四半世紀以上前に出逢って以来リスペクトしている友人がリスペクトしている方が書かれた作品。
サブタイトルからして共感を抱き、発売前から「購入して読もう」と決めた1冊。
300冊ほどの蔵書のうち、小説は35年ぶりかも。
仙崎理一郎の住む世田谷区等々力(駅)に等々力渓谷
唐沢燿子の住む逗子(駅)ともに奇
...続きを読むしくも昨年後半に初めて訪れていたため、情景を重ねながら読み進めた。
つい最近、気付かされた余生の理想の生き方に進みかけており、まだ傷心中に読んだため、何度も涙が流れた。
脚本家の唐沢耀子がずっとテーマにしていた
『夫婦とは何か、結婚とは何か』を考えさせられる一冊だった。
そして文中にもある『擬制の結婚』『擬制の家族』
探り合いのない出逢いの恋愛のスタート。
理一郎と耀子の稀な衝突の場面は、先月の自分のパートナーとの衝突(終焉)と酷似しており、理一郎のような台詞を発してくれたならば永遠に続くのだなぁと、羨ましくも思った。
常に「歳なんて関係ない」と思っているが、この年齢に達しても、やはり変わらないだろう。
今後、出逢いを求めようとも思わないが、こんな出逢いが仮にあるならば躊躇なく探り合いが無く飛び込んでいけたら•••と
方向性に間違いはないなと確信できた一冊。
著者も、耀子と同じ物書きの76歳とあって(著者は現役)心身ともに健康な76歳の描写がご自身と重ねているかのようで十二分に伝わり、ちょうど20年後の自分はどう過ごしているのか•••
日々、この一冊を意識して向かいたい。
2022,11,26〜29 6時間44分