作品一覧

  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学
    4.2
    1巻1,034円 (税込)
    「雨に降られた」はよくて「財布に落ちられた」がおかしいのは、なぜ? 「西村さんが公園の猫に話しかけてきた」の違和感の正体は? 認知言語学という新しい学問の奥深い魅力に目覚めた哲学者が、専門家に難問奇問を突きつける。豊富な例文を用いた痛快な議論がくり返されるなかで、次第に明らかになる認知言語学の核心。本書は、日々慣れ親しんだ日本語が揺さぶられる、“知的探検”の生きた記録である。

ユーザーレビュー

  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

    Posted by ブクログ

    全6回構成でその主題は次の通りです。
    第1回:チョムスキー以後の言語学史
    第2回:認知言語学の意味論
    第3回:プロトタイプ意味論
    第4回:使役構文
    第5回:メトニミー
    第6回:メタファー

    第3~6回は、言語学に興味があれば、そこだけ読んでも面白いです。
    反対に第1、2回は、事前知識なしだとよく分からない話をしています。
    そして、哲学寄りの話をしている第2、3回こそ、哲学と言語学の先生の対談にした意義が表れているのかなと思います。

    全編にわたって大変面白い本です。
    普通に読んでいたら素通りしてしまいそうなところでも、聞き手の野矢先生がバシバシ突っ込みを入れてくるのですが、そういう頭のいい人の

    0
    2023年01月03日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

    Posted by ブクログ

    面白かったー!!対話形式で読み口がマイルドだし取っつきやすい。でもやってる内容はガチのガチなので薄っぺらくなることもなく初心者にはうってつけなんじゃないのかな。認知言語学の面白さと、じゃあこれってどういうことなの?でもこうなんじゃないの?と興味を次に繋げる感じの構成で、どんどん認知言語学について知りたくなる。
    久しぶりに新書で楽しませてもらいました!
    (ていうか私が野矢さん好きだからこんなにハマったのかもしれませんね…)

    0
    2018年06月25日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

    Posted by ブクログ

    めっちゃ面白く読みました。
    やはり何か新しい手ごたえが生まれてくる瞬間に立ち会うというライブ感(もちろん疑似的なものにすぎないわけですけれど)は、面白さを倍増させる気がしますね。

    でも、この本を「面白い」と思うための条件は割と厳しいと思います。

    まずこれまでに「「野矢哲学」に一度でも触れたことがあること。
    そして大学2年生レベルの言語学についての基礎的な理解があること。

    この2点をクリアできる人って、本当に大学でその分野を専攻している人に限られるんじゃないだろうか。

    だから署名は『入門』じゃなくて『教室』なんだろうなあ。高校生が読んでもちょっと太刀打ちできないだろうと思います。

    チョ

    0
    2017年07月31日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

    Posted by ブクログ

     人間は言語を道具として操ることで他の動物にない進化を遂げた。とか何とかいうのは近代的な認識で、20世紀初頭の言語学の勃興以降、言語によって人間の認識が影響を受けるといった言語論的転回がおこり、極論すれば人間こそが言語の道具である、というのが現代思想であった。
     しかし、学問というのは進歩するのではなく振動するものらしく、そうした言語中心主義も揺り戻しが来て、ふたたび人間の心理が言語に影響を及ぼしているという認知言語学が出てきた。本書は言語哲学の野矢茂樹が認知言語学の西村義樹に教えを請うという形の対談によって、認知言語学を解説したものである。茂樹と義樹、ふたつの樹が認知言語学に迫る。

     一般

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    2016年02月10日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

    Posted by ブクログ

    言語のしくみと心の動きとの関係。従来の言語学では重視されていなかったが、やはり無視することのできない要素だと思う。西村さんと野矢さんがわかりやすく鮮やかに考察されている。
    言葉の不思議について日頃から考えている人にとってはとても面白い本。哲学に近い面白さ。ひょっとすると大学の言語学研究室ではこういうことはやってないかも。

    0
    2014年11月10日

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