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英語の達人をめざすなら、類義語との違い、構文や文脈、共起語などの知識に支えられた高い語彙力が不可欠だ。記憶や学習のしくみを考えれば、多読や多聴は語彙力向上には向かない。語彙全体をシステムとして考え、日本語と英語の違いを自分で探究するのが合理的な勉強法なのだ。オンラインのコーパスや辞書を利用する実践的方法を紹介。
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Posted by ブクログ
なるほど認知科学の研究者から見れば、外国語の習得はこのように見えるのだ。スキーマ(schema),つまり意識することなく行なわれる言語情報の処理のしくみが英語は日本語とは異なるから,それを理解した学習法が必要なのだ。つまり日本語をそのまま英語にすると,奇妙な英語になってしまう。違和感のない英語のため...続きを読むには、自分で英語のスキーマを構築しなければならない、と著者はいう。学生のころ、「英語を書くときは英語で考えろ」と言われたことを思い出した。 英語のスキーマの構築には,語彙力ーーたくさんの単語を知っているということではなく、使われる構文、共起する語,頻度,使われる文脈,意味の広がり、更には概念のネットワークなどがわかる多面的な力ーーを鍛えることが必要という。語彙力の涵養にはライティングが重要で、コーパス(言語データベース)を活用して語彙力を高める方法が提示されているーーそうか,コーパスとはこうやって使うのか。これだけでも,ためになった。 最近のAIの進歩は目覚ましく、自動翻訳も実用の段階にはいってきた。それでもこの本に書かれているスキーマの違いを意識した学習法は,色褪せないと思う。 いつも思うことだが、この著者の文章は整理されていて読むそばからスーと頭に入ってきて,読みやすい。
期待通りのクオリティで、さすが今井むつみ先生。 巷にあふれる聞くだけでとか、100フレーズだけでとか魅力的な喧伝に一家言モノ申してくれております。英語学習に対する幻想を打ち破って現実に引き戻される、それはそれでちょっと残念だが真理だからしょうがない。 「スキーマ」というキーワード。英語母語話者の...続きを読むスキーマを身体的に落とし込むという作業が、英語を本当の意味で使いこなすには必要である。 英語=日本語訳の一対一対応を暗記するのではなく、構文や共起表現まで自分で探索すること、それこそが本当の意味で語彙力を養うということだ。 SKELLコーパスで検索しながら読み進めたけど、似ている意味の単語が異なるニュアンス、主流の共起表現があるなど新しい気付きで脳汁ダクダク。面白いツールを知ることができた。 あとは、本書きっかけで映画の熟見は実践してみてる。字幕なしでもマルチモーダルな映像(とWikiのあらすじを読んでしまう)で、ストーリーは理解できる。2周目の日本語字幕を入れるだけで、意外と英単語が聞き取れるようになることに驚き。名作映画の視聴も増えていくし、一度で二度おいしい。 ファスト的に英語力を摂取したい人向けではない。 が、本当の英語力を身につけたい人はこの教えを心に留めておく必要があるかなと強く思う。地道にコツコツ英語母語話者のスキーマににじり寄っていこう。
日本語と英語のスキーマのずれ、これに尽きるという話。そもそも世界の捉え方を日本語的に考えていることそれ自体を、英語的に変化させる必要がある。 これは全くその通りで、頭の中で日本語→英語の変換をついやってしまうが、これでは話せない。なぜならそのまま変換できないからだ。頭の中で世界をイメージして、それ...続きを読むを英語で表現するというのが正しそうである。 そして、ただ英会話の練習をしても英語は上達しないということ。なぜなら英語のスキーマをもって、語彙や英語のシステムを頭の中に取り入れられていないから。 過去に2か月英語留学に行ったが、そこで感じたのはまさにこれだった。とりあえず喋ればいいということに違和感を感じて、後半、授業のコマ数を減らしてインプットにひたすら時間をあてることにした。そもそも非同期に、時間をかけても英語を正確に利用できないのに、英会話をひたすらやれば喋れるようになるなんて厳しいと思っていた。 今は英作文の練習をひたすらChatGPT相手に行っている。自分の中に上手く英語スキーマを取り入れることができてきたら、実際の英会話で「リアルタイムに慣れる」にフォーカスを当てて英語学習に取り組みたいと思う。
