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完訳 フロイス日本史(全12巻合本)
信長秀吉から庶民まで西欧人が戦国期の日本を描き、現代語訳された初めての日本史。全12巻合本版。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。 【全巻構成】 1 将軍義輝の最期および自由都市堺(織田信長篇Ⅰ) 2 信長とフロイス(織田信長篇Ⅱ) 3 安土城と本能寺の変(織田信長篇Ⅲ) 4 秀吉の天下統一と高山右近の追放(豊臣秀吉篇Ⅰ) 5 「暴君」秀吉の野望 (豊臣秀吉篇Ⅱ) 6 ザビエルの来日と初期の布教活動(大友宗麟篇Ⅰ) 7 宗麟の改宗と島津侵攻(大友宗麟篇Ⅱ) 8 宗麟の死と嫡子吉統の背教(大友宗麟篇Ⅲ) 9 島原・五島・天草・長崎布教の苦難 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅰ) 10 大村・竜造寺の戦いと有馬晴信の改宗 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅱ) 11 黒田官兵衛の改宗と少年使節の帰国 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅲ) 12 キリシタン弾圧と信仰の決意 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅳ ) -
台湾有事 歴史・軍事・安定のメカニズム
近年、危惧される「台湾有事」。 中国の軍事力増強は目覚ましく、台湾周辺での演習も常態化している。1950年以来、中台双方の軍事行動を封じてきた米国の関与も揺らぐ。危機は本当に避けられないのか。 本書は「侵攻か否か」という単純な議論を超え、中台の軍事・防衛力を検証し、歴史とともに作り上げられた複雑な抑止と危機管理のメカニズムを解き明かす。 安定と平和のために国際社会、そして日本は何ができるか。 ■目 次■ はじめに 序 章 「台湾有事」とは何か 第1章 歴史の影――海峡を隔てた内戦の継続と冷戦 1 日本による台湾の割譲と返還 1895~1945 2 台湾海峡で睨み合う蔣介石と毛沢東 1945~1960 3 大陸反攻と外交闘争 1960~1969 4 狭まる国際空間と対米断交 1969~1979 5 民主化の波と蔣経国の決断 1979~1987 コラム① 日本の戦後処理で「放棄」された台湾 コラム② 米中「三つの共同コミュニケ」と「一つの中国」をめぐる相違 コラム③ 米国の台湾関係法と「現状維持」の戦略 第2章 冷戦後の台湾――統一圧力下の危機管理と現状維持 1 李登輝の政治改革と危機の再燃 1988~2000 2 陳水扁政権への「独立」阻止の圧力 2000~2008 3 馬英九の対中融和路線と統一への懸念 2008~2016 4 民主主義国の蔡英文への支持 2016~2024 5 内外の制約と頼清徳政権 2024~ 第3章 中 国の台湾侵攻は可能か?――決断を縛る三つのハードル 1 台湾侵攻の決断条件 2 中国人民解放軍の実力 3 想定される侵攻シナリオ 第4章 台湾はいかに守るか?――台湾防衛の実像 1 専守防衛への転換と戦略の調整 2 台湾を防衛する「中華民国」の軍隊 3 国家総動員体制 4 米国依存の軍事力整備からの脱却 5 中国の侵攻シナリオに対する軍事力 第5章 軍 事侵攻か? 平和統一か?――台湾統一への道筋 1 侵攻を決断する「好機」と「最後の機会 2 平和統一路線と台湾をめぐる正統性 3 戦わずして統一するアプローチ 4 武力が選ばれるとすれば――条件付きの将来戦 第6章 「台湾有事」は回避できるか?――抑止と危機管理のメカニズム 1 米中の思惑が交叉する台湾海峡 2 米台関係の実務と基盤 3 危機回避を支える国際関与 4 「台湾有事」と日本 終 章 台湾海峡の平和と安定 おわりに 主要参考文献 関連年表 -
銭湯図解
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 小杉湯番頭兼イラストレーターで設計事務所出身の著者が、建築の図法(アイソメトリック)を用い、銭湯の建物内部を精密な俯瞰図で描く「銭湯図解」。Twitter上で発表されて話題となり、新聞、テレビ、ラジオなどでも取り上げられたシリーズが待望の書籍化。銭湯初心者から上級者まで楽しめ、心もほかほかになるイラストエッセイ集。 ◇本書掲載の銭湯◇ 00 小杉湯(東京・高円寺)…ホーム銭湯 01 大黒湯(東京・北千住)…銭湯の原風景 02 梅の湯(東京・荒川)…女友達を連れて行く銭湯 03 斉藤湯(東京・日暮里)…まっすぐ真面目な銭湯 04 萩の湯(東京・鶯谷)…銭湯のテーマパーク 05 戸越銀座温泉(東京・戸越銀座)…ご飯がおいしくなる銭湯 06 大黒湯(東京・押上)…露天の王様 07 喜楽湯(埼玉・川口)…古くて新しい銭湯 08 大蔵湯(東京・町田)…現代銭湯建築の傑作 09 久松湯(東京・練馬)…銭湯建築のニューウェーブ 10 桜館(東京・蒲田)…春に行く銭湯 11 湯どんぶり栄湯(東京・日本堤)…贅沢な銭湯 12 吉の湯(東京・成田東)…遠足したくなる銭湯 13 サウナの梅湯(京都)…京都に浸る銭湯 14 一乃湯(三重・伊賀)…マニアが焦がれる銭湯 15 薬師湯(東京・墨田区)…お風呂のエンタメ 16 蒲田温泉(東京・蒲田)…昭和を味わう銭湯 17 境南浴場(東京・武蔵境)…泣きに行く銭湯 18 大黒湯(東京・代々木上原)…代々木上原の異世界 19 クアパレス(千葉・習志野)…銭湯界のエデン 20 平田温泉(名古屋)…愛情につかる銭湯 21 昭和湯(徳島)…会いに行きたくなる銭湯 22 金春湯(東京・大崎)…実家みたいな銭湯 23 寿湯(東京・東上野)…はじめての銭湯図解 -
軍都を歩く 基地と住民の地域生活史
帝国日本の軍事施設が置かれていた街・軍都。 東京から郊外、地方へと徐々に拡散した軍隊は、地域に被害と利益をもたらした。 本書は身近に基地がある日常の実相を生活者の目線から描く。 下宿先との親交、料亭での大騒ぎ、弾丸を拾う子ども……戦前・戦中の記憶は、戦後のまちづくりや自衛隊誘致につながる。 藤沢、新宿、霞ヶ浦から呉、江田島、南西諸島まで。 学術研究に現地取材を加え、現代の課題に接続する歴史まちあるき。 ■目次■ はじめに―列島津々浦々に軍都あり 序章 軍用地の分散化の近現代素描 旧城郭の軍都/郊外に拡大する多様な軍用地/「新型軍都」の建設/地方軍用地の戦中戦後の連続性/自衛隊のアウトリーチ/経済成長と補償型政治/分散化の帰結/基地を受容する文化/まちかどの地域生活史 第一章 湘南海岸に眠る海軍と米軍の記憶〈神奈川県藤沢市辻堂〉 地図に見出す旧軍用地/横須賀海軍砲術学校の演習場/民家への分宿/利益を伴う交流/藤沢の軍都化/幻の東京侵攻作戦/SFCで米軍を迎撃/旧軍用地の開拓/米軍演習場チガサキ・ビーチへ/大惨事となった駅の爆発事故/冷戦下の上陸訓練/不発弾暴発による子どもの犠牲/高まる返還運動/背景としての住宅地化/湘南はマイアミに、米軍基地は沖縄に/基地県としての神奈川 コラム・歴史の歩き方1 街の歴史調査インフラを活用する 第二章 公園化する演習場〈軍都東京・新宿戸山ヶ原〉 軍都新宿の群像劇/皇居周辺から西への分散/演習場は遊び場/屋内射撃場/怪人二十面相の隠れ家/子どもたちにとっての戸山ヶ原/不気味な科学研究所/軍人の街/東京名所/軍用地が自然を残す逆説/文人が愛した戸山ヶ原/空襲から逃げる/避難場所としての演習場/現在の戸山を歩く/演奏場から演劇場へ/戦後も遊び場に/まちかどに残る痕跡 コラム・歴史の歩き方2 生の声と文字の声を聴く 第三章 「空都」と自衛隊のスペクタクル〈茨城県・霞ヶ浦〉 土浦市の飲食店に残る歴史/飛行場建設業者/飛行機と花火のスペクタクル/国際交流さかんな「空の港」/航空隊は観光地/歓楽街の今昔/「海軍さん」の「芋掘り」/「空都」の英雄礼讃/戦争下の花火大会/軍隊による水害救援/屏風に描かれた等身大の心情/占領期の秘話/「空都」から学都へ/自衛隊誘致による復興への期待/御用商人と軍艦マーチ/自衛隊のパレード/埋没する経済効果/戦後も水害救援 