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Posted by ブクログ
【沖縄文化というダイナミズム】
私が食卓でヘビロテするお皿はやちむん(沖縄の器)の7寸皿だ。ゴーヤーチャンプルーはもちろん麻婆豆腐、鶏の唐揚げ、ぶり大根など何でもサマになるところが気に入っている。しかしこのお皿のルーツについてこの本を読むまで考えたことがなかった。
本書は言語学者で沖縄最古の歌謡集『おもろさうし』研究の第一人者である外間守善氏による初学者向けの沖縄文化史概説である。特徴は島尾敏雄のヤポネシア構想にならい、太平洋文化圏に位置する沖縄の歴史と文化を、日本列島の文化の根っことして紹介している点だ。
たとえばやちむんの創始は南方の酒器であるとされているが、その後朝鮮、中国、薩摩の陶芸が沖縄で融合し、沖縄的な美意識で包み込んだ鮮やかな結晶であるのだという。泡盛や染織も同様に、ルーツを単純に色分けできない、複合的で豊かな文化の重なりこそが沖縄文化の特色であると強調する。私の皿がどんな料理でも美しくサマになってしまうその理由がわかった気がした。
80年代に開かれたNHK市民大学講座をベースにしているため、外間先生が目の前で講義してくれているようで非常にわかりやすく伝わってくる。(本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会/さとちん)
名著と名高い本書。沖縄を太平洋文化圏の中に位置付け北に日本・朝鮮、西に中国、南にマレーシアやベトナム、タイなど東南アジア諸国と、それぞれの地域の影響を受けながら独自性のある文化と歴史を形作っていったことがわかります。
Posted by ブクログ
沖縄の歴史を太平洋または東アジアの諸列島という視点で捉えている。
文化の北上説と南下説の両方を紹介し、酒、染織、陶芸の3つの具体例を示している。
古代史が弱いという指摘があるとすれば、それは文献に比例しているという視点で見れば過不足ない。
文献のない事項と、文献のある事項とを、あたかも同一の価値かのように説くような、通史は素人受けしても、価値があるかどうかとは別の次元ではないだろうか。
日本史の一部として沖縄の歴史を説こうとする傾向に対して、明確な課題を提供していないかもしれない。それは、日本語で日本において歴史を記述しているためかもしれない。
本土自体が混合文化であるのに、沖縄はさらに強烈な中国と日本とアメリカの支配にさらされ、より混合文化の度合いが高いのかもしれない。
その意味では、古い日本の歴史の刻印を持っている以上に、東アジアの辺境らしい文化を持っているといえるかもしれない。
なるべくわかる範囲内の諸説を列記しながらも、確実な筋を導こうとしている姿勢がわかる。
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