文春文庫 - 感動する作品一覧

  • 葉桜の季節に君を想うということ
    4.0
    ミステリー文学賞&年末ランキング4冠! 本格ミステリーの新時代を告げた記念碑的傑作! かつては探偵事務所で働き、いまは「何でもやってやろう屋」を自称して気ままな生活を送る「俺」成瀬将虎。 ある日、高校の後輩のキヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と、高額で布団や健康食品を売りつける蓬莱倶楽部の調査を引き受ける。 そして同日、駅のホームで飛び込み自殺しようとした女・麻宮さくらを助けたことで、運命の歯車が回り始める――。 蓬莱倶楽部の悪徳商法を調査する将虎の軽妙なハードボイルド探偵の活躍を楽しむあなたに、ラストで襲い掛かる大どんでん返し!? 日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞&「このミステリーがすごい!」「本格ミステリベスト10」で第1位! 中居正広さんほか、たくさんの著名人も激賞! 二度読み必至の究極の徹夜本です。
  • 鬼平犯科帳(一)
    4.2
    斬り捨て御免の権限を持つ、江戸幕府の火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)の長官・長谷川平蔵。その豪腕ぶりは、盗賊たちに“鬼の平蔵”と恐れられている。しかし、その素顔は「妾腹の子」として苦労をし、義理も人情も心得ている。昔は大いに遊び、放蕩無頼の限りを尽くしたことも。テレビに舞台に、人気絶大の鬼平シリーズ第一巻は「唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厩河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」を収録。
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック 風の谷のナウシカ
    4.4
    1~19巻968円 (税込)
    産業文明が滅びてから千年。瘴気を発する腐海に人々はおびえて暮らす中、木々を愛で、蟲と心を通わせる少女ナウシカの壮大な物語が幕を開ける――。スタジオジブリの設立のきっかけとなった不朽の名作を、繊細で鮮やかな画とともに文庫版として新たに編集したシネマ・コミック。映画の全カット、全セリフを掲載した愛蔵版。
  • 燃えよ剣(上)
    4.7
    新選組副長、土方歳三を描いた司馬遼太郎の代表作が、ついに電子書籍で登場。無類の面白さが貴方を待ち受ける。これぞ小説だ! 不世出の小説家、司馬遼太郎さんには幕末に材を求めた作品がいくつもあります。そのなかで『竜馬がゆく』とともに特別な支持を集めてきたのがこの『燃えよ剣』。武州から出てきた土くさい田舎剣士、土方歳三。天然理心流四代目の剣豪、近藤勇と出会ったとき、歳三の人生、そして幕末史は回転し始める。近藤局長、土方副長の体制で本格始動した京都守護職配下の新選組。沖田総司、永倉新八、斎藤一ら凄腕の剣客が京都の街を震撼させる。池田屋事件などを経て、新選組とともに歳三の名もあがっていくが――。激動する時代のさなかで剣のみを信じ、史上類例を見ない強力な軍事組織をつくりあげた男の生涯を、練達の筆で熱く描きます。
  • ミス・サンシャイン
    3.7
    最高に泣ける、吉田修一 心に傷を負った大学院生・岡田一心は伝説の映画女優・和楽京子こと石田鈴の自宅で荷物整理を手伝うことに。引退した今なお美しい鈴さんの胸に秘められていた波乱万丈な映画人生、原爆が奪った運命と大切な人たち――その過去に触れるうち、一心の胸にあたたかな光が灯る。清冽な感動に包まれる島清恋愛文学賞受賞の傑作長篇。 単行本 2022年1月 文藝春秋刊 文庫版 2025年8月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 半分の月がのぼる空 1
    4.0
    1~4巻671~712円 (税込)
    これぞライトノベルの金字塔! 2003年、電撃文庫より刊行が開始されたこの『半月』シリーズは、またたく間にライトノベルファンにとどまらない広範な読者を獲得しました。そして2013年、装いも新たに刊行された文春文庫全4巻は、主人公たちの台詞を物語の舞台、伊勢弁に改めたリメイク版です。肝炎で入院中の高校生・戎崎裕一は、エロ本集めが趣味の多田さんや元ヤンキーの看護師・亜希子さんに翻弄される日々の中で、同い年の秋庭里香に出会う。人形のように美しく、本を愛し、そして女王様のようにワガママな里香は、難しい病気をかかえていた――。ドラマ、映画、漫画、アニメになったボーイ・ミーツ・ガールの聖典をぜひ電子書籍で!
