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哲人ソクラテス、聖人孔子、覚者ブッダ、預言者イエス。前五世紀以降、四人の始祖の思索と行動により、哲学と普遍宗教が生まれた。「精神革命」という人類史における大転換期である。ギリシアで哲学が誕生、中国で儒教が成立、インドで仏教が勃興、イスラエルでユダヤ教とキリスト教が形成。なぜ東西の地で同時並行的に、思想の変革が起きたのか? 原典をふまえ、平易な筆致によって克明に描出。この人類史の謎と意義を解明する。
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Posted by ブクログ 2023年01月15日
ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」では人類の歴史を「認知革命」「農業革命」「科学革命」という3つの革命で語っていましたが、本書は「人類革命」「農業革命」「都市革命」「精神革命」「科学革命」、そしてもう始まっている「環境革命」ともう少し細かく分けています。「科学革命」と「環境革命」の変革期の現...続きを読む在から「科学革命」を実現させ、そして「科学革命」には持ち越せなかったものを「精神革命」に立ち戻って考えるという非常にでかいテーマの選書です。でかいのにやさしい文体で、難しいのにわかりやすい論理でするする読めます。それはソクラテス、孔子、ブッダ、イエスという個人の生涯と思想に焦点を当てているからなのか、この93歳の著者の思想が平明になっているからなのか…この四人が世界同時多発的に登場し、人間個人の精神を顕在化させたことを彼らが現れる前の社会状況から分析し,読み物としても興味深いものとなっています。「科学革命」が西欧という特定のエリア発なのに対して、個人の精神の革命がシンクロ二シティでおこる偶然と必然。ソクラテスの「善」、孔子の「仁」、ブッダの「慈悲」、イエスの「愛」、それぞれが社会の変革の中で個人として必要とされた過程はものすごくわかりやすかったです。コロナ以降、「利他」という言葉が使われる回数増えているような気がしますが、「利他」が当たり前のものになるためには「環境革命」を成し遂げる「精神革命」が必要なのかもしれません。終章に出てくる「ともいきのきずな」、メモしました。
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人類史の精神革命 ソクラテス、孔子、ブッダ、イエスの生涯と思想
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