大竹文雄の一覧
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ユーザーレビュー
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これは面白い。早稲田塾の高校生向けの講義を母体とした具体例豊富な行動経済学入門。
対象が高校生ということで分かりやすいし具体例も豊富。勉強を続けるコツだったり、高校生の選んだ選択肢を解説するスタイルは実に良い。出版社が東京書籍なのも頷ける。
本書でもちょこっと言及しているが箱根駅伝の青学の目標設
...続きを読む定も、行動経済学的には現在バイアスを減らすようにしていることが良く分かる。
筆者は新型インフルエンザ対策委員。行動経済学の視点からまん延防止の意見を出しているという。
まだまだ発展途上の行動経済学。どちらかというと現実的ではなかった経済学と人間の認知バイアスをうまく組み合わせた楽しいジャンル。その入門として最適な一冊。
Posted by ブクログ
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医療に関する意思決定をする際に陥りやすい『思考のクセ』をわかりやすくまとめてくれた一冊。
行動経済学の枠組みを一通り説明したのちに、具体的によく見られる事例を紹介してくれていることで、すごく納得感があり、学びの多い内容となっていました。
患者目線では、陥りやすいバイアスを知っておくことで、より適
...続きを読む切な意思決定に近づくことができると思われる。
また、医療従事者の目線では、患者及び医療者が陥りやすいバイアスのことを理解した上で、ターゲットになる行動と対象者に合わせた情報提供や行動について塾講する必要がある。
今回の気づきをまとめると以下の通り。
①インフォームドコンセントの時代からリバタリアンパターナリズムやシェアードディシジョンメーキングの時代へ。
②特に無関心層に行動変容を促すことが喫緊の課題である。ターゲットの特徴を理解した上で、ナッジ活用を検討する。
③アドバンスディレクションやアドバンスケアプランニングについて考えておく。
Posted by ブクログ
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「行動経済学」とのタイトルではあるが、患者やその家族との医師の関わり方について、指針を示すことに紙面の多くを割いている。
患者とのコミュニケーション技術に関するノウハウを書き並べるのではなく、過去の論文や研究に基づいた書き方には非常に説得力があった。
盲目的・マニュアル的に患者及びその家族の診療に
...続きを読むあたってはいけない、と再認識させられる内容であった。
特に終末期は、しばしば合理的とは思えない判断をしてしまうことは普通であり、むしろ当たり前かもしれない。
患者は合理的な判断をいつでも出来るわけではない、ということは全ての医療従事者が知っておくべきことであり、その点において行動経済学は医療(治療方針決定や予防行動など)との親和性は高いと言える。
そして、患者の判断は常に合理的ではないという事実は、ともすれば医師のパターナリズムに逆戻りする危険性を示しており、活用も悪用もできると感じた。
コミュニケーションがうまくいかなかった場合に、どこに原因があったのかをチェックする意味でも、この本に取り上げられている行動経済学的特性は、頭に入れておいて損はない。
大事なのは、そういった特性を誰しも持っているのだと、知ることなのだろう。
ヒューリスティックスをうまく使えるのはソーシャルワーカーや看護師の方かもしれない、と言う説は、本当にそうだよなと思ったし、尚更コメディカルとの連携が必要だと感じた。
公衆衛生を整備するためには、内容云々よりも、啓発をいかにうまくやるかにかかっていると感じた。
やるのは、政府か?インフルエンサーか?企業か?
栄養士や看護師、医療職は対個人のアプローチはできるが、全体的な促進には、大規模な取り組み方が必要で、真に健康を目指すのであれば、所持しているコンテンツだけでなく、「伝える力」も必要であろう。
その点において、メディアはいい意味でも悪い意味でも強大で、協力していきたい存在だ。
人間の「あるある」を分析し、定義しているのが行動経済学なのだろうか。「ライフハック」を「ナッジ」と呼び、学問的に捉えている。
GRID(やりぬく力)というのは、行動経済学的に大多数の人が持っている現在バイアスを克服してコミットメントするためのテクニックだ。であれば、裏技的な本は売れるに決まっている。
参照点を変えることで、見方が変わる、と知っていれば、今の自分の判断を、参照点を変えて捉え直す過程を追加し、合理性を上げられるかもしれない。
全体的に、再読したい書籍だった。
Posted by ブクログ
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医療における患者の意思決定については、日々の仕事の中でなぜこうなってしまうのか?と悩まない日はない。経験則にすがって自己解決してしまうことが殆どだった。行動経済学のアプローチからこのことに挑んだ本書は一読の価値があると思う。
Posted by ブクログ
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話題になって久しい行動経済学。何冊かこのジャンルの本は読ませていただいていますが、今回は新書にて。
新書ならではの分かりやすさが、私にとってはとてもありがたかったです。
第2章のナッジに関する記述と、第7章の医療・健康活動への応用が私にとっては特に有用な内容でした。
一連のコロナ騒動においても、おそ
...続きを読むらく随所で行動経済学の知見が取り入れられているのでしょうね。
巻末の「文献解題」が充実しており、さすが学者の方だなぁと。
付箋は24枚付きました。
Posted by ブクログ
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