作品一覧 2022/10/20更新 活きる 試し読み フォロー 文城 夢幻の町 試し読み フォロー 作家たちの愚かしくも愛すべき中国 なぜ、彼らは世界に発信するのか? 試し読み フォロー ほんとうの中国の話をしよう 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 余華の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 文城 夢幻の町 余華 / 飯塚容 作者である余華の作品は、「活きる」をチャン・イーモウ監督の映画で見て、小説そのものを読むのは本作が初めて。 読み始めて最初は、なかなか前に進まないが、1/3ほど進んだあたりから、読むスピードが一気に加速して、一気呵成に読み終えることができた。時は清国末から民国初めの混乱を極めた中国で、市井の人たちが...続きを読む送った苦難の日々を描いている。著者が日本の読者に向けて書いたあとがきでは、この小説を「伝奇小説」としているが、しかし「伝奇小説」と言われると、私などが真っ先に思い浮かべる「聊斎志異」のような怪異小説ではなく、「紅楼夢」や「水滸伝」、「三国志演義」に通じるところも感じてしまう。(「西遊記」はちょっと違うかも) 泣かせるところは泣かせて、ハラハラ・ドキドキのところもあり、かなり残虐な描写もある。(残虐なシーンは、幼い頃に宴席で中国戦線帰りの近所の爺様から聞かされてトラウマになった日本軍の残虐行為に酷似する) 著者は断続的に書き継ぎ、21年かけて本作を完成したと書いている。 主人公・小美(シャオメイ)は、著者・訳者あとがきでも触れているとおり、部分的には自立した女性ではあるのだろうが、時代的・社会的制約からは完全に自由になりきれなかったのだろう。書ききれなかった、あるいははめ込みきれなかった部分は、年代的には遡って本編のあとに補編として書かれている。ここはやや説明的なところもあり、完成度は若干落ちる感じがする。しかし、全体としては中国長編小説の伝統を引き継いだ読み応えのある小説であった。 Posted by ブクログ ほんとうの中国の話をしよう 余華 / 飯塚容 天安門事件の時に私は生まれてないし毛沢東時代も知識としてしか知らない。国と生まれた時代が違うだけでこんなにも変わってくるとは。衝撃。小説の中の話じゃなくて?って思いながら読んだ。なにより著者が逞しすぎる。子供の頃の日常が私とはあまりにも違いすぎたからってことなんだけど、著者の大胆な行動(私の感覚から...続きを読む見て)がドキドキする。生きるか死ぬかが何かの拍子で決まってしまう。この本が出た頃の最近の事も書かれててよかった。 Posted by ブクログ 文城 夢幻の町 余華 / 飯塚容 「活きる」などの著作がある余華の最新作。21年に渡って書き続けたのが本作。相変わらず上手い。 今回は男女各1名の主人公二人という構成。本編と補編から構成される。 時代は清朝末期。時代に自然災害に匪賊に翻弄される人々の悲哀と愛、生き様を描く。日本の小説の様に細かい心象風景は描かない。よって影絵を見てい...続きを読むる様な印象を残す。空間や時代を超えた人生の歓びと悲哀を描く。時にはブラックユーモアや映画の様な美しい光景を効果的に描かれる。余華と同時代に生きることに感謝。 Posted by ブクログ 活きる 余華 / 飯塚容 若い頃には放蕩三昧 働き盛りは出世を願い 年を取ったら好々爺 風霞と二喜 手をつなぎ見つめ合う二人 Posted by ブクログ 活きる 余華 / 飯塚容 『生きる』は中国の作家 余華の長編小説。 それは、“死ぬこと”を描いて“生きる”ことをあらわした、シンプルで、それでいて心に残る物語。 1994年、チャン・イーモウ監督が映画化して、カンヌ映画祭で賞を取っている。 映画では主人公福貴の妻 家珍役コン・リーがとても印象的だった。 日本では黒澤明監督の...続きを読む映画「生きる」が有名だが、私はこちらの方が好きだ。 小説もとても良かった。 Posted by ブクログ 余華のレビューをもっと見る