  • 幽霊人命救助隊
    3.9
    僕たちが助けにいきます 浮かばれない4人の霊に、49日以内に自殺しようとする100人を救えとの神の命令が下る。笑いあり涙あり、怒涛の救助大作戦始動 浪人生の高岡裕一は、奇妙な断崖の上で3人の男女に出会った。老ヤクザ、気弱な中年男、アンニュイな若い女。そこへ神が現れ、天国行きの条件に、自殺志願者100人の命を救えと命令する。裕一たちは自殺した幽霊だったのだ。地上に戻った彼らが繰り広げる怒涛の救助作戦。傑作エンタテインメント! 解説・養老孟司 単行本 2004年4月 文藝春秋刊 文庫版 2007年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • カラフル
    4.3
    1巻750円 (税込)
    老若男女に読み継がれる、不朽の名作。 生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。 真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる……。 実写映画、アニメにもなった、累計100万部突破の青春小説! 解説・阿川佐和子 ※この電子書籍は1997年7月に理論社より刊行された単行本を、文春文庫より文庫化したものを底本としています。
  • 嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか
    4.4
    第53回大宅壮一ノンフィクション賞、第21回新潮ドキュメント賞、第44回講談社本田靖春ノンフィクション賞受賞。 史上初、前人未到の三冠達成! 令和最高のノンフィクション この本は一体、何人の人生を変えるのだろうか── 各界から感動の声、続出!  中日はなぜ「勝てる組織」に変貌したのか?  スポーツ・ノンフィクションの枠を超え、社会現象を巻き起こし、2022年のノンフィクション賞を総なめにした大ベストセラー。 文庫化にあたり、完全試合目前での“非情采配”山井大介投手降板劇の真相に迫る新章「それぞれのマウンド」を書き下ろし。 新たに川上憲伸に取材、2007年日本シリーズ、幻の第六戦に登板予定だったエースは、あの夜、何を見たのか──? ※ なぜ 語らないのか。 なぜ 俯いて歩くのか。 なぜ いつも独りなのか。 そしてなぜ 嫌われるのか――。 中日ドラゴンズで監督を務めた8年間、ペナントレースですべてAクラスに入り、日本シリーズには5度進出、2007年には日本一にも輝いた。 それでもなぜ、落合博満は“嫌われた監督”であり続けたのか。 謎めいた沈黙と非情な采配。そこに込められた深謀遠慮に翻弄されながら、真のプロフェッショナルへと変貌を遂げていった男たちの証言から、孤高にして異端の名将の実像に迫る。 著者の鈴木忠平氏は中日の番記者として8年間担当。新たな落合監督像を浮かび上がらせると共に、中日が「勝てる組織」へと変貌していく様をドラマチックに描く。 ※この電子書籍は2021年9月に文藝春秋より刊行された単行本の、文庫版を底本としています。
  • 赤毛のアン
    4.6
    美しいプリンス・エドワード島で愛されて成長していく少女アン。幸福感あふれる名作の日本初の全文訳。 訳文は、お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。 巻末の訳註では、作中に多数引用されるシェイクスピア劇など英文学と聖書の句、スコットランド系アンとアイルランド系ダイアナなど登場人物の民俗、19世紀カナダの衣食住、キリスト教、草花とハーブをくわしく解説。 口絵には、リンド夫人が棒針で編むキルト、アンとマシューが初めて出逢う駅のモデル、マシューが愛するスコットランドの薔薇など、物語に描かれる品々や場所の写真を11点掲載。 松本訳の旧訳『赤毛のアン』の訳文と訳註を、全面的に改稿した新訳! 児童書でも、少女小説でもない、大人の心豊かな文学『赤毛のアン』。
  • コロラド・キッド 他二篇
    3.8
