくさんあった飛行場、開通しなかった新幹線の痕跡、東京駅の場所にかつて存在した刑務所、テニス・コートや学校に生まれ変わった射撃場など、東京に残る近代化の名残を新旧の地図とカラー写真で訪ねる好評第二弾。 -
日本神判史 盟神探湯・湯起請・鉄火起請
神仏に罪の有無や正邪を問う裁判――神判は、前近代の世界各地で広く見られ、日本では中世、湯起請や鉄火起請が犯罪の犯人捜しに、村落間の境界争いにと多用された。熱湯の中に手を入れ、あるいは焼けた鉄片を握り、火傷の有無で判決が下される過酷な裁判を、なぜ人々は支持したのか。為政者、被疑者、共同体各々の思惑をはかれば、神の名を借りた合理的精神すら見え隠れする――豊富な事例から当時の人々の心性を読み解く。 -
日本人にとって聖なるものとは何か 神と自然の古代学
一神教とは異なり、日本人にとって神は絶対的な存在ではない。山岳や森林をはじめ、あらゆる事物が今なお崇拝の対象となり得る。遠くさかのぼれば、『古事記』に登場する神々は、恋をするばかりか嫉妬もし、時に寂しがり、罪さえも犯す。独特の宗教観や自然観はどう形成され、現代にまで影響を及ぼしているか。「カムナビ」「ミモロ」などのキーワードを手がかりに記紀万葉の世界に分け入り、古代の人びとの心性に迫る。 -
グリム、イソップ、日本昔話 人生に効く寓話
「舌切り雀」には商売の厳しさが、「浦島太郎」にはあなたの定年後が、「花咲かじじい」には部下の使い方が、「雪女」には夫婦の現実が、「すっぱいぶどう」には競争社会の身の処し方が書いてある! 大人こそ寓話を読み直すべきだ。長く重い人生を軽やかに生きるための知恵が詰まっているのだから……。グリム、イソップから日本の民話、寓話まで。計20話の読み解きを収録。スピーチのネタにも使える一冊。 -
野生の棕櫚
「悲しみ(grief)と虚無(nothing)しかないのだとしたら、ぼくは悲しみのほうを取ろう。」 1937年――人妻シャーロットと恋に落ち、二人の世界を求めて彷徨する元医学生ウイルボーン。(「野生の棕櫚」) 1927年――ミシシピイ河の洪水対策のさなか、漂流したボートで妊婦を救助した囚人。(「オールド・マン」) 二組の男女/二つのドラマが強烈なコントラストで照射する、現代の愛と死。 アメリカ南部を舞台に、実験的かつ斬新な小説群を、生涯書き継いだ巨人、ウィリアム・フォークナー。 本作は、「一つの作品の中で異なる二つのストーリーを交互に展開する」という小説構成の先駆となったことで知られる。原著刊行(1939)の直後、ボルヘスによってスペイン語訳され(1940)、その断片的かつ非直線的な時間進行の物語構成により混沌とした現実を表現する手法は、コルタサル、ルルフォ、ガルシア=マルケス、バルガス=リョサなど、その後のラテンアメリカ文学に巨大な霊感を与えた。 他方、現代日本の小説にも、大江健三郎(『「雨の木」を聴く女たち』)や村上春樹(『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』)、叙述トリックを用いたサスペンス小説(連城三紀彦は本作を生涯の10冊に挙げている)など、本作の影響は数多見受けられる。 また、ゴダール(『勝手にしやがれ』)、ジャームッシュ(『ミステリー・トレイン』)における言及で本作を知る映画ファンも多いだろう。 その意味では、文学のみならず20世紀カルチャーにおいて最大級の方法的インパクトを与えた、世界文学史上の重要作にして必読の傑作だといえる。 その本作を、『八月の光』『サンクチュアリ』『兵士の報酬』などの名訳によって定評のある、加島祥造訳にて復刊する。 -
世界で第何位? 日本の絶望 ランキング集
実は途上国並みの水洗トイレ、電柱事情。医師の人数や集中治療室は少ないのに、精神科ベッド数は断トツ世界一。韓国よりも安い賃金、低い製造業の労働生産性、低い大学進学率。子供、若者の自殺大国。外国旅行は「高い買い物」になった日本人……等々、50を超える国際データを比較検証。少子高齢化が進み、格差が広がる日本の衰退は防げないのか? 実質的に世界一の資産大国・債権国でもあることなど、希望の芽をどのように花開かせればいいのか? データ分析のプロ・元国税調査官が読み解く。 1章 社会インフラは途上国並み 2章 病院は多すぎ医者は少なすぎ…いびつな医療界 3章 なぜ日本経済は中国に喰われたのか? 4章 先進国で最悪の貧富の格差 5章 世界最大の債権国 6章 少子化問題は起こるべくして起こった -
