中央公論新社作品一覧

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  • 数の生い立ち・図形のふしぎ
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    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間が数を数えられるようになった時代から、整数の計算の規則を考え出し、負の数、分数、小数、無理数、複素数を考えるにいたるまでの歴史をたどる「数の生い立ち」。 多数の図版やエピソードを交え、図形の性質をわかりやすく説明する「図形のふしぎ」。 よく知られている数学の規則が、なぜそう定められたのかをやさしく解説し、「知っている」が「わかる!」に変わる、2冊の名著を合本。 おとなもこどもも区別なく、苦手意識を払拭し、算数や数学の面白さに出会える本。 *――――――――*――――――――*――――――――* 冨島佑允さん 推薦!! (『数学独習法』著者) 「ゼロ(0)」が発明される以前、古代文明では大きな数をどうやって表していたか? 「2」までしか数えられない部族の村では、「20日後にお祭りがある」ことをどうやって村人に伝えるか? 平面を隙間なく埋め尽くせる正多角形は三、四、六角形だけなのは何故か? ……こうした本質に迫るシンプルな問いかけに、脳の眠っていた領域が呼び起こされる思いがしました。 著者の矢野健太郎氏は、東京工業大学の教授を務めた数学者であると同時に、数学の教科書や啓蒙書の執筆を多く手がけた教育者でもあった人物で、日本の数学教育への貢献により天皇陛下から褒章を授与されています。 それほどの人物の代表作の1つが本書です。 小学生にも分かるような平易かつ丁寧な解説で、数学における「ものの考え方」が身についていきます。 その語り口は軽快でユーモアに富み、読者を飽きさせません。まるで氏の名講義を直接聞いているよう。 前提知識なしで読めるので、学生時代に数学が苦手だった紳士淑女の皆様、ぜひ本書で数学の魅力を発見して下さい!
  • マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ
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    5.0
    「苦しかったり、つらかったりするのは、あなたがちゃんと自分の心と頭で考えて、前へ進もうとしている証拠よ」 元エリートサラリーマンにして、今はドラァグクイーンのシャール。そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。ここで提供される料理には、優しさが溶け込んでいて――。 仕事一筋の40代キャリア女性へ「春のキャセロール」。 手料理を食べない中学生男子に「金のお米パン」など、心と身体があたたまる四つの物語。 10年愛され続ける名作が、ついに文庫化! 〈解説〉ドリアン・ロロブリジーダ
  • 文章作法 小説の書き方
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    5.0
    ・直木賞作家が、自作にもとづいてやさしく解説する、実践的文章読本。 ・著者は、講談社フェーマススクールズ文芸講座、読売文化センター小説講座の講師を20年にわたり務めてきた。 ・小説講座をそのまま紙上再現する構成で、具体的かつ実践的内容。 ・詩作から私小説、戦場小説、時代小説、また戦記文学と、著者の執筆経験にもとづいた、ジャンル別解説。 ・例文はすべて、著者の実作品に拠っている。小説入門としてのみならず、著者の多彩な作風を一望できる「伊藤桂一読本」でもある。 ・巻末には、池波正太郎との対談「捕物小説あれこれ」を増補、池波式小説作法との比較も面白い。
  • 馬援
    5.0
    曽祖父の謀反に連座し、長く官途から遠ざけられた馬氏。 王莽の治世になり、ようやく官位を得た兄たちはそれぞれ家を出、末子ながら家主となった馬援は、馬を慰めとする日々を送っていた。 罪人をかばい、逃がしたことによって追われる身となった馬援は、北地へ逃れ、牧場経営で成功を収めるが、王莽への反乱軍が各地で蜂起、新たな政権が乱立する戦国の争いに巻き込まれてゆく。 馬騰・馬超の祖であり、光武帝・劉秀の臣下として後漢統一のため力を尽くした武将・馬援の非凡な生涯を描く。 「馬上の星」改題。 〈解説〉平尾隆弘
  • 海軍めしたき総決算
    5.0
    艦底はそのまま「時代の底辺」でもあった。 「戦争」というものを下から、底から、覗いたのだ。 『海軍めしたき物語』で描かれた海上勤務を経て、著者は命からがら帰国。 次の赴任先は「神風特攻隊」で知られる串良航空隊だった。 算盤片手の経理仕事に奔走する日々のなか、次第に戦況は悪化していき、串良にも敵機の影が――。 非戦闘員の著者が見つめた、終戦と「その後」を描く、唯一無二のイラスト・エッセイ集。
  • 黄金と水飴のアパルトマン
    5.0
    1巻2,420円 (税込)
    〈五感のすべてを響かせる描写が素晴らしい。  時代の空気を見事に捉えたこの物語は、  まさに「いま」読んでおくべき一冊!〉  内田剛さん(ブックジャーナリスト) 僕たちは黄金をもっている。はずだった―― ここは、夢を追う若者たちの共同住宅〈アパルトマン黒猫〉。 イラストレーター、アイドル、書道家、脚本家…… 自分の黄金(たったひとつの才能)を信じるアーティストたち。 生成AIの進化に芸術が脅かされる時代、 彼らが手にした黄金は、いつまで黄金であり続けるだろうか。 夢を失ったピアニスト・梨音は、 アパルトマンの管理人になり、 芸術と真剣に向き合う住人たちと交流することで、 少しずつ変わっていく。 『後宮の百花輪』、『パンダより恋が苦手な私たち』など 好評シリーズの著者による、 芸術家たちの青春ストーリー。
  • 招客必携
    5.0
    招待者の使命とは?  訪問客の心得とは?  食卓の粋な会話とは?  B=サヴァランに先駆けて料理評論を創始した稀代の美食家が、皮肉や諧謔をこめて説く究極のもてなしの哲学。 初邦訳。
  • 名探偵 円朝 明治の地獄とマイナイソース
    5.0
    1巻2,530円 (税込)
    ◆立川談春師匠、推薦! ――明治が、東京が、   生き生きと、有り有りと、描かれている。   この本は、ミステリーであり、時代小説であり、SFである。   読めばわかる。 江戸・明治期の大名人、三遊亭円朝が驚きの推理で謎を解く。 文明開化の空のもと、人情味あふれる江戸っ子たちが活躍する、 落語ミステリ3話。 目 次 明治の地獄とマイナイソース 牡丹灯籠異聞 即身仏
  • 陸軍士官学校事件 二・二六事件の原点
    5.0
    陸軍士官学校事件はクーデター企図事件で、1934年11月に発覚し、関係者逮捕でひとまず終結した。 二・二六事件の前史として扱われており、この後、真崎更迭事件、相沢事件へと続く一連の流れの劈頭をなすものだ。 昭和史の動きを捉えるために重要な事件であるにもかかわらず、非常時日本に頻発したテロ、クーデターのなかでは、従来、ごくマイナーな位置づけであった。  この事件は陸軍士官学校の中隊長であった辻政信大尉(統制派)が、参謀本部の片倉衷少佐らとともに画策したとされる。 対立していた皇道派の村中孝次(陸軍大学校学生)、磯部浅一(一等主計)に陸士候補生(陸軍士官学校生徒のこと)をスパイとして送り込み、クーデター計画が存在するとして、深夜、陸軍次官のもと駆け込み逮捕させた。 村中と磯部は結局、免官となる。  この事件は実に奇妙なものであり、陰謀的な面がきわめて強い。 デッチ上げといわれる場合もあるが、それなら何故、陸軍次官まで動いたのかなど謎に満ちている。 それゆえ、実証的検討作業が遅れたことは、事件の解明を妨げてきた理由としてある。 実際、関係者の軍事裁判の過程では怪文書も多く飛び交い、皇道派・統制派の暗闘のなかで、事件そのものと事態収拾が進んでいった。  いずれにせよ、「陸士事件なくして二・二六事件はなかった」といわれるほど、昭和維新史上で重要な事件であるにもかかわらず、今日まで陸軍士官学校事件を扱った単著はおろか、専門的研究論文も存在していなかった。  本書は昭和史の第一人者が、この事件の実像に迫った本である。 事件関係者への聴取記録など基礎史料を渉猟したうえで、昭和史叙述で欠落していた部分を埋めた第一級の労作といえよう。 時々刻々で事件の流れと人の動きを捉え、ときにドキュメンタリータッチも交えて描かれる一方で、本書は、事実と推測を画然と分けて記す姿勢を通して実証史学の骨法を明らかにしている。  本書のもう一つの特徴は、事件そのものを扱うとともに、事件の背景についても筆を費やしているところだ。 陸軍士官学校事件は陸軍内の派閥闘争が深くからんで起きている。 いうまでもなくそれは皇道派・統制派の対立のことだが、著者は本書で、この対立の前史から説き起こしており、前身となる長州閥と薩摩閥について触れることも忘れない。 また、永田鉄山や東条英機らが関わった「バーデンバーデン盟約」にも筆は及んでいる。 昭和陸軍の主要人物が次々と登場して、事件の叙述に広がりを与えているのも、本書の魅力の一つだといってよい。  戦後も80年を数えたが、現在、憲法改正や安全保障問題などを論議するさい、わが国の過去を振り返る必要は絶えず生じている。 そのなかで、昭和陸軍暗闘史における異色の物語として、本書は、幅広い昭和史ファンの注目を集める本となるだろう。 そして、隠された昭和史の一面に始めて光を当てたという意味で、独自の価値を発信する本となるであろう。
  • カラマーゾフの兄弟 1
    5.0
    1~4巻1,320~1,430円 (税込)
    ドストエフスキー作品の謎に最も迫った翻訳者・江川卓による魂の訳業、初文庫化。 各巻に、訳者自身による詳細な注解を付す。〈巻末資料〉訳者解説
  • 逆立ちの世の中
    5.0
    世間に異議申し立てをし続けた日々をユーモラスに描き、 家族のことや悪戯三昧の学生時代を回顧。 伝説の反骨編集者の原点となるエッセイを初文庫化!
