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Posted by ブクログ
ナチスドイツに対して抵抗した、一般市民出身の脱走兵の戦中戦後を取り上げている。
脱走兵バウマン氏の苦労、苦難の人生については、復権及び保証は当然と思われる。
しかし、ナチスドイツの体制に批判的な考えを持ちつつも、目の前の戦争において、殺人行為を遂行しなければならなかった国防軍兵士たちからすると、脱走兵は当時のドイツ国民としての義務を果たさなかった裏切り者だという意見も理解できる。
問題は、脱走や戦時反逆などの消極的抵抗に対して、国防軍司法官がほとんど死刑をもって処罰したことであり、それにも関わらず、戦後、司法官たちがが、ナチスドイツから中立的であった軍司法というイメージを作り上げ、最高裁、政府、大学などで批判されることもなく、栄達したということだと思われた。
また、2009年のについては、ナチス不当判決破棄法の再改正法が成立した背景には、最新のドイツ戦後史研究からの支援があったことも、日本の状況とは大きく異なると思われた。
著者も以下のとおり述べている。
「復権活動を可能にした研究による支援という形式についてである。筆者は、戦後史
とりわけナチス支配の過去の清算にかかわるドイツの政治が反ナチ運動の研究成果と密接な関係にあり、その研究の成果を受容して文化政策・歴史政策(具体的には歴史教育・政治教育)がつくられてきたと理解している。これを言い換えると、それだけ人文系諸学が今なお現実政治においても重要な存在となっているということだ。それを支えるのは「知」を尊重する歴史的伝統と風土だろう。」
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