「高名な物理学者を父に持つ中谷芙二子(一九三三 ~)は、ニューヨークを拠点にアートとテクノロジーの融合を目指した E. A. T.( Experiments in Art and Technology)の一員として大阪万博に参加し、以降世界各地で展示される「霧の彫刻」を初披露しました。その後彼女は一九七〇年代を通じて映像作家のグループ「ビデオひろば」のメンバーとして活動し、八〇年代には「ビデオギャラリー SCAN」を開廊、日本におけるビデオ・アートの開拓者となりました。中谷の《水俣病を告発する会─テント村ビデオ日記》(一九七二)は、産業公害の犠牲者らによる抗議活動を記録した貴重な映像作品です。」