木村光彦の作品一覧
「木村光彦」の「日本統治下の朝鮮 統計と実証研究は何を語るか」「北朝鮮の経済 起源・形成・崩壊」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「木村光彦」の「日本統治下の朝鮮 統計と実証研究は何を語るか」「北朝鮮の経済 起源・形成・崩壊」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
2章最後コラム
朝鮮技術家名簿は当時朝鮮に存在した内地人・朝鮮人技術者のデータブックである。これによれば、技術者の総数はおよそ6700名にのぼりうち内地人が5700名、朝鮮人が1000名である。日本統治期、このように多数の内地人技術者が朝鮮に渡ったこと、同時に朝鮮人の技術者が育ちつつあったことは注目に値する。内地人技術者の専攻は農学が最多。
3章
身長には遺伝と生育環境が大きな影響を与える。
近代日本では、経済成長、とくに戦後の高度成長にともなって子どもの生育環境が改善した結果、平均身長が大きく伸びた。戦後韓国でも、身長の伸びが顕著である。逆に北朝鮮では身体矮小化が進行している。これは明らか
Posted by ブクログ
韓国とか北朝鮮とか岩波とか朝日みたいなイデオロギーを抜きに、日本帝国の朝鮮経営って実際どうだったのよ!?に答える良書。
てっきり、もっと持ち出しなのかと思ったが、そこまででは無かったのか。
(とはいえ、米軍の爆撃が無かったこともあり、南北朝鮮に残された生産設備、発電設備等々のインフラは巨額だよね)
ただし、移入制限の政治圧力で更なる増産計画にストップがかかる程度には、朝鮮での米の増産は成功していた。朝鮮総督府、産業の育成頑張ってたんだな。
しかし、想像以上に気合い入れて鉱工業開発が進んでいたんだなと。
まさか、独力で化学コンビナートを独自に発展させている方がいたとは思いませんでした。
Posted by ブクログ
一般に、政治的には弾圧、経済的には搾取・貧困化という言葉で語られてきた日本の朝鮮統治について、本当に「収奪」一色だったのかという問題意識から、経済の観点に絞り、統計データ等に基づく実証主義に徹し、日本統治時代の朝鮮の実態と変容を描いている。
結論として著者は、「総合的にみれば、日本は朝鮮を、比較的低コストで巧みに統治したといえよう。巧みに、というのは、治安の維持に成功するとともに経済成長(近代化と言い換えてもよい)を促進したからである」と述べるとともに、「1940年代に入ると、米国との戦争が状況を一変させた。日本は絶望的な総力戦に突入し、朝鮮を巻き込んだ。現代につながる日韓の歴史問題は(略)、
Posted by ブクログ
朝鮮半島に対する日本による統治の実態を具体的数字を追うことによって解明しようとする試み。
特に北に埋蔵される鉱物資源を求めて、膨大な投資が民間からされていることがわかる。
教育の充実なども含めて、当時の大日本帝国の国力増強を意図したものだろうが、目的はともかく、日本統治時代のこうした事柄が解放独立以降の(特に南における)半島の発展に寄与していることに間違いはなかろう。
我が国のかかる投下資本や内地人の財産はすべて没収された上に、莫大な慰謝料を払わされたのは、不幸な結果に終わった結婚のようなものと思えばわからなくはないが、その後何十年たってもあることないことを言われ、嫌がらせをされ、謝罪を
Posted by ブクログ
自分も山辺健太郎の岩波新書を読んで感銘を受けた一人なのだが、今振り返ってみると、内容など二の次で、山辺が小卒ながら、史料を蒐集し研究者となったことに瞠目したのかもしれない。労働運動で戦時中徳田球一や金天海などと共に獄中にあり、山辺は金の介抱役で、金が痔か何かで尻を拭いてやったが、徳球はどんな食い物でも腹を壊すことがなく、「徳田天皇はクソまで違う」というフレーズが妙に記憶に残っている。山辺と金天海で検索したら統一教会のページが出てきたが、今となってみれば、何てこたない日本共産党の伝説である。岩波が中公に対する再反論本を出すことはなかろうが、日本統治下朝鮮の伝説も日本共産党を始めとした日本の左翼が