  • アンクルトリス交遊録
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    柳原さん、開高さんらが描いたアンクルトリスに込められた「人間らしさ」こそが、どんな時代にあっても人間が忘れてはならない、欠かすことのできない本質である (サントリーHD会長 佐治信忠〈特別寄稿〉「人間らしくやりたいナ」より) アンクルトリスのモデルはいない、しかし、強いて探すとすれば、それは私自身のような気がする。私の思っていた事、私のするくせ、私の見たものがアンクルトリスのストーリーの中に、動きの中に、背景の中に出ていたかもしれない。きっとそのうちに私もアンクルトリスみたいにハゲ頭になるだろう、私のモデルはアンクルトリスなのです。 (巻末エッセイ 柳原良平「私はアンクルトリス」より) 「人間」らしくやりたいナ――昭和三三年、柳原良平、開高健、山口瞳、そして酒井睦雄が生み出したアンクルトリス。サントリーの前身・寿屋宣伝部で、数多くの伝説的広告を作り上げた熱く賑やかな日々を描く。多彩な人物のエピソードから広告論、イラストレーション論まで。イラスト37点収録。 〈特別寄稿〉佐治信忠〈巻末エッセイ〉山口瞳
  • イオカステの揺籃
    5.0
    バラが咲き乱れる家で、新進気鋭の建築家・青川英樹は育った。 上品で美しい母。仕事人間の父。自由に生きる妹。 ごく普通の家族だと思っていた。 だが、妻が妊娠して生まれてくる子が「男の子」だとわかった途端、母が豹変した。 記憶の彼方にしまい込んでいたあの日、一体何が起きたのか――。 身も心も震える、圧巻の家族小説。〈解説〉藤田香織
  • 昭和二年生まれの流儀
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    昭和二年生まれは、少年時代を戦争の中で過ごし、青年時代の入口で敗戦を迎えた――。昭和三十年代にデビュー、ともに自分の道を見つけ書き続けてきた城山三郎と吉村昭。気心の知れた二人が、戦争観から酒飲みの流儀まで心おきなく語り合う全対話四篇と、関連作品を一冊に収める。 【目次】 昭和二年生れの眼差し   吉村昭  Ⅰ あの戦争とこの半世紀の日本人  対談:城山三郎×吉村昭 語りつぐべきもの        対談:城山三郎×吉村昭 ぼくの流儀・きみの流儀     対談:城山三郎×吉村昭 私たちが生きた時代       座談:城山三郎×吉村昭×佐野洋  Ⅱ 名門・背広・軍服     城山三郎 昭和・戦争・人間     吉村昭 昭和二年生まれの戦友へ  城山三郎
  • 雑草教室 図鑑が教えてくれない植物たちのひみつ
    5.0
    雑草について調べる「雑草サークル」を立ち上げた学生たちと植物学者の大学教授によるエッセイ風ミステリー。 本書で書かれている植物に関するデータは、実際の実験によるもの。研究などで解明されることのない“身近な疑問”について、学生たちが自ら試すことでたどり着いた「図鑑や論文では書かれることのない特性」を取り上げる。 ------ 植物図鑑に書かれていることは、 人間が限られた観察で書いているに過ぎない。 言わば、一方的な決めつけに過ぎないかもしれない。 図鑑に書かれた姿が、 「こうあるべき」と人間の勝手に過ぎないとしたら、 それに囚われることなく、自在に変化する雑草の、 何と自由なことだろう。(本文より) ------ 『生き物の死にざま』『はずれ者が進化をつくる』など数々のベストセラーで知られる人気生物学者が描く「雑草サークルミステリー」の世界へようこそ。
  • わが復員わが戦後
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    1945年12月、復員船は博多に着いた──。 戦争末期、一兵士としてフィリピンのミンドロ島の警備にあたり、一年弱の俘虜生活を送った復員兵を待っていた、戦後社会の混乱、家族や旧友との再会……。 戦争と戦後体験から生まれた名作を集成。 遺稿となったエッセイ「二極対立の時代を生き続けたいたわしさ」を付す。 〈解説〉城山三郎 〈巻末エッセイ〉阿部昭
  • 随筆 ふるさとの味
    5.0
    林檎は樹になったままがぶりとかぶりつき、苺は朝露に濡れたのをそのまま洗いもせず口へ入れる。鮭は漁れたてを素焼にして大根お しをそえて――。 明治時代の札幌に生まれ、上京のち作家デビュー。戦後は参議院議員として激動の時代を駆け抜けた著者。当時の女性たちが憧れたその人生に舌鼓を打つ珠玉の食エッセイ集を増補復刊! 【目次】 お重詰 しらうお さざえ さくら餅 あくまき 夏日新涼 巴里の秋 はつ雪の日 七面鳥 年始 スメヨーボ 雪山の味 トレドのお菓子 マシマロ 口腹の慾 身欠鰊のあめだき 朝鮮あざみと菊芋と 朝食譜 日本のビフテキ 精進料理 田舎家 タコ 四季に添うて 海鼠あり 蓬草紙 冬ごもり 舞踏会の花 サッテ 秋の味覚 春の献立 くき 美しきものは わが机 故郷の味 他人のほころび 大阪土産 きき酒 がらがら煎餅 七草艸子 もみじ菜 食味日記 家庭料理 五月の町 故園の果実 さとう 素顔 美味東西 秋果と女 伊勢の春 木の芽 よまき もろきゅう 味 味噌の味 つまみ喰い 味じまん (全56編)
  • 文品 藤沢周平への旅
    5.0
    私は長く、藤沢作品の一読者であったが、別段、作品がそのときどきの人生的テーマに解を与えてくれたことはない。教訓的作品として読んだこともない。覚えてきたのは、静謐な物語と文体が体内の深い部分に触れてくる感触である。空洞をふさいでくれるごときものを覚える折もあった。癒されていたのかもしれない。(本文より)  歳月が持つ哀しみ、自分なりの小さな矜持、人生への情熱、権力の抗しがたい美味と虚しさ、喪失感――時代(歴史)小説を舞台に、静謐な文体で人の世の「普遍」を描き続けた作家、藤沢周平。ノンフィクションの名手が、その人と作品の魅力に迫る。
  • カラダの知恵 細胞たちのコミュニケーション
    5.0
    電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。 ケガや病原菌からカラダを守り、他者の表情から瞬時に感情を読みとるヒトの細胞。 傷ついた患部に白血球はどう集まり、血小板は固まるのか。 他者への共感をもたらすミラーニューロンはどんなものか。 細胞たちのコミュニケーションには、人間社会にまさるとも劣らない大胆で精緻な仕組みが隠されている。 本書は体内で行われる37兆個に及ぶ細胞たちの情報伝達をわかりやすく解説。 人間のカラダに潜む知恵と不思議に迫る一冊。 ■□■目次■□■ 序章 細胞たちのコトバ―カラダの反応を支えるシグナル I 身体的コトバ 第1章 白血球をあやつるコトバ―惹かれて引かれる 第2章 重要なコトバのアラカルト―サイトカインと活性酸素とエネルギーと 第3章 細胞たちの指さし確認―安全確認システム 第4章 コトバの組み合わせ―自分と他人を区別する/色と形を知る II 心的コトバ 第5章 あなたの痛みがわかる―共感と模倣と創造と 第6章 暗示というコトバ―プラセボの効果 第7章 直覚のすすめ―ビビッ! とくる
  • 夢の上1~3/サウガ城の六騎将(合本)
    5.0
    ※『夢の上』1~3、および『夢の上 サウガ城の六騎将』を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません※ この作品がなければ『レーエンデ国物語』は書けなかった――太陽のない王国に夜明けを夢見た人たちと、その夢を担い、光神サマーアを打ち砕いた太陽姫アライスの革命の物語。多崎礼が贈る極上のファンタジーシリーズ。全3巻に番外短篇集『サウガ城の六騎将』を加えた完全版。各巻書き下ろし短篇を収録 翠輝晶○小領主の娘が夢見たささやかな幸せ 蒼輝晶○すべてを手に入れた男がただ一つ他人に託した夢 紅輝晶○復讐を胸に決意して後宮に上がった娘の昏い夢 黄輝晶○夢見ることを恐れていた男が辿りついた想い 光輝晶○純粋であるがゆえに深く心を蝕む本能に近い願い 闇輝晶○誰の目に触れることもない暗闇に開く想い サウガ城の六騎将○シャローム、ハーシン……そしてアーディン。救国軍の礎となった六騎将、それぞれの物語
  • 旅立ちの日に
    5.0
    1巻1,012円 (税込)
    東京湾をのぞむ房総の小さな港町・金谷。フェリーが発着するこの町を舞台に、平成の約三十年間にわたって描かれる、血が繋がらないひと組の親子の成長、そして、それぞれ秘密を抱えた人々の、出会いと旅立ち――。胸にしみわたる、ノスタルジーを纏わせながら紡がれる、心温まる奇跡の物語。晴木ワールドの真骨頂。〈解説〉徳井青空
  • 日米首脳会談 政治指導者たちと同盟の70年
    5.0
    1巻1,276円 (税込)
    日本の「参勤交代」「物乞い」とまで当初揶揄された日米首脳会談。 経済面での日本の台頭、米国の翳りから、貿易摩擦や安全保障問題を抱える関係、2国間を超えた国際社会でのパートナーへと変貌。 他国と比しても会談頻度は増している。 トップ同士の対話や人間関係は、何を生み、創ってきたか――。 本書は、米国14人、日本28人の首脳による約150回に及ぶ会談を追い、70年以上にわたる日米関係を政治指導者を通して描く。 【目 次】 まえがき 序 章  首脳会談とは何か―重層的な拡がり 第1章 「参勤交代」の時代―日米安保体制の成立 1 幕開け―吉田とトルーマン、アイゼンハワー  2 「日米新時代」と安保改定―岸とアイゼンハワー  3 「イコール・パートナーシップ」― 池田とケネディ、ジョンソン 4 沖縄返還と「密約」― 佐藤とジョンソン、ニクソン 第2章 首脳会談の定例化―冷戦と負担分担 1 大統領初来日とサミット体制―田中・三木とニクソン、フォード 2 ガイドラインと「同盟関係」―福田・大平・伊東・鈴木とカーター、レーガン 3 「ロン・ヤス」関係―中曽根とレーガン 4 昭和のおわりと冷戦の黄昏―竹下・宇野とレーガン、ブッシュ 第3章 同盟の漂流と再定義―ポスト冷戦と日米摩擦 1 「湾岸戦争のトラウマ」―海部とブッシュ 2 通訳不要の首相―宮澤とブッシュ、クリントン 3 北朝鮮核危機と経済摩擦―細川・村山とクリントン 第4章 蜜月と短期政権―「戦時の同盟」 1 アフガニスタン戦争とイラク戦争―小泉とブッシュ 2 不安定な日本政治―安倍・福田・麻生とブッシュ、オバマ 3 対等性の模索―鳩山・菅・野田とオバマ 第5章 安定政権の登場―自由で開かれた国際秩序を求めて 1 「希望の日米同盟」―安倍とオバマ 2 揺らぐ国際秩序―安倍とトランプ 3 「ハブ」としての日米首脳会談へ―菅・岸田とバイデン 終 章 変化する首脳会談と日米同盟 あとがき 付 録 日米首脳会談一覧(1951~2024年)
  • 十一郎会事件 梅崎春生ミステリ短篇集