コラム・歴史の歩き方3 自転車で土地の歴史をつかむ 第四章 旧軍都の平和都市と海軍・自衛隊の街〈広島・呉・江田島〉 歴史の最先端としての現在/広島の隣町には自衛隊/軍都広島の郷土部隊/ヒロシマの自衛隊パレード/軍港観光地・呉/市・商工会議所・自衛隊の三位一体/「平和産業港湾都市」か「軍港」か/製鉄所跡地を防衛拠点に/南西シフトとの関連/海軍・海自の町を歩く/江田島の海軍兵学校生徒/倶楽部とは何か/家につまった思い出/蜜柑と子馬/「下宿あります」―戦後も続く交流/軍人と御用商人の娘の結婚 コラム・歴史の歩き方4 軍用地をつなぐ道―国道一六号線・国道五八号線 第五章 過疎化のなかの自衛隊誘致〈沖縄県八重山・与那国島〉 南西シフトの現場/台湾が見える日本最西端の島/巨大墓/空襲/マラリア被害/各集落の真新しい官舎/密貿易の繁栄から過疎化へ/国際交流と自衛隊誘致/自衛隊=企業論/住民投票/賛否の背後にある声/配備後の細やかな配慮/コミュニティ活動の担い手/移住者としての自衛隊員/日米共同訓練/ミサイル配備計画の衝撃/島外避難計画 コラム・歴史の歩き方5 碑を読み解く 終章 歴史のフィールドワーク ギャップに驚く/日常の空気感に分け入る/軍事化と都市化/見慣れたものと不気味なもの/身体知としての歴史/街を歩いて歴史に浸る -
身体の美学入門 感性から捉えなおす人間の本質
「目の綺麗な人だな」「あの人は怖そうだから」。 私たちは、人の見た目の違いを美で判断する生き物である。 顔つき、しゃべり方、匂い、肌の色、肥満・痩せ、障害。 本書では人の身体をめぐる美的判断を探究し、いかに美しさ・醜さが歴史的に創られてきたかの軌跡を追う。 そこから人が心に抱くエロス、愛の真価を突きとめる。 違いをうまく扱う知恵を手に入れ、ルッキズムや多様性の限界をこえる。 心に美をまとうための美学入門。 【目 次】 はじめに 違いについての学問 バラバラになる社会 身体を介して他者に出会う 本書の構成 第1章 美学、「私の中の他者」との出会い 下位の認識能力 眼を閉じ、耳をふさぐデカルト ライプニッツによる認識の分類 識別できるが説明できない 日常は「渾然」「曖昧」だらけ 過去の経験と「傾き」 私の中の他者 より良く/善く感じるための学問 ソマティック・マーカー仮説将来のシナリオの評価 生物学的次元と社会的次元のからまりあい 第2章 感性、このやっかいであなどれないもの 無関心性(没関心性) 関心まみれの出会い 身体の評価=人物の評価? サイズ、形、動き、色、匂い、服装 口笛でヴィヴァルディ 自分の身体にくつろげない 感性の保守性 鏡としての感性 法律の限界 権利ではなく魅力で ふくらはぎに見惚れる 感性の逸脱 差別化と他者化 自然化される趣味 第3章 醜による他者化 科学と哲学 ルネサンスの豊満な女神 「人種」の創造 ホッテントット・ヴィーナス 見世物小屋=他者化の装置 プロテスタント的禁欲主義 「健康リスク」と「私らしさ」のあいだ歴史のレンズを通して見ている 醜とは何か 第4章 美による差別化 遅れてやってきた運動 彼らとは違う「私たち」 トニ・モリスン『青い眼がほしい』 醜さのマント ディックとジェーン「二重のまなざし」に殺されないために アフリコブラの輝き 象徴としてのアフロヘア 画面を埋め尽くす文字 黒人の美学日本語の「美学」のニュアンス 第5章 逸脱する感性 規範的感性と逸脱的感性 再認=既知への取り込み 知覚=未知の発見 個別性との出会い 知覚は自由に展開していく 対象に降伏(surrender) 慣習にあらがう能動性 見方が市民権を得るまで 山の「醜さ」 つるつるでゆがみのない球 天文学の衝撃無秩序で複雑で無限の世界 崇高さの発見 グランド・ツアー 日誌や手紙のライブ感 正義のプロセス/エロス的プロセス 第6章 エロスから愛への進化 きよしさんの指隠し撮影 「感染」の倫理性 スタイルとは何か 自然にはスタイルはない 表出ではなくパターン 選択なぜこのやり方なのか? 基準のゆらぎをうけとめる 愛への進化 アイデンティティ・ポリティクスを降りる おわりに 参考文献 -
富士日記(上中下合本) 新版
夫、武田泰淳と過ごした富士山麓での十三年間を、澄明な目と無垢な心で克明にとらえ、天衣無縫の文体で映し出す日記文学の白眉。愛犬の死、湖上花火、大岡昇平夫妻や土地の人々との交流……。執筆に加え講演、選考会など多忙をきわめる夫、季節のうつろい、そして夫の病。「忙しくくたびれて」日記を付けられなかった二年間をはさんで、ふたたび丹念に綴られた最後の一年。昭和三十九年七月から五十一年九月までの日記を収録。田村俊子賞受賞作。巻末に関連エッセイを収録。 -
カラー版 皇室のお宝
伊藤若冲「動植綵絵」、狩野永徳「唐獅子図屏風」、横山大観「日出処日本」……。 長い時間をかけて大切に受け継がれてきた名宝には日本人の感性が息づいている。 豪華絢爛な作品の背景にある歴史的事実とは……? 2026年リニューアルオープンの皇居三の丸尚蔵館を中心として、皇室にゆかりのある絵画作品や工芸品を、「日本史王」の著者が一挙紹介。 歴史家の「目」をもって作品の背景を読みとけば、日本人の自然観や宗教、政治的思惑が浮かび上がる。 皇居三の丸尚蔵館グランドオープン記念刊行! 図版30点、全頁オールカラー。 由緒正しき超一級品、ずらり集結! 伊藤若冲「動植綵絵」/高階隆兼「春日権現験記絵」/「蒙古襲来絵詞」/豊臣秀吉「豊臣秀吉朱印状(八条宮宛)」/藤原定信筆「金沢本万葉集」/葛飾北斎「西瓜図」/邨田丹陵「大政奉還」/和田英作「憲法発布式」/海野勝珉「蘭陵王置物」/横山大観「日出処日本」/伝狩野永徳「源氏物語図屏風」……など 【 目次 】 第1章 貴族と寺社のお宝 ――伊藤若冲《動植綵絵》・藤原定家《更級日記》・高階隆兼《春日権現験記絵》など 第2章 武家のお宝 ――《蒙古襲来絵詞》・狩野永徳《唐獅子図屏風》・《豊臣秀吉朱印状》・葛飾北斎《西瓜図》など 第3章 明治と昭和のお宝 ――邨田丹陵《大政奉還》・和田英作《憲法発布式》・横山大観《日出処日本》など 第4章 天皇家に伝わったお宝 ――《聖徳太子二王子像》・王羲之《喪乱帖》・伝狩野永徳《源氏物語図屏風》など -
スパイス、爆薬、医薬品 世界史を変えた17の化学物質
小さな分子が社会を変えた! 化学構造式の読み方も身につくユニークな世界史 砂糖、綿、抗菌剤、ゴム、ニコチン、PCB…身近な物質の化学的な働きが、 東西交易や植民地支配、産業革命、公衆衛生、戦争と平和、法律など 人類の発展に与えた影響を、エピソード豊富に分りやすく解説。 文明の発達を理解するための独創的なアプローチ。 こんなあなたにお勧めします。(「訳者あとがき」より) 1 化学を学び損ねた人(本日が再スタートのチャンスです) 2 化学が嫌いだった人(分かれば好きになるものです) 3 知識を増やしたいビジネスマン(すぐには役立たない知識にこそ価値がある) 4 国立大学めざす受験生(一冊で世界史と化学の二科目はお得です) 5 大学に入ってこれから化学を学ぶ人(スタートダッシュが大事です) 6 化学を専門にするが人文科学も好きな人(私でした) 7 授業用に雑学ネタが欲しい化学科の教授(ネットで簡単に深く掘れます) 8 偶然これを手に取ったあなた(家に帰って構造式を実際に書いてみましょう) <目次より> 一章 胡椒、ナツメグ、クローブ――大航海時代を開いた分子 二章 アスコルビン酸――オーストラリアがポルトガル語にならなかったわけ 三章 グルコース――アメリカ奴隷制を生んだ甘い味 四章 セルロース――産業革命を起こした綿繊維 五章 ニトロ化合物――国を破壊し山を動かす爆薬 六章 シルクとナイロン――無上の交易品とその合成代用品 七章 フェノール――医療現場の革命とプラスチックの時代 八章 イソプレン――社会を根底から変えた奇妙な物質 九章 染料――近代化学工業を生んだ華やかな分子 十章 医学の革命――アスピリン、サルファ剤、ペニシリン 十一章 避妊薬――女性の社会進出を後押しした錠剤 十二章 魔術の分子――幻想と悲劇を生んだ天然毒 十三章 モルヒネ、ニコチン、カフェイン――阿片戦争と三つの快楽分子 十四章 オレイン酸――黄金の液体は西欧文明の神話的日常品 十五章 塩――社会の仕組みを形作った人類の必須サプリメント 十六章 有機塩素化合物――便利と快適を求めた代償 十七章 マラリアvs.人類――キニーネ、DDT、変異ヘモグロビン -
