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遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた――紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で朗読会が始まる。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは、人質たちと見張り役の犯人、そして……。人生のささやかな一場面が鮮やかに甦る。それは絶望ではなく、今日を生きるための物語。今はもういない人たちの声、誰の中にもある「物語」をそっとすくい上げて、しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。
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Posted by ブクログ
特殊な状況下にありながら(あるからこそ)静かに語られていく何気ないけれど印象的な出来事たち。すごく特別ではないかもしれないけれど、少し風変わりで、確実にその人の中に残り、ほのかに息づいてる物語が良い。
決して派手な盛り上がりが起こるわけでもないのに、聴き入ってしまう不思議な読書体験でした。(読み耽るのではなく"聴き入る"としか言いようのない体験です) 私にとって小川洋子さん作品は、博士の愛した数式以来2作目でしたが、わかりやすい安心感はないのにじんわりと心があたたまる、そんな...続きを読む感じです。もっと小川さんの小説を読もうと思います。
何度も読んでいる本。 大きな華やかな出来事ではないけれど、力を与え られる出来事を見せてもらった感じが好き。
構成を初めに話して結果が分かっているからこそ中身の短編たちが意味を持って輝いて見える。 小川洋子さんの小説は何かしら死の存在を織り交ぜるケースが多く、静かな中に美しさが感じられる文章が毎回落ち着く。
大きくわけると9つの話にわかれていて 読みやすかった。 どの話もドカンと衝撃的な話ではないが、引き込まれる話だった。未来が見えない中、自分の過去を思い出したときは、大きな出来事より些細な出来事が思い出されるのかもしれないなと。 文体がそれぞれの性格や性分を現すように書かれているところもおもしろいと感...続きを読むじた。
“記憶”の美しさそのものを得られる物語 なんて美しくて悲しくて儚くて確かな欠片達なんだろうと思いました。 命や人生がそういうものなのか。 詳細や輪郭が確実に見えるわけではないのに、 失われる、失われたこと、が辛くて心が痛い。 けど失われたことや、失われ方だけに意味がある訳ではない。 相手が大切...続きを読むにしているものや、してきたものを 大切にしたいというか、当然ながら相手にそういうものがある、ということのかけがえのなさを感じました。
私の好きな小川洋子は妖しく毒の要素強めの作品なのですが、こちらはさみしく儚げな方の小川洋子です。 どちらにしろ小川洋子さんの文章が大好きなのでいつか全て読み尽くしたいです。
やっぱり1番好きな作家だとおもった。全部好きだけど、やまびこビスケットとコンソメスープ名人が好き。死んだおばあさんに出てくるヴァイオリンのおばあちゃんはずっとわたしの大事なテーマで、ヴィジュアル的には冬眠中のヤマネのぬいぐるみが趣味。
連作短編集で、旅行中に捕まり人質となった人たちが一人一人語っていく物語。 その語られる内容がなんだか温かくて何気ない出来事なのだけど、その切り取った場面の描写が繊細で読んでいて小説の世界に入るってこういうことか、となった。 小川洋子さんの作品はやっぱり文章が美しい。宝石みたい。 この人の描く世界観が...続きを読む好きでずっと浸っていたくなる。
人生を彩り形作るのは、 心の底から泣いたり笑ったりするような特別な瞬間だけでなく、些細だけど確かな記憶として残るような出来事で、 そういった思い出を大事に温めて心の温度を保つことができれば、 避けられない悲しみや別れを乗り越える糧にきっとなるだろうと感じた。 辛い現実という背景で語られる自己の物語...続きを読むは、 平常時に語られるそれとは違って、虚栄や妬心を含まず、 まっすぐで純度が高いものだった。 私が語る物語は、どんな物語だろう。
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