作品一覧

  • 雪の中の三人男
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    1巻660円 (税込)
    懸賞に当たった大金持ちのトーブラー氏と貧乏人のフリッツ。トーブラー氏は貧乏人に変装してホテルに宿泊、トーブラー氏と間違えられたフリッツ青年は事態にとまどいながら特別待遇を受け、トーブラー氏の下男は航路持ちの富豪を演じさせられる。これにホテルの従業員やくせのあるお客が絡んで巻き起こす大騒動。三人の男たちは嬉々として雪ダルマ「カシミア」を作るが…ユーモアと皮肉が渾然となって躍動する傑作。「消え失せた密画」「一杯の珈琲から」とならぶケストナーのユーモア三部作。
  • 一杯の珈琲から
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    1巻550円 (税込)
    夏をオーストリアのザルツブルクで過ごそうと、ゲオルクは国境をはさんで目と鼻の先にあるドイツの町に宿をとった。為替管理のからくりで、毎日オーストリアに無一文で行っては友人にたかり、夜になるとドイツ側に帰ってきて豪遊するという喜劇的な生活を送ることができた。ところがある日、待ち合わせたカフェに友人がやってこない。コーヒー代が払えなくてどうしようかと思っていると、カフェにいた美女が立て替えてくれて、しかもその美女(実は伯爵令嬢)と恋におちた!「消え失せた密画」「雪の中の三人男」につづくケストナーのユーモア三部作。
  • 消え失せた密画
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    1巻770円 (税込)
    ナチスによってほとんどの著作が焚書にされるなかで、作者ケストナーは祖国にとどまり、ユーモア犯罪小説3作を書いた。本書と「雪の中の三人男」「一杯の珈琲から」がそれだ。デンマークのコペンハーゲンで時価60万クローネの高価なホルバインの密画が盗まれる。肉屋のキュルツという気のいいおやじがこの事件に巻き込まれるが、窃盗団と警察、美人秘書、正体不明の若者が登場してのてんやわんやの大騒ぎ。本物はどこに? 偽物はどちら? 洒落た雰囲気が充満したおもしろ犯罪小説!
  • 園芸家12カ月 新装版
    4.2
    1巻770円 (税込)
    われわれ園芸家は未来に生きているのだ――。草花をこよなく愛したチェコの作家、カレル・チャペックが描く、園芸愛好家の幸福な熱狂に満ちた一年。その軽妙な筆致で世界中の読者を魅了し続ける名エッセイを、著者生誕130年を記念し、新装版として刊行。 〈新装版解説〉阿部賢一

ユーザーレビュー

  • 園芸家12カ月 新装版

    Posted by ブクログ

    『R.U.R.(ロボット)』『絶対製造工場』『山椒魚戦争』など、人類のディストピアを描いたカレル・チャペック、その彼が園芸家として草花を愛でる日常を送っていた。それを知っただけでも心休まる。
    訳者は小松太郎。ケストナーやハインリッヒ・ベルなどの小説の訳者として知られる。本書はドイツ語訳からの重訳だが、園芸に詳しいこともあって、本書も名訳だと思う。植物についての訳注も詳しい。原題『園芸家の1年』を、『園芸家12カ月』としたところもまたいい。
    挿絵はカレルの兄のヨゼフ・チャペック。58のほのぼのとした線画。本文を読みながら、色鉛筆で彩色して(ぬり絵だね)、楽しんでしまった。

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    2025年05月06日
  • 園芸家12カ月 新装版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     園芸はやむにやまれぬ一つの情熱、園芸家は植物の名称を重んずる。園芸家は、経験と環境と自然の条件から生まれる。雨が降ると、庭に雨が降っている、と思う。日がさしても、たださしているのではない。庭にさしているのだ。日がかくれると、庭がねむって、今日一日のつかれをやすめるんだ、と思ってほっとする。カレル・チャペック(1890~1938、チェコ)「園芸家12ヵ月」、2020.8発行。12月の園芸家は、庭を眺める。そして、園芸カタログ、パンフレット、本、雑誌を。

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    2023年12月21日
  • 園芸家12カ月 新装版

    Posted by ブクログ

    私の持っているのは1997年改版の中公文庫、20年以上も前に園芸の楽しみを知り始めたころに「そうそう、そのとおり」と膝を打ちながら読んだ本。今もずっと庭仕事が好きでたまらず、赤ん坊を眺めていて飽きないのと同じにいつまでのみていたい庭である。明るいので窓辺に座って読書をしようと思っても庭に目がいってさっぱり進まないという困ったことになるのだ。文と兄ヨゼフの挿絵が一体となって実に楽しい。

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    2021年05月16日
  • 園芸家12カ月 新装版

    Posted by ブクログ

    1年を通して園芸家の生態を紹介している本。
    文体にちょっと皮肉っぽいところとか自虐ネタみたいなのもありそれがユーモラスで面白かった。
    私は本が好きだけど買うだけ買ってなかなか読む時間が取れず積読になってしまったり、そういう本たちが増えて部屋のスペースが圧迫されてたりするので、作中に出てくる育てたい植物の種をあれもこれもと買った後に庭にスペースがないことに気づくっていうエピソードにすごく共感した笑
    私はあんまりガーデニングには関心がないんだけど自分の知らない分野の趣味を楽しんでる人の話を聞くのが好きだから、この本からは園芸への情熱や愛が伝わってきてすごく楽しめた

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    2025年09月28日
  • 園芸家12カ月 新装版

    Posted by ブクログ

    固有名詞がたっくさん、ほんとたっっっくさん出てくるので、もっと植物に詳しくなってから読みたい!でもそんなん言ってたら一生読めんかもしれんから読んだよ。
    マニア特有の熱中を通り越した狂気がユーモラスに書かれてて楽しい。

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    2024年06月16日

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