英語を学びたく、学ぶなら効率良くという考えのもと手に取った。脳科学の視点から「学ぶ」ことの仕組みが解説され、とても面白かった。スキーマという言葉はメンタルケア分野の方面で使われていることは知っていたが、「学ぶ」時にも影響があると本書で知り、奥が深いなと思ったし、自分が興味を持っている部分との繋がりも...続きを読む感じられて嬉しかった。 英語学習は進んでいないが、スキーマに注意して学ぶことは出来そうだ。
英語の学習法の本ではあるが、「1週間でペラペラ!」みたいな底の浅い本とは根本的に違う。 作者は認知科学や発達心理学の研究者なので、子供が母語を習得する仕組みをベースに、大人が第二言語を習得するための方法を教えてくれる。 日本人が英語を簡単に習得できないのは、認知心理学用語でいうところの「スキーマ」...続きを読む=知識の枠組みが、英語と日本語で異なるからだという。 例えば、英語話者は1歳半頃までには、名詞の意味よりも先に、名詞の前にaがつくかtheがつくか、複数形か否かという形態の違いに気付き、「可算・不可算」のスキーマを手に入れるらしい。しかし日本語では、名詞にその区別はないから、名詞による可算・不可算の違いに注意を向ける「訓練がされていない」のだ。 「『聞き流すだけで英語が自然と口から出る』という英語教材の広告をよく見るが、人間の認知の仕組みに全く反している」とか、個人的にスッキリする説明も多い。 大人が効率的に英語を学ぶ方法をエビデンスベースで知りたい人にも、英語学習をテーマに人の認知の仕組みを知りたい人にも、オススメ。
TOEICを受けたことがない英語初心者。何から勉強すべきかわからないので本書を手に取った。 本書は全くの英語初心者向けの独習法というわけではなく、読み進めると簡単な映画なら字幕なしである程度聞き取れるとか、調べたい単語にまつわる短い例文であればなんとか読めるレベルの方向けであった。完全にレベル...続きを読むを間違えた本を読んでしまった。 ただ、語彙が大事であるということとその理由がわかったし、学習のヒントにはなった。読んで損はなかった。 でも、もうちょっと英語ができるようになってからの方が読む気になれていいかも。自分の英語レベルがあがったら再読したい。
多読多聴に行き詰まりを感じていた時に出会った本。 認知科学の視点による英語独習法。英語のスキームをいかに構築するか。そのためには語彙を増やす。動詞と前置詞をセットで覚える、文例ごと覚える、類義語の違いを意識する等。そして熟読熟見の勧めであった。 でも自分は英語のプロになる訳ではないから、正直ここまで...続きを読むはやってられない。第一、楽しくないと続けられない。 先に述べた通り、動詞+前置詞、名詞の冠詞、用例に着目したい。類義語辞典の活用も考えていきたい。
自然な英語を書くには日本語の名詞のことを忘れて、文全体で何を伝えたいのかを考えることがとても重要 そのためにはまず動詞を考えるべき (日本語字幕と英語字幕の比較などで気づける) また読みたい
著者は認知科学等を専門としている慶応大学の先生。スキーマという概念の説明が中心で、外国語を身に付けるにはその外国語のスキーマを身に付ける必要があるという主張。そのためにはある単語を適切に使うためにはその単語と一緒に使われる単語を理解する、リスニングに力をいれるよりある分野の記事や論文を読んでその分野...続きを読むのスキーマを強化することに力を入れる、等のアドバイス。このあたりChatGPTなどのLLMが単語の関係を学習して流ちょうな言葉を使いこなすこととも関連して説得力を感じた。 後半は具体例の解説が豊富(あまりちゃんと読んでない)。
英語学習よりも、記憶とその定着について考えるきっかけになった。言語化することについても考える。言語化できない、なのにわかると言う現象をスキーマのおかげだと言っているところがわかりやすかった。 今井むつみさんは実験のイラストがいちいち可愛い。このイラストをちょっと楽しみにしている自分がいる。ワードチ...続きを読むョイスも絶妙で、真剣な実験と相まってユニークだ。
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今井むつみ
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