    恐怖の帝王、デビュー50周年記念刊行の第4弾は、日本オリジナル中篇集。 日本初登場の「浮かびゆく男」に、幻の中篇2作をカップリングする豪華仕様! 「浮かびゆく男」 舞台はあのキャッスルロック。ITデザイナーのバツイチ独身40男スコットは190cm、120キロはあろうかという大男だ。ところが、外見はまったく変わらないのに、体重だけが減りつづけるという不思議な現象に悩まされていた……。 ホラーストーリーにもなりそうな設定から、まさかのハートウォーミング展開という、意表を突く一篇だ。 「コロラド・キッド」 メイン州の小さな島の新聞社にインターンでやってきたステファニーが、ふたりの老記者ヴィンスとデイヴから聞かされる奇妙な物語――。 今をさること20年前のある朝、島の海岸でごみ箱に寄りかかってこと切れていた身元不明の男の遺体が見つかる。ヴィンスとデイヴは「コロラド・キッド」と呼ばれるようになった男が、なぜ縁もゆかりもない島にやってきて命を失うことになったのかを執拗に追ったが……。 かつて『ダークタワー』シリーズのノベルティとして抽選で配布された非売品、という幻の作品が、18年の時を経て一般発売。 「ライディング・ザ・ブレット」 メイン州立大学に通うぼくに、ある夜電話がかかってきた。母ひとり子ひとりでぼくを育ててくれた母が倒れたというのだ。ぼくはヒッチハイクで夜を徹して病院に向かうことを決意する。ところが乗り継いだ車の運転手の様子がどうもおかしい――。 2000年に単行本で刊行されてから、長く幻の一冊になっていたホラー中篇が復刻。
  • 陽炎ノ辻 居眠り磐音(一)決定版
    4.1
    佐伯泰英さんの代表作「居眠り磐音」決定版! 第一巻『陽炎の辻』は、豊後関前藩の若き武士3人が、国許へと帰参するシーンから始まります。 その夜、3人が直面した思いもよらなかった運命。 そして、浪々の身となった坂崎磐音は江戸・深川で長屋暮らしを始めます。 平成でもっとも愛されたエンタメ時代小説。 著者自らが再度手を入れ〈決定版〉として蘇りました。
  • 美しき愚かものたちのタブロー
    4.6
    アートに青春と情熱をかけた男たちの物語 「日本に美術館を創りたい」。その夢を追いかけ、絵を一心に買い集めた男がいた。国立西洋美術館の礎“松方コレクション”誕生秘話。 ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • そして、バトンは渡された
    無料あり
    4.6
    1巻0~800円 (税込)
    幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。 その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない“父”と暮らす。 血の繋がらない親の間をリレーされながらも、 出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。 大絶賛の2019年本屋大賞受賞作。 解説・上白石萌音 ※この電子書籍は2018年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ミッドナイトスワン
    4.5
    トランスジェンダーに芽生えた愛と母性の物語。 映画「ミッドナイトスワン」の監督がみずから書き下ろした感動の小説。 故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙。 ある日、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることになる。 常に片隅に追いやられてきた凪沙は、孤独の中で生きてきた不幸なバレリーナの一果と出会い、母性の芽生えを自覚するが……。 切なくも美しい現代の愛を描く奇跡の物語。 草なぎ剛主演、映画「ミッドナイトスワン」の物語を、監督みずからが小説のかたちで描いた感動作。
  • 119

    119

    4.1
    ベストセラー『教場』『傍聞き』の短篇の名手が贈る、心震える9つのミステリ短篇。 人を救うことはできるのか―― 和佐見消防署消防官たちの9つの物語。 雨の翌日、消防司令の今垣は川べりを歩く女性と出会う(「石を拾う女」)。 新米の土屋と大杉は「無敗コンビ」だった(「白雲の敗北」)。 女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。 西部分署副所長の吉国は殉職した息子のお別れ会で思い出を語るが……(「逆縁の午後」)ほか5篇 巧みな手法と豊かな蘊蓄とが、複雑な人間関係と心理の綾をより鮮やかに浮かび上がらせ、 ミステリを超えた味わいを生み出す。 ※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 連合赤軍「あさま山荘」事件
    3.8
    動員された警察官のべ十二万人、集まった報道陣は六百人、負傷者二十七人、そして死者三人。テレビ中継の視聴率は、史上最高を記録。厳寒の軽井沢の山荘で、いったい何が起きているのか? 人質、牟田泰子さんの生存は? 警察官の発砲は許されるか? 十日間にわたって繰り広げられた、戦後警察史上最悪の事件の一部始終を、水もおにぎりも瞬く間に凍るという現場で指揮をとった著者が、メモを基に克明に再現した臨場感あふれるノンフィクション。話題の映画化の原作。
