輝く日の宮

輝く日の宮

806円 (税込)

4pt

女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。(講談社文庫)

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輝く日の宮 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年09月15日


    見事と言う他無い。
    著者らしいユニークな表現法やインテリが結晶した集大成。
    古典文学や『源氏物語』に興味関心が無ければ、「ふぅん」で終わる内容が大半を占めるが、物語的工夫が半端ないので読ませられてしまう。
    古典アレルギーの方でなければ一読の価値あり。

    0

    Posted by ブクログ 2015年06月01日

    なんという 小説なのだろうか。
    松尾芭蕉の奥の細道 
    そして源氏物語を ひもといていく。

    その徹底した構成力と 文体の変化に
    作者自身の 智力 と 洞察力。
    人間模様の 変化 など。
    円熟した ふでさばき の職人ワザ。
    恐ろしいほどに 切り込んでいく。
    まったく、スゴイ人が いるんですね。

    その...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年05月20日

    とても面白かったです。特に「源氏物語」ファンにはタマラナイでしょう。僕はそうじゃないんですけど、舌を巻きました。

    やっぱり丸谷才一さんは、凄いなあ、と。なんていうか、好きか嫌いか、という趣味の問題はもちろんあります。
    なんていうか、ソコと別次元で、「知っている」「考えている」「自分の趣味を貫く」「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年11月02日

    "すべてすぐれた典籍が崇められ、讃えられつづけるためには、大きく謎をしつらえて世々の学者たちをいつまでも騒がせなければなりません。惑わせなければならない。"

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    Posted by ブクログ 2011年11月05日

    日本文学(主に19世紀)研究者・杉安佐子は、日本最古の長編小説・源氏物語には「輝く日の宮」という巻が存在していたと考えていた。長良との恋に悩み、研究者との論戦に遭遇しながらも、幻の一巻を求め研究を続ける。やがて紫式部と時の権力者・藤原道長の関係に、安佐子は答えを見つけ出す――

    初めての丸谷才一だっ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年09月16日

    源氏物語を研究している女性が主人公
    源氏をかじったことがある人は
    すごく楽しめるのでは。
    源氏を読んだことない人には
    良い足がかりになりそう。

    0

    Posted by ブクログ 2010年08月16日

    こういう小説を読むと、自分が日本人で日本語の素晴らしい作品に会えてよかったと思う。

    ===
    女性国文学者の研究、私生活を中心とした話。
    彼女は「源氏物語」には失われた一帖、「輝ける日の宮」があったと考え研究を続けている。その研究を中心に、主人公の思春期時代、家族や交際する男性達との関係、日本文学史...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    源氏物語の失われた章を探し求める女性国文学者の話です。文章というものを知りつくした人が書いたのではないかというくらい圧倒されました。旧仮名遣いや各章ごとに変わる文体が、それ以外の表現方法はないだろうと素人ながらに感じられます。資料を基に立てられる推論、もう用は済んだと思われた人がのちのち絡んでくる人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    『源氏物語』の失われた一篇「輝く日の宮」をめぐる物語。主人公が少女時代に書いた小説に始まり、討論会、作者の独白など、自由に描かれる。丸谷節炸裂。

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    Posted by ブクログ 2022年10月27日

    国文学者の女性が源氏物語の失われた一巻を探っていく。
    作中人物に、漢詩の発音は適当でよいと言わせながら、本作は(も?)旧仮名遣い。
    いろいろ趣味的だが、通俗的な面白さもある小説と思う。
    中村(萬屋)錦之助が好きな外人が出てきて嬉しかった。

    0

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