松井久子のレビュー一覧

  • 最後のひと
    老人同士の性と愛。なかなか現実はこうはならないだろうけど、こう書かれた本があると勇気と希望(変な言い方だが)が沸いてきます。
  • 最後のひと
    四半世紀以上前に出逢って以来リスペクトしている友人がリスペクトしている方が書かれた作品。
    サブタイトルからして共感を抱き、発売前から「購入して読もう」と決めた1冊。
    300冊ほどの蔵書のうち、小説は35年ぶりかも。

    仙崎理一郎の住む世田谷区等々力(駅)に等々力渓谷
    唐沢燿子の住む逗子(駅)ともに奇...続きを読む
  • 最後のひと
    まるで今の自分のことのようです。妻に先立たれこの先、お一人様だなと思っていたところ、自分の娘と言ってもおかしくない、女性と出会いました。あと何年一緒に暮らしていけるか、子供はできるかとかいろいろ考えさせられる一冊でした。
  • 疼くひと
    70代女性と50代男性の、美しい恋物語。『ぼくの美しい人だから』というスーザン・サランドンの映画を思い出した。作中作品も、生々しくも活力があって、よかった。大阪、札幌、逗子の舞台背景も、アムステルダムも、主人公の気持ちに重なる場の選び方が秀逸。久々に温度のある小説だった。哀しくも苦しく、美しい。大人...続きを読む
  • シンクロの鬼と呼ばれて
    自分の思うようにいかないときは、「ここが辛抱や」と思ってやる
    心が通じあうためには、嫌われるのを恐れては駄目
    中国のいいところ、悪いところも共感できたのも信用して読めた要因
  • シンクロの鬼と呼ばれて
    自分の信条を最後までちゃんと突き通す凄い人だなあ。
    それが合ってる合ってない関係なしに、こういう自分を強く持っている人を尊敬したい。
  • シンクロの鬼と呼ばれて
    井村さんの指導には教育哲学がありますね。

    こういう哲学がある人は、どれぐらいいるのでしょうか。

    大きな視点でシンクロ界のことを見ておられるのが、よく分かりました。

    木を見て森を見ていない偉い人達に言ってやりたいです。

    シンクロなんてしたことはありませんが、私も一度で良いから井村さんの指導を受...続きを読む
  • シンクロの鬼と呼ばれて
    なぜ、得てして日本のナントカ協会といったところはこういう真っ当な人をきちんと評価することができないんだろう。結局、結果を出せずに損をするのは自分なのに。
  • シンクロの鬼と呼ばれて
    シンクロの名コーチ井村雅代さんが、40年におよぶコーチ歴で経験した8度のオリンピック(6回は日本のナショナルコーチとして、あと2回は中国のナショナルコーチとして)すべてでメダルを獲得したその舞台裏、中国のナショナルコーチを受諾した時の周囲との衝突の真実、ご自身の支えとされてきた心情などを語ります。と...続きを読む
  • シンクロの鬼と呼ばれて
    シンクロのことは全く知らないけど、半ば狂気的な目的合理性を突き詰めたエネルギッシュな大阪のおばちゃんという感じで圧倒される。そういう人を使いこなせない日本云々という読み方もできるけど、まああまり敷衍しすぎるのもよくない。
  • 疼くひと
    70歳の性愛なんて読んだことも見たことも考えたことすらありませんでした。
    女性の特に高齢女性の性欲って、見たくも無い、エグい、みたいな悪いものとして捉えられている。
    70歳って言ったら私の祖母の年代ですよ。
    私も帯の70歳女性の性愛、のワード見てエグ、と咄嗟に思ってしまいました。
    怖いもの見たさで本...続きを読む
  • 最後のひと
    なにはともあれ、ハッピーエンドでよかった。
    「疼くひと」のように悲しい別れがあるのではないか、とハラハラしていたので。
    年齢的には、何があってもおかしくない。
    だからこそ、希望があるところまで読めれば、読者としては満足。

    この本で、同居する91歳の義父(認知症進行中)の胸中を、わずかではあるが察す...続きを読む
  • 疼くひと
    70歳の女性の性愛を描いた作品。15歳年下の男性とSNS上で知り合い、心も体も溺れていく。孫の世話をしながら、夫と穏やかな生活というのもひとつの幸せの形だと思うけど、いくつになっても女としての悦びを得られるというのもまた幸せの形だと思う。ただラストは受け入れ難い。別れはどうしようもないから諦めるしか...続きを読む
  • 疼くひと
     当方、10代後半の者で、70代女性の恋愛に頭が追い付くか不安だったが、「1人の女性として」感情移入することができた。
     冒頭で、主人公含め古稀を迎えた4人の女性のそれぞれの人生を大まかに説明した部分があった。夫と別れ、娘も巣立ち、独りで生きることを決めた女性。良妻賢母として堅実に生きている女性、不...続きを読む
  • 疼くひと
    時代によって、男女の性の描き方というものも変わっていくのだな…と思う。

    もちろん私自身も、年老いてきて、自分の性に対する興味、生活の中でのとらまえかた、も変わってきているのだが…

    確か新聞誌の書評欄で、私が冒頭に書いたような、「性の描き方」、に着眼してとりあげられていたように思う。紋切型の言い方...続きを読む
  • 疼くひと
    私も同い年。好きな人もいます。
    短い間でも良いからこんな濃厚な恋が出来たら…と!女は何才になっても女なんです。何才になっても恋はしたいと思っている人もいる、恋をする事を後押ししてくれる様な内容でした。
  • 疼くひと
    良い小説だと思います。

    読みやすい文章と構成、ノンストップで一気に読めました。
    主人公の燿子の世代では、精神的・経済的に男性に従属し家庭に入るような所謂「かわいい女」が良しとされていましたが、燿子はそのような社会の風潮に流されることができず、結果としてバツイチ。その後自分の力でキャリアを積むことに...続きを読む
  • 疼くひと
    読みやすく、面白かったです
    70歳で諦めていた 女性の性
    それが燃え上がってしまう・・
    作者はすごいこと書いたなぁって思うし
    歳を重ねた人しかわからない感情があります
    潤の妻は、夫の相手が彼女だと言う事を知っていますよね

    若い頃読んだら、ドン引くかもw
    多分手に取らないですね

    これ感想書くの難し...続きを読む
  • 最後のひと
    お互いに信頼できると感じ合えるのは若い時よりも利害がないからだろうか?打算がないからだろうか?
    気持ちが先で、そこから体に触れたくなる。嫉妬や不安も若い時と変わらず。尊敬がなかったら、好きと思える要素が出てこなかったらわざわざ老齢になってリスク取らないよね。入院、手術の承諾という点では夫婦じゃないと...続きを読む
  • 最後のひと
    75歳で86歳の人を好きになること自体は、すごく素敵なことだなと思うのだけど、性愛の部分が今の自分にはあまりにも想像できなくて…。認知症になって封印してた性欲が爆発してしまう方もいると聞いたことがあるし、今作にもチラッと登場していたけど、それは嫌だなと思ってしまう。
    「最後の人」と思えるような人との...続きを読む