  • そして、ぼくは旅に出た。 はじまりの森 ノースウッズ
    無料あり
    4.4
    まわり道しなければ、たどり着けない場所がある――。 若き日の著者の、人生を決めた旅立ちの物語。読んだ人に深い感動と変化をもたらした話題の書。 第七回梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞作。 大学4年のある日、オオカミの夢を見た。自然写真家を目指していた著者は、導かれるように1冊のオオカミの写真集と出会う。「ダメもとくらいの挑戦をしないと、人生は面白くない」と語る著者は、その世界的な写真家ジム・ブランデンバーグに弟子入りを直接志願するため、単身アメリカに旅立つ。 ミネソタ州北部に広がる森と湖の世界「ノースウッズ」の入り口へたどり着き、ジムの家がその先にあると突き止めると、カヤックにキャンプ道具を積み込み、水上の旅へ。深い北国の森と無数の湖、様々な野生動物との出会い。8日間の旅の末にたどり着いた場所で、ついにジムとの対面を果たすが――。 臨場感あふれる自然描写、不安に揺れ動く心情を正直に素直に描く、著者のかざらない姿に、いつしか共感し励まされる。自分の足で歩き、自分の目で見て、人と出会うことの大切さを教えてくれる、人生の羅針盤となりうる一冊。 著者による「文庫版あとがき」追補。 解説:松家仁之(小説家)
  • 歴史と風土
    4.2
    司馬遼太郎という作家の大いなる魅力のひとつに、その話術の妙がある。歴史に対する深い造詣から紡ぎ出される数々の興趣つきない逸話は人の心を捉えて離さない。全集第一期の月報のために語り下ろしたものと、「雑談・隣の土々」という表題の雑誌連載から三篇を収めた珠玉の談話集。
  • 伸びる女優、消える女優
    3.3
    伸びる女優と消える女優、何が両者を分けるのか。「九十パーセントは当たる自信がある」という著者ならではの“女優論”に、映画評論家・品田雄吉氏との対談「現代女優名鑑」も特別収録。さらに冷やし中華の起源に迫り、谷啓の死を悼み、気になる日本語を俎上にあげる。鮮やかに時代を切り取る「週刊文春」連載の名物コラム、第13集!
  • 下町ロケット
    4.7
    1~4巻1,001円 (税込)
    池井戸潤ならまずはこれ! 直木賞受賞作 町工場・佃製作所が、巨大企業のロケット打ち上げ計画に挑戦する! 夢と現実の狭間で揺れ動く者たちを描く感動の直木賞受賞作。 小学館文庫版 2013年12月刊 文春文庫版 2025年9月刊 この電子書籍は、文春文庫版を底本としています。
  • ミカエルの鼓動
    4.1
    1巻1,001円 (税込)
    ぶつかり合う二人の医師の志。命を救えるのはどちらの正義か 大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。 あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。 「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。 そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。 大学病院の暗部を暴こうとする記者が、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。 二人の医師の「志」がぶつかり合い、大学病院の闇が浮かび上がる。 命を救うための、正義とは――。 気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。 ------------ 単行本 2021年10月 文藝春秋刊 文庫版 2024年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 青い虚空
    4.0
    天才ハッカーvs.奇才ハッカー、白熱の電脳戦! 護身術のウェブサイトを主宰するシリコン・ヴァレーの有名女性が惨殺死体で発見された。警察は周辺捜査からハッカーの犯行と断定。コンピュータ犯罪課のアンダーソン刑事は容疑者特定のため、服役中の天才ハッカー、ジレットに協力を要請する。ゲーム感覚で難攻不落の対象のみを狙う連続殺人犯の正体を追え――息詰まるハッカー同士の一騎打ちが始まる!