ウクライナ戦争の嘘 米露中北の打算・野望・本音
ウクライナに軍事侵攻したロシアは言語道断だが、「民主主義をめぐる正義の戦い」を掲げるウクライナと、米国をはじめとする西側諸国にも看過できない深謀遠慮がある。戦争で利益を得ているのは誰かと詰めれば、米露中北の「嘘」と野望と打算、その本音のすべてが見えてくる。世界は迫りくる核戦争の恐怖を回避できるのか。停戦への道はあるのか。ロシアと米国を知り尽くした両著者がウクライナ戦争をめぐる虚実に迫る。 ・アメリカはウクライナ戦争の「管理人」 ・ゼレンスキーは第三次世界大戦を待望している? ・英国秘密情報部が「情報」と「プロパガンダ」を一緒くたにする怖さ ・戦場で漁夫の利を貪る北朝鮮の不気味 ・ロシアがウクライナ最大の軍産複合体を攻撃しないわけ ・米国とゼレンスキーは戦争を止められたはずだ ・戦争のルールが書き換えられてゆく恐怖 ・恐るべきバイデンの老人力 ・プーチンが核兵器に手をかけるとき -
美術業界を蝕む女性差別と性被害 ギャラリーストーカー
美大卒業後、作家として自らを売り出したいと願い、一人ギャラリーに立つ若い女性作家につきまとうギャラリーストーカー。美術業界の特殊なマーケットゆえに、被害から免れることが極めて難しいという異様な実態がある。孤軍奮闘する若い女性作家につきまとうのは、コレクターだけではない。作家の将来を左右する著名なキュレーター、批評家、美術家など、業界内部の権力者によるハラスメント、性被害も後を絶たない。煌びやかな美術業界。その舞台裏には、ハラスメントの温床となる異常な構造と体質、伝統があった! 弁護士ドットコムニュース編集部が総力を挙げて取材した実態と対策のすべて。 -
桃花源奇譚
不老不死の伝説が眠る郷・桃花源。その謎を解く鍵は、旅芸人の少女・宝春にあった。不死の力を求める者たちに狙われた宝春は、生き別れの母を探す貴公子・戴星、天命を与えられた秀才・希仁に救われる。三人の出会いは、国を揺るがす壮大な冒険の始まりだった。中華歴史ファンタジー、ここに開幕!(全四巻) -
あ゛ 教科書が教えない日本語
「あ゛」「ま゛」といったマンガやネットに溢れる「ありえない日本語」。現代は感情を的確に表現するうえで、発音と表記の間にズレが生じており、それを埋め合わせるべく今日もどこかで前衛的な表現が生まれている。それは「五十音図」が誕生した平安時代さながらの状況であり、一〇〇〇年に一度の転換期なのかもしれない。本書は、古代の万葉仮名、「いろは歌」、江戸~明治の文学、学校の国語教育、現代のマンガにいたるまで史実にもとづいて日本語の進化の謎に迫る。この歴史の旅を通じて、「お」と「を」、「は」と「わ」、「じ」と「ぢ」の違いなど、日本語理解が深まる一冊。学校が教えてくれない「あいうえお」の世界へようこそ! -
理想の国へ 歴史の転換期をめぐって
コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻……人類史レヴェルの危機に直面し、私たちは正念場を迎えている。今こそどんな未来を選び取るのかが問われているのだ。この歴史の転換期にあたり、天皇論や三島由紀夫論など対話を重ねてきた二人の知性が、新たな日本のアイデンティティを模索した。蔓延する「日本スゴイ」論を、鍛え抜かれた言葉と思索の力で徹底検証。将来世代のことを視野に入れ、環境、ジェンダー、平和など、あくまで理想を追求し続けるために我々は何をなすべきか、国を愛するとはどういうことかをラディカルに問うた「憂国」の書。 なお本書の元となった対話は、平成の天皇(現・上皇)が退位を宣言した後の二〇一九年一月、コロナ禍中の二〇二〇年八月および二〇二一年三月、そしてロシアのウクライナ侵攻最中の二〇二二年四月に行われた。 -
理趣経
真言宗のなかで秘伝にされてきた理趣経――セックスの本質は生命力を積極的に生かし、人類に奉仕する立場にふり向けること。無我の境地に立つとき、欲望は浄化され清浄となる、と説き、現代を生きる我々に、何を目指して生きるべきかを明快に示す密教入門の書。 295ページ -
マスメディアとは何か 「影響力」の正体