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    「あんたには奇妙な味があるよ。」――江戸川乱歩 敗戦直後、「桜島」を始めとする兵隊小説で戦後派を代表する作家となった梅崎春生は、幼少期から探偵小説に耽溺し、実作も手がけた。 複数のアンソロジーに採用された、梅崎ミステリを代表するユーモアタッチの表題作。 元特攻兵の主題をハードボイルド的手法で描く「小さな町にて」。 戦後文学史上の奇書『柾它希(まさたけ)家の人々』の著者・根本茂男にまつわる実録「不思議な男」。 ほか、全集未収録作品を多数含む、さまざまな技巧を凝らしたミステリ短篇を初めて一冊にセレクトした文庫オリジナル。 〈解説〉池上冬樹 【目次】 Ⅰ 失われた男 小さな町にて 鏡 犯人 カタツムリ 師匠 Ⅱ 春日尾行 十一郎会事件 尾行者 不思議な男 留守番綺談 Ⅲ 鏡――「破片」より 侵入者 百円紙幣 (コラムより) 恐ろしさ身の毛もよだち…… 推理小説 『樽』――推理小説ベスト・ワン 好きな推理小説
  • 私兵特攻 宇垣纒長官と最後の隊員たち
    5.0
    昭和・光と影 昭和20年8月15日夕刻、第五航空艦隊司令長官で沖縄特攻の責任者だった宇垣纒中将は終戦を知りながら、艦上爆撃機「彗星」11機を率いて大分海軍飛行場から出撃した。 敗戦を知りつつ、宇垣長官はなぜ自らの特攻を決意したのか。 11機を見送った人々、奇跡的な生還者たちの証言、回想をもとに明らかにされる《最後の特攻隊》の真相。 〈解説〉野村進
  • 反=近代文学史
    5.0
    人間中心主義に抗う谷崎、乱歩、足穂、三島、澁澤らの作品を手掛かりに、「反近代」という視点で近代文学の再読に迫る。 既製文学史にアンチテーゼを掲げる文芸評論。
  • 文章読本 文豪に学ぶテクニック講座
    5.0
    厳選した小説から織り込まれた言葉の技術を解析し、不朽の名作といわれる所以を探る。 また、文章読本の変遷を辿って近代文学の特異性を解読し、文章術の極意に迫る。
  • 最後の審判 終末思想で読み解くキリスト教
    5.0
    電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。 世界の終末に神が人類を裁く「最後の審判」。 キリストが再臨して、天国で永遠の命をあずかる者と地獄へ堕ちて永遠の苦しみを課される者を振り分けるとされる。 西洋の人々にとって、希望の光であると同時に恐怖の源でもあった。 本書は、このキリスト教の重要主題をわかりやすく解説する。 死後の世界はどうイメージされたか。 罪は誰が裁き、どんな罰が与えられたか。 裁きに正義はあったか――。 多くの図版とともに読み解く。
  • 戦後日本の宰相たち
    5.0
    第一線の研究者が、東久邇稔彦から竹下登まで17人の昭和の政治家の思想と行動を検証する歴代首相列伝。 戦後の占領期から昭和の終わりまで、「55年体制」下の日本の政治のあり方のほぼ全容を伝える。 日本の再建期を支えた指導者たちの功罪を振り返り、宰相の人物像を通して戦後の「国のかたち」を浮き彫りにする。 〈解説〉宮城大蔵 目次 東久邇稔彦――皇族のなかのリベラリスト 波多野澄雄 幣原喜重郎――「最後の御奉公」と新憲法草案 天川 晃 吉 田 茂 ――状況思考の達人 渡邉昭夫 片 山 哲 ――新憲法体制のトップランナー 福永文夫 芦 田 均――インテリの文人政治家 増田 弘 鳩山一郎 ――日ソ国交回復と憲法改正への執念 山室建德 石橋湛山――透徹した自由主義思想家 猪木武徳 岸 信 介――野心と挫折 北岡伸一 池田勇人――「経済の時代」を創った男 中村隆英 佐藤栄作――「待ちの政治」の虚実 高坂正堯 田中角栄――開発政治の到達点 御厨 貴 三木武夫――理念と世論による政治 新川敏光 福田赳夫――政策の勝者、政争の敗者 五百旗頭真 大平正芳――歳入歳出政治の問題提起者 村松岐夫 鈴木善幸――権力が求めた政治家 田中善一郎 中曾根康弘――大統領的首相の面目 草野 厚 竹 下 登――保守党政治完成者の不幸 久米郁男  執筆者紹介  文庫版あとがき 渡邉昭夫  解説 宮城大蔵
  • 中東 世界の中心の歴史 395年から現代まで
    5.0
    3つの大陸の交差点、3つの一神教の発祥地、数々の緊張と紛争の淵源――。 中東は世界の中心である。ローマ帝国の東西分割から米国支配の終焉まで、1600年余のその興亡を、西側中心史観を脱却し、宗教の枠を超えて描く。 本邦初登場の現代中東史の第一人者が、パリ政治学院修士課程の講義を20の地図と10の年表とともに再現する。
  • 平和と危機の構造
    5.0
    政治及び経済の秩序の問題についていくつかの理論を検討する際、常に歴史の光をあててみたい。 歴史抜きの理論は危険で、大体のところ害をなす―― 核と内戦、不安定化する国際金融、移民の増大と反発。我々は目の前の変化をどう捉え対処していくべきか、歴史的視野から考察する。 国際政治学の泰斗が最晩年に著した平和への指針。 はじめに 第1章 複合波としての歴史変動 第2章 核革命の意味 第3章 内戦の時代 第4章 冷戦後のヨーロッパ 第5章 自由貿易の理論と現実 第6章 「競争力」という妄想 第7章 相互依存とその危険 第8章 アメリカ衰亡論について 第9章 アジア・太平洋圏の台頭 第10章 アジア・太平洋圏のセントラル・バランス 第11章 文明間の摩擦・抗争・積極的変容 第12章 固定観念を避けて 解説中西 寛
  • 江戸の災害史 徳川日本の経験に学ぶ
    5.0
    電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。 江戸時代は大災害が集中した、日本史上でも稀な時期である。 江戸を焼き尽くした明暦の大火、富士山の大噴火、日本史上最大級の宝永地震、度重なる飢饉などの記憶は今も語り継がれている。 一方、幕府や藩、地域社会、家の各レベルで人々が防災に取り組んだのも江戸時代に入ってからだった。 いのちを守るシステムはいかに形成され、いかに機能しなくなったのか。 災害と防災から見えてくる新たな江戸三百年史の試み。
  • 江戸川乱歩座談
    5.0
    戦前、孤高の「人嫌い」として知られた作家・江戸川乱歩は、戦後、日本探偵小説界の名ホストとして活躍した。 森下雨村・横溝正史ら雑誌「新青年」の立役者たちから、小林秀雄・幸田文ら文壇の著名人まで――探偵小説の魅力を共に語り尽くす、夢の饗宴! 乱歩の参加した主要な座談・対談をセレクトした文庫オリジナル。 生誕130年記念刊行 〈解説〉小松史生子 【1 座談篇】 ●探偵小説座談会(1929):大下宇陀児/加藤武雄/甲賀三郎/浜尾四郎/森下雨村 ●明日の探偵小説を語る(1937):海野十三/小栗虫太郎/木々高太郎 ●乱歩氏を祝う(1954):木々高太郎/戸川貞雄/城昌幸 ●探偵小説新論争(1956):大下宇陀児/大坪砂男/木々高太郎/角田喜久雄/中島河太郎/春田俊郎 ●文壇作家「探偵小説」を語る(1957):梅崎春生/曽野綾子/中村真一郎/福永武彦/松本清張 ●「新青年」歴代編集座談会(1957):城昌幸/延原謙/本位田準一/松野一夫/水谷準/森下雨村/横溝正史 【2 対談・鼎談篇】 ●E氏との一夕(1948):稲垣足穂 ●幽霊インタービュウ(1953):長田幹彦 ●問答有用(1954):徳川夢声 ●幸田露伴と探偵小説(1957):幸田文 ●ヴァン・ダインは一流か五流か(1957):小林秀雄 ●樽の中に住む話(1957):佐藤春夫/城昌幸 ●本格もの不振の打開策について(1958):花森安治
  • 臨済録
    5.0
    仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺せ。既成概念に縛られず、あえて斬り捨てて自由を得よ。動乱の河北地方に灰燼の中にぬっくと立ち上った臨済義玄の熱喝が千年の時空を超えて問いかける。威に拠らず、個々の人間主体を無条件に肯定し、その完全な発揮を求める。禅語録の最高峰を読み下し・原文・平易な口語訳・わかりやすい注釈で構成。関係人物在世年表・法系図付 目次 一仏法の相手 すずしい樹蔭 虎のひげ 二山奥に松を植える 三生き埋め 四若もの 五居ねむり 六泥棒の悪知恵 七一日にどのくらい食べる 八北方に持ちがいのある寺がある 九河南でなければ 一〇脱体制の聖者 一一三人の修行僧 一二二人のお客さま 一三施主の食事 一四臨済の小わっぱ 一五本もののロバ 一六普化の鈴 一七普化の別れ 一八何事もなかったと思わねばよいが 一九四つの場合 二〇丸木の柱 二一もち米 二二三つの方法と十二種の経典 二三答えても三十棒、答えんでも三十棒 二四千の手と千の顔 二五黄金の粉 二六世間のおきて 二七ダルマの墓 二八仏法の相手 二九よもぎの枝でなでてもらうように 三〇杏山との対話 三一二はい目のよごれ水 三二禅板と蒲団 三三径山の五百人の僧 三四ひとりもやりすごさぬ 三五維摩と傅大士 三六家と過程 三七渾崙の山 三八弟子を認めず 三九正直な考え 三つの仏身 眼に出ると見るという ヤージュニャダッタ 四〇何事もないのが高貴のお方だ 心の根本真理 四一本ものの出家 四二仏を説き伏せよ 禅宗の考え 四三名目にとらわれてはならない 四つの変わりようのない境地 四四四つの要素を使うもの 五台山に文殊はいない 四五自から信ぜよ 一人前の男 四六三種の明るい眼の浄土 偉大な友人 何を修理するのか 四七悟りは自由の条件にすぎない 六つの神通力 師家と弟子と 戒律も経論も一時の応急手当て 物にたよらないでやって来い すでに起こった事は気にかけるな 菩提樹と無明樹 主と客の四つの出会い まっくらがりでそれ自から光るもの 修行者の三つの型 おらが仏法 衣裳についてまわるな 早口競争は仏法と何のかかわりもない 四八祖師や仏の師となる 四九光をはねかえして逆に相手を照らせ 五〇大通知勝仏という仏 奈落の底におちる五つの罪 五一無明は父である 文殊はゴータマを殺そうとした 正直な考えだけを求めよ 何かを説きたてたらもうすかたんだ 五二竜光をたずねる 五三黄檗を背負う 五四大慈との対話 五五襄州華厳をたずねる 五六ある尼僧との対話 五七翠峯との対話 五八象田との対話 五九明化との対話 六〇どちらへ行かれる 六一鳳林との対話 六二金牛との対話 関係人物在世年表 法系図 解説『臨済録』と『歎異抄』 柳田聖山 索引
  • チビ、にげろ! 8ひきのだいだっそう
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベストセラー絵本『もうじきたべられるぼく』作者による幻のデビュー作! 母に会いたいと願うチビのため、なかまたちが立ち上がる! 8ぴきのどうぶつたちが暮らすのは、とじこめられたオリの中。お母さんと会いたい気持ちを募らせる子犬・チビのため、みんなで脱走をはかるのでした。果たしてチビは、お母さんに会えるのか――。
  • めでたし、めでたし
    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    鬼ヶ島から持ち帰った宝物、あれって結局どうなったんだっけ? 兄弟ユニット作家「大森兄弟」が贈る、唯一無二の胸きゅんホラーコメディファンタジー!? 「宝物の元の持ち主は名乗り出よ。」 鬼ヶ島から凱旋した桃次郎は、宝物の持ち主を国中から集めておきながらいっこうに返す気配がなく……。どこか様子のおかしい桃次郎に、忠義の犬は右往左往、お人好しの猿は呻吟苦悶、雉は毎日どこかの空へ―― 「日本一の快男児」のおとぎ話は、めでたしめでたしでは終われない!