戦国日本の資源戦略 秀吉・家康が求めた鉛、硫黄、硝石
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。 鉄砲伝来後、日本ではほとんど採れない黒色火薬の原料である硝石の確保が戦国大名たちの死活問題となった。戦略物資である鉛や大砲、戦艦、水銀についてもイエズス会などと交渉が繰り広げられる。一方で国内で豊富に産する硫黄や銀をめぐって利権確保の駆け引きが続く。大名どうし、さらにはポルトガルやスペイン、中国などとの間で資源争奪戦はどう展開したのか。そして家康はいかに「平和なアジアの海」を実現したのか。 ■□■目次■□■ はじめに 序章 ポルトガル船の東アジアへの出現 明との国交回復ならず/福建貿易の活気/ポルトガル船の跋扈 第一章 ポルトガルの大砲と硝石、硫黄 必須の軍需物質、鉛 大友宗麟の大砲/長篠の合戦での鉛銃弾/銀精錬、灰吹法は鉛を 用いる 黒色火薬の主成分、硝石 国産では足りない硝石/キリシタン大名と硝石/大友宗麟の受洗/有馬晴信の受洗/イエズス会による硝石提供/信長と硝石/家康と鉛、硝石/睦平鉱山をめぐる信玄との攻防/小牧・長久手合戦の補給線/伊勢の安濃津は日本三津の一つ 硫黄は輸出品 大友氏の硫黄輸出/土木の変/伊勢神宮と水銀 東海道と伊勢湾 東海道の繁栄と金/伊勢湾ルートの重要性/倭寇の密貿易と『日本一鑑』/『日本一鑑』の示す日本貿易路/「中道」ルート/「右道」ルート/日本海ルートの可能性 小牧・長久手と富士金山 家康には硝石を輸入できる港がなかった/家康の金山/家康の関東経営/秀吉の能力主義/関ヶ原へ――硫黄戦争としての関ヶ原 第二章 九州の硫黄をめぐる攻防 御蔵入地と石田三成 秀吉の蔵入地/石田三成の辣腕/島津領内の取り仕切り 豊後の硫黄問題 大友義統の改易/臼杵城と杵築城の城主/三成による硝石、鉛、硫黄の統制 薩摩の硫黄輸出港 硫黄生産地・鬼界ヶ島/藤原惺窩の鬼界ヶ島行き/硫黄を求める南蛮船 加藤清正弾薬飢饉 弾薬は自弁/加藤清正のルソン貿易/豊後の分割/太田一吉の豊後領と阿蘇火山 第三章 文禄・慶長の役と三成、長政、そして家康 石田三成と浅野長政の争い 太閤渡海と浅野長政/姜沆『看羊録』/福原長尭の「讒言」/なぜ戦線縮小か?/関白秀次厭戦気分/再び硫黄、そして家康 鉄装甲船、太閤御渡海 秀吉御座船の「威容」/一時停戦/御座船は危うい/家康の兵船建造/兵船用の木材調達/秀次弁護/細川忠興の借金/「なんの働きもない」三成/石垣原の戦い 第四章 御座船と「ふすた船」――海軍力の問題 「ノアの箱舟」――鉄製浮かぶ砲台 巨大艦とその武装/慶長の役の日本艦隊の海軍力/山田長政の「がれうた船」 名護屋に来航した明使節と密偵 和平か継戦か/関白秀次の「謀反」/密偵が見た秀次/秀次処刑 博多の「ふすた船」 秀吉の来訪目的/ポルトガル沈没船、フッガー商会の銅/フスタ船の購入交渉/伴天連追放令/名護屋への各国船の到来/名護屋来航のカンボジア船 第五章 大戦争で、硫黄が最大の利権に 川中島の硫黄 森忠政を川中島に封じる/上杉から川中島を奪った三成/なぜ森忠政は川中島を得たのか 上杉謙信と川中島の硫黄 謙信、秘伝書を授けられる/川中島の硫黄はどこに運ばれたか/リーフデ号漂着と関ヶ原の合戦 改易、領地召し上げ、小早川秀秋の場合 漢城進撃と稷山の戦い/明軍の唐津到着/蔚山の戦いと秀吉の激怒/小早川秀秋の減封事件/博多町衆の進物/戦績報告の再吟味 水銀入手の問題 銀精錬法の革新/水銀は誰が運んできたか/戦争は終わったが 第六章 平和の海の構築へ 家康の全方位貿易戦略 朝鮮との和議/御朱印貿易の精神 スペインとの国交 家康の平和/サン・フェリペ号漂着 家康のスペイン外交模索とウィリアム・アダムズ イギリスによるマニラ・ガレオン襲撃/カルヴァリン砲の入手 第七章 家康のフィリピン外交 関東寄港の要求 ジェズスの書簡/造船技術者の招聘依頼/メキシコとの交易/カンボジアの硝石 水銀、鉱山技術者、メキシコ 大久保長安と水銀輸入/浦賀―アカプルコ貿易路 三浦按針の活躍 エスピリット・サント号の漂着/小サンティアゴ号の来航/アダムズが案内/アダムズ、マニラへ 水銀は、運ばれたか? イエズス会への補償/オランダvs.ポルトガル/総督の来日/水銀輸入の合意/貿易で繁栄を/バラストとして積載?/サン・ブエナ・ベントゥーラ号の建造/鉱山技術の問題 終章 家康の平和 本書関連年表 -
占い師の正体 人はなぜ占いに惹かれるのか
一兆円産業といわれるほどの巨大なマーケットを持っている占い。「占いなんか信じない」と多くの人が思いながら、その需要が尽きないのはなぜなのか。「占いが当たる」とはいったいどういうことなのか? 占いは、科学や統計学なのか? 病か、それとも救いか? 稀代の占い師「鏡リュウジ」の数奇な運命を一種の狂言回しにして、人間にとって占いとはなにかを正面から問い、占いという謎めいた営みの魅力、魔力、その本質に迫る。 東畑開人氏 絶賛! 「高度成長、バブル、オウム、コロナ。 不安な僕らは、いつだって鏡さんに占ってもらってきた。 そう、鏡さんは時代を映す〈鏡〉なのだ。 だから、鏡さんが自分を語ると、社会的な占い論の傑作ができあがる。 本書は類を見ない戦後日本論だ」 (目次より) ◇占星術とはなにか ◇なぜ占いブームは起きたのか ◇西洋占星術は学問なのか ◇国家を動かした星 ◇日本の芸術はなぜ星を描かないのか ◇正統派の科学が占いを引き寄せる ◇淋しい占い師 ◇占いは人心を惑わしている? ◇占いは当たるのか ◇ホロスコープを吐き出し続ける部屋 ◇星のいたずら ◇運命は変えられるか ◇AIの登場は占いをどう変えるのか ◇占い師の日常 ◇占いの当たり方 ◇「占いが当たる」という感覚の正体 ◇人間は占いをする動物である ◇崩れつつあるバッファーゾーン ◇星空と孤独 -
リベラル疲れ 農村自治会長、分断解消に挑む
一貫してリベラルの立場で執筆を続けてきた著者は、なぜ「リベラル」に疲れてしまったのか。 農村の自治会長を務めて従来とは違う「保守」のあり方を知った著者は、 思想信条ゆえに交流が途絶えていた旧友たちとの対話再開を試みる。 なぜ日本人は他者の話に耳を傾けることができなくなってしまったのか。 様々な反響を引き起こした『ネット右翼になった父』の続編として、分断を憎み、新たなリベラルの形を模索する著者の内省と実践の記録。 【目次】 第一章 農村自治会長として、保守を知る 第二章 ネット右翼との対話再開 第三章 リベラルの言い分 第四章 思考を停止するリベラル 第五章 対話の可能性はあるのか 終 章 分断と喪失を避けるために -
漢字と音読みの謎を解く 呉音・漢音・唐音の奥深い世界
中国語に由来する、日本の漢字の音読み。 たとえば「行」という字にはコウ、ギョウ、アンと読み方が三種類もある。なぜこんなに複雑なのか――。 遣唐使がもたらした漢音、仏教用語に多い呉音、同じ仏教でも禅宗にまつわる唐音。 これらの音が日本に伝来した時代や経路、定着した経緯を、音韻史の専門家がわかりやすく解説。現在の体系ができあがった歴史的背景を明らかにする。 ややこしくて面白い、音読みの世界への招待。 ■目次 はじめに 序章 漢字の音読みとは 漢字の「読み」はたくさん?/中国からやってきた漢字/呉音・漢音・唐音の違い/ちょっと変わった唐音/漢字は表語文字/六書と表語・表音/音読みと訓読みの由来/訓読みは漢文の訓読から/漢字で和語を表した万葉仮名/複数の音があるのは日本だけ?/中国語諸方言/漢字文化圏/漢文訓読の起源と展開/台湾の訓読み 第一章 仏教経典とともに――呉音 呉音で読まれる語/最初は呉音ではなかった?/和音と対馬音/中国の呉音と日本の呉音/呉音伝来の経緯/当時の中国南方音/呉音の声調に関する言説/呉音には複数の層がある/万葉仮名と「古音」/仏教と漢音奨励/音読された仏教経典/仏典の字音点と音義/さまざまな法華経音義/音義と古辞書 第二章 遣唐使とともに――漢音 最初は漢音ではなかった?/唐代の長安音/遣唐使がもたらしたもの/日本語として定着した漢語/漢音の声調について/漢音の日本語音化/儒学で学習された漢音/音読と訓読/漢音の資料/仏教教学と漢音/さらに新しい新漢音 第三章 禅宗とともに――唐音 意外に多い唐音語/呉音・漢音との違い/中国宋・元・明代の漢字音/当時の中国との交流/新仏教としての禅宗/禅宗と漢籍/『聚分韻略』/江戸時代の禅宗/江戸時代の唐音学習/中世唐音と近世唐音 第四章 中国語音韻学 中国語音について/中国語諸方言音/中国語音韻史/詩文押韻の規範となった韻書/反切について/詩作のルール/切韻系韻書以後の韻書/漢字を図面で表した韻図/中古中国語音の音価推定 第五章 江戸時代の漢字の音整備 漢語の仮名遣い/「宝」の仮名遣い/「明」「寧」の漢音/漢音・呉音の区別の実際/漢音・呉音の認識/伝統音と韻書の音との狭間/『韻鏡』による漢字音整備/文雄の『韻鏡』研究/本居宣長と字音仮名遣い/人為的な漢音・呉音の区別/漢音・呉音から外れた俗音 終章 作られた漢音・呉音の枠組み 漢和辞典の漢音・呉音/明治時代の漢和辞典/日本版『康熙字典』/台湾語研究と漢字音/東アジアにおける流れ/漢字音の蒐集と整理/漢音・呉音の規範と実際/慣用音について あとがき 参考文献 -
