丸谷才一の作品一覧
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Posted by ブクログ
今回、文庫で再読したが、「文庫版のためのあとがき」を読んでびっくり。なんと、ひらめきはグレアム・グリーンの自伝中のエピソードだったという。グレアムの父親が旅先のナポリのカフェで機知に富む男と一緒になり、飲み物をおごった。後年、あれは出獄したばかりのオスカー・ワイルドだったのではないか、と……。かくしてカフェは茶屋になり、ワイルドは山頭火に変身した。
「わたし」の父が茶屋で出会ったという坊主は山頭火では? ストーリーは「謎解き」なので、「ミステリ」に分類されることがあるのもうなずける。しかも、緻密に錬られた上質のミステリだ。
山頭火、しぐれ、そして山頭火の日記の欠落の時期をもってくるあたりは、さ