  • 気がつけば、終着駅
    5.0
    世の中が変われば、考えも変わる。『婦人公論』初登場の「クサンチッペ党宣言」「再婚自由化時代」から、最新の対談まで、エッセイ、インタビューを織り交ぜて、この世の変化を総ざらい。39歳から100歳の今日に至る波瀾万丈の人生を振り返る、選りすぐりの一冊。巻末に、単行本刊行を受けての五木寛之氏との対談を初収録。
  • ミケランジェロ
    5.0
    ダヴィデ、システィーナ礼拝堂天井画、「最後の審判」などで知られるルネサンスの巨匠ミケランジェロ。彫刻や絵画のみならず、建築、素描、詩篇にいたる超人的な芸術活動の核心には何があるのか。八九年に及ぶ波瀾の生涯をたどりつつ、代表的な作品を精緻に読み解き、そこに秘められたメッセージを解明していく。レオナルドの対極に位置する「混沌(カオス)」を生きる芸術家として再発見し、ミケランジェロ像を刷新する。
  • 閉じた海 社会派推理レアコレクション
    5.0
    1巻2,420円 (税込)
    ジャンルの始祖・清張にとって、「社会派推理」とは何だったのか? 『或る「小倉日記」伝』(1952)で芥川賞を受賞し、『点と線』(1958)でブレイク、『小説帝銀事件』(1959)で現実の事件に取り組み、『日本の黒い霧』(1960)でノンフィクションへ――と、松本清張はデビュー以来、瞬く間に新たな領域を開拓し、のちに「社会派推理の祖」と称された。 1950~60年代の日本を背景に、本格派/社会派、純文学/エンターテインメント、フィクション/ノンフィクション……といった複数のジャンルの枠を超えて成立した「社会派推理」の実像は、清張没後30年を経てなお、いまだ広く知られていない。 本書では、その「社会派推理」をテーマに、初書籍化となる中篇(表題作)はじめ、これまで単著・全集未収録だった貴重な小説・トーク・エッセイを中心にセレクトした。 本人およびその同時代作家たちによる証言を通して、「社会派推理」が求められた原点、そしてその展開の軌跡と可能性の中心をさぐる。 【目次】 [小説] 閉じた海(1973) よごれた虹(1962) 雨(1966) [対談・座談] 私小説と本格小説――対談・平野謙(1962) 推理小説の作者と読者――座談・高木彬光/水沢周(1962) 作家と批評家――対談・権田萬治(1973) [エッセイ・インタビュー] 広津和郎(1968) 石川達三(1985) 白の謀略(1977) 世界が激動しても、人間は変わらないんだよ――生前最後のインタビュー(1992) 解説・藤井淑禎
  • おいしい給食 Road to イカメシ
    5.0
    一九八九年函館。 数学教師の甘利田幸男は《給食道》におけるライバルと戦っていた。彼の名は粒来ケン。教室のストーブを駆使し、様々なアレンジを加える生徒だ。 甘利田と粒来は、忍川中を「給食完食」のモデル校とすべく乗り込んできた等々力町長に対峙する中で、新たな関係を築くことに。 そしてついに念願の「イカメシ」給食に出会い――!? 我食らう、ゆえに我あり! 空前絶後の給食スペクタクルコメディ。
  • 武田百合子対談集
    5.0
    武田泰淳没後まもなく行われた深沢七郎との長い対談。互いの若いころの思い出を語りあう吉行淳之介との対談、独り暮らしの日常を語る金井久美子・美恵子との対談、岸田今日子による『富士日記』についてのインタビューなど、生前行われた武田百合子のすべての対談を収める。金井姉妹の語りおろし対談「百合子さんのこと」を増補する。
  • 詩の中の風景 くらしの中によみがえる
    5.0
    いつでも訪れることができる、不思議にひろい場所。ときどき深呼吸をしたくなる原っぱ。かたくなな心に手をさしのべてくれ、暮らしの中で鏡のように光るもの。――詩は自分にとって実用のことばという著者が、みずみずしい感性で五三人の詩篇を選び、エッセイを添える。読者ひとりひとりに手渡される詩の世界への招待状。〈解説〉渡邊十絲子
  • 化石に眠るDNA 絶滅動物は復活するか
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    DNAには不思議な魅力がある。大ヒット映画『ジュラシック・パーク』では、琥珀の中に遺されたDNAから、恐竜を現代に蘇らせた。それは絵空事とは言い切れない。マンモスなど絶滅動物の復活をめざす取り組みは今なお続けられている。古代DNAの研究を進展させた新技術はどのようなものか。生命を操作することに重大なリスクはないのか――。科学者たちが織りなしたドラマとともに、起伏に富んだ研究史をたどる。
  • 保守の旅路
    5.0
    1巻1,870円 (税込)
    政治家人生37年。大蔵省出身の財政通として、初当選から引退まで自民党税制調査会で活動。消費税導入に道を開いた。選挙制度改革による小選挙区制導入で、国会議員の「小粒化」が指摘される近年、戦争を経験し、中選挙区制のもとでし烈な選挙を戦い抜いてきた伊吹氏は、いまや数少ない戦後政治のかなりの期間を知る「保守政治家」といえる。政策、党務、議会に精通し、「保守とは謙虚な思想である」というのが伊吹氏の信条。伊吹氏の人生をたどることで、戦中戦後の社会と政治、そして保守政治の歩みと思想を浮かび上がらせる。
  • ふたごパンダのおくりもの
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 <あげるよろこび もらうしあわせ> ゆらん ゆらん。 ふたごパンダがしあわせもとめて行ったのは? 子どもから大人までプレゼントにも最適な1冊。 【大好評癒やし絵本シリーズ第3弾】
  • ホモ・サピエンスの宗教史 宗教は人類になにをもたらしたのか
    5.0
    目 次 序 章 宗教は謎だらけだ 第1章 宗教の起源――宗教はいつはじまったか 第2章 アニミズムの世界――狩猟採集民の宗教 第3章 儀礼の体系の成立――農耕民と牧畜民の宗教 第4章 多神教の確立――国家と文明の宗教 第5章 世界宗教の誕生――「枢軸の時代」 第6章 宗教改革の光と影――宗教は現代世界の成立にどう関係したか     結 論     あとがき     注     図版出典     文献表
  • 戦争と平和 田中美知太郎 政治・哲学論集
    5.0
    戦争は悪だ。しかし、悪であって、なお正義であり得るのはなぜか。そして、戦争を悪だと告発することがアリバイ証明と自己弁護、他を非難するための手段として利用されるのはなぜか。「道徳問題としての戦争と平和」ほか、ギリシャ哲学の碩学が戦中・戦後の政治的問題を考察した一七篇。文庫オリジナル。
  • 武王の門(上下合本)
    5.0
    儂は九州をひとつの国にする ――読み継がれる北方歴史文学の原点 叡山を出て六年余、一三四二年のその日、後醍醐天皇の皇子にして十四歳の征西将軍・懐良は、ついに九州の地を踏む。 それは九州全土を南朝の旗の下に統べるという途轍もない戦いの始まりであった。 薩南で島津と対峙していた時、菊池武光という若者が訪ねてきたことから、 懐良の運命は加速する……。 自分の星を追う男たちの生を、壮大なスケールで描いた不朽の一作。
  • テックラッシュ戦記 Amazonロビイストが日本を動かした方法
    5.0
    重要業務を担う“謎”の部隊は何をしているのか? 著者はキャリア官僚からビッグテックへの転職を先駆けたアマゾンの最古参ロビイスト。15年間の活動で痛感させられた政財官の「弱点」とは? 外資にあって国内企業に決定的に欠落する、岩盤規制を打ち砕くための戦術と哲学とは? 「反・巨大IT」の逆風や規制強化にどう対処してきたのか? GAFAMが生まれない日本のボトルネックがここにある。 はじめに――霞が関を経てアマゾンで学んだこと   第1章 テックラッシュに向き合う 第2章 知られざるロビイングという重要機能 第3章 アマゾンのロビイング 5つの思考法 第4章 岩盤を打ち砕く戦術と哲学 第5章 ロビイストから見た日本の弱点 第6章 ポスト・テックラッシュ時代の日本 おわりに――人工知能技術によって公共政策業務をスマートにできるか
