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  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像
    4.6
    1巻1,100円 (税込)
    インドに根付く社会的な身分制=カースト。数千年の歴史のなかで形成され、結婚・食事・職業など生まれから規制し、今なお影響を与え続ける。カースト問題には、「不浄」とされ蔑視が続く最底辺の不可触民=ダリトへの差別がある。政府は2億人に及ぶダリトを支援する施策を打つが、その慣習は消えず、移民した世界各国でも問題化している。本書はインドに重くのしかかるカーストについて、歴史から現状まで、具体的な事例を通し描く。

ユーザーレビュー

  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像

    Posted by ブクログ

    カースト制について勉強するのは中学生以来? 昔学んだ内容とは随分異なる印象。ガンディーさんの事績に対する印象もしかり。カースト制のような現代的には悪弊をいつまでも解消できないのは切ない限り。人種差別や宗教対立も同じ根っこ。人類はいつまで誰かを踏み台にしなければ、幸福を獲得できないのだろうか。

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    2025年10月02日
  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像

    Posted by ブクログ

    インドのカースト、特に不可触民である"ダリト"について被差別運動、政府の動き、食事・結婚・教育など様々な場面において解説されている。ぱっと見ではカーストが存在することは分からないが、人々(特に上の世代)の意識の根底に明らかに存在し、新しい世代がそれを変えようとする動きもある。ルワンダのフツ・ツチや日本のえた・ひにんと似た要素を感じた。
    インド政府が「指定カースト」を作り、障害者など脆弱な立場にいる国民を分類し、それぞれに補助や支援を行っている。でもそれを受けると図らずもアウティングに繋がり、また自覚や自認が必要になり社会からは差別を受けるなど、LGBTQの問題にもつながる話

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    2025年05月06日
  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像

    Posted by ブクログ

    インドのカーストのことはぼんやりとしか知らなかった。
    現代ではダリトと称される「不可触民」は、日本の被差別部落の問題と似ていると思っていたが、この一冊を通してその根深さを知った。

    「カーストは過去のものだ」と口では言ったとしても、自分より下のカーストの人が作ったものは食べない、という行動が本心を語ってしまう場面もあるそうだ。
    海外へ移住しても同じカーストでコミュニティが形成されることには驚いた。
    大学入試や採用試験等でダリトカーストの優先枠を利用して、高学歴、エリートになる若年層もいるが、自分の出身カーストを隠して生活する等、葛藤は絶えない様子。

    日本にもインド人が多く住む地域があるけれど

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    2025年01月04日
  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像

    Posted by ブクログ

    とても勉強になったし、よく練られた本だと思います。
    自分の関心からは第4章「インド社会が垣間見られるとき」と第5章「世界で姿が見えるとき」が特に関心を覚えました。

    •においと差別(清掃カーストについて考える上でも重要)
    •カーストと暴力(特にダリトの複合的圧力)
    •「被害者」ではなく、「抵抗者」としてのダリト(これは他の社会運動論にも通じる話)

    以上について、特に考えさせられました。

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    2025年01月04日
  • カーストとは何か インド「不可触民」の実像

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    オトラジシリーズ。
    今週(1/2)特集されるから楽しみ。
    インドのカーストについて、改めて自分の無知さを思い知らされる。
    序章に出てくるラージクマーリーさんの言葉が胸に刺さった。
    ダリトの方達の置かれる状況を一部でも知ることができた。
    出自で判断されてしまうこと、自分自信のカーストを隠すこと、生まれながらにして自分を偽らなければならないこと。
    日々、自分や他者を欺き続けなければ生きられない環境に思いを馳せる。

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    2024年12月30日

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