「マスコミの偏向を信じるな」。インターネットの接触が増えるにつれて、高まる既存メディアへの不信。これまで不動の地位を築いてきた新聞、ラジオ、テレビに、近年は不要論まで語られる。視聴者に大きな影響を及ぼし、偏向報道で世論を操るという「負のイメージ」は、果たして真実なのか。本書では、マスメディアの「影響力」を科学的に分析。問題視される偏向報道、世論操作などの実態を解明し、SNS時代のメディアのあり方の検討を試みる。 -
ミュージカルの歴史 なぜ突然歌いだすのか
物語、台詞、歌で構成される舞台、ミュージカル。ヨーロッパの歌劇と大衆的な娯楽ショーをルーツに、一九世紀アメリカで誕生した。本書はその本質を音楽に注目して探る。ティン・パン・アレーのブロードウェイへの音楽供給から、一九二〇年代のラジオの流行、統合ミュージカルの成立、六〇年代のロックの影響、八〇年代に隆盛するメガ・ミュージカル、そして2.5次元へ。歴史を辿りつつ「なぜ突然歌いだすのか」という最大の謎に迫る。 -
殺し屋の息子
お前があの男の息子なのか――? 刑事と極道が「平成の刀狩り」に封じた過去が、時を超えて牙を剝く。 元警視庁刑事の藤原は二十年前、新宿署時代に「平成の刀狩り」で大量の銃器を摘発する大功績を挙げるも、女性関係で失脚したまま定年を迎えた。雨の夜、池袋の不動産会社で強盗殺人が発生、金庫からは一億円の現金が奪われる。容疑者は刑期を終えたばかりの昇龍会幹部・明石。二十年前の功績は、すべてこの明石の提供によるものだった。事件後、藤原の前に現れたのはかつての不倫相手で現・公安部係長の橘。彼女は藤原に「明石を始末しろ」と告げる……。一方、六本木のギャングチーム「ゼウス」に所属する南部は、バイオ燃料の研究者やエンジェル投資家とチームを組み、ベンチャービジネスでの成功を夢見ていた。児童養護施設出身で天涯孤独の南部は、「ゼウス」から足を洗うために大金が必要であった。だがある日、南部の目の前に藤原と名乗る男が現れ、顔も知らない父親の話を始める。その瞬間、刑事と極道が封じたパンドラの箱が開き、裏社会に血の嵐が巻き起こる。なぜ警察は明石の命を狙うのか? そして明石の真の目的とは――? -
日本語の技術 私の文章作法
文章術は泥棒に学べ!? ロングセラー『論文の書き方』の姉妹篇。 実践に役立つ文章修業の本道を説く、社会学者・ジャーナリストとしても活躍した著者による体験的文章指南。 日本語を知り、よい文章を書くための34の方法。 (以下、本文より) その中の或る文字、或る言葉、或る文章を大変に好きだと思い、反対に、その中の或る文字、或る言葉、或る文章を非常に厭だと感じるような人、そういう人は、立派な文章が書ける素質のある人だろうと思います。 実際に、その人の文章と瓜二つのような文章を何篇も書いてみることです。これが文章修業の本道で、それ以外に道はありません。一にも真似、二にも真似、三にも真似です。 * 締切という時間的限定、枚数という空間的限定、この二つの限定が曖昧なのが研究室の特色で、それと反対に、この二つの限定が厳格なのがジャーナリズムの約束です。 文章を修業するのには、自分で締切と枚数とを厳重に定めて、これを自分に課するという方法をお勧めしたいように思うのです。 * 文章というのは一種の建築物だと考えています。大きな論文はビルディングのようなもの、小さな文章は交番のようなもので、文章が建築物であるならば、それを作るのには、どうしても、設計図がなければなりません。 正確な設計図を用意せずに、文章を書き始めたら、論旨不明の文章が出来上るのは全く当然のことです。 -
エリートと教養 ポストコロナの日本考
政治家は「言葉の力」で人々の共感を醸成できるのか? 専門家は学知を社会にどのように届けるべきか?――不信感と反感が渦巻く今こそ、エリートの真価が試されている。そこで改めて教養とは何か、エリートの条件とは何か、根本から本質を問うた。政治、日本語、音楽、生命……文理の枠に収まらない多角的な切り口から、リベラル・アーツとは異なる「教養」の本質をあぶりだす。科学史・文明史の碩学からのメッセージ。 -
ぷらり日本全国「語源遺産」の旅
「やぶ医者」「ろれつが回らない」「感謝感激」……ふだん何気なく使っている言葉が誕生したと言われる土地を訪ねてみると、そこには数々のドラマが待っている。心温まる希望や驚きに満ちあふれたストーリーもあれば、思いもかけぬ悲劇に涙することもある。百カ所を超える全国各地の「語源遺産」を旅して歩いた語源ハンターが、自身の体験や地元の人々とのよもやま話にグルメの話題も交えて、言葉の歴史や物語をつづった十七話。 -
潜入・ゴミ屋敷 孤立社会が生む新しい病
