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Posted by ブクログ
[渡る世間のお供に]中国の明末に洪自誠が著した『菜根譚』。中国最高の処世訓と呼ばれ、日本でも長く読み親しまれてきたこの作品を解説した一冊です。作品の成立背景が明らかにされるとともに、その教えが著者の解説付きで抜粋されています。著者は、同じく中公新書から『諸子百家』という作品を世に送り出している湯浅邦弘。
恥ずかしながら本書を手にするまで『菜根譚』のことを聞いたことがなかったのですが、本書を読んで早速興味が湧きました。中国の古典というと堅苦しいイメージを持たれるかもしれないのですが、平易で簡潔な内容とその深さ(とかくと自分の浅さが透けて見えてしまうのですが...)に魅力を感じること間違いなしです。著者の一条一条に関する解説その
Posted by ブクログ
本書は、中国思想史を専門とし、
現在は大阪大学教授である著者が、
中国の説話集『菜根譚』を紹介する著作です。
16世紀、明の時代に編纂された『菜根譚』は、
儒教をベースに、仏教・道教を融合させた人生哲学を論じる処世訓。
筆者は、まず菜根譚がどのように誕生し普及したのかを解説します。
続いて、菜根譚に納められた説話を、
その内容や意味、関連する他の古典の解説などを交えて紹介
終章では、唐代の「顔氏家訓」など『小学』など、処世訓の変遷をたどります
文は拙を以て進み、道は拙を以て成る
人の小過を責めず、人の陰私を発かず、人の旧悪を念わず
-など、含蓄に富む語はもちろん
万暦帝の墓所や中井竹山・履軒兄弟などに関するコラムも興味深かったのですが、
個人的に、もっとも印象深いのは
『菜根譚』に見出しがないのは、読者に自由な読みをさせる意図ではないか
という筆者の指摘です。
単にその場しのぎの世渡り術ではなく
よりよい人格を育み、豊かな人生を送るための手掛かりを与えてくれる本書
中国思想に関心のある方に限らず、多くの方にオススメしたい著作です。
Posted by ブクログ
本書を読むにあたり、時代を超えて共感できる部分とそうでないところの見極めはいるだろう。
人生の先輩達が老いて気付いた人生の tips は時が移ろうが全く色褪せない。しかしながら、その英知も男尊女卑を肯定しており、今に合わないということも忘れてはならない。
この本で気付いたのは、言葉ができた経緯を理解せずに安易に当てはめて用いる危うさである。例えば、中庸でいることの重要性は、力いっぱいやっている人の警句であり、サボるための口実ではない。本来の意味を知らず言葉を用いていた愚かさに今更ながら赤面してしまう。
とはいえ、この本は古いのである。確かに、人間の愚行は数多繰り返されるのだろうが、時代は明らかに不可逆的に進んでいる、男尊女卑の価値観は明らかに捨て去るべきだ。そういう意味で、こららの言葉も取捨選択し活用することを肝に銘じた。
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