  • 楼蘭王国 ロプ・ノール湖畔の四千年
    5.0
    前二世紀から五十年余り、楼蘭王国は歴史上にその姿を現した。だが、四千年前のものとされるミイラ「楼蘭の美女」が発見されたように、ロプ・ノール周辺には太古から独自の文化が花開いていた。前七七年に鄯善と名を改めた後も、「オアシスの道」に点在する諸都市を支配下に置き、繁栄を誇った。辺境の地を舞台に展開した東西文明の交流はどれほど活発なものだったのか。楼蘭の歴史をたどると、人類の壮大な営みが見えてくる。
  • バルザック(上)
    5.0
    『ゴリオ爺さん』『谷間の百合』ほか全九一篇、登場人物二〇〇〇人による壮大な「人間喜劇」を構想したバルザック(一七九九―一八五〇)。富と名声を求めて旺盛な創作活動に邁進し、天才と俗物の間を生きた人間の魅力をあますところなく描き切った本格評伝。 【目次】 第一篇 青春と初舞台    第一章 少年期の悲劇    第二章 運命への早まった問いかけ    第三章 オラース・ド・サン・トーバン小説工場    第四章 ベルニー夫人    第五章 商業的幕間狂言    第六章 バルザックとナポレオン  第二篇 仕事部屋のバルザック    第七章 三十男    第八章 書斎のうちとそと    第九章 カストリー侯爵夫人    第十章 バルザック自己の秘密を発見す   第三篇 小説を地で行く    第十一章 未知の女
  • 田辺聖子の 万葉散歩
    5.0
    清らかな自然の美しさや人を恋うる心、夫婦の情愛、別れゆくこと……。千年変わらぬ人間の真情を歌うわが国最古の歌集・万葉集。かつて戦意昂揚のために利用された不幸な歴史を塗り替え、わかりやすい口語訳で、この歌集の真の魅力をあますところなく伝えるエッセイ集。万葉集入門最適の書。〈解説〉中 周子・酒井順子
  • 散華 紫式部の生涯 (合本)
    5.0
    1巻2,970円 (税込)
    藤原氏の一門ながら無欲恬淡な漢学者の娘として生まれた小市は、幼い頃から和歌や漢籍を学び並外れた才能を発揮した。 姉弟や伯母とともに暮らすなかで、疫病の流行や治安の悪化、勢力抗争に明け暮れる人々の浮き沈みを犀利なまなざしで見つめながら、自らの生きる道を模索していく。 永遠の名作を紡ぎ出した一人の女性の生の軌跡をたどる歴史大作。上巻では少女時代から20代までを描く。
  • 新編 不参加ぐらし
    5.0
    竹藪の庵にひきこもり、都会に姿を現さず、一歩退いて人の世を眺める。来る者拒まず去る者追わず、集うは多士済々、談論風発、鯨飲酩酊、二日酔い……。“竹林の隠者”とよばれた作家が飄々と綴る身の処し方。「怠け者の記」「丘の上にひきこもり……」「何もせんぞ」などユーモラスで含蓄のある随筆を収める、文庫オリジナル作品集。〈編・解説〉荻原魚雷
  • 厚生労働省の大罪 コロナ政策を迷走させた医系技官の罪と罰
    5.0
    総理が命じても必死でPCR検査を抑制。執拗に感染者のプライベートを詮索。世界の潮流に背を向け、エアロゾル感染は認めない……。いまとなっては、非科学的としか思えないあの不可解な政策の数々はなんだったのか。だいたい、あの莫大なコロナ関連予算はどこに消えたのか。新型コロナは、日本の厚生行政とムラ社会である医療界が抱えてきた様々な問題を炙り出した。医療界きってのご意見番が、日本の厚生行政に直言する!
  • 青星
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 青くて宇宙飛行士なイラストで人気のかずのこ・初作品集<Instagramフォロワー数10万人超> 本書だけで読める描きおろしストーリー「惑星プラネタリウム計画」収録! <contents> 第1部 宇宙のポケット 第2部 宇宙で生きる 宇宙を食べる 第3部 宇宙であそぶ 第4部 宇宙の季節
  • モンシロチョウ キャベツ畑の動物行動学
    5.0
    モンシロチョウはどうやって結婚相手を見つけるのか? アオムシ嫌いの青年が、なぜか研究を始めることになった。乏しい予算で実験機器を自作し失敗をくり返すなかで、チョウが競争相手に競り勝ち、子孫を残すしくみを次々と解明してゆく……。動物行動学に画期的な影響をもたらした著者が、チョウの生態をやさしく解説する。また思い通りに行かない実験や国際学会でのハプニングなど、研究者の素顔をユーモラスに語る。
  • 時刻表昭和史 完全版
    5.0
    昭和二〇年八月一五日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに走っていたのである(本文より)。昭和八年、ハチ公がいた渋谷駅、一六年、「不急不要」の旅が禁じられた中学生の夏、そして二〇年八月、駅で聞いた玉音放送――歴史の節目はいつも鉄道とともにあった。関連エッセイ、北杜夫との対談を増補した完全版。 (目次より) 第1章 山手線――昭和8年 第2章 特急「燕」「富士」「櫻」――昭和9年 第3章 急行5列車下関行――昭和10年 第4章 不定期231列車横浜港行――昭和12年 第5章 急行701列車新潟行――昭和2年 第6章 御殿場線907列車――昭和4年 第7章 急行601列車信越本線経由大阪行――昭和16年 第8章 急行1列車稚内桟橋行――昭和17年 第9章 第1種急行1列車博多行――昭和19年 第10章 上越線701列車――昭和19年 第11章 809列車熱海行――昭和20年 第12章 上越線723列車―一昭和20年 第13章 米坂線109列車――昭和20年 増補(戦後篇) はじめに 第14章 上越線708列車――昭和20年9月 第15章 弘前駅、一ノ関駅――昭和20年秋 第16章 熱海にて――昭和21年 第17章 松江へ――昭和22年8月 第18章 東北本線103列車――昭和23年4月 増補版・あとがき 巻末付録 古い時刻表を読む 自作再見『時刻表昭和史』 それぞれの汽車旅 北 杜夫/宮脇俊三 時刻表昭和史関連年譜
  • 忘れられたBC級戦犯 ランソン事件秘録
    5.0
    1巻2,200円 (税込)
    戦争の過酷さは“戦後”も続いていた。1945年3月、日本軍が仏領インドシナ北部の町で300人を超える捕虜を殺害したランソン事件。その6年後、戦犯裁判を経て、捕虜殺害という上層部の命令に従わざるを得なかった4人の将校が銃殺刑に処された。その一方、捕虜殺害の命令者が罪に問われることはなかった。命令を拒むという選択肢があり得ない日本軍にあって、罪を負うべきはいったい誰だったのか。無謀な作戦、敵味方を問わない人命の軽視、曖昧な責任の所在、個人と組織の間に生じる相克……。知られざる事件の顛末と、裁きを受けた将校たちの思索を手掛かりに日本人が避けられない問題に向き合う歴史ノンフィクション。梯久美子氏、推薦。
  • パラドックス戦争 上 デフコン3
    完結
    5.0
    埼玉と神奈川で、連続無差別通り魔事件が発生。それぞれの犯人は逮捕直後に急死したが、身に着けていたデバイスにより遠隔操作を受けていた痕跡が見つかった。 その頃、米中ソでは、政府高官や軍のトップに対し核攻撃を匂わせる脅迫状が届いていた。受信経路とその内容からAIの暴走が疑われ、デフコン3が発令。世界に緊張が走った。 そして21世紀末の火星――。ロゼッタ渓谷の底で発見されたのは、溶岩チューブを利用した正体不明の遺跡だった。入念な準備の末、内部調査で見つかったのは……。 謎が謎を呼ぶ怒濤のSF開幕!