  • 2050年のメディア
    4.3
    読売、日経、ヤフー、波乱のメディア三国志! 大幅加筆400字70枚でここに完結! インターネット上で巨大化しているプラットフォーマーたちに、今日の競争政策はうまく機能していないとして、独占禁止法の強化を主張する思潮が全世界を覆う。日本に独自に成立しているプラットフォーマー、ヤフーにも公正取引委員会のメスが入ることになる。だが果たして新聞の凋落はプラットフォーマーだけのせいなのか? 著者は、日経、読売、ヤフーの三社のみならず、ニューヨーク・タイムズ、英エコノミスト誌から鳥取のローカルメディアにいたるまでを、丹念に調査し、「持続可能なメディアとは何か」を、30年にわたるメディアの興廃史の中から掘りさげていく。 文庫書き下ろし新章 新聞VS・プラットフォーマー 大きくなりすぎたヤフーに対して公正取引委員会のメスが入る。「国境なき記者団」にネットの言論空間正常化のためのシステムを依頼された村井純は、読売の山口寿一に会う。 ※この電子書籍は2019年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 東京、はじまる
    3.7
    1巻1,001円 (税込)
    日本銀行本店や東京駅など、近代日本を象徴する建物を矢継ぎ早に設計した、 明治を代表する建築家・辰野金吾。 下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、 帰国後はなんと恩師ジョサイア・コンドルを蹴落として 日銀の建築を横取りする……! 周囲を振り回しながらも、この維新期ならではの超人・金吾は熱い志で 近代日本の顔を次々を作り上げていく。 日銀の地下にある意外な仕掛け、東京駅の周辺にかつて広がっていた海の 蘊蓄など、誰もが見慣れた建築物の向こうに秘められたドラマを知ることもできる。 ベストセラー『家康、江戸を建てる』の著者が 「江戸を壊して東京を建てた」辰野金吾を描く、大きく楽しい一代記! ※この電子書籍は2020年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 敗れざる者たち
    4.2
    勝負の世界に青春を賭け、燃え尽きていった者たちのロマンを描く、 スポーツノンフィクションの名作が、待望の新装版に! 燃え尽きたいと望み続けついに叶わなかったボクサー、 栄光の背番号3によって消えた三塁手、夭折した長距離ランナーの「思い」、 良血馬達との決戦に臨むサラブレッ ド― “勝負の世界に何かを賭け、 喪っていった者たち”をテーマに書き継がれた6篇。 著者の原点ともいうべきスポーツ・ノンフィクシ ョンの金字塔! 沢木耕太郎が、徒弟修業中の自分にひとつの可能な道筋が見えてきた、と語る、自身の出発点ともいえる記念碑的作品。 解説・北野新太
  • 剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎
    3.8
    戦国の世、井伊家を背負って立った女がいた 徳川四天王・井伊直政の養母、直虎。彼女は先を視る不思議な力を持っていた。戦国の世に領主となった女の熾烈な一生を描いた渾身作。
  • ファザーファッカー
    4.2
    私は、よく娼婦の顔をしていると言われる。 今までに、ホステスを含めた何種類かの職業を経験したという話をすると、「もしかしてあれも?」と売春をほのめかした聞き方をよくされるのだ。十六歳で家出して、野宿から始めた生活ではあったが、ぜったいに売春だけはしなかったのに。 ところが、私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった……。 養父との関係に苦しむ多感で早熟な少女の怒りと哀しみと性を淡々と綴り、読む者の心を揺さぶった自伝的小説。 衝撃の出版から25年、著者が凄絶な過去を公表し、生身をさらして生きることで、性的虐待の後遺症に苦しむ女性たちに「me,too」と精神科医を受診する勇気を与えたという。 解説は、当時「被害当事者側から書かれた貴重な作品」と評価した精神科医の斎藤学氏。 25年後のあとがきがついた、完全版で登場!
