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丸谷書評は、読むに価する本の魅力を、普通の読者に向けてすっきりと語る。そして読者を本屋さんまで走らせる。読書共同体のための本の評判記にして書物の買物案内―そんな見本が123本。石川淳、大岡昇平から池澤夏樹、村上春樹まで、王朝和歌から谷川俊太郎まで、広辞苑、日本国語大辞典から絵本まで。ジャンルを超えた最高必読の本を推薦する文庫オリジナル第1弾。
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Posted by ブクログ
名人が手がけた書評集。毎日新聞の書評は、名人のおかげで色彩を放っていた。 豊富な知識、情報、文学への姿勢が、書評を高みを導いていたことがよくわかり、その文章を読むだけで読者の目は覚め、背を伸ばさずにはいられない。 いつ読んでも楽しい一冊です。
先年、高校時代の国語の先生に「書評は毎日新聞が一番ですネ」と申し上げたら先生曰く「そりゃアンタ、丸谷才一が仕切ってるからヨ。」と。 そういう見方をしたことは無かったもので、その際は「ふーん」と思った程度だったのですが、本書「快楽としての読書」を読むと、丸谷の影響力の大きささがじわじわと分かってくる...続きを読むのであります。 今現在、丸谷は毎日書評顧問のを池澤夏樹に譲っていますが、その池澤をはじめ、鹿島茂、池内紀らが昔書いた本の書評も、本書に収められております。 これにより、毎日丸谷ファミリーとなる前の彼らを、丸谷が早くから買っていたことがよく分かるのであります。 それにしても本書のタイトルは頂けない。もっと別の書名があったと思うのであります。
この本は丸谷才一が、週刊朝日や毎日新聞の書評担当として掲載したものを書籍としてまとめたもの。丸谷才一が書評を書くと、その本の内容がよくわかるだけでなく、関連して幅広い情報が得られる。書評では、対象とする書籍に関連する古い時代から現代にいたる様々な書籍と作家が幅広く比較評価してある。それらの作家の個性...続きを読むや時代を我々の前に示してくれる。文学の流れも理解できたような気になった。生き生きとした書評を読んでいると、ついその本が読んでみたくなる。
日本小説の書評本かと思ったが、小説にはとどまらず和歌の世界にも、辞書の世界にも踏み込んだ論評。いくら本好きでもこの作者に敵う人はいないのではないか。
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快楽としての読書 日本篇
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丸谷才一
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