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冷戦後のアメリカ政府の一極覇権戦略は破綻した。日本周囲の三独裁国(中国・ロシア・北朝鮮)は核ミサイルを増産し、インド、イラン、サウジアラビア、トルコが勢力を拡大している。歴史上、多極構造の世界を安定させるため、諸国はバランス・オブ・パワーの維持に努めてきた。19世紀後半の欧州外交を支配したビスマルク、俊英外相タレーラン、哲人政治家ドゴール。聡明な頭脳とパワーをもち合わせた三賢人が実践した「リアリズム外交」は、国際政治学で最も賢明な戦略論であり、日本が冷酷な世界を生き抜く鍵となる。
...続きを読むPosted by ブクログ 2022年06月20日
勢力均衡が無秩序な世界の中でどれだけ重要か、3人の政治家の振る舞いから考察していく本。そこから、戦後日本の米国のみへ迎合する姿勢に対して痛烈に批判している。
国連だとか多国間の枠組みだとか、戦後は勢力均衡に変わる枠組みで紛争解決を図ろうとする努力がなされているが、最近のロシアを見ると昔から何も変わっ...続きを読む
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