  • 秋山久蔵御用控 付け火
    3.5
    “剃刀”と恐れられる吟味方与力・秋山久蔵の活躍を描く人気シリーズ。江戸の町で付け火が続いた。捕縛された盗賊・東雲の鉄五郎の一味の者が、鉄五郎を放免しなければ火を放つと脅してきた挙げ句のことだった。南町奉行の荒尾但馬守は、大火を恐れるあまり久蔵に対し探索の日切りを申し渡した。久蔵は、期限までに一味を捕らえられるのか。前作で長男・大助が生まれたのに続き、新メンバーも登場。ますます快調です! 好評シリーズ第16弾!
  • 星影さやかに
    3.9
    「マカン・マラン」著者が描く感動のファミリーヒストリー 昭和39年、羽田の町工場で働く良彦のもとに 亡き父の日記が届く。 戦時中に「非国民」と周囲から罵られ、 終戦後も自室にこもり続けた父を、 良彦はかつて軽蔑していた。 しかし、日記を紐解くと、 そこには父が口にすることがなかった想いと壮絶な人生、 そして良彦の家族三代をめぐる数奇な運命が記されていて――。 解説・中島京子 ※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 猫を棄てる 父親について語るとき
    3.8
    各紙誌で絶賛! 村上作品の原風景がここにある 村上春樹が自らのルーツを綴ったノンフィクション。中国で戦争を経験した父親の記憶を引き継いだ作家が父子の歴史と向き合う。 父の記憶、父の体験、そこから受け継いでいくもの。村上文学のルーツ。 ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。 寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。 中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた。 子供のころ、一緒に映画を観に行ったり、甲子園に阪神タイガースの試合を見に行ったりした。 いつからか、父との関係はすっかり疎遠になってしまった――。 村上春樹が、語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、 自らのルーツを初めて綴った、話題の書。 イラストレーションは、台湾出身で『緑の歌―収集群風―』が話題の高妍(ガオ イェン)氏。 ※この電子書籍は2020年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • その犬の歩むところ
    4.1
    『神は銃弾』で「このミステリーがすごい!」第1位。 『音もなく少女は』で「このミステリーがすごい!」第2位。 名匠ボストン・テランが帰ってきた。 犬を愛するすべての人に贈る感涙の傑作。 傷ついた人々のそばに、いつもその犬がいた。 GIV――ギヴ。それがその犬の名だ。その孤独な犬の首輪に刻まれていた三文字だ。傷だらけで、たったひとり、山道を歩んでいた犬の名だ。彼はどこから来たのか。どこで、なぜ、こんなにも傷だらけになったのか。彼は何を見てきたのか。どこを歩んできたのか。 犯罪が、天災が、戦争が、裏切りがあった。世界が理不尽に投げてよこす悲嘆があり、それと戦い、敗れる者たちを見守ってきた一匹の犬がいた。 この世界の不条理と悲しみに立ち向かった人たちに静かに寄り添っていた気高い犬。 『神は銃弾』でみせた荘厳な世界観、『音もなく少女は』でみせた崇高な人間の強さ、そしてボストン・テランにしか生み出せない乾いた詩情をたたえる文体。傷ついたひとたちの悲劇と救済を描く感動の最新作。
  • エンプティー・チェア 上
    4.1
    現代米国ミステリの最高峰、J・ディーヴァーの代表作「リンカーン・ライム」シリーズ第3弾! 脊椎手術のためノースカロライナ州を訪れていたライムとアメリアは、地元警察から捜査協力を要請される。男1人を殺害し、2人の女性を誘拐して逃走した16歳の少年。発見された証拠物件から、彼の手掛かりを見つけるのだ。土地勘もなく人材も分析機材も不十分な環境に苦労しながら、なんとか少年を発見するが……。2001年「週刊文春ミステリーベスト10」第3位。
  • その日のまえに
    4.4
    1巻652円 (税込)
    余命の告知を受けた妻と、新婚時代のアパートを訪ねる僕たち…「その日のまえに」。妻の最期を、二人の息子とともに見届ける「その日」。妻が亡くなった病院の看護師さんから、ある日、お目にかかりたい、と連絡がきた…「その日のあとで」。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか──。死と向かいあう人々の切なくもけなげな姿を描き、幸せの意味をみつめる連作短篇集。“王様のブランチ”で「BOOK大賞」を受賞した涙の感動作!