冷戦史(上下合本)
(上巻)1945年に第二次世界大戦が終わると大国の協調は崩壊し、アメリカ中心の西側陣営とソ連中心の東側陣営による冷戦が始まった。ヨーロッパではドイツが東西に分断され、東アジアでは中国の国共内戦、朝鮮戦争という「熱戦」が勃発。さらに脱植民地化の潮流に米ソが介入し、冷戦は第三世界にも拡大した。上巻では、1962年のキューバ・ミサイル危機で核戦争寸前に至るまでを描く。世界的な視野から冷戦を俯瞰する通史。 (下巻)キューバ・ミサイル危機後、泥沼化するベトナム戦争が世界に衝撃を与えた。1960年代末から米中ソはデタント(緊張緩和)へ向かうものの、70年代末には再び対立が深まり「新冷戦」と呼ばれた。だが、その背後では西側経済の優位と東アジア経済の躍進により、第三世界の国々が社会主義を放棄しつつあった。そしてソ連にゴルバチョフが登場し、冷戦は終焉を迎えるが――。戦争と対立が続く現代に、冷戦は何を遺したのか。 -
漫画を描く 凛としたヒロインは美しい
1960年代のデビュー以来、数々のヒット作を世に送り出してきたマンガ家・里中満智子。近年は自らの創作のみならず、日本マンガ界を牽引する立場としての活動も高く評価され、文化功労者にも選出された。 「すべてのマンガ文化を守りたい」との想いを胸に走り続けてきた75年の半生を自ら振り返り、幼少期から現代、そして未来への展望までを綴る。 高校生にしてプロの漫画家デビューを果たした著者だが、決して順風満帆ではなく、ジェンダーギャップで叱責をあびたり、読者からの抗議を受けたり、がんを患ったり、まるで朝ドラを見ているような半生が、これでもかと詰められている。顔の広かった著者ならではの、レジェンドのマンガ家たちとのやりとりも、多数収録。 当時を知る人には共感を、当時を知らない世代には新しい発見をもたらす1冊。 -
思い込みの経済学 AI時代のお金・仕事・社会
物価の高騰、働き方の変化、そして生成AIの登場――。 私たちは時代の転換期を生きている。 ここで注意したいのが「思い込み」だ。 人は誰しも思考のクセがあり、過去の体験や直感に従って間違った判断をしてしまいがちなのだ。 本書はお金、仕事、社会のルールなどとの向き合い方を、経済学の観点から考える。 AIは人間の仕事や判断を代替するのか、それとも補完するのか。 不確実な時代を生き抜く考え方のコツを探る。 ■目 次■ はしがき――立ち止まって、考える 第一章 お金とリスクの本質――「バランスシート」で思考する 1 金(ゴールド)投資の罠 2 金融教育において「中立」は必ずしも適切ではない 3 日本政府のヘッジファンド戦略――「借金200%」の勝因とリスク 4 ガチャガチャはなぜ愛され続けるのか 5 「ルール」を持ってお金を考える 第二章 AIと成長の本質――補完か代替か、楽観か悲観か 1 経済成長に影響する三つのシナリオ 2 AIの得意な仕事、苦手な仕事 3 ChatGPTがもたらした「見えない価値」 4 使う人と、使わない人の格差 5 「知識崩壊」という悪循環 6 変化する科学の方法 7 日本企業の生産性と雇用はどうなる? 8 AIのジレンマ――それは福音か、厄災か コラム AIの歴史――ルールベースの第1世代から生成する第4世代へ 第三章 技術革新と人間の能力――AIは人間の仕事を奪うのか? 1 キーエンスとノーベル賞学者が示した「身体性からの解放」 2 「代替」と「補完」の経済学 3 「描く人」から「描かせる人」へ―― 蔦屋重三郎の働き方 4 生成AIが暴いた、知的労働の本質 5 人間に残された仕事――判断と責任 6 若手は誰から学ぶのか 7 優れた管理職の条件――自己推薦の罠と、経済的意思決定力 8 優れたリーダーは人間もAIもうまく使う 9 何を学ぶべきかが変わる――学校・企業・個人の適応 第四章 働き方の呪縛を解く――「貪欲な仕事」、性差、転職 1 「貪欲な仕事」の正体――長時間働く人ほど優秀だという思い込み 2 30年前の技術・家庭科の影響――男は仕事、女は家庭という思い込み 3 囲い込みか、育成か――競業避止義務の岐路 4 企業理念で業績は上がるのか 第五章 「思い込み」を解くナッジ――社会とバイアスの本質 1 公平で利他的なAIと、バイアスにまみれた人間 2 裁判官でさえ「休憩」や「気温」に左右される 3 「控えてください」はなぜ通じないか――損失回避と現状維持バイアス 4 科学と政策の間にあるもの――新型コロナが残した課題 5 ボトルネックは「意識が低い」ではなかった 6 「伝え方」で差別は変わる―多元的無知の罠 7 外国人労働と排外主義 8 人々をよりよい方向に、そっと押す あとがき 参考文献 -
占領神話の崩壊
日本の敗戦前後、あまたの公文書が焼却されたと言われている。しかし、決裁文書などを除く多くが「私文書」として個人の手許に残されていた。これらの資料を、占領期に積極的に収集したのが、フーヴァー研究所東京オフィスであった。 フーヴァー研究所は、スタンフォード大学の第一期卒業生であった第31代米国大統領ハーバート・フーヴァーが1919年に設立した研究機関。戦後、フーヴァー自身、占領下の日本、ドイツに赴き、占領政策にコミットした。その一環として、資料収集計画があった。 駿河台の東京オフィスを拠点に、1945年11月から1951年3月まで、書籍・専門書・新聞などを含む1468箱が海路米国に持ち出された。これらの資料には、「GHQ直筆・日本国憲法の原文」「東京裁判の宣誓供述書」「関東軍特務機関の阿片政策」「日本共産党員の獄中手記」「特高警察の極秘史料」などの一次史料が多数含まれ、「フーヴァー・トレジャーズ」(Hoover Treasures)と呼ばれることになった。 本書は、こうして形成された「フーヴァー・トレジャーズ」から占領秘史にせまろうとするものである。そこで浮かび上がるのは、日本国憲法制定をめぐるGHQと吉田茂の取り引き、東京裁判における天皇免訴をめぐる暗闘、満洲国の財政を支えた阿片政策とそれを担った三菱・三井、日本国内での阿片栽培……などの新事実である。 戦後に改竄された「歴史の欺瞞」を炙り出す試みであり、『國破れてマッカーサー』の続編、発展版とも言える著作である。 -
全国クセすご水族館図鑑
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 “さかなのおにいさん”として全国各地で活躍する著者が、かわいいイラストとツッコミ満載の4コマまんがで、水族館の愛すべき魅力を伝えるイラストエッセイ。 本書では、「ある朝起きたらトドが増えていた」「まるでラッセン! 夕日に染まるイルカプール」「学校の屋上プールにサメが泳ぐ!」など、日本全国40館の水族館の推しどころをフルカラーのイラストと4コマまんがで紹介。訪れたことのない施設も、読むだけで楽しめて、思わず笑顔になってしまう1冊です。 <「はじめに」より> ここだけの話、日本は「水族館王国」なんです! 人口あたりの水族館数が世界一と言われるほど、全国、北海道から沖縄までたくさんの水族館があります。 海に近すぎて野生のトドが檻に入ってくる水族館や、山の上の変わったイルカショー。都会の真ん中にある美術館のような水族館や、辿り着くのがやっとの秘境水族館。果ては生き物より飼育員さんが個性的な水族館もあったり…… どの水族館も「みんなにさかなを好きになってほしい!」という生き物への愛情と熱い気持ちを持っていて、それぞれが素敵な個性を生んでいます。個性を知ることで人は初めてファンになります。 この本ではそんな水族館の個性を「クセ」と呼んで、みなさんにガイドブックに決して載っていない今までとは違った「水族館の真の魅力」を知っていただきます。 オモロイこと大好きな関西人のさかな好き、さかなのおにいさん かわちゃんならではの目線で、全国各地にある水族館の愛すべき「クセつよ」ポイントをご紹介! この本を読み終わったあと、行ったことのないはるか遠くの水族館のことも、きっとファンになっているはず。 ツッコミの準備はよろしいですか?それではめくるめく「クセつよ」水族館の世界へ……! -
