苅部直の作品一覧
「苅部直」の「小林秀雄の謎を解く―『考へるヒント』の精神史―(新潮選書)」「あいまいな日本のリベラル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「苅部直」の「小林秀雄の謎を解く―『考へるヒント』の精神史―(新潮選書)」「あいまいな日本のリベラル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
本書は、かつてWebちくまに掲載されていた筆者による思想史上の名著(後述)のレビューを一冊にまとめた本です。元々ネットに発表されたものであるため、解説自体はかなり入門的に留まっており詳しい解説はなされていません。
【こんな人におすすめ】
思想史の入門書を探している人
昔の人の思想に触れてみたいけど、いきなり思想書を読むのは難しいと思っている人
日本思想の概要を知りたい人
【目次】
古事記
憲法十七条
日本霊異記
愚管抄
歎異抄
立正安国論
神皇正統記
大和小学
西洋紀聞
童子問
政談
葉隠
夢の代
稽古談
くず花
霊の真柱
新論
国是三論
文明論之概略
三酔人経綸問答
将来の日本
教育勅語
Posted by ブクログ
著者はあえて「19世紀日本」という言い方を選び、「徳川時代後期・明治時代」と書かなかったのには、1868年の断絶にだけ目を向けず、19世紀日本が自らの文明観を育んできたからだという。そして、荻生徂徠、本居宣長、山片蟠桃、頼山陽、福沢諭吉、竹越與三郎らの思想家たちを通観していく。
個人的には最近読んだいくつかの論文のテーマがまさに重ねっており、興味深いものがあった。近世に萌芽する近代思想という視角は目新しいものではないが、本書のように非常に整理されていると改めて勉強になる。もちろん渡辺浩先生などの重要な先行研究が下敷きになっていることは強調するまでもないのだが。
その渡辺浩先生の今年6月に出