  • キサトア
    3.9
    世界的アーティストだが病気で色がわからないアーチ、朝と夜それぞれ真逆の時間に眠る不思議な妹キサとトア。不便な事もあるけれど、<風のエキスパート>である父と海辺の町の愉快な仲間と共に楽しく暮らしている。だが父の仕事が原因で一家は少し困ったことに……。日の入りと日の出を眺める丘の上の家に越してきた一家と元気いっぱいの友人たち。風変わりな町の住人たちの物語。
  • 劔岳〈点の記〉
    4.2
    日露戦争直後、前人未踏といわれ、登ってはいけない神の山と恐れられた北アルプス、劒岳(つるぎだけ)。正確な地図をつくるため、この山頂に「三角点を埋設せよ」との至上命令を受けた測量官、柴崎芳太郎。たいへんな悪路と悪天候、かさばる器材の運搬、地元の反感などの困難と闘いながら、柴崎の一行は山頂を目ざして進む。同じく劒岳の初登頂をめざす、アマチュアの日本山岳会隊の動きに、上官からの圧力はさらに増して…山岳小説の白眉といえる傑作。映画原作!
  • 影裏
    3.7
    第157回芥川賞受賞作。 大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。 北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、 ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。 ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。 いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、 「あの日」以後、触れることになるのだが……。 樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。 芥川賞受賞作に、単行本未収録の「廃屋の眺め」(「文學界」2017年9月号・受賞後第一作)、「陶片」(「文學界」2019年1月号)を併録。 綾野剛・松田龍平主演で映画化(大友啓史監督)、2020年初頭に公開予定。 ※この電子書籍は2017月7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 武士道シックスティーン
    4.4
    3歳から鍛えてきた剣道エリートの香織。しかし中学最後の大会で、無名選手にまさかの敗退。その選手を追って、香織は同じ高校に入学するが、再会した因縁の敵・早苗は日舞からの転身という変りだねで、剣道は初心者。なぜあたしは勝てなかった? と悔しさに震える武蔵オタクの香織に対し、早苗はその試合すらすっかり忘れている“お気楽不動心”の持ち主。まったく正反対の2人が竹刀を手に吠える! 打つ! 斬る! 映画化原作の傑作青春エンターテインメント。
  • 窓の外は向日葵(ひまわり)の畑
    3.6
    真鍮色の光におおわれる夏。松華学園高校、江戸文化研究会の部長・高原明日奈が姿を消した。部員の「ぼく」は後輩の紅亜に叱咤され、無理やり事件にまき込まれる。元刑事の「親父」も美人教諭への下心から、やはり事件を追う。東京の下町を舞台にくり広げられる爽やかで可笑しくて、ちょっと切ない青春ミステリー。
  • 美しい距離
    4.0
    芥川賞候補作 島清恋愛文学賞受賞作 死ぬなら、がんがいいな。 がん大国日本で、医者との付き合い方を考える病院小説! ある日、サンドウィッチ屋を営む妻が末期がんと診断された。 夫は仕事をしながら、看護のため病院へ通い詰めている。 病室を訪れるのは、妻の両親、仕事仲間、医療従事者たち。 医者が用意した人生ではなく、妻自身の人生をまっとうしてほしい―― がん患者が最期まで社会人でいられるのかを問う、新しい病院小説。 解説・豊崎由美 ※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 神隠し 新・酔いどれ小籐次(一)
    3.2
    背は低く額は禿げ上がった老侍で、なにより無類の大酒飲み。だが、ひとたび剣を抜けば来島水軍流の達人である赤目小籐次が、次々に難敵を打ち破る痛快シリーズ登場。
  • 吉原暗黒譚
    3.5
    江戸の吉原で黒い狐面の集団による花魁殺しが頻発。北町奉行所の貧乏同心、今村圭吾は花魁たちを抱える女衒に目をつけ、金で殺しを解決してやるともちかけた。一方、大工の幸助は思いを寄せていた裏長屋の華、おようの異変に気づき過去を調べ始める──。「姫川」シリーズの著者初の時代エンターテインメント。謎あり、恋あり、活劇ありの<江戸時代版警察小説>登場!