  • モンスーンの世界 日本、アジア、地球の風土の未来可能性
    5.0
    インド洋の季節風がヒマラヤにぶつかって東アジアに流れ、梅雨前線を形成する。冬にはシベリアの冷気がチベット高原に遮られて東に到来し、日本に大雪を降らせる。モンスーンは日本をはじめ東アジアから南アジアにかけて豊かな自然をもたらし、独自の風土を育んだ。今や「モンスーンアジア」は世界の中心となっている一方で、地球規模の環境危機も招いている。この危機を克服するために、いま私たちは何をすべきか。
  • エルサレムの歴史と文化 3つの宗教の聖地をめぐる
    5.0
    ユダヤ教やキリスト教、イスラム教の聖典に描かれ、史跡が数多く残る古都エルサレム。今も世界中から巡礼が訪れる。その文化は、古代イスラエル王国が興った紀元前一〇〇〇年ごろから現在まで、諸民族の激しい攻防をくぐり抜け、受け継がれてきた。本書は、貴重な現地写真など一五〇点以上の図版と共に、「聖なる都市」の唯一無二の魅力を紹介。聖地の起源を物語るエピソードを随所に交え、美術館を巡るように街を探訪する。
  • 格上の日本語力 言いたいことが一度で伝わる論理力
    5.0
    「言いたいことを上手く伝えられない」「相手に誤解されてしまう」……そんな悩みを抱えるあなたも日本語の構造や特徴さえ押さえれば、話の筋はクリアに、「頭がよく」見えるようになる! 「文章を短く区切って、大事なことから」「事実と非事実を分ける」「『論理的相槌』を打つ」等々の齋藤式メソッドを身につければ、真意が十分に伝わり、人間関係や仕事がスムーズになる。『言いたいことが一度で伝わる論理的日本語』を増補した決定版。 ○漢字は一語で意味を表せる便利な言葉。漢字熟語を上手に使うことで、複雑な内容を要領よくシンプルに、しかも効果的に伝えることができる。 ○漢文や英語などの外国語は大変論理的な構造をもっている。そこで、やさしい英語の構文を例にとり、論理的な話し方に有効なポイントをあげて、日本語に応用できるようにする。 ○数学の考え方は、あいまいさを排除して、物事の起点と終着点、プロセスを明快にするために有効。また、条件や関係性を図やグラフで示せば、言葉を尽くして説明するよりも一目瞭然。
  • 人間ドックの作法 心構え、受けるべき検査、検査結果の見方など、丸ごと徹底解説
    5.0
    現役医師YouTuberによる「人間ドックの正しい使い方」。『予防医学ch/内科医監修』の管理人であり、ベストセラー『40歳からの予防医学』著者でもある森勇磨氏の最新書下ろし。 「あなたは何のために人間ドックを受けていますか?」 ――人間ドックを「ただ受けただけ」で終わらせてしまわないために、年に一度の健康チェックを完璧に使いこなすワザ、満載です。 人生100年時代、ずっと体に異常が生まれない人は稀です。「体のどこに不調をきたす可能性があるのか」「病気のもとは無いのか」を知るには、定期的なチェックが欠かせません。そのために存在するのが健康診断、そして人間ドックです。“人間ドックを制した者が、人生後半の健康生活を制す”とも言えます。 結果が「A」だった、「C」だったなどと一喜一憂して終わりではありません。きちんと検査結果の数値を見て、今後気を付けるべき点を知り、改善を行うことが必要です。それが正解か否かは、次の検査の時に判明します。 とはいえ、たくさんの検査項目が示され「どこをどう見れば良いのかわからない」という人もいるでしょう。また、人間ドックを受けたことのない人は「当日どんなことが行われるのかわからなくてこわい」という人もいるでしょう。本書では、人間ドックについて「わからない」ことを、一つ一つ丁寧に解説することで、安心して的確に受けるコツを収録しました。受けたことのある人も、これから受けようか迷っている人も、必読の一冊です。
  • カラー版 近代絵画史 増補版(合本)
    5.0
    本書は、十九世紀前半から第二次世界大戦にいたるおよそ一五〇年間の西洋絵画を概観。上巻は近代絵画の先駆者ゴヤから、ボナールに代表されるナビ派まで。下巻は、世紀末絵画から抽象絵画まで。増補にあたりあとがきを新規に収載し、名著をカラーで刷新。
  • 俳句とあそぶ法
    5.0
    俳句は遊びだ! 人生の杖となる遊びだ!――俳人・夏井いつき推薦!! 「ちょっと俳句をかじっただけの素人」と自称する著者が、愛好家の多くが陥る類型的発想という「わな」に気づき、それを誘発する「俳句そのものに内在する何か」に迫る。名作とされる先人の句に果敢に異を唱え、専門俳人たちの常識も容赦なく断罪。一方、作り手となった初心者に対しては、「俳句は遊びである。遊びだからこそ厳格なルールに従うべきである」と掲げ、世にはびこるセオリーを覆し、皮肉やユーモアを交えて江國流俳句の楽しみ方を実践的に説いてゆく。  曰く――、 『俳句は自然を詠むもの、俳句は写生だ』  藤・牡丹・菖蒲・芍薬のどれが先に咲きますか? これ分からない植物音痴の人は多い。俳句は自然を詠むもの。写生こそ俳句とは言うが、自然が詠み難ければ人事句から始めると入り易い。例えば雛祭、白酒、受験、卒業……。 『5・7・5がルール』  字余り、字足らずの破調は原則として避けるべし。破調はホントにやむを得ない時に限る。破調にも限界がある。「分け入れば水音(山頭火)」「咳をしても一人(放哉)」こんなのは俳句じゃない。 『ふりがなは、極力さける』  ルビは必要最小限度にとどめるべきである。ルビなしでは正しく読んでもらえない字句で、漢字を用いない限り意味が汲み取れなかったり、誤解を招いたりする場合だけ、よんどころなくルビを付ける。娘(こ)、亡父(ちち)、女(ひと)などは、絶対に使わないこと。 『自分なりの句風の確立』  名句を、世間の評価にとらわれずに、好きな句、嫌いな句に分ける作業をする。そのうちに、自分の句風の確立に役立つ。  昭和の俳句ブームを牽引した画期的な俳句指南の書、待望の復刊!
  • 入門 環境経済学 新版 脱炭素時代の課題と最適解
    5.0
    私たちは製品やサービスを消費して豊かな生活を享受する一方で、気候変動や廃棄物汚染、生態系破壊など多くの環境問題に直面している。経済活動と環境保全は相反する関係にあるが、バランスのよい最適解はどこにあるのか? 本書は経済学の基礎理論を押さえ、それを環境問題に応用して望ましい政策を検討する。旧版にカーボンプライシングなど最新テーマを大幅加筆して、豊かな環境を引き継ぐための制度設計を提示する。
  • 山本五十六 アメリカの敵となった男
    5.0
    1巻1,870円 (税込)
    山本五十六は、なぜ「最も勇敢に戦争に反対しながら、自ら対米戦争の火蓋を切らなければならなかった」連合艦隊司令長官となったのか。その実像を戦前戦後の価値観の変遷、山本自身の対米認識を軸に明らかにする。ロンドン海軍軍縮会議の「会議対策私見」など初めて活字化して収録。 序章 アメリカの第二の敵・山本五十六 第一章 長岡から海軍へ 第二章 海軍航空への開眼 第三章 ロンドン海軍軍縮会議 第四章 航空主兵論の展開 第五章 真珠湾への道 終章 ペリーの星条旗  資料編
  • 孫子―「兵法の真髄」を読む
    5.0
    二千年以上にわたり読み継がれてきた兵法と戦略の名著『孫子』。この古典を整理し、最も重要な注釈を付したのが三国志の英雄・曹操だ。本書は最初に、孫武と孫臏のどちらが著者かという成立の謎に挑む。そして曹操の解釈を踏まえて、合理性・先進性・実践性・普遍性という四つの特徴から読み解く。『孫子』が見抜いた、戦争や組織の本質は今の時代にどう生かせるか。巻末に『孫子』全十三篇の現代語訳を収録。
  • 沖縄のいきもの 1000を超える固有種が暮らす「南の楽園」
    5.0
    青い空、サンゴ礁の海――豊かな自然が広がる沖縄には、珍しい生き物がいっぱい! 県鳥のノグチゲラはキツツキなのに、なぜ地面をつつくの? 瑠璃色に輝くきれいなゴキブリがいるって本当?なぜ一度海に沈んだ宮古島に、海水が苦手なサワガニやカタツムリがいるの? イリオモテヤマネコはどうやって小さな西表島で生き延びてきたの? 沖縄、宮古、八重山、大東……島々の個性的な生き物たちを魅力たっぷりに紹介。
  • 太陽の男 石原慎太郎伝
    5.0
    『太陽の季節』で日本中を熱狂させた「無意識過剰」「価値紊乱者」の石原慎太郎は、社会に何を警告したのか。三島由紀夫を動揺させ、多大な影響を与えた慎太郎。交錯、衝突し、天皇制と国家観をめぐって離反した2人の天才を考察することで、慎太郎がその作品群に込めた真意に迫った。東京都知事と副知事として、作家同士が都庁舎で折々語りあった猪瀬直樹が見た慎太郎の素顔とは……。『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』に続く作家評伝を、一周忌に満を持して上梓する著者渾身の書き下ろし。 プロローグ―ー「君が代」と「日の本」             第1章 敗戦の子             第2章 ヨットと貧困           第3章 公認会計士の挫折と裕次郎の放蕩            第4章 運をつかむ                       第5章 スター誕生                       第6章 ライバル三島由紀夫         第7章 拳闘とボディビル   第8章 『亀裂』と『鏡子の家』                 第9章 「あれをした青年」                    第10章 挑戦と突破                 第11章 石原「亡国」と三島「憂国」    第12章 「嫌悪」と「海」                     第13章 天皇と核弾頭        エピローグ――価値紊乱は永遠なり
  • 作家の証言 四畳半襖の下張裁判 完全版
    5.0