疎開日記 谷崎潤一郎終戦日記
第二次世界大戦下、激しい空爆をさけて疎開した文豪が、きれぎれに思いかえす平和な日の記憶。表題作と、戦後すぐに発表した随筆を収めた『月と狂言師』をもとに、文庫初収載になる戦時下の永井荷風、吉井勇との往復書簡などを増補した谷崎版「終戦日記」。 〈註解〉細川光洋〈解説〉千葉俊二 -
日本のバス問題 高度成長期の隆盛から経営破綻、再生の時代へ
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載 公共交通の最後の砦・バス。しかし現在、あちこちで減便や路線の廃止、さらには会社の清算が相次いでいる。なぜこのようなことになってしまったのか。本書は日本におけるバスの誕生に始まり、戦後のモータリゼーションとその対抗策として生まれた様々なサービスを解説する。さらに既存バス会社の保護から規制緩和へという流れと、新たに生まれた独創的なバス会社も紹介。日本のバス事業の課題と将来を展望する。 □■□目次□■□ はじめに 第1章 現在のバス業界の問題 1 危機に立つバス事業の現状 2 コロナと2024年問題で運転士不足に 3 全国的にバスが減便 コラム バスの運転免許 第2章 高度経済成長期までのバス事業史 1 バスの誕生 2 戦後のバス事業規制 3 道路運送法の制定 コラム 戦後復興とトロリーバスの普及 コラム バス事業の種類 法律・制度 コラム ボンネットバスからリアエンジンバスへ 第3章 モータリゼーションの進行――昭和40年代 1 モータリゼーションとは 2 公共交通側の問題 3 バス事業の動向 コラム バス事業の種類 実際 コラム バスの乗り方 第4章 オイルショック後のバス事業――昭和50年代 1 昭和50年代の取り組み――バス事業の転換点 2 大都市近郊地域の路線バス 第5章 都市バス路線の1980年と現在の比較 1 市内線未分化――第1段階・横手市/今治市 2 市内線の拡充――第2段階・唐津市 3 市内線の面的な拡大――第3段階・岐阜市 4 大都市におけるネットワーク――第4段階・岡山市 第6章 昭和60年代~平成初期――規制緩和以前 1 都市バス整備の新制度 2 公営バスの民営化 3 コミュニティバス 4 今日的な政策課題――バリアフリー政策 5 環境政策の進展 第7章 新自由主義的交通政策と規制緩和 1 規制緩和の考え方 2 規制制度の変化 3 規制緩和による高速バスの新規参入 4 ツアーバス形態による参入 5 都市路線への新規参入 6 住民主体の路線バス 7 都市内バスの再編とBRT コラム バスの大きさ 第8章 経営破綻と再建 1 産業再生機構による再建 2 企業再生支援機構による再建 3 企業再生支援機構・地域経済活性化支援機構による再建 第9章 これからのバス 1 競争から協調へ 2 MaaSを構成する新技術 3 自動運転バスの開発 4 さまざまな自動運転バス 終章 路線バスは社会的ベーシックサービスである -
文明の生態史観 増補新版
1955年、京都大学の学術探検隊に同行し、西アジア諸国を歴訪した著者。 その体験から生まれた視点により、対立ではなく平行進化として東西の近代化を捉え、〈中洋〉を提唱する。 60年代にかけての東南アジア、アフリカ各国訪問を経て、比較宗教論へと連なる論考の集成に、著者の到達点を示す「海と日本文明」(2000年)を増補する。 〈解説〉谷泰 -
ローマ帝国とアフリカ カルタゴ滅亡からイスラーム台頭までの800年史
電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。 北アフリカを本拠とした強国カルタゴは、イタリア半島を統一した新興国ローマと争い、敗れて滅亡した。 アフリカは属州とされたが、拡大する帝国の片隅で埋没したわけではない。穀倉地帯として経済的繁栄を遂げ、政治的影響力を強めて元老院議員を輩出した。二世紀末には初のアフリカ出身皇帝セプティミウス・セウェルスが登場する。 「辺境」はローマ本国をどう変えたのか。地中海を挟む対岸から見た、新しいローマ帝国像。 ■本書の目次 はしがき 序章 カルタゴの滅亡と北アフリカの人々 ポエニ戦争とカルタゴの滅亡/カルタゴ滅亡とその伝説化/現在のカルタゴ/北アフリカの人々/歴史は勝者によって書かれる、のか? 第一章 共和政期の属州アフリカ ローマ支配の始まり/共和政期の「ローマ帝国」/ガイウス・グラックスとカルタゴ再建の試み/前一一一年の農地法/「ローマではすべてが金で買える」/ユグルタ戦争とマリウスの軍制改革/サルスティウスの歴史の書き方/ヌミディア王とローマ/ユグルタ戦争後のヌミディアとマウレタニア/ヌミディア王ユバ一世とカエサル/「ウティカのカトー」/カエサルによる戦後処理 第二章 カルタゴ再建とマウレタニア王国の興亡 オクタウィアヌスの登場/元首政の成立と退役兵問題/カルタゴ再建/帝室解放奴隷の活躍/ビュルサの丘の祭壇/カルタゴ植民市の周辺領域/入植者と先住民との土地分割/トゥッガにおける先住民と入植者/タクファリナスの反乱/戦争か、盗賊か?/『年代記』の史料的特色/マウレタニア王国のヘレニズム文化/プトレマイオス朝の末裔として/後継者プトレマイオス王とその死/マウレタニアの属州化 第三章 属州民の見たローマ帝国 ローマ支配の拡大/穀倉としての北アフリカ/大土地所有の拡大とネロの蛮行/転換期としてのフラウィウス朝?/「ローマ化」とは何か/トラヤヌス帝の都市建設/アフリカ属州総督の不正/「人類が最も幸福だった時代」の属州社会/シミットゥスの橋/ハドリアヌス帝のアフリカ巡幸/ハドリアヌス帝の演説にみる兵士たち/皇帝領の運営規定/皇帝領の小作人たち/ウティナのモザイクにみる人々の暮らし/マルクス・アウレリウス帝とローマ市民権 第四章 アフリカ系皇帝の時代 セプティミウス・セウェルス帝の登場/北アフリカのローマ化と元老院の変容/パルティア遠征と凱旋門/カルタゴ都市領域の再編/カルタゴのローマ人たち/レプティス・マグナへの帰郷/支配の南方への拡大/皇帝の死とエチオピア人/「記憶の断罪」/アントニヌス勅法/騎士身分皇帝マクリヌス/二三八年のアフリカ反乱/ローマへの愛/テュスドゥルス・モザイクにみるローマとアフリカ/三世紀は危機だったのか? 第五章 アフリカ教会とラテン語のキリスト教 キリスト教のアフリカ伝来/キリスト教とラテン語/テルトゥリアヌスからキュプリアヌスへ/デキウス帝とウァレリアヌス帝の迫害/アルノビウスとサトゥルヌス信仰/ディオクレティアヌス治世の迫害とラクタンティウス/ドナトゥス派問題/キルクムケリオーネスと四世紀の農村社会/アウグスティヌスの『告白』/アウグスティヌスとアフリカ教会/アフリカ人の誕生とローマ帝国 第六章 古代末期のローマ人たち ヴァンダル人の侵入と古代の終わり?/宮廷の権力争いと北アフリカ/ギルドの反乱と食糧供給/北アフリカにおけるローマ支配の自壊/ヴァンダル王国の成立と「西ローマ帝国」の滅亡/ヴァンダル王国支配下のアフリカ農村/アリウス派とカトリック教会/東から来たローマ人/マウリ人とローマ人/ビザンツ支配下のアフリカ諸都市/カルタゴとコンスタンティノープル/イスラーム支配の拡大 終章 アフリカから見たローマ帝国 あとがき 邦語参考文献 写真出典 -
生命の本質 常識を覆す「複製」の世界
