作品一覧

  • 首相の権力 日英比較からみる政権党とのダイナミズム
    値引きあり
    -
    1巻3,382円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 本書は、現代デモクラシーに不可避的に伴う委任関係を捉える分析道具であるプリンシパル・エージェント理論を援用しながら、英国を中心に発展を遂げている執政府中枢研究と政党組織論の接点を探り、比較事例分析の手法を用いて首相の権力を決定づける要因が何であるのかを探究する。これにより、日英の首相を比較政治学の文脈に位置づけつつ、英国政治の脱神話化を図る。日英両国の首相が1970年代の政府内政策決定においてどのような権力のあり方を示したのかを分析することをとおして、議院内閣制が権力を創出しコントロールするその根源的なメカニズムの解明を目指す。 【目次より】 序章 問題の所在 日英比較分析の視座から はじめに 第一部 首相職を位置づける 政党政治と執政政治との間 第一章 首相の権力とは何か 政党政治と執政政治との間に位置する首相職 第二章 首相と執政府中枢 一九七〇年代における日英両国の政府内調整メカニズム 第三章 首相を「操縦」する 一九七〇年代における政権党組織の比較分析 第二部 首相の権力を検証する 比較事例分析 第四章 委任とコントロール エドワード・ヒースと保守党(一九七三年一〇月~一九七四年一月) 第五章 競合するエージェントたち 田中角栄と自民党(一九七三年一〇月~一九七四年一月) 第六章 分裂する政権党・分裂する内閣 ジェームズ・キャラハンと労働党(一九七六年四月~一九七七年一一月) 第七章 党内抗争の激化と閣内の平和 大平正芳と自民党(一九七八年一二月~一九八〇年五月) 終章 議院内閣制と首相の権力 あとがき 註 インタヴュイー一覧・参考文献一覧 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 高安 健将 1971年生まれ。政治学者、成蹊大学法学部教授。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院政治学研究科を経て、ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにて博士号取得。専門は、比較政治学、政治過程論。 著書に、『首相の権力 日英比較からみる政権党とのダイナミズム』などがある。
  • 議院内閣制―変貌する英国モデル
    4.2
    1巻990円 (税込)
    政権交代のある二大政党制、強いリーダーシップ……英国の議院内閣制は、日本など各国から理想的な政治モデルと見られてきた。しかし、スキャンダルや政策の失敗により、保守党と労働党はともに国民の信頼を失い、支持基盤の空洞化が進む。さらにEU離脱をめぐる混乱は世界の失望を招いている。危機に直面した英国は、国家構造を改革し、議院内閣制を変貌させる道を選んだ。この英国の挑戦から日本は何を学ぶか。

ユーザーレビュー

  • 議院内閣制―変貌する英国モデル

    Posted by ブクログ

    1990年代の日本の一連の政治改革はイギリスのような政権交代可能な二大政党制を導入することを目的に行われた。しかし、そんな理想化された議院内閣制の「本場」であるイギリスでも、二大政党だけでは国民の意志を代表出来なくなりつつあり、地域政党のSNPや第三極の自由民主党が存在感を増している。
    また、相次ぐ不祥事による政治不信に対処する形で、国家構造改革と呼ばれる改革が行われ、議会改革(特別委員会、貴族院)、権限委譲(スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)、法典化改革、司法改革などが次々に実施された。いずれも、議院内閣制を外部から拘束しようとするものである。政治エリートへの不信感から、権力を分散

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    2025年01月25日
  • 議院内閣制―変貌する英国モデル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    英国議会の成立と歴史、英国二大政党の特徴(対照的な起源、凝集性の模索など)、英国の議院内閣制の原理(集合的決定、各省の自律性、首相の主導)など、英国の議院内閣制が概観できる。その上で、英国の議院内閣制が抱える課題(民意の反映、各省に対する統制不能など)が明らかにされている。
    政党に対する助成は、議院内閣制において政党こそが民意を最もよく反映できるとの信頼の上に成り立つとの原理や、選挙制度と議会における会派構成との関係性のほか、英国においても日本と同様に首相権限の強化がなされ、それに対し課題が指摘されていることなど、興味深い点が多々あった。

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    2021年02月03日
  • 議院内閣制―変貌する英国モデル

    Posted by ブクログ

    議院内閣制の例として多くの国で理想とされている英国の国家構造を取り上げ、その制度的特徴やいかにして政治体制として存続してきたかを解説した上で、比較政治論として日本の国家構造との対比を試みている。
    議会と政府が強く結びつく議院内閣制が民主主義や三権分立の政治体制としてなぜ受容されているのか、長いこと疑問に感じていたが、ある程度の示唆を受けることができた。議院内閣制の下においては原理的に政府に権力が集中してしまうことが避けられず、むしろ政治的エリートに対する信頼を前提として成り立ってきたとの解説が本書を通じて強調されている。この点を勘案したときに現代の国内政治がどのような状況におかれているのか、考

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    2020年03月17日
  • 議院内閣制―変貌する英国モデル

    Posted by ブクログ

    日本において政治改革の参照点となる理想的な政治モデルとみなされてきたものの、近年、EU離脱問題等で危機に直面している英国の議院内閣制について、根源的かつ多角的に検討。具体的には、総論、政府と政策運営、政権党、政党システムと政党政治、国家構造という5つの視座から論じ、日本政治への示唆についても言及している。
    知ってるようであまり知らなかった英国の議院内閣制について、その歴史、長所と欠陥、機能する前提条件、それを支える政党、近年の変化など、多面的に理解を深めることができた。
    英国(型)の議院内閣制は、安定的な政府の創出と責任の所在の明確化といったメリットがあるものの、権力のコントロールや社会の利益

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    2019年03月20日
  • 議院内閣制―変貌する英国モデル

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて購入。
    議院内閣制のイギリスモデルは果たして現在の日本政治の見本となりうるのか?という大きなテーマを、イギリスの議院内閣制の歴史的経緯、課題、将来展望を織り交ぜながら語っている。
    ただただイギリスモデルを盲信するだけでは能がない、ということか…

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    2018年05月28日

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