帝国陸軍―デモクラシーとの相剋

帝国陸軍―デモクラシーとの相剋

1,210円 (税込)

6pt

4.4

陰湿、粗暴、狂信的……と語られてきた大日本帝国陸軍。
しかし実際には、建軍当初から、国際的視野を持つ開明的な将校などは多く存在していた。一九四五年の解体までの七十余年で、何が変化したのか――。
本書は、日露戦争勝利の栄光、大正デモクラシーと軍縮、激しい派閥抗争、急速な政治化の果ての破滅まで、軍と社会が影響を与え合った軌跡を描く。
陸軍という組織を通し、日本の政軍関係を照らす、もう一つの近現代史。


目次
はしがき
第1章 栄光からの転落
第2章 第一次世界大戦の衝撃
第3章 ポスト大戦型陸軍への挑戦
第4章 「大正陸軍」の隘路
第5章 「昭和陸軍」への変貌
第6章 陸軍派閥抗争
第7章 政治干渉の時代
第8章 日中戦争から対米開戦へ
終 章 歴史と誤り
あとがき
主要参考文献
関連年表

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帝国陸軍―デモクラシーとの相剋 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    本書では、建軍から日米開戦までの日本史を扱っています。
    ①陸軍内部における将校個人の動向と、②陸軍と内閣・議会(政党)・世論といった国内政治との関係の2点が主に描かれます。
    海軍や外国の描写は少なめです。
    頻繁に典拠を挙げて史学的な基礎づけを行う一方、個々のアクターの思惑をかなり明快に描写することで

    0
    2025年08月25日

    Posted by ブクログ

    戦前史に関心のある人なら必読の書。
    これまで言われてきた大正デモクラシーで出てきた民主主義の萌芽を帝国陸軍が軍国主義で押し潰し、国民はその圧政に苦しんでいたという通説をひっくり返す。
    歴史がいかに皮肉と逆説に満ちたものかを感じさせる。

    一次大戦後の平和主義と民主主義が軍人軽視につながり、一方で陸軍

    0
    2025年08月20日

    Posted by ブクログ

    帝国陸軍を大正デモクラシー期から昭和にかけて見ていく書籍。日露戦争で勝者となったものの、その後国民からの冷たい視線に晒されて徐々に自壊していく。派閥争いや過度な政治介入を経て自らの組織だけでなく国そのものまでを滅ぼす戦争へと突入する。その過程においてさまざまな選択肢が存在するものの、どれを選んでもあ

    0
    2025年08月03日

    Posted by ブクログ

    分かりやすい。
    軍と社会が影響を与え合った動きがよく分かる。
    やっぱり統帥権がキモだよね。確かに政治と軍を一つの勢力にまとめると幕府そのものではないか。という明治政府の危惧と考え方は正しかった。ただ、政治が軍事力を手にすることはできないけど、軍は政治を動かせる。明治の元勲がいなくなった時に軍を抑え込

    0
    2025年12月06日

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争へ突き進む帝国陸軍。国力で遥かに日本より勝るアメリカとの戦争へ突入し、広島長崎への原子爆弾投下で降伏、GHQによる占領も経験した。後世の我々から見たら重化学工業力も資源の量(日本は石油をアメリカから輸入)も全く及ばない10倍以上の国力を有するアメリカに挑むなど、愚かな行為にしか感じられない

    0
    2025年09月26日

    Posted by ブクログ

    例えば保阪正康の『昭和陸軍の研究』が昭和の戦争と陸軍の行動原理を外側から客観的に分析したものだとすると、本書は陸軍の内側からその行動に至る主観的動機を探るものと言えるかもしれない。
    動機の源を大正デモクラシー期から蔓延する大衆的「アンチ・ミリタリズム」おく著者は、従来の「陸軍の専横が戦争を招いた」と

    0
    2025年09月05日

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争は、明治維新以降、すさまじい国家的努力の投入により構築されてきた日本の軍システムが、日露戦争での成功体験を経て、手の付けようがないほどに増長したために起こった・・というのが、わが国の通俗的な理解。おそらく小学校教師が社会科で現代史パートを教えるときも、そういう考えをベースにコトバを紡いでい

    0
    2025年08月16日

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