作品一覧

  • 終わらない戦争 沖縄が問うこの国のかたち【特別版】
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    1巻660円 (税込)
    【WedgeONLINE PREMIUM】 終わらない戦争 沖縄が問うこの国のかたち【特別版】“ かつて、日本は米国、中国と二正面で事を構え、破滅の道へと突き進んだ。  世界では今もなお、「終わらない戦争」が続き、戦間期を彷彿とさせるような不穏な雰囲気や空気感が漂い始めている。あの日本の悲劇はなぜ起こったのか、平時から繰り返し検証し、その教訓を胸に刻み込む必要がある。  だが、多くの日本人は、初等中等教育で修学旅行での平和学習の経験はあっても、「近現代史」を体系的に学ぶ機会は限られている。  かのウィンストン・チャーチルは「過去をさかのぼればさかのぼるほど、遠くの未来が見えるものだ」(『チャーチル名言録』扶桑社、中西輝政監修・監訳)と述べたが、今こそ、現代の諸問題と地続きの「歴史」に学び、この国の未来のあり方を描くことが必要だ。  そこで、小誌では、今号より2号連続で戦後80年特別企画を特集する。前編では、戦後日本の歪みを一身に背負わされてきた「沖縄」をめぐる諸問題を取り上げる。 この記事は月刊誌『Wedge』2025年7月号特集「終わらない戦争 沖縄が問うこの国のかたち」の記事を厳選し、同誌2025年9月号の「沖縄との和解は国家の使命 新たな日米関係で対中抑止を」(飯塚恵子)を加えた特別版です。 Part 1 新連載 あの熱狂の果てに 近代システムの矛盾が露呈 沖縄問題は〝解決〟できるのか 與那覇 潤 評論家 map 果てしなく広がる大海原 地図から読み解く離島と本島 編集部 Part 2 不条理、葛藤、苦悩……政府と対峙してきた歴代知事 野添文彬 沖縄国際大学法学部 教授 Part 3 沖縄戦を生き抜いた 八原博通の軍人人生が物語ること 前田啓介 読売新聞文化部 記者 CHRONOLOGY いくつもの「世」があった沖縄の歴史 編集部 Part 4 【Q&A】なぜ沖縄ばかりに? 米軍基地が持つ「2つの顔」 川名晋史 大東文化大学法学部政治学科 教授 Part 5 増え続ける米軍駐留経費負担 日本が持つべき交渉カード 山本章子 琉球大学人文社会学部 准教授 Column 1 エンターテインメントでみる「米軍基地問題」 編集部 Part 6 転換期を迎える観光産業 沖縄発で好循環を生み出せるか 編集部 Part 7 日本の低生産性打破へ 沖縄経済の新たな挑戦 編集部 Column 2 「島」だからこその苦労と工夫 日本の縮図・沖縄の電力事情 編集部 Part 8 本土とは異なる「貧困」 社会全体で若年ママの支援を 編集部 Part 9 中国という存在を抜きに「沖縄問題」は語れない 岡本隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院 教授 × 富坂 聰 ジャーナリスト Part 10 ルポ・南西防衛の最前線 ハードとソフトで有事を防げ 編集部 opinion 琉球弧からの〝サイン〟を掴み かつての「悲劇」を繰り返すな 編集部 OPINION 沖縄との和解は国家の使命 新たな日米関係で対中抑止を 飯塚恵子 読売新聞編集委員
  • 世界の基地問題と沖縄
    5.0
    1巻2,200円 (税込)
    “動かない基地"を問う 13の国と地域を比較分析。基地の歴史, 基地問題, 地位協定, 沖縄への含意――学知の先に現実的な選択肢はあるか。 ◎ 「歴史」の縦軸と「海外との比較」の横軸。2つの軸から現実を捉えなおすことで, “動かない沖縄の基地問題"の解決策を探る。 ◎ 2021年刊行の専門書『基地問題の国際比較』の反響をふまえ, 比較対象数も増やしてさらに発展させつつ一般読者向けにコンパクト化。 ◎ 欧州/中東・アフリカ/アジア・太平洋/米領にある基地を比較し, 歴史や基地問題, その解決に向けた政策, 地位協定の要点を解説。
  • 基地問題の国際比較――「沖縄」の相対化
    5.0
    1巻3,080円 (税込)
    【書評・パブリシティ情報】 ★『琉球新報』2021年4月4日「基地問題解決へ国際比較 9カ国の事例を分析し道筋探る 東工大川名氏ら共同研究」記事掲載 ★『図書新聞』2021年5月8日「国際比較によって見えてきた 実効性の高い基地問題の解決策」書評掲載 (評者:熊本博之氏) ★ 国際安全保障学会 学会誌『国際安全保障』第49巻第2号 [2021年9月] 書評掲載 (評者: 鈴木滋氏) ★ 地理科学学会 学会誌『地理科学』第77巻第1号 [2022年7月] 書評掲載 (評者: 今川誠一氏) --- 《世界の基地問題の比較を行い, そこから沖縄基地問題解決のための政策を導出する国際共同研究》 基地問題を比較分析する試みは世界的に見ても稀有。本土の事例も含めた9つの国・地域で展開される紛争とその発生要因を, 当地の歴史・文化・宗教的背景を押さえた執筆者たちが解明。 ◎ 従来, 政治学者がこの問題を考える際に用いてきたアプローチは基地問題の「縦軸」としての歴史の参照だった。歴史を紐解き, 沖縄の基地問題の構造や起源をあぶり出す。そしてその先に問題解決の処方箋を見出そうとする手法である。一方, 本書が試みるのは基地問題の「横軸」, すなわち他の地域や国で起きているそれの参照である。実のところ, この横軸はそれ自身, 学問上の蓄積が極めて乏しい。 ◎ 沖縄の基地問題とそれに関する論争はすでに膠着しているという前提に立ち, 沖縄を考えるがゆえに, そこから距離を取ろうとする。視点をずらし, 世界の基地問題と沖縄のそれとの比較を行う。あえて立ち止まり, これまでわれわれが見落としてきたかもしれないものを拾い上げ, 政策の仕切り直しが可能かどうかを検討する。本書の副題において沖縄が括弧に入ったのはそのためである。 ◎ 取り上げるケースは, (1) トルコ, (2) サウジアラビア, (3) 韓国, (4) ドイツ, (5) イタリア, (6) スペイン, (7) デンマーク/グリーンランド, (8) シンガポールである。さらに, 沖縄を考察するための国内の参照点として, (9) 日本の山口県も対象とする。これら9つのケースは, そのほとんどが従来の研究で考察されてこなかったものである。 ◎ ケースの分析を担うのは, 当該の国/地域の政治・安全保障を専門とする研究者である。彼/彼女らは当地の言語に精通しているのみならず, 個別の基地の歴史や米国との関係性, あるいは基地の問題を構成する文化的・宗教的背景を捉えることができる。このことは, 従来の基地政治の理論が接近しきれなかった特定の地域/接受国に固有の問題を析出するのに大きな意味をもつ。
  • 在日米軍基地 米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史
    4.0
    1巻1,210円 (税込)
    世界で最も多くの米兵が駐留し、米軍施設を抱える日本。米軍のみならず、終戦後一貫して外国軍の「国連軍」も駐留する。なぜ、いつから基地大国になったのか。米軍の裏の顔である国連軍とは。本書は日米の史料をふまえ、占領期から朝鮮戦争、安保改定、沖縄返還、冷戦後、現代の普天間移設問題まで、基地と日米関係の軌跡を追う。「日本は基地を提供し、米国は防衛する」という通説を覆し、特異な実態を解明。戦後史を描き直す。
  • 基地はなぜ沖縄でなければいけないのか
    4.0
    1巻1,595円 (税込)
    沖縄への米軍基地の集中が続く。日本における同基地の面積の7割強がこの地にある。米兵による事件、米軍機などによる騒音被害は沖縄の社会・経済に深刻な影響を与え、選挙を通じて示される沖縄の民意は、基地の集中を拒絶している。にもかかわらず、長きにわたり解決策を見出せずにいる。そもそもなぜ、沖縄に基地が集中し、それが続くのか。その経緯を明らかにし、地理的な必然とも、安全保障をめぐる戦略上の必然とも言い切れないことを示す。その上で、基地問題の「解決」へと一歩を踏み出すための選択肢を提示した決定的な書!