きつい、汚い、危険。 この「3K」で究極の仕事といえばゴミ屋敷清掃だろう。 山積みのゴミを片付けるだけならまだいい。ときには虫がわいている箇所に手を突っ込み、人の便や尿さえも処理しなければならない。誰もやりたくないが、誰かがやらなければいけない。 著者は、取材記者という身分を捨て、作業員の一人として、なりふり構わず、ゴミ屋敷の片付けにあたった。 本書は、多くの惨状を目の当たりにしたゴミ屋敷の現場レポートと、ゴミ屋敷化してしまう原因と治療法を追い求めたルポルタージュ。 現在は仕事をし、社会生活が送れているとしても、「片付けられない人」の家は何かのきっかけで「ゴミ屋敷化」する可能性がある。本来くつろぐはずの家にゴミがたまり続けると、不思議なことにその後同じシナリオをたどっていく。やがてはその環境に慣れ、ゴミにまみれた中で一人、死を迎える。 本人は物を集めずにはいられない自分に、ご家族をはじめ周囲はそんな本人を傍目に見て、どちらも困っているに違いない。何とかしたいともどかしく思っているはずだ。 本書はそのようなゴミを集める状態に悩む本人、そしてその身近な人に捧げる。また、今はゴミ部屋ではないが片付けが苦手という人にも、未来への防止策を講じる。 【Webで話題沸騰の取材ルポ・待望の書籍化!】 -
決定版 HONZが選んだノンフィクション
【HONZ10周年、厳選の100冊!】 2021年7月で開設10周年を迎えるノンフィクションの書評サイト「HONZ」。 サイエンス、医学・心理学、生物・自然、教養・雑学、アート・スポーツ、社会、事件・事故、民俗・風俗、歴史、ビジネス……。 さまざまなジャンルの中から、選りすぐりの100冊をレビューとともに紹介! -
マンガ 教養としてのプログラミング講座
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「もはやプログラミングは誰もが学ぶべき教養」とのメッセージを掲げ、ヒットを遂げた『教養としてのプログラミング講座』(著:清水亮、中公新書ラクレ)。その刊行から数年、国を挙げてデジタル化が進むとともに小学校で必修化がスタートするなど、実際にプログラミングは多くの人が学ぶ対象に。今回そのヒット作がまさかのマンガ化! 手がけるのは理系マンガ家・タテノカズヒロ、監修は原作同様、起業家でプログラマーの清水亮。舞台は商社、社長秘書・菅晴美(通称:スガハル)が百田(通称:疫病神)から伝授されたプログラミング的思考で次々巻き起こるトラブルに挑んでいきます。ジョブズやゲイツ、現代の成功者はどんな世界を見ている? プログラミングで仕事も(恋も)解決できる? 21世紀に生き残るための「必修科目」をマンガで学べ! -
古関裕而―流行作曲家と激動の昭和
古関裕而(一九〇九~八九)は忘れられた名作曲家である。日中戦争中、軍歌「露営の歌」で一世を風靡、アジア・太平洋戦争下のニュース歌謡や戦時歌謡を多く手がけ、慰問先でも作曲に勤しんだ。戦後は鎮魂歌「長崎の鐘」、東京五輪行進曲「オリンピック・マーチ」、映画「モスラ」劇伴音楽と、流行歌からスポーツ音楽まで数々の名曲を残す。戦争、そしてテレビの普及まで、昭和史を彩った彼の生涯をたどる。 -
書きあぐねている人のための小説入門
小説を書くときにもっとも大切なこととは? 実践的なテーマを満載しながら、既成の創作教室では教えてくれない、新しい小説を書くために必要なことをていねいに追う。 読めば書きたくなる、実作者が教える〈小説の書き方〉の本。 著者の小説が生まれるまでを紹介する、貴重な「創作ノート」を付した決定版。 -
『夫の墓には入りません』〈『嫁をやめる日』を改題〉
ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧……がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。『嫁をやめる日』を改題。 さだまさし氏 熟読&痛感! 「人生の荷物が多ければ多いほど、この本は笑えて泣けて、ホッとする。」 夫が亡くなった時点で、自分は誰の妻でもなくなり、晴れて自由の身だと思っていた。 だが、どうやら違うらしい。今もこれからも「高瀬家の嫁」なのだ。それも、夫が生きていた頃より、もっとずっと明確に。 (本文より)
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