あらすじ
75歳になって、86歳のひとを好きになって、何が悪いの?
燿子がついに出会った「ぴったりな人」。
人生仕上げの情愛がもたらすものは――。
ベストセラー『疼くひと』で70代女性の性愛を描いた著者が、
実感を込めて後続世代に送る、希望の物語
奇跡の出会い、周囲の偏見、肉体的交わり、終活への備え……
「人は老いても、毎日を幸せに生きる権利がある」を合い言葉に、
燿子と理一郎がとった選択は?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最後の人 松井久子
年齢75歳の女性が86歳の元大学教授に恋をして、普通に若者と変わらない感情を持ってキスしたり肌をあわせたり出来るし、未来を希望とともに生きる理想の人生感がすごい。これは超高齢化社会の明るい未来の小説であり得る。感動ものです。
Posted by ブクログ
前作に続いて主人公の唐澤燿子さんの恋の物語。75歳の女性と86歳の男性が恋愛感情を持てると知り、自分もそうなるんだろうか?と疑問を持ちながら最後まで読み終えた。
なんとも複雑な気分、いつかこの主人公たちの気持ちが理解できるようになることに期待したい。
Posted by ブクログ
歳を重ねることは寂しいし辛いことだけれど、
幾つになっても人を愛することができるということに光を見た感じです。
ポジティブに生きていきたいと思いました。
Posted by ブクログ
75歳の耀子が恋をした相手は、86歳の理一郎だった。お互い別のかたちでパートナーをなくした2人の、人生最終盤の恋。
命尽きるまで男と女、とはよく言うしそういう話も聞くけれど、私の年齢ではまだそれはリアルではない。「愛に生きる」タイプではない自分にも、そういう感覚が分かる日が来るのだろうか、と思いながら読んだ。
小説の話とは逸れるけれど、自分が夜の仕事をしていた時、70代にして久しぶりの恋をしたお客さんがいて、端から見ると狂気じみてさえ見えて心配したことがあった。周りも同様に心配した。だけど彼は誰の言うことも聞かずに突っ走った。
結果、女に騙されていたことが分かった。周りから見ると初めからそれは明らかだったのだけど、その人自身だけは最後まで相手のことを信じて疑わなかった。
周りの声が聞こえなくなるほど誰かを好きになるというのは、ある意味で幸せなのかもしれない、と思った。そして人はいくつになっても純粋に恋をすることが出来るのだ、とも思った。
この物語は狂気じみた恋愛ではなく、老年期に入った2人の、燃え盛りながらもどこか静かな恋と日々の話。感情に身体がついていかないリアルさだとか、人生を積み重ねてきた2人だからこその窮屈さだとかもしっかり描かれている。
人生の最終盤に、この人だ、と思える人と出逢った。もっと早ければ、と思うものの、その時出逢ったからこそ惹かれ合ったのだというジレンマもまた事実で、残された時間が多くはないからこその濃密な日々が描かれている。
まだ理解できる境地にはないけど、人を好きになる気持ちに年齢はないのだというのは分かる。
若くはないからこその生々しさも感じて、それは「自分もいつか行く道だ」と思った。
歳を重ねたからこその境地、がリアルに伝わってくる小説だった。
Posted by ブクログ
主人公の年齢が記載されてなければ、普通に恋の話である。自分も近い年齢になってきて、昔想像していた老後はどこにもなく、友達と語らい遊びに行く20代と何も変わらない日々と胸の内。恋をすることも何も不思議なことではない。主人公に重ねる実在の人物を思い描きなら、こんな未来もありかな、と考える。若い人が言う未来とは長さがはるかに短いかも知れないが、2人が安心感と幸福感を持って人生の最後を締めくくれるのが羨ましい。