「生きているということ」は何を指すのか。 人類がたえず考えてきた問題である。 生命はいつ誕生したのか? 私たちの起源はウイルスだった? 子は複製なのか、オリジナルなのか? この世界は、「生命は細胞からなる」という常識では見えない驚きに満ちている。 本書は巨大ウイルスを手がかりに、古来、科学者や哲学者たちが探究してきた壮大な問いの答えに迫る。 生命の誕生と進化のからくりを、巨細に描き出す。 はじめに 第1章 細胞説の限界 生物と非生物の連続性 1 生物とは何か 2 偏性細胞内寄生体 3 細胞説は崩れるか 第2章 ウイルス 非生物としての生命の存在意義 1 進化のパートナー 2 巨大ウイルスのインパクト 第3章 半保存性への回帰 膜・ウイルス・細胞の新常識 1 ウイルスが細胞にコミットする理由 2 ウイルスの概念を覆す 3 半保存性と脂質の膜 第4章 リボソームが支配する世界 非生命が生命をコードする 1 リボソームとは何か 2 生命のイノベーション 3 生命から非生命への降格 第5章 生命の半保存性 オリジナルがオリジナルを生む 1 複製と変容 2 世界は複製でできている 3 生命の本質 あとがき 主な参考・引用文献 -
戦国北条氏 関東の覇者、五代一〇〇年の軌跡
電子版は本文中の写真の一部をカラー写真に差し替えて掲載。 小田原城を本拠に雄飛した戦国大名北条氏。今川・武田・上杉ら有力大名とは、激しい攻防を繰り広げる一方、婚姻や養子縁組で同盟関係を結んだ。 一族の結束を誇り、民政重視の巧みな領国統治で名高い。伊豆・相模・武蔵・下総を版図に収め、北関東の一部をも勢力圏とする。 だが、豊臣政権と鋭く対立、小田原合戦で敗れてあえなく滅亡した。 初代宗瑞(早雲)から氏綱・氏康・氏政・氏直まで、宗家五代一〇〇年の歩みをたどる。 ■目次 はじめに 序 章 歴代の身辺・履歴 第一章 将軍近臣からの転身 ――初代当主・宗瑞とその時代 1 京都から駿河へ 2 伊豆・相模の平定 3 「武にして禅にゆく人」 第二章 「相州太守」から関東管領へ ――二代当主・氏綱とその時代 1 武蔵の併合 2 伝統的権威への対応 3 領域支配制度の整備 第三章 最盛期の現出 ――三代当主・氏康とその時代 1 関東管領職をめぐる戦い 2 公方-管領体制の再編 3 民政の推進 4 「小田原衆所領役帳」の作成 第四章 当主と隠居の二頭制 ――四代当主・氏政とその時代(一) 1 新たな強敵への対応 2 当主としての自立 3 越相同盟 第五章 「関東八州」の領国化 ――四代当主・氏政とその時代(二) 1 甲相同盟下の戦局 2 織田政権への編入 3 新たな公権化への道 第六章 中央政権との交渉 ――五代当主・氏直とその時代(一) 1 織田政権下での動き 2 北条・徳川同盟の成立 3 豊臣政権への対応 第七章 小田原合戦 ――五代当主・氏直とその時代(二) 1 戦闘準備 2 小田原開城 3 豊臣家臣としての再生 終 章 「典型的」と評された戦国大名の実像 あとがき 主要参考文献 -
参勤交代のお勘定 江戸時代のヒトとカネを動かしたシステム
参勤交代の実像はこんなにも更新されていた! 幕府が大名の力を削ぐための施策であったという理解は今は昔。最新の研究や詳細な史料をもとに、参勤交代の多面的な姿を明らかにする。『三河吉田藩・お国入り道中記』で、三河吉田藩という一つの藩をマニアックなまでに掘り下げた著者が、経済や文化に多大な影響をおよぼした参勤交代の、巨大で豊かな全体像に迫る。 第一章 「いい塩梅」なシステム 第二章 参勤交代とカネ 第三章 サラリーマン武士は移動する 第四章 「ハケン」が支えるお大名 第五章 公共事業としての参勤交代 第六章 参勤交代の終着点 -
検視官の現場 遺体が語る多死社会・日本のリアル
年間160万人が亡くなる「多死社会」日本。 多くの人はどのように死を迎え、その過程で何が起こっているのか――。 現役の検視官として3年間で約1600体の遺体と対面した著者が、風呂溺死から孤独死までさまざまな実例を紹介し、現代社会が抱える課題を照らし出す。 死はすぐ隣にあり、誰もが「腐敗遺体」になる可能性がある……この現実をどう受け止めるべきか。 そのヒントがここにある! 【目次より】 第1章 多死社会と検視官 1 日本の死の現状/2 検視のしくみ/3 検視官への道 第2章 ドキュメント検視官24時 1 検視官の勤務/2 ある日の現場/3 変死事案が止まらない夜/4 死はすぐそばにある 第3章 意外な死因、さまざまな現場 1 入浴のリスク/2 致命傷になりうる頭の怪我/3 火災の検視は現場第一/4 川を流れてくる遺体/5 自殺者の想いと最後に見た風景/6 ゴミ屋敷とセルフネグレクト 第4章 死後の自分はどう扱われるか 1 街なかに数多く眠る腐敗遺体/2 遺体の早期発見のために/3 人生のエンディングの準備/4 デジタル遺品という悩み/5 引き取り手のない遺体の行方 第5章 大規模災害、そのとき多数遺体は―― 1 大規模災害が起きたら/2 日本の多数遺体対応の歴史/3 死因究明制度の問題点 -
年貢 せめぎ合う江戸時代の領主と百姓
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。 江戸時代、税の中核は年貢だった。 大名領が石高で表されるように、年貢は社会全体のありようまで規定していた。 だが、その実体はあまり知られていない。 検地によって面積と地味を定め、毎年の検見で作柄を調査し、負担額が決まる。 いつ払うか、貨幣で払うか現物で払うか、どこに納めるか等にも細かな規程があった。 一方で領主・百姓双方の思惑によって丁々発止の交渉が繰り返された。 年貢の成立から終焉までを巨細に解説する。 ■□■目次■□■ はじめに 第一章 古代から豊臣政権期までの年貢 第1節 年貢の始まりから戦国時代まで 年貢の始まり/中世の百姓はなぜ年貢を納めたのか/戦国大名の検地と年貢/村による年貢請負 第2節 豊臣政権期の検地と年貢徴収 太閤検地/検地の実際/豊臣政権の年貢徴収法 第二章 江戸時代の年貢 第1節 年貢の意味と検地・石高制 年貢は税か地代か/江戸時代の検地/検地の用具と方法/石高と石高制/石高が年貢高から生産高へ 第2節 年貢の取り方 年貢の負担/厘取法と反取法/畝引検見と有毛検見/定免法への転換/年貢のあり方の時期的変化 第3節 年貢以外のさまざまな負担 多様な負担/漁村の貢租 第三章 領主からみた年貢 第1節 幕府領の場合 幕府領の年貢/幕府領の石高・年貢収入・年貢率の推移/一八世紀半ば以降の状況/一九世紀(江戸時代後期)の状況 第2節 大名領の場合 長州藩(萩藩)/熊本藩など/民政軽視の傾向 第3節 旗本領の場合 旗本領の年貢/年貢の地払い/年貢に代わる上納金の賦課/武左衛門の得た特権/先納による年貢の変質/村々による勝手賄 第四章 百姓からみた年貢 第1節 江戸時代の村と百姓 江戸時代の村とは?/村の住民/村の仕組み/村行政と教育・医療・セイフティネット/江戸時代特有の金融慣行 第2節 年貢を数字でみる 農業生産力の発展/一反当たり収穫量の増加/百姓にとっての年貢の重さ 第五章 年貢の賦課から上納まで 第1節 村における年貢の割付と徴収 村請制の意義/村に年貢割付状がやってくる/納付証明書に当たる年貢皆済目録/百姓各戸への年貢の割り付け方/村の蔵/重層する年貢請負 第2節 江戸への年貢米輸送 幕府領の年貢米輸送と村々の連合/主張する惣代庄屋たち/東北から江戸への年貢米輸送/買納の基準米価をいくらにするか/全国の納惣代の連携/廻米をめぐる百姓と武士 第六章 年貢をめぐる対立 第1節 百姓一揆と年貢 百姓一揆が起こる/前橋藩領の百姓一揆 第2節 村請制と村方騒動 百姓が定免法を求める/個々の百姓の年貢額は村が確定する/名主と百姓の納得ずくの年貢勘定/村方騒動が起こる/一つの村から全国を見渡す 第七章 年貢の矛盾が深まる 第1節 領主の理念と村の対応 年貢と村入用――信濃国高島藩領からみる/高島藩の年貢徴収法/徳帳仕法の特徴/村請制と公私分離/村入用と歩割仕法/歩割仕法の特徴/藩の意図と村の抵抗/表と内所、公と私 第2節 米相場がもたらすトラブル 松前藩領の酒田買替米/酒田買替米をめぐるトラブル/村役人と小前の対立/酒田買替米が教えること 第3節 村方騒動から百姓一揆へ 観音寺村の村方騒動/続く村内トラブル/百姓一揆と検地帳の破棄 終章 年貢から地租へ 地租改正と年貢の終焉/年貢とは何だったのか 注 参考文献 -
