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今日も日本人に愛読される『孫子』。しかし、この中国古典と近代日本には秘められた関係がある。日本の軍国化が進むにつれ、『孫子』は精神的・実践的支柱となっていったのだ。各種軍令には『孫子』と共通する点があるとされ、実戦的『孫子』解説までが登場する。しかし実際の日本は、『孫子』が最も下策だとする長期消耗戦に突入していく時代、『孫子』はどのように読まれたのか。昭和天皇は敗因をどう分析したか。日本はなぜ戦争を始め、また敗れたのか。『孫子』の兵法を手がかりに考える。
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Posted by ブクログ 2017年11月19日
近代の日本がよくやってるかどうかは孫子をよく受け入れてるかどうかとイコールなんではという指摘。明治以降に出版された孫子関連書籍や軍部の受け取り方などの傾向を分析し、結局は日本人の特質に縛られて孫子の合理的思考でなく精神主義が強くなり敗戦を迎えた流れがあったという内容。
Posted by ブクログ 2019年01月04日
軍部への西洋兵学の導入によって顧みられなくなった『孫子』。日清日露を経て大正時代には自らの実力を内外に示したとの自負から東洋由来の『孫子』の価値の見直しが始まるが、それが度を越して日本古来から存在するという美学と当時の中国の状況から「詭道」を蔑視するなど再び孫子の本質から乖離するに至り、悲惨な結果を...続きを読む招くのであった。結局は牽強付会の孫子解釈でしかなかったということで、孫子に限らず古典の真価を適切に解釈することの難しさ。
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軍国日本と『孫子』
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湯浅邦弘
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