人質の朗読会

人質の朗読会

607円 (税込)

3pt

遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた――紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で朗読会が始まる。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは、人質たちと見張り役の犯人、そして……。人生のささやかな一場面が鮮やかに甦る。それは絶望ではなく、今日を生きるための物語。今はもういない人たちの声、誰の中にもある「物語」をそっとすくい上げて、しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。

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人質の朗読会 のユーザーレビュー

4.0
Rated 4 stars out of 5
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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    個人的ベスト小説

    未来を見ることも大切だけど、希望は案外、過去にある。
    小川洋子さんの文章はきれいで読みやすい。

    0
    2025年02月06日

    Posted by ブクログ

    お店の名前はこの本のB談話室からとったようだ。

    「B談話室は町の片隅の、放っておいたら素通りされてしまう、ひっそりとした場所に隠れている。だから僕は、B談話室で行われている営みを間違いなくこの世に刻みつけるために、小説を書いている。」

    第八夜の花束と第九夜のハキリアリが特に好きだった。

    解説が

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    2024年12月25日

    Posted by ブクログ

    特殊な状況下にありながら(あるからこそ)静かに語られていく何気ないけれど印象的な出来事たち。ものすごく特別、というわけではないかもしれないけれど、少し風変わりで、確実にその人の中に残り、ほのかに息づいてる物語たちが良い。

    0
    2024年11月13日

    Posted by ブクログ

    決して派手な盛り上がりが起こるわけでもないのに、聴き入ってしまう不思議な読書体験でした。(読み耽るのではなく"聴き入る"としか言いようのない体験です)

    私にとって小川洋子さん作品は、博士の愛した数式以来2作目でしたが、わかりやすい安心感はないのにじんわりと心があたたまる、そんな

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    何度も読んでいる本。
    大きな華やかな出来事ではないけれど、力を与え
    られる出来事を見せてもらった感じが好き。

    0
    2024年02月25日

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