ヒットの復権
日本の音楽が、世界で存在感を示しています。米津玄師、YOASOBI、Creepy Nutsらの楽曲がグローバルチャートのトップ10にランクイン。J-POPを代表するアーティストたちが続々と海外に進出し、ワールドツアーは各地で熱狂を呼んでいます。なぜ、いま日本の音楽が世界に届くようになったのか? その背景には、2020年代になって生まれた新たな「ヒットの力学」がありました。本書はその構造的な変化を、2016年からの10年間を辿りながら解き明かします。 CD不況とランキングの形骸化で「ヒットの崩壊」が叫ばれた2010年代から、コンテンツ産業が日本の基幹産業の一つとなった2020年代の「ヒットの復権」へ。この10年で音楽シーン、そして音楽業界に何が起きたのかを、以下の3つのキーワードで読み解きます。 「バイラル」 ── SNSとショート動画から国境を超えるヒットが生まれる現象 「アニメ」──アニメとJ-POPが深く結びつき世界に届く構造 「プラットフォーム」──ストリーミングサービスの普及、そして業界団体と行政の連携 「音楽には世の中の変化が最初に現れる」──日本発コンテンツの海外売上は約5.8兆円と、いまや半導体や鉄鋼を超える規模に成長。コンテンツビジネス・メディア・エンタテインメント産業に関わるすべての人必読の一冊。 【目次】 第一章 2016年、変革の萌芽 第二章 2019年、音楽シーンの主役交代 第三章 2020年、コロナ禍で何が起こったか 第四章 2023年、新たなヒットの方程式の誕生 第五章 2025年、コンテンツ産業は日本の基幹産業へ -
小栗上野介 「逆賊」とされた開明派幕臣
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。 江戸幕府の末期を中枢で支えた幕臣、小栗上野介忠順。 日米修好通商条約の批准書交換のため渡米し、最新知識を貪欲に吸収した。 外国奉行、勘定奉行ほか要職を歴任し、行財政改革に辣腕を振るう。陸海軍の洋式化や横須賀製鉄所創設をはじめとする産業振興により、その後の近代化の礎を築いた。 戊辰戦争では薩長への徹底抗戦を唱えたが退けられ、上州の領地に隠退。新政府軍に捕縛され、斬首された。 幕府の命運に殉じた42年の生涯。 ■目次 はじめに 序章 旗本小栗家 旗本と役方・番方/安祥譜代の旗本/代々受け継がれる「又一」と「信国」/小栗家の知行地と墓所/祖父中川忠英/父小栗忠高/嘉永二年の鹿狩/近世・幕末の新潟/新潟の総人口の推移/新潟奉行小栗忠高 第一章 家督相続まで 小栗の誕生/小栗の武芸/結城啓之助の影響/安積塾と小栗家/安積艮斎の『洋外紀略』/蛮社の獄と安積艮斎/安積塾の門下生たち/播磨国林田藩主の娘と結婚/ペリー再来航とプチャーチン来日 第二章 万延遣米使節団 ハリスの来日と条約勅許問題/領事裁判権と協定関税制の事実/最恵国待遇・居留地・遊歩区域/使節団派遣の経緯/小栗の従者たち/使節団の出発と随行艦咸臨丸/井伊大老暗殺とアメリカの報道/サンフランシスコへ/メア・アイランドでの咸臨丸の修理/パナマ経由でワシントンへ/通貨問題の交渉/条約批准書交換後の通貨問題/ニューヨークへ/使節団の帰国/柴田剛中と使節団員の関わり/帰国後の小栗が取り組んだ政策/小栗愛用のアラビア馬/ヒュースケン暗殺事件 第三章 ロシア軍艦対馬占拠事件 対馬事件とは/亀田丸の沿海州調査/イギリス軍艦による対馬測量/長崎奉行所の対応/江戸でのイギリス船対応策/イギリスとロシアの思惑/小栗による「見廻」/英露と日本の外交戦の結末 第四章 文久・元治の政局 シーボルトと小栗/第一次東禅寺事件と小栗/第二次東善寺事件と御殿山の焼き討ち/生麦事件の処置に当たる/江戸南町奉行/小栗糾弾される/栗本鋤雲と小栗/幕府洋式陸軍と小栗/関口製造所・滝野川反射炉・火薬製造所を設立/フランス式を導入した小栗農兵 第五章 幕府洋式海軍の整備 幕府海軍と長崎製鉄所/文久の幕政改革と海軍/小栗による海軍改革/横浜製鉄所とその周辺機能/横浜での海軍伝習/横須賀製鉄所設立の背景/使節団のフランス派遣を決定/横須賀製鉄所のスチームハンマー/横須賀製鉄所のドック/慶応の改革と小栗 第六章 戊辰戦争と小栗の死 武州世直し一揆と小栗/江戸薩摩藩邸の焼き討ち事件/主戦か恭順か/小栗、幕府から離れる/小栗騒動と暴徒の鎮圧/平穏な暮らし/江戸無血開城を知る/幕府陸海軍による嘆願/迫りくる東征軍/罪なくして斬られる/斬首後の届と小栗の首級/小栗夫人ら会津へ逃れる/荒川家に伝わる小栗家のこと/現在残る「小栗日記」 第七章 日本の近代化の礎 豪商高井鴻山/日本初の株式会社、兵庫商社/築地ホテル館/その他の近代化構想/富岡製糸場の建設/小栗を顕彰した人たち/蝦夷地開拓計画 終章 小栗が遺したもの あとがき 主要参考文献 小栗上野介略年譜 -
読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する
あふれる情報の中で時間に追われ、なおかつプレゼン能力が重視される昨今、読むという行為が疎かになっていないだろうか。本来、書き手の意図を正しく汲み取れて、初めて議論や思索は成り立つのに。本書は解釈学、構造主義、ナラトロジーなど、西欧で発展した読む技法を紹介。詩、小説から評論、法律まで多様なテクストを例示し、技法を応用して読み解く。より深い読解力を身につけたい読者のための、実践的な入門書。 はじめに 「読めたつもり」の危うさ 序 章 「読解力の教室」開講の目的と意義 読解力とは何か/さまざまなレベルの暗黙知/暗黙知を自覚する/前提としての文化的コンテクスト/日本語と「論理」/西洋で発展した読む技法/速読・多読は役に立つのか/文学はむしろ実用的 第一講 自己解体としての読書 〈地平の融合〉-- 村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む 「読む」意義はどのように変容してきたか/地平の融合/評論の基本構造/結論を先に押さえる/村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む/文章から骨組みを抜き出す/「喜ばしき学問」とは/まとめと発展 第二講 論理は書き手の意図を探るために 〈法的解釈〉-- 日本国憲法を読む 法解釈の理論はなぜ役立つのか/法令用語ならではの特徴/法令の「及び」「並びに」「かつ」はどう違うのか/法体系の構造化/文理解釈と論理解釈/論理解釈の種類/同性婚に関する法廷の憲法解釈/まとめと発展 第三講 読みの可能性を広げる〈精読・注釈〉--岡倉天心『茶の本』を読む 「馬鹿」は罵倒のことばなのか/注釈をつけながら読む/1 文彩(レトリック)/2 アイロニー/3 引用/4 時代状況/5 土地の刻印/まとめと発展 第四講 同じテーマや同じ書き手を比較する〈テクストの横断〉-- 佐藤春夫「愚者の死」と与謝野鉄幹「誠之助の死」を読む テクスト論の現在/同じテーマをめぐるテクスト1 「愚者の死」/同じテーマをめぐるテクスト2「誠之助の死」/伝記的読解/書き手の意図に辿りつくために/同じ書き手によるテクスト1「レーダーホーゼン」/同じ書き手によるテクスト2「風の歌を聴け」/まとめと発展 第五講 作者や歴史を超える思想〈構造主義〉--芥川龍之介「蜜柑」と梶井基次郎「檸檬」を読む ソシュールの一般言語学/構造主義と文学/小説の構造=筋/共通構造を抽出する/「構造」の意義/色彩の物語としての「蜜柑」/「蜜柑」に秘められた複雑な構造/「檸檬」の文学性/まとめと発展 第六講 語っている/聴いているのは誰?〈ナラトロジー〉--芥川龍之介「藪の中」を読む ナラトロジーとは何か/1 時間/2 叙法/3 態/オースティンの言語行為論/芥川最大の「問題」作/比較断章法 藪の中の論点整理/解消されない齟齬/ナラトロジー 藪の中へ/「藪の中」のリアリズム/傍証としての言語行為論/傍証としての伝記的読解/まとめと発展 第七講 味読のための堂々めぐり〈解釈学的循環〉--神吉拓郎「ブラックバス」を読む 「循環」と呼ばれる理由/なぜ繰り返し読む必要があるのか/深く読むために通る道/神吉拓郎「ブラックバス」を読む/「ブラックバス」のミステリ構造/タイトルの意味/まとめと発展 最終講 声なき声に耳を澄ます--宇野邦一『反歴史論』を読む 難解なテクストに挑戦する/中島敦「文字禍」の注釈/問題を正確に捉える/主張を先取りする/歴史と歴史学/歴史と記憶/闘争の場としての歴史学/歴史と自由/ナポレオンをめぐって/歴史の喜びと苦しみと重さと/まとめと発展 おわり -