ユーザーレビュー

  • 世界の基地問題と沖縄

    Posted by ブクログ

    世界に600〜800近くある米軍基地。まず表紙を捲ると現れるのがその全世界にある基地の地図だ。この基地の地図を見れただけでも十分に価値のある本だった。

    0
    2024年10月28日
  • 世界の基地問題と沖縄

    Posted by ブクログ

    【浮かび上がる異様さ】
    本書は、世界に広がる米軍基地のネットワーク全体の理解をとおし、膠着する沖縄の基地問題を解決に向けて動かしていくためのヒントを探ることを目的にした初学者向けの書籍である。
    米軍は世界に600から800地点に基地を置いている。それぞれの接受国が交渉したり、自然災害に遭遇したり、革新政権が台頭したりするなどさまざまな要因で米軍の面積や兵員数を減らしてきた事実に驚く。
    一方で疑問なのが、世界の米軍基地のなかでその質と量とともに圧倒的な上位を占める日本は、なぜここまで「本土」に比べて沖縄に残している割合が大きいのかという点である。そもそも本書の趣旨は、世界に目を向けることで、沖縄

    0
    2023年08月18日
  • 基地問題の国際比較――「沖縄」の相対化

    Posted by ブクログ

    【沖縄の米軍基地過重負担問題はどうしたら解決できるのか?】
    本書はサブタイトルに「『沖縄』の相対化」とあるように、このあまりにも長く議論され論点が拡散されてしまった問いを「棚卸し」するために、他の接受国、地域で起きている米軍基地受け入れ問題の考察を行い、国際比較によって問題解決の視座を得ようとした意欲的な一冊となっている。
    なかでも注目すべきはグリーンランドの論考である。冷戦後に確立した、米国・デンマーク(接受国政府)・グリーンランド(地方政治主体)という三者間協議の存在によって、グリーンランドは政府への発言権が増し、チューレ空軍基地の運用に意見を反映させる機会を得ているのだという。
    じつはデ

    0
    2023年05月08日
  • 在日米軍基地 米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史

    Posted by ブクログ

    へー、へー、へーと思ったこと多し。そもそも基地には国連基地と米軍基地の顔があることすら知らなかったし。
    しかし、鳩山は現地の人に期待させるだけさせて…。

    0
    2025年03月22日
  • 在日米軍基地 米軍と国連軍、「2つの顔」の80年史

    Posted by ブクログ

    日米安保、日米地位協定、その一方的な内容について、様々な本を読んできたが、在日米軍基地が国連軍基地と重なっていると言う事実についてはほとんど知識がなかった。
    現在も安保理の決定により、日本に国連軍基地が設置され続けている、イギリスオーストラリア、カナダ等の軍人が日本に駐留していると言うことも知らずにいた。
    日米安保が片務的な内容であり、地位協定が様々な問題を抱えており、日本は基地を提供し、アメリカは日本を守る、と言う考え方がおかしい、アメリカは日本のために軍隊を中流させているのではなく、アメリカの世界戦略のために日本各地に米軍基地を置いている、その事は理解しているつもりであったが、日本がジブチ

    0
    2024年03月10日

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