作品一覧

  • 一銭五厘の旗
    4.7
    1巻2,530円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この本の題の「一銭五厘の旗」とは庶民の旗、ぼろ布をつぎはぎした旗なのである。この本の全部に、その「一銭五厘の旗」を振りかざした著者の正義感があふれている。正義感ということばは正確ではないかもしれない。しかし、それに代わる適当な言葉が見つからない。よこしまなもの、横暴なもの、私腹をこやすもの、けじめのつかないもの、そういう庶民の安らかな暮らしをかき乱すものすべてに対する著者の怒りとでもいったらいいだろうか。(刊行当時の「毎日新聞」書評より) 『暮しの手帖』の基礎を築いた初代編集長・花森安治の思いが詰まった自選集、今なお輝きを放ちます。1972年(第23回)読売文学賞随筆・紀行賞受賞作。
  • 花森安治選集 第1巻 美しく着ることは、美しく暮すこと
    完結
    4.0
    全3巻3,960円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 戦後直後の激動の昭和において、『暮しの手帖』の初代編集長・花森安治が、ペンの力で庶民の暮しをより良くしようと提言してきた散文、随筆、評論、コラムから厳選収録した選集全3巻を刊行します。 1巻では、花森が敗戦後すぐに服飾評論家として世に出たころの「衣」を中心とした稀有な著述で構成。 服飾デザインとは何か、身だしなみや着こなし、色彩感覚の大切さ、装いの基本を読者に伝えるとともに、ユーモラスな調子と時に毒をも持って説いた「ほんとうの美しさ」とは何か。 花森安治の「衣」を通じた美学がつまった一冊です。
  • 風俗時評
    3.0
    1巻682円 (税込)
    風俗やファッションをテーマに、滑稽な人間模様を洒脱に語る。 特権意識や見栄っ張りを嫌った花森イズムが、時空を超えて迫る!
  • 逆立ちの世の中
    5.0
    1巻858円 (税込)
    世間に異議申し立てをし続けた日々をユーモラスに描き、 家族のことや悪戯三昧の学生時代を回顧。 伝説の反骨編集者の原点となるエッセイを初文庫化!
  • 灯をともす言葉
    3.7
    1巻869円 (税込)
    「美」について、「世の中」について、「暮し」について、「戦争」について――雑誌「暮しの手帖」創刊者が、物事の本質をつらぬく。時代を超えて、今こそ読み継がれるべき言葉たち。

ユーザーレビュー

  • 一銭五厘の旗

    Posted by ブクログ

    「それって昭和だよね」とか「めっちゃ、昭和じゃん!」とかいって「昭和」をつかう。
    ちょっと聞いてほしい。(ちょっとではなく、長くなりました、ごめんなさい)
    「昭和」というまえに、今の令和の源流である「昭和」のまんなかで、明治生まれの花森さんが何を語っているのか、読んで感じてほしい、と思う。
    昭和生まれの還暦すぎのおじさんだけど、ぼくには、なつかしさではなく、「今」を感じる文章だった。

    著者の花森安治さんは、19011年(明治44年)生まれ、『暮らしの手帖』の創業者だ。
    この本は、昭和35年から昭和45年に、花森さんが『暮らしの手帖』に執筆したものから自身で選んだ29篇の文章でできている。

    0
    2024年06月22日
  • 灯をともす言葉

    Posted by ブクログ

    「暮しの手帖」の創刊者、花森安治氏の言葉の数々。美について、国について、暮らしについて、政治、装い、戦争・・・。戦後間も無く描かれた文章のようですが、今にも通ずるものがあり、今だからこそ読むべきものなのかもしれない。何度も読み返したくなる一冊です。

    0
    2022年04月17日
  • 花森安治選集 第3巻 ぼくらは二度とだまされない

    Posted by ブクログ

    『花森安治選集3』に収録、ずうっと読みたいと思っていてやっと読むことができた詩。26頁にわたる散文詩だった。題名は、いわゆる『赤紙』の郵送料から来ているのだが、どこをとっても現在の状況に密着した問題意識で抜群の感受性と洞察力・表現力に感嘆。繰り返し〈庶民〉という言葉が使われそれを愛好する波風氏は心強く思う。先頭「ぼくら せいぜい一銭五厘だった」、文末「ぼくら こんどは後へひかない」。

    0
    2021年12月31日
  • 逆立ちの世の中

    Posted by ブクログ

    前回、花森氏のエッセイを初めて読んだのが「暮しの眼鏡」
    それよりも格段に読みやすかった。

    初出版は、戦争の痛手から日本もずいぶん立ち直って…しかし、焼け野原となったのは土地だけではなく、どこが境界線やらガイドやら分からなくなったのは、文化やモラルや政治も同じだったらしい。
    やたらと元気で押し出しの強いものばかりが大きな顔をし始め、そうかと思えばお役所始めとする人間の頭の中は今だもって旧態依然…という混沌の時代だったらしい。

    どうして「逆立ちの世の中」というタイトルになったのかは不明だが、花森氏の書き様は、どうも逆立ちして世の中を見ているような気がしてならない。
    疑ってかかることを「眉つば」

    0
    2017年02月04日
  • 一銭五厘の旗

    Posted by ブクログ

    今読んでも、全く古びていない内容であった。
    タイトルの記事は、水俣病を扱う記事だったが、
    これを震災後の原発の問題に置き換えて読んでも
    全くおかしくない。気骨のあるジャーナリストが
    以前から警鐘を鳴らしてくれていたことが、今現在でも
    解決されていないのだと、はっきりとわかる文章だった。

    生活・戦争・ひとのありかた・これらを論じる時
    当時よりも今の私たちの土性骨が抜けていることは
    更に恐ろしい。

    まして、もう著者はこの世の人ではないのだ。
    読者に、これは他人事じゃないよと

    「あなた」「君」と呼びかけ、膝を詰めるようにして
    諄々と、烈々と語った人はもういない。

    現在にも素晴らしい編集者はお

    0
    2014年03月13日

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