カラー版 トレッキングinヒマラヤ
「定年記念にヒマラヤのトレッキングに行こうよ」。妻のひとことがきっかけで、かつてヒマラヤ登山を夢みた夫婦はネパールへと向かう。数々の名峰を眺めながら歩む「エベレスト街道」をはじめ、アンナプルナやダウラギリを望む峠や谷など、特色あるトレッキング・コースを旅する。そこでは、花々の群落やチベット仏教との出あい、ヒマラヤ山中の人たちとの交流が待っていた。 -
加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか
加耶/任那は3~6世紀に存在した朝鮮半島南部の小国群を指す。『日本書紀』は任那と記し、「任那日本府」の記述などから長く倭の拠点と認識されてきた。だが戦後、強く疑義が呈される。歴史教科書の記述は修正が続き、呼称も韓国における加耶へと変わる。他方で近年、半島南部で倭独自の前方後円墳の発掘が相次ぎ、倭人勢力説が台頭する。本書は、古代東アジア史の大きな争点である同地域の実態を実証研究から明らかにする。 <目次> まえがき 序 章 加耶/任那研究の歩み 1日中韓史料のなかの古代東アジア 2通説までの道程――150年に及ぶ研究の軌跡 3広開土王碑と百済三書――史料批判による精緻化 第1章 檀君神話から金官・大加耶へ 1「古朝鮮」の虚実――檀君、箕子・衛氏朝鮮時代 2三韓時代へ――朝鮮四郡と馬韓・辰韓・弁韓 3いにしえの辰国―― 三韓以前の半島南部 4二大国の建国神話と任那の登場 第2章 弁韓からの発展――4世紀の動向 1盟主・金官の台頭と揺らぎ 2神功皇后「加羅七国平定」――『日本書紀』の真偽 3百済と倭の通交はいつからか 4広開土王碑のなかの倭、任那加羅、安羅 第3章 大加耶の成長と倭臣――5世紀~6世紀初頭 1高句麗対百済・倭――5世紀前半の動向 2倭の五王による「任那・加羅」都督諸軍事申請 3大加耶の中国への遣使――「輔国将軍本国王」の冊封 4加耶・馬韓の倭臣たち――ヤマト王権と異なる倭系集団 第4章 百済・新羅による蚕食と抵抗―― 6世紀 1「任那四県の割譲」――減衰する加耶諸国 2新羅の侵攻、㖨己呑・金官・卓淳の併合 3任那復興会議――百済の招集と加耶諸国の思惑 4加耶の消滅 ――「任那日本府」とは何だったか 第5章 滅亡後―― 倭の揺れる「任那」認識 1なぜ倭は百済・新羅に「調」を要求し続けたか 2伝承と面影―― 新羅と日本のなかで 終 章 加耶とは何か―― 国民国家を超えて あとがき 主要参考文献 加耶/任那 関連年表 -
地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン
2014年刊行の『地方消滅』と、そこで示した896の「消滅可能性都市」リストは、衝撃をもたらした。 それから10年を経て、東京の出生率は0・99になるなど、なお少子化は加速する。 このままだと2100年に人口は6300万人、高齢者が4割の国になりかねない。 本書は、全国1729自治体を9つに分類。 「ブラックホール型自治体」の特性なども分析し、持続可能な社会へ向かうための戦略とビジョンを打ち出す。 目次 序章 「消滅可能性都市896」の衝撃 Ⅰ部 消滅自治体 最新データ篇 第1章 地方自治体「持続可能性」分析レポート 地域特性に応じた人口減少対策が必要 (三村明夫+人口戦略会議) 第2章 全国1729自治体リストから見えた地域の特性 自治体の「人口減少要因」が明らかに (人口戦略会議) 第3章 人口減を止められなかった10年 外国人・寄合・デジタルは救いとなるか (宇野重規×増田寛也) Ⅱ部 2100年への提言篇 第4章 緊急提言「人口ビジョン2100」 安定的で、成長力のある「8000万人国家」へ (人口戦略会議) 第5章 人口減少、どう読み解くか ・少子化・人口減の深刻さはなぜ共有されないか――1990年代の不良債権問題との類似性 (白川方明) ・正社員とパートの賃金格差解消こそ最重要課題――約4割の未婚女性が子どもを持たないと予想 (永瀬伸子) ・東京出生率0・99の衝撃 基本から知る低出生の現実 (小池司朗) 第6章 今が未来を選択できるラストチャンス (三村明夫×増田寛也) 全国1729自治体の9分類 -
インフレの時代 賃金・物価・金利のゆくえ
世界で先行していた物価の高騰=インフレーションが、日本でも2022年春から始まった。 それまでの慢性デフレから一転したのはなぜか――。 物価研究の第一人者がその謎を解く。 物価高騰は私たちの生活を圧迫するが、同時に賃上げを達成すれば、市場は価格メカニズムを取り戻し、日本の経済は好循環で回り始める。 どうすれば賃金を上げられるのか? 政策金利は、財政はどうなるのか? 直撃するインフレの実態に迫る。 ■目 次■ 序 章 新たな時代の始まり 第1章 賃金・物価・金利の正常化 1 本章の論点 2 慢性デフレとは何だったのか 3 賃金・物価・金利の変化 コラム:日銀はなぜ2%のインフレを目指すのか 第2章 インフレは日本経済をどう変えるのか 1 本章の論点 2 価格メカニズムの正常化 3 実質為替レートの正常化 4 政府債務の正常化 第3章 インフレと日銀 1 本章の論点 2 インフレは一過性か 3 物価予測のミスを闇に葬った日銀とエコノミストたち 4 「基調的インフレ」とは何か 5 植田日銀の利上げは機会主義的 6 利下げでトランプ関税に備えよ 7 国際的な「同期」が高インフレをもたらす可能性 コラム:日銀の追加利上げは「全く理解できない」 第4章 インフレと賃上げ 1 本章の論点 2 安いニッポンに賃上げと値上げの自粛は必要ない 3 最低賃金の引き上げはなぜ必要なのか 4 実質賃金改善のために労使は何をすべきか 5 「自然」実質賃金という考え方 6 トランプ関税を負担するのはいったい誰なのか コラム:賃上げを社会に定着させる方法 第5章 インフレと財政 1 本章の論点 2 賃金と物価を上げるための財政支出をためらってはいけない 3 インフレ率2%経済への移行で得られるインフレ税収 4 消費税減税で潤うのは買い手ではなく売り手なのか? コラム:高市政権の「積極財政」の可能性とリスク 第6章 インフレの変動要因 1 本章の論点 2 令和の米騒動の原因は需要か供給か 3 黒田日銀総裁が語った70万字 4 パンデミックで迷走した物価統計 5 消費者が「見た」価格と「買った」価格はどう違うのか あとがき 図表出所一覧 初出一覧 参考文献 -
大学と生成AI
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●ChatGPTとどう向き合うか 全国42大学学長アンケート ●アンケートから見えてきたリスクと期待 小林哲夫 ●〔ルポ〕学生のホンネ、教員の困惑 ――「バレたらどうなる?」「授業では取り上げない」 花岡正樹 ●〔対談〕理系も文系も必須のツール 生成系AIは対話力を鍛えるバディ 坂村 健×松尾 豊 ●いま、外国語を学ぶということ 黒田龍之助 ●〔対談〕精読と身体 AIには教えられない知 小川さやか×古田徹也 -
赤ちゃんはことばをどう学ぶのか
認知科学や発達心理学を研究する東京大学・針生先生。先生は生後6~18ヶ月くらいの子ども、いわゆる“赤ちゃん研究員”の「驚き反応」に着目し、人がどのようにことばを聞き取り、理解しているかという言語習得のプロセスを明らかにしてきました。本書はその研究の概要を紹介しながら、これまでに判明した驚くべき知見を紹介していきます。何も知らない赤ちゃんが聞いたことのない「音」をどうやって「ことば」として認識する? 生まれた時から英語に触れていたら、今頃はバイリンガル? 赤ちゃんは胎内で聞いたお母さんのことばを覚えている? そのプロセスを知れば、無垢な笑顔の裏側に隠された「努力」に驚かされると同時に、赤ちゃんへ敬意を抱くこと必至。あなたはどのようにして言葉を覚えましたか?
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