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遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた――紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で朗読会が始まる。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは、人質たちと見張り役の犯人、そして……。人生のささやかな一場面が鮮やかに甦る。それは絶望ではなく、今日を生きるための物語。今はもういない人たちの声、誰の中にもある「物語」をそっとすくい上げて、しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。
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Posted by ブクログ
やっぱり小川洋子作品にはハズレがない。夢の中にいるような、原風景を見ているような、生きているけどすぐ側には常に死があるような。この本の中で特に好きだったのは「やまびこビスケット」「B談話室」「槍投げの青年」「花束」かなー。解説で紹介されている小川さんの言葉「物語として残しておきたいと願うような何かを...続きを読む誰でも一つくらいは持っている」「それらを見つけ、言葉ですくいあげてゆくときのわくわくする気持ちが好き」。自分には出来ない言語化をしてもらってる感じ。
ひとまとまりのお話だけれど、短編集のような構成。一人ひとりの静かなコアな地味な物語が、心に染み入ります。小川洋子さんの世界観は人であることでしか味わえない心理描写をいつも描いてくれて、それがたまらなく大好きです
個人的にかなり好きな話です。 人質たちはみんな悲惨な最後を約束されていますが、その人達がぽつりぽつりと語るのはふとした日常。きっと人の心や物語と呼ばれる物は尊い日常から生まれて、その日々を元に生きてきたのだなと思いました。小川洋子さんの語る「物語」というのはこういうものなのだなと思いました
お店の名前はこの本のB談話室からとったようだ。 「B談話室は町の片隅の、放っておいたら素通りされてしまう、ひっそりとした場所に隠れている。だから僕は、B談話室で行われている営みを間違いなくこの世に刻みつけるために、小説を書いている。」 第八夜の花束と第九夜のハキリアリが特に好きだった。 解説が...続きを読む俳優の佐藤隆太さんなのすごい。 小川洋子さんのあとがき「面白みのない生活の中にも、書かれるべきことが隠れています」「それらを見つけ、言葉ですくいあげてゆくときのわくわくする気持ちが、わたしはやはり好きです。」
特殊な状況下にありながら(あるからこそ)静かに語られていく何気ないけれど印象的な出来事たち。ものすごく特別、というわけではないかもしれないけれど、少し風変わりで、確実にその人の中に残り、ほのかに息づいてる物語たちが良い。
地球の裏側のどこか知らない国、 8人の日本人の乗ったマイクロバスがバスごとゲリラにより拉致される。 世間には、一通りのゲリラの実態なども報道されるが、100日を超える膠着状態になり、世間からは少しづつ忘れ去られていく。 その危機の真っ只中の彼らは、生きて帰れるのか死ぬしかない中で、一人一人の朗読会が...続きを読む始まる。 短編小説みたいだ。 一人一人の物語を静かに、淡々とみんな聞いている。その話は子供の頃のことや若い時のこと、人が聞いても感動も何もないお話。 何なんだろうな。 何かしら、薄暗闇の中で静かに瞑想のような感じすら受ける。 心が透明になりそうだ。 私は「冬眠中のヤマネ」が好きだ。 いったいこんな時、私は何を朗読するんだろうか。
博士の愛した数式からの2作目。 人質たちが残した、一人ひとりの印象深い日記。 まるで短編集を読んでいるような贅沢な一冊でした。 全く異なる立場や目線など、色々な人の人生をちょっとずつ覗いているような気持ちになります。 ちょっと稀有な日々だけど、ほっこり。 タイトルの 人質 と 朗読会 のギ...続きを読むャップが、湯豆腐をジャムで食べているような、、いや、そうはならない。
小川洋子さんの作品を読むのはもしかしたら『博士の愛した数式』以来かも?!美しく隙のない、完璧だけど冷たさを感じさせない文章が読んでいて心地よく、ひとつひとつのお話もなんだか摩訶不思議で切なく、唯一無二の小川ワールドに惹かれました。素晴らしかった~!他の作品も読まなきゃ!!
8人の方の朗読会の話を聴かせてもらった。みんな日々の生活を粛々と送られている情景が目に浮かんだ。ただ一番印象に残ったのは、8人全ての人が犯人が仕掛けたダイナマイトで亡くなったという事である。それぞれの朗読を聴いた後、一人一人の人となりが分かった後なので何とも空虚で悲しい気持ちになった。
心の奥に温かさと切なさがじんわりと広がったまま、静かに本を閉じた。 人それぞれ違う物語を持っていながらも、一人一人のエピソードに情熱と愛がこもっていて、真剣に耳を傾けてしまうような時間。自分だったらどんなことを語るんだろう、と考えてみたくなった。 「やまびこビスケット」「コンソメスープ名人」が特...続きを読むに好き。
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