    「ワイセツとはなにか」 猥褻文書摘発事件に一流作家が集結 圧巻の証言集を開廷50年目にして復刊 〇被告人 野坂昭如 〇特別弁護人 丸谷才一 〇証人 五木寛之、井上ひさし、吉行淳之介、開高健、中村光夫、金井美恵子、石川淳、田村隆一、有吉佐和子 発禁となった短篇「四畳半襖の下張」、栗原裕一郎による書き下ろし解説を収録した完全版 丸谷才一 「後世、四畳半襖の下張裁判とは何であつたかを概括する史家は、まづ何よりも、それが日本最初の、日本文学に関する文芸裁判であつたことを言はなければなるまい」 野坂昭如 「人間の精神的営みは、どのような存在からも自由であること、その当然の帰結として、『四畳半襖の下張』という小説が、どのような意味、見地からも猥褻文書に該当しないことを、主張しつづけます。一小説家として、また一人の人間として」 井上ひさし 「これはもうほんとうに、わかんないなら実はおれが書いたと言いたいくらすばらしい作品ですね」 石川淳 「『古事記』以来、やはりこれは神事にはそういう男女のことが関係するというならわしの(中略)その「おまつり」の儀式です、『四畳半……』に書いてあることは」 有吉佐和子 「小説書きというのは、私もそうですけれども、好奇心は人一倍強いわけで、野坂さんは牢屋に入るということは欣喜雀躍として入るんじゃないかと。私はそれをたいへん心配しております」
  • 森林に何が起きているのか 気候変動が招く崩壊の連鎖
    5.0
    2019年、オーストラリアで史上最大級の森林火災が発生。5ヵ月間で17万平方キロメートルもの国土が焼失した。近年、温暖化の影響による森林の「異変」が世界中で観測されている。大規模火災が相次ぐのはなぜか。森林破壊がもたらす経済的影響は。豊かな自然を守るため、何をすべきなのか――。本書は、森林生態系のメカニズムから、日本の里山の持続可能な保全策まで、森林科学の知見を第一人者が解説。実効的な気候変動対策を論じる。
  • 貴族の階段
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    西の丸公爵の娘・氷見子は、父の秘密の記録係として客人の会話を筆記している。陸軍大臣との密談から、青年将校たちの蹶起計画を知った氷見子は……。公爵の息子でありながら蹶起に加わろうとする陸軍士官の兄、自ら悲劇の道へと身を投じる陸軍大臣の娘。二・二六事件前夜の貴族と軍人の暗闘を、不羈奔放な氷見子の目を通して描く。〈解説〉奥泉 光
  • 文城 夢幻の町
    5.0
    1巻4,400円 (税込)
    生まれたばかりの娘を置いて、妻はどこへ消えたのか――。世界が新作を待ち望む作家、余華の8年ぶりの長編。 20世紀初頭の清末民初、匪賊が跋扈し自然災害が襲う混迷の時代、林祥福は、兄とともに南方の町「文城(ウェンチョン)」からやって来た女・小美を妻にする。束の間の幸せが訪れたが、小美は生まれたばかりの娘を置いて姿をくらましてしまう。林祥福は娘を連れて妻の故郷を探す旅に出るが……。人災と天災、過酷な運命に翻弄され、それでも強く生きていく人々を描く大河巨編。 中国で100万部突破! 余華が20年あまりの歳月をかけて書き上げた、世界的ベストセラー『活きる』の前史。 「この儚くも強靭な人生を見よ! 作家として嫉妬し、いち読者として感嘆し、中国にルーツを持つ者としての誇らしさが止まらない。」東山彰良氏推薦
  • 人類史の精神革命 ソクラテス、孔子、ブッダ、イエスの生涯と思想
    5.0
    哲人ソクラテス、聖人孔子、覚者ブッダ、預言者イエス。前五世紀以降、四人の始祖の思索と行動により、哲学と普遍宗教が生まれた。「精神革命」という人類史における大転換期である。ギリシアで哲学が誕生、中国で儒教が成立、インドで仏教が勃興、イスラエルでユダヤ教とキリスト教が形成。なぜ東西の地で同時並行的に、思想の変革が起きたのか? 原典をふまえ、平易な筆致によって克明に描出。この人類史の謎と意義を解明する。
  • 新版 嵐の中の北欧 抵抗か中立か服従か
    5.0
    激動の第二次大戦中、独ソの狭間で、北欧の小国はいかに生き延びたか。大国ロシアに対し勇壮な抗戦を繰り広げたフィンランド、ドイツに屈辱的な譲歩を重ね中立を保ったスウェーデン――その地政学的重要性によって大国に翻弄され続けた北欧四国の苦闘の歴史を、『物語 北欧の歴史』の著者がドラマチックに綴る。〈解説〉岡崎久彦〈新版解説〉大木 毅
  • 司馬遷
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    司馬遷は生き恥さらした男である――。宮刑に処せられ、絶望の中で「歴史を書くこと」に向き合った司馬遷。「史記」の構造を読み解きながら、個人と個人のつながりに着目して歴史を読み解いた司馬遷の思想を明らかにする。武田泰淳の第一著作にして代表作を、初版以来、長らく収録されてこなかった「結語」も含め、オリジナルに近い形で刊行する。〈解説〉中野重治・竹内好
  • 君が殺された街
    5.0
    1巻880円 (税込)
    1994年、一人の男が沖縄・万座毛から墜死した。遺骨を引き取った22歳の美しい娘も行方不明に。素人探偵(アマチュア・オプ)の私は、事件を追ううちに11年前の海難事故に辿り着く――。基地の街・沖縄を舞台に麻薬取引、臓器移植を巡る事件が絡み合い、めまぐるしいスピードで展開する極上のミステリー。
  • 鍵盤の天皇 井口基成とその血族
    5.0
    帝王カラヤン、獅子王バックハウス……。そして日本には、「天皇」と呼ばれる音楽家がいた。井口基成。16歳でピアノを始めるという晩学ながら、東京音楽学校(現・藝大)を首席卒業、パリに留学し、帰国後は男性ピアニストの先駆者、母校の教授として第一線で活躍。戦後は、斎藤秀雄、吉田秀和らと「子供のための音楽教室」を立ち上げ、桐朋学園大学へと発展させる。さらに楽譜校訂者として、古今のピアノ曲を網羅する『世界音楽全集』全49巻を編纂した。長く演奏と教育を両立させ、同じくピアニストの妻秋子、妹愛子と併せ、門弟は3000人を数え、内外のコンクールを席捲する一流演奏家を輩出。ピアノ界のみならず音楽界に、今に至る多大な影響力を及ぼした。いっぽうで、酒と美食に明け暮れ、スキャンダラスな私生活、体罰も厭わぬ指導など、負の側面も併せ持つ。取材は20年におよび、すでに故人となった関係者からも貴重な証言が語られている。この巨人の全貌にはじめて辿り得た渾身の評伝ノンフィクション。
  • 時代の一面 東郷茂徳 大戦外交の手記
    5.0
    太平洋戦争の開戦阻止に渾身の努力を続けた東条内閣時代、戦争終結をめぐって阿南陸相と激論をたたかわせた鈴木内閣時代、著者は、奇しくも開戦と終戦という、決定的局面で二度にわたって外務大臣を務めた。本書は、外交官に任官した第一次大戦勃発の頃より第二次大戦終結に至るまで、みずから直接見聞し、また関与した事件・諸問題等について克明に綴った第一級の外交記録である。明治の外交官、陸奥宗光の「蹇蹇録」に比肩する、昭和外交史の名著。
  • 鼎談集 金井姉妹のマッド・ティーパ-ティーへようこそ
    5.0
    蓮實重彦、大岡昇平、西江雅之、篠山紀信ら9人のゲストを迎えて、70年代後半から80年代前半に収録された若き日のおはなし。野球のこと、時間のこと、言葉のこと、写真のこと、そして映画のことなどを忌憚なく語り合う、知的興奮に満ちた鼎談集。鼎談のお相手との思い出を語り合う「目白姉妹の語り下ろし対談」も収録!
  • 談志受け咄 家元を笑わせた男たち
    5.0
    センスに惚れた。笑わせられた。この談志を客に選びやがった――愛嬌と哀愁が漂う任侠の男・落田八郎。不思議な天才ウエスタン歌手・ジミー時田。そして親友・毒蝮三太夫。人生の師匠に捧げた『酔人・田辺茂一伝』に続き「書き残しておきたい」と綴られた、三人の友への家元流ラブレター。〈解説〉毒蝮三太夫
  • 世界の中心で馬に賭ける 海外競馬放浪記
    5.0
    「自分がこれだけたくさん海外の競馬場に行くことになろうとは、当時全く考えていなかった。この本を書くにあたって改めて数えてみたところ、150近い競馬場を訪れていた。生きているうちに、少なくとも200場は超えようと思っている」(「はじまりは香港・沙田競馬場」本文より) グリーンチャンネルやBS11の競馬番組、ペーパーオーナーゲームの”赤本”『POGの達人』でおなじみの競馬評論家が、約30年をかけて訪れた、アジア、オーストラリア、中東、ヨーロッパ、アメリカの150近い競馬場の中から、記憶に残る63場を紹介。 海外のG1が開催される憧れの競馬場から、1年に1日しか開催されない砂浜の競馬場、そして、今は存在しない廃止場・休止場まで--。 馬と競馬を愛する全ての人に贈る、350枚の写真と共に綴る旅エッセイ。
  • 40周年記念 コボちゃん傑作選
    5.0
    1巻1,540円 (税込)
    (ほぼ)365日、描き続けて40年 一般全国紙最多記録にも輝くタバタ家の日常を、選りすぐりでお届け! 1982年に読売新聞で連載がスタートした「コボちゃん」。時代の流れに時に翻弄されつつ、日々ユーモアのこころを絶やさず暮らすタバタ一家。1万4,000回を超える作品の中から、笑いと感動を伝えるものをピックアップ。 植田先生のインタビューや歴代担当記者の座談会も交えつつ、ボリューム満点でお届けします!
  • 河津・天城連続殺人事件
    5.0
    二ヶ月前に死んだはずの美女が、河津七滝に現れたその日、男の射殺体が発見された――伊豆で、黒部で、東京で、十津川警部が見た殺意の正体とは!
  • 十津川警部「吉備 古代の呪い」
    5.0
    岡山県総社市に住む郷土史家・吉野文彦が東京のホテルで服毒死した。日本古代史研究会に招待されての上京であったが、会の代表者・佐伯は吉野と面識はなく、招待状も出していないという。吉野は〈桃太郎・温羅(うら)伝説〉を題材にした小説「吉備 古代の呪い」を発表し、好評を博していたが……。古代ロマンが生んだ殺人事件の真相に十津川が挑む!
  • 天草四郎の犯罪
    5.0
    二人組の強盗犯の前に一人の男が現れ、杖一本で犯人を打ち伏せてしまう。天草四郎(てんぐさしろう)と名乗った男は、一月後にも四人組の宝石強盗を杖一本で撃退! この武勇伝により、彼は一躍国民的英雄となった。さらに凶悪犯退治は続き人気は沸騰するが、一切自分の身許を語らない天草四郎に、十津川の友人の新聞記者が疑惑の目を向ける。「正義の味方」の目的は? その正体に十津川が迫る!
  • 十津川警部 時効なき殺人
    5.0
    六十歳――還暦という人生の節目を迎えた会社社長が、五千万円の小切手を持って失踪。十日後には、大学の同窓生がホテルの一室で絞殺された。ふたつの事件を結ぶ鍵は、三十五年前の北海道・洞爺湖にあるらしい。謎を追って十津川警部は当時の同窓生達を徹底的に追いつめていく。果たして失踪の裏に隠された、驚くべき真実とは何か!?
