作品一覧 2022/10/20更新 陰謀論が世界を蝕む 試し読み フォロー 陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 秦正樹の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム 秦正樹 陰謀論の調査である。陰謀論についてあれこれ説明するのではなく、主にインターネットを利用した調査の結果から陰謀論を支持する人を説明している。 内容よりも、webを用いた調査とその基本的な手続きを説明しているので、学部学生の卒論での分析に非常に参考になるであろう。 あとがきが個人的な状況を丁寧に書い...続きを読むてあり、本文より面白い。 Posted by ブクログ 陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム 秦正樹 データ分析を中心に日本の陰謀論の実態を解明していく。 普通という言葉は自己肯定するための便利なマジックワードになる、という意見は本当に賛成。 Posted by ブクログ 陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム 秦正樹 タイトルを見ると陰謀論そのものの解説にも思えるが、主に語られているのはどのような層に陰謀論が受容されているのかを統計的に調査したもの。 取り上げる陰謀論や調査の切り口は面白かったし、その分析手法についても学びは多くあった。 SNSの利用と陰謀論の受容の関係の意外性は興味深いものだったように思う。 ...続きを読む 一方で、文中に登場する調査の母数がクラウドソーシングサイトでの1500〜2000件程度と、今のSNSや社会の状況を抽出するのに適当な量だったかという点にはあまり納得感はないかもしれない。 陰謀論そのものを知りたい場合は、「あなたを陰謀論者にする言葉(雨宮純)」などを手に取るとよさそう。 Posted by ブクログ 陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム 秦正樹 「誰が、なぜ陰謀論を信じるのか」という問いについて、サーベイ実験というデータ分析の手法を通じて様々な観点から明らかにし、日本社会における陰謀論受容の実態とメカニズムを解説。 陰謀論が跋扈する現状を憂慮する1人として、本書の内容はとても有益で、参考になった。 日本人の2~3割もが陰謀論的思考を有してい...続きを読むること、ツイッターの利用頻度の高さはむしろ陰謀論的思考の低さと関連していること、自分自身を「普通」だと考えている人々ほどいわゆるネット右翼がしばしば主張する陰謀論をより強く受容しやすい傾向にあること、左派・リベラル層であっても反政府・反自民党的な陰謀論は受容しがちな傾向にあること、政治的洗練性(政治的関心・政治的知識)の程度が高いほうがむしろ陰謀論を受容しやすい傾向にあることなど、本書で紹介されるサーベイ実験の分析結果は、直感的イメージとは異なるものも多く、非常に興味深かった。 誰もが陰謀論にはまってしまう可能性があるというのが本書の教訓だと思う。ただ、著者は政治的関心や政治的知識もほどほどが一番と結論づけているが、そこには同意できない。政治的関心や政治的知識の程度を高めること自体は否定されるべきことではなく、関心を持ち知識を付けた上で、自分の政治的志向などに自覚的になり、対立する立場の考えにも思いを巡らし、複眼的・相対的に物事を考えるようにすることこそ、陰謀論に陥らないために必要なのではないかと思う。 社会的望ましさバイアス(社会的期待迎合バイアス)を防ぐためのリスト実験やヴィネット実験という手法を知ることができたということなど、最先端の政治科学の研究の紹介という点でも本書は面白かった。 Posted by ブクログ 陰謀論 民主主義を揺るがすメカニズム 秦正樹 陰謀論が発生する要因について、丁寧に分析されている。 ツイッターの利用は、むしろ陰謀論的信念の低さと関連している。多くの人が、自分自身はウェブ上の陰謀論やデマ情報には騙されないが、自分以外の多くの人はきっと騙されているだろうという「第三者効果」の認識が、ツイッターの利用頻度が高いほど感じる傾向にあ...続きを読むる。 世論調査で測定される意識や態度の一部には、社会的に望ましい方向に答えてしまう「社会的望ましさバイアス」が働くことが知られている。このバイアスの低減を図るために、いくつかの意見に関するリストを提示して、その中から自分自身もそう思うという項目の個数を選んでもらうリスト実験を用いている。 ナルシズムが高い人や社会的に阻害されていると感じる人ほど陰謀論を信じやすい傾向にある。 辻・永吉は、 ネット右翼を中国韓国への否定的態度の有無、保守的政治思考の有無、インターネット上における日常的な政治的意見の発信の三つの要素を併せ持つ層として定義し、全体の1.5%を占めると報告している。ただし、保守的な政治思考を除く2つの要素を持つ層が3%存在する。自分が普通であると認識している層は、韓国やリベラル野党に対する意見が強く、陰謀論を強く受容しやすい傾向にある。 リベラル系の野党支持者は、近年の選挙で敗北を喫し続けていることが原因となって、選挙や政党、政治という統治のしくみ、多数決主義的な各種の選挙制度に対して懐疑心を覚えやすい。現行の政治の仕組みに対して不信感を持ちやすく、陰謀論的な言説を受容する素地になっている。 日米合同委員会に日米政府間の新たな合意を徹底する権限はなく、正式な閣議決定や通常のプロセスによる政府代表者同士の合意が別途必要になるため、その場で密約が結ばれることはない。外務省の公式ウェブページには、「日米合同委員会における協議を経た合意事項は、そのほとんどが施設・区域の提供、返還等に関する事項である」と書かれている。 18歳投票権年齢引き下げは、与野党8党により発足したプロジェクトチームで党派を超えて合意を得たのち、衆参両院において全会一致で可決された経緯がある。 Posted by ブクログ 秦正樹のレビューをもっと見る