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日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? 巨大システムの言語の起源とは?ヒトとAIや動物の違いは? 言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。
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Posted by ブクログ
人間の進化と言語の関係、動物との違い。 オノパトペは言語なのかから話しが始まり、言語の持つ身体性から、アブダクション推論による言語習得まで、言語の本質をついた興味深い話が満載。 赤ちゃんのように外国語を学ぶという話は昔からあったと思うが、大人はすでにインストールされた母語OSがあるだけに、自由発想な...続きを読むアブダクション推論がしにくいのかもしれない。 ニカラグア手話の話が秀逸で、言語の進化の過程を追体験できそうなので、話を詳しく調べたいと思った。
人が言語を習得する過程を、オノマトペから始まる「音声記号と世界の経験の接続」から説明し、さらになぜヒトだけがそこから広大無辺な言語の世界を切り開いていけるのかを、ヒトと動物の対照実験で説明している。ヒトだけが持つ不完全な推論こそが新しい気づきをもたらすのであり、それには誤りを犯すことが必要不可欠なの...続きを読むであった。
オノマトペから言語の本質を論ずるという意外性に惹かれた。ヒトがどのようにオノマトペから抽象的な言語体系を発展させるのかが詳しく書かれていて言語学をもっと学びたいと思った。特に、対称性推論、アブダクション推論など非論理的な推論がヒトと動物の言語の有無を区別するという説がとても面白かった。
オノマトペと発育 オノマトペは国によって違う? 人間特有? 動物と人間は思考、推論の仕方が違う? オノマトペ、音象徴を中心とした言語学に心理学やちょっとした論理学取り入れている。 多角的で面白い。 読み応えもある。
本書に言及があったので、ゆる言語学ラジオの「赤ちゃんミステイクアワード」回を見てみた。 著者も出演されていて、言語学的にも興味深いし、エンタメとしても面白かった。 基本、視聴者投稿の子どもエピソードなのでほほ笑ましいが止まらない。 ちょっと堅苦しい本ではあるけど、 「ポケモンは進化すると名前に濁音...続きを読むが増える傾向」とか いろんな引き出しから論が進められるのでおもしろい。 「言語学的視点からのファイナルファンタジーとドラクエの魔法やモンスターの命名傾向分析」みたいな論文も大学生が書いてそう。 流行った本だけあって後半の記号接地問題とアブダクション推論の話はグッと引き込まれた。 学問のおもしろさ思い出させてくれる。 先に世界の現実があってその流れで言語が成り立っていった、みたいな話がなんか好き。 (1)音 「たたく」「ふく」「すう」という動詞。 「タッタッ」「フー」「スー」という擬音をもとに作られた語で、末尾の「く」は古語では動詞化するための接辞。同様に、なんと「はたらく」も「ハタハタ」というオノマトペを語源に持つとされる。 (2)声 ・「カラス」「鶯」「ホトトギス」は鳴き声を写す擬音語「カラ」「ウグヒ」「ホトトギ」に鳥であることを示す接辞「ス」がついてできた。 ・「ネコ」という名詞にも、昔は鳴き声を「ネーネー」と写し、それに「コ」という接辞がついたのが由来という説がある。 (3)発話しやすさ 主食を表す単語が「パ」や「マ」で始まることが多いのは(中略)赤ちゃんことばがもとになっている可能性があり、<食事>を表す赤ちゃんことばは、日本語の「まんまmama」、トルコ語の「ママ mama」、スペイン語の「パパpapa」のように、必ずと言っていいほどmaやpaで始まる。食事を求めることが赤ちゃんにとって死活問題であり、かつこれらの音が赤ちゃんにとって発音しやすいため (4)口内空間の大きさがイメージの大きさに対応 ・「あ」が大きいイメージ 英語の「ラーヂlarge」、フランス語の「グラン grand」、ハンガリー語の「ナーヂ nagy」 ・「い」が小さいイメージ 英語の「ティーニー teeny」、フランス語の「プティpetit」、ハンガリ語の「キツィkicsi」
我々人間がなぜ言語という高度なシステムを操っているのかをオノマトペから読み解く名著。人間にできて、AIにできないことを読み解くヒントになりました。
オノマトペを基点として、アイコンによる補助理解がシンボルグラウンディング問題のもつ身体性に紐付き、人間の知識拡張:ブートストラッピング・サイクルは推論様式のアブダクション推論によると結ぶ。これを人間の言語の本質として落としこんだ名著。記号接地せずに記号間を漂うだけのAIが成立するディープラーニングの...続きを読む可能性も感じた。読んでよかった。
最高に面白い 今井むつみさんはゆる言語学ラジオの赤ちゃん言語習得シリーズで間接的に知ってるだけだったけどいくら褒めちぎっても足りないくらい文章が面白い そして実験デザインも上手い キーワードと実験結果とで大きな問い 言語の本質について果敢に切り込んでいく様 最後に言語の本質が読み上げられるところで涙...続きを読むが滲んでしまった 新書なのに大河ドラマ見終わったみたいな読後感 オノマトペ、記号接地問題(記号から記号へのメリーゴーランドになってしまうAI)、アブダクション推論、ブートストラッピング 言語を獲得していない乳児とチンパンジーに対して同様の実験を行なってアブダクション推論をするのは乳児とごく一部のチンパンジー(霊長類研究所でわたしも会ったことあるチンパンジーだった)のみとわかるくだり、格好よすぎる ゆる言語学ラジオの赤ちゃんミステイクアワードが繰り返し引用されるのもじんわりとアツい 自分の子が周りの赤ちゃんと比べて探索行動が激しめで、それをとても好ましく頼もしく思っているのだけど、締めくくりで記号接地問題を再度引っ張ってきて「赤ちゃんはその身体をもって世界を探索し、記号と自身を接地させていく」みたいに記述してるのがもう美しくて切なくて尊くて心臓鷲掴みにされた ああ素晴らしき乳児が繋ぎ見つける世界よ!
オノマトペへの好奇心が言語自体の変化や習得に関する研究への入り口になったという点が面白かった。記号接地問題がその中心にあり、AI研究へと繋がっているので、予想外に広範囲な学びとなった。
オノマトペを入り口に言語とは何かという壮大なテーマに挑んだ野心作。幼児がオノマトペを好むことをきっかけに、対象物のアイコン性が強いオノマトペは幼児の言語学習への足がかりになっていることが示される。しかしながら、言葉のほとんどは音声から対象物を容易に想像できない恣意的な性質を持つのはなぜなのか。その疑...続きを読む問から考察を進め、オノマトペを入り口に恣意性の高い一般語を幼児が習得していくシステム、つまり他の動物と違い言語を使えるようになる人間の言語学習過程のシステムを仮説化することで言語の本質に迫ろうとする。認知科学、言語心理学・発達心理学の専門家と言語学の専門家がタッグを組むことで、この問題に迫る仮説の構築に成功した。
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言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか
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