  • 合本版 悪党の裔(上・下) 新装版
    5.0
    播磨の悪党の首魁には大きすぎる夢だった。おのが手で天下を決したい――楠木正成と出会った日から、大望が胸に宿った。軍資金を蓄え兵を鍛えて時を待ち、遂に兵を挙げた。目指すは京。倒幕を掲げた播磨の義軍は一路六波羅へと攻め上る。寡兵を率いて敗北を知らず、建武騒乱の行方を決した赤松円心則村を中心に描く、漢たちの軌跡。 第一章 遠い時 第二章 意 地 第三章 妖霊星 第四章 決 起 第五章 原野の風 第六章 遠き六波羅 第七章 白き旗のもと 第八章 征夷大将軍 第九章 砕けし時 第十章 旗なき者 第十一章 野の花  解説 亀田俊和
  • 落花
    5.0
    平安時代中期。天皇の従兄である仁和寺僧・寛朝は、己の楽音を究めるため、幻の師を追って京から東国へ下った。そこで荒ぶる地の化身のようなもののふに助けられる。のちの謀反人・平将門だった――。豪放磊落でまっすぐな将門は、次第に叛乱の将に祭り上げられていく。戦場に響く喊声、弓矢のうなり……武士の世の胎動を描く傑作長篇。〈解説〉新井弘順
  • 「命」の相談室 僕が10年間少年院に通って考えたこと
    5.0
    人々の心に寄り添い続けた著者が漢字を通して語る、 前向きに生きるための『命』の授業 もう死んでしまいたい、そう思う人にはこう提案します。死ぬ前に「十人」のお手伝いをしてください。誰でもいい。困っている人を助けるのです。この時には会話もあるでしょう。相手から返ってくる「ありがとう」「助かったよ」という言葉。悪いほう、悪いほうへと思いを向けていた自分が、ふと、とどまる一瞬が訪れるのではないでしょうか。「―」の横軸に縦軸が交わって、それがプラス、つまり「十」になる。お母さんのお腹の中にいるのは「十」月「十」日、キリスト教では「十」字を切って神に祈る。僕は「十」を、生きるためにとても大事な漢字だと解釈しています。 「命」などの漢字ギャグで人気者となったお笑いコンビ・TIMのゴルゴ松本。彼は2011年から現在に至るまでの10年間、全国各地の少年院を中心に、漢字の知識を通して人生について語るボランティア活動『「命」の授業』を行っている。長きにわたり悩める人たちの人生に寄り添ってきた著者がいま改めて語る、生きづらい時代を楽しく生きるヒント。巻末に、同じく「金八先生」として若者の悩みに向き合ってきた武田鉄矢氏との対談を収録。
  • ロシアトヨタ戦記
    5.0
    それは「奥田プロジェクト」と呼ばれた――トヨタが世界企業へと勇躍した時代、ロシア進出はいかに行われたか。エコノミストからロシア現地法人の社長へと転身した著者は粗野で不条理な社会と戦いながら、その大きな可能性を追いかける。しかし、ヨーロッパ有数の規模に成長した市場は、リーマンショックによって一気に崩壊するのだった……。一企業の変革の原動力と変革を担った人々の姿、そしてグローバル経済の本質を描ききる。 目次より プロローグ 第一章 ロシア進出 第二章 未成熟社会 第三章 一燈を提げていく 第四章 シベリア鉄道紀行譚 第五章 リーマンショック、その後 エピローグ
  • 科学者の創造性 雑誌『自然』より
    5.0
    一冊の本との出会いによって物理学を志した学生時代の回想から、講演「素粒子論はいずこへ」「科学の進歩と国際協力」、ノーベル賞授賞式への旅を綴った「旅のノートから」まで。科学雑誌『自然』に一九四七年から七五年にかけて発表したエッセイと講演を集成。文庫オリジナル。 〈巻末対談〉水上勉×湯川秀樹「京都と日本を語る」 (目次より) Ⅰ 思い出すこと/学術の交流/旅のノートから/若い人々へ/仁科芳雄先生の思い出/科学の進歩と国際協力/研究者としての人間/二つの道を一つに/科学者の創造性/物理学者群像/日本の科学の一〇〇年 Ⅱ 素粒子論の現状と将来(湯川記念館開館記念講演)/素粒子論はいずこへ/理論物理学の伝統について/将来計画の意義/物理学の老化と若返り/素粒子論の現状と将来(素粒子論三〇年)ベータ崩壊の古代史 〈巻末対談〉京都と日本を語る 水上勉×湯川秀樹
  • 剣闘士 血と汗のローマ社会史
    5.0
    奴隷制、円形闘技場……ローマ史を流血で彩った剣闘士(グラディエーター)の光と影。「ローマの平和」(パクス・ローマーナ)と讃えられた地中海世界帝国において、数百年にわたり、史上唯一の公認殺人競技がなぜ続いたのか? 剣闘士競技の起源や仕組みはどうなっているのか? 民衆はなぜ流血の見世物に熱狂したのか? 膨大な財政負担にもかかわらず、為政者や富裕者は何を期待して見世物を施そうとしたのか? 剣闘士とその競技を通して、ローマ帝国の権力、社会の構造の深層をさぐり、帝国の繁栄と変容、終焉への過程を辿る。
  • 作家と家元
    5.0
    売れっ子の矜持と迷いが交差する吉行淳之介との対話。兄貴と慕った色川武大との至福に満ちたスリリングな芸談。盟友・石原慎太郎との思い出語りに、ふとこぼれる弱音まで。三十代から晩年まで、人生を駆け抜けた天才落語家が言葉を尽くして語り合った六人の作家たちとの対談、エッセイを収録する。文庫オリジナル。 目次 吉行淳之介 対談 落語見る馬鹿聞かぬ馬鹿 対談 大きくなったらリッパな人になります 色川武大 対談 一芸に賭ける芸人たち 対談 まず自分が一人抜きん出ることだよ 立川談志さん  阿佐田哲也 『怪しい交遊録』解説  立川談志 『色川武大 阿佐田哲也全集14』解題  立川談志 色川武大  立川談志 結城昌治 結城昌治との想い出  立川談志 景山民夫 噺家は世上のアラで飯を喰い  景山民夫 景山民夫  立川談志 伊集院静 対談 小説家はアブナい 対談 カネが仇の世の中、か!? 石原慎太郎 対談 歳月を経て猶も定めず 対談「平和の毒」にやられたまんま……このままじゃ死んでも死にきれねえ 対談 自殺を考えたこともある……死を追うな、生き抜いて人生を全うしろ さらば立川談志、心の友よ いつかまた、どこかで会えるんだろう  石原慎太郎 立川談志 略年譜 巻末インタビュー 父・立川談志と作家たち 没後十年に寄せて  松岡慎太郎
  • 愛なき世界(上下合本)
    5.0
    恋のライバルが、人類だとは限らない。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋の教授、サボテン好きの後輩男子たちと研究に没頭する本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか――藤丸青年の求愛行動から真理の探究まで、すべての事件は研究室で起きている。世界の隅っこが輝きだす植物学会賞特別賞受賞作。〈付録〉「藤丸くんに伝われ 植物学入門(上・下)」〈解説〉伊与原新
  • 宮脇俊三の紀行文学を読む
    5.0
    内田百閒、阿川弘之につらなる鉄道紀行の第一人者・宮脇俊三の世界が今よみがえる! 宮脇の深い教養に裏打ちされた、「写真のいらない」紀行文学。国鉄がJRとなり、寝台特急がほとんど廃止され、北海道や九州からローカル線がほぼ消えるなど、宮脇が書いた鉄道風景はずいぶん変わってしまった。その点からも、懐かしさとともに、発見の多い内容となるだろう。今はなき鉄路の地図、多数収載。 第1章 『時刻表2万キロ』――国内紀行① 第2章 『最長片道切符の旅』――国内紀行② 第3章 『終着駅へ行ってきます』――国内紀行③ 第4章 『時刻表おくのほそ道』――国内紀行④ 第5章 『失われた鉄道を求めて』――国内紀行⑤ 第6章 『台湾鉄路千公里』――海外紀行① 第7章 『インド鉄道紀行』――海外紀行② 第8章 『殺意の風景』――小説 第9章 『古代史紀行』『平安・鎌倉史紀行』『室町・戦国史紀行』    ――歴史① 第10章 『時刻表昭和史』――歴史② 宮脇俊三(1926~2003年) デビュー作『時刻表2万キロ』で第5回日本ノンフィクション賞受賞。短篇集『殺意の風景』は泉鏡花賞を受賞し、直木賞候補にも挙げられた。1999年には菊池寛賞受賞。
  • 本牧亭の灯は消えず 席亭・石井英子一代記
    5.0
    日本最後の講談定席として惜しまれつつ平成二年に休場した東京・上野の本牧亭。その席亭を務めた著者が四十二年間の軌跡を振り返る。家族ぐるみで交流した芸人達の素顔、伝統話芸を守らんと試行錯誤を重ねた日々。江戸っ子の爽やかな人柄がにじむ「おかみさん」奮闘記。 目 次 序 章 雪の夜の楽屋 第1章 生い立ち 第2章 娘時代の私 第3章 戦中から戦後にかけて 第4章 本牧亭再興 第5章 寄席の経営 第6章 父のこと 第7章 『巷談本牧亭』のこと 第8章 中国旅行 第9章 鉄筋ビルの寄席に 第10章 休席の顚末 第11章 講談の灯は消さない 第12章 人との縁 終 章 幸せな星の下に あとがき 文庫版あとがきにかえて  清水孝子 年 表 本書に登場する主な講釈師たち 〈対談〉本牧亭がつないだ講談の昔と今  宝井琴調×神田伯山 〈解説〉客と演者とおかみさん――本牧亭をめぐる人間模様  長井好弘 人物索引
  • 文化としての数学
    5.0
    数学が人間からかけ離れた絶対的な真理であるという思想、あるいは神が数学を創り人間に与えたとする神話は、古代から現代まで姿をかえてたえず登場してきた。だが、すでにできあがった数学を天下り式に子供に注入する教え方は、数学をつまらなくさせてはいないか? 人類と数学の出会いから今日の数学理論に至る発達史や、初等教育における分数の計算や数の抽象化の難しさなどを平明に語り、自然や人の営みと数学の関わりを説き明かす。 「数学には甘い菓子のようなおいしさはない。しかし、暑いときに飲む冷い真水のようなうまさはある」と語る著者の業績は、数学的側面だけでなく数学教育から障害児教育まで幅広く、かつ、学問・科学・芸術に対する深い造詣と、そこから教育や人間を捉える真摯な洞察に満ちている。本書は、50年代半ばから70年代前半に発表された、数学と文化について語った文章を集めたもので、著者の思想と、数学の面白さや奥深さを知る格好の入門書となっている。「数学勉強法」「数学と社会も変わった」の二篇を増補し、吉本隆明の追悼文を再録。 【目次より】 Ⅰ 数学はあらゆる分野に浸透する  これからの社会と数学  数学と現代文化  専門の違った人たちとダベってみる その一  専門の違った人たちとダベってみる その二 Ⅱ 数学はどんな学問か  数学は単純で素直である  数学は特殊な言語である  数学は学問的に孤立する危険をもつ  数学も時代の支配的イデオロギーに規定される  数学は自然や社会を反映する客観的知識  数学も人間を形成する  数学はほんとうに論理的か  数学と方法  数学の発展のために Ⅲ 数学はどう発展したか  数学の歴史的発展  現代数学の主役=構造とはなにか  構想力の解放 Ⅳ 科学を学んでいくために  科学への道――女性に与う三つの原則  数学勉強法  数学も社会も変わった   あとがき 巻末エッセイ  遠山啓――西日のあたる教場の記憶(吉本隆明)
  • 家康の子
    5.0
    偉大な父をいつか超えてみせる――。徳川家康の子の生まれ、11歳で人質として豊臣秀吉の養子となった於義丸は、天下人と父との狭間で、自らの使命を見いだしていく。新田次郎文学賞・中山義秀文学賞受賞作家による、福井藩祖・結城秀康の波瀾万丈の生涯を描く歴史巨編。

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