  • 人生、何でもあるものさ
    3.0
    大震災でも奪えなかったもの 人間には非常事態だからこそ、守るべき愉しみがある。3・11直後の日本で、小林信彦は何を想い、何を憂い、何を見ていたのか――。
  • 経営に終わりはない
    4.2
    ピラミッド型の会社組織にしない、自社独自の製品を作る、エキスパートを陽のあたる場所に出す、一企業の枠を超えて社会的責任を負う――戦後の混乱の中、天才技術者本田宗一郎とコンビを組み、経営を一手に引き受けて本田技研を世界的な企業にまで育て上げながらも、裏方に徹して表に出ることのなかった藤沢武夫が、自らの半生を振り返って書き記した経営理念。長引く不況、企業の不祥事が相次ぐ今だからこそ、経営とは何かを見つめなおすビジネスマン必読の書!
  • 心にナイフをしのばせて
    3.7
    神戸で「酒鬼薔薇」事件が起こったのが1997年。その28年前、そっくりな事件が東京近郊であった。同級生を殺し、その首を切断した加害者は、当時15歳の少年。息子の死から40年近く経ったいまも、被害者家族は事件を重く引きずっている。歳月は、遺族を癒さないのだ。一方、犯人の父は、約束の賠償金をほとんど払わぬまま死亡。犯人は“立派に更生”し、なんと弁護士として成功をおさめていた。被害者家族に光を当て、司法を大きく動かした、執念のルポルタージュ。
  • 五衰の人 三島由紀夫私記
    4.8
    七◯年十一月、市ヶ谷の死地に赴く三島から「檄」を託された記者が四半世紀の沈黙を破って描く哀切の名篇。第十回新潮学芸賞受賞
  • プロレス少女伝説
    4.3
    1980年代の女子プロレス。華やかにリングに上がる選手たちと、熱狂する少女たちの怒涛の歓声。あれはいったい何だったのか? 柔道から女子プロレスに転向した一匹狼の神取しのぶ。中国帰国子女で、日本語がわからずに毎日見ていたテレビで女子プロレスに出会った天田麗文。日本の女子プロレスに“就職”したアメリカ人、デブラ・ミシェリー。異質な3人を通して、独自の女子プロレス文化を生みだした日本社会をふかく見つめる、第22回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
  • はなちゃんのみそ汁
    4.2
    小学3年生のはなちゃんは毎朝みそ汁をつくる。5歳の誕生日からの日課だ。「食べることは生きること。1人でも生きられる力を身につけて」。33歳で亡くなった母・千恵さんと約束したから──。20代で乳がん、結婚・出産をへて肺がんに転移という過酷な運命のなか、千恵さんがあかるい博多弁で綴った人気ブログと、夫の手記で綴る感動作。
  • 琥珀の夏
    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    見つかったのは、ミカちゃんなんじゃないか―― 『かがみの孤城』『傲慢と善良』の著者が描く、 瑞々しい子どもたちの日々。そして、痛みと成長。 かつて、カルトだと批判を浴びた<ミライの学校>の敷地跡から、 少女の白骨遺体が見つかった。 ニュースを知った弁護士の法子は、無騒ぎを覚える。 埋められていたのは、ミカちゃんではないか――。 小学生時代に参加した<ミライの学校>の夏合宿で出会ったふたり。 法子が最後に参加した夏、ミカは合宿に姿を見せなかった。 30年前の記憶の扉が開くとき、幼い日の友情と罪があふれ出す。 解説・桜庭一樹 ※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 愛と悲しみの墓標
    3.0
    独身の実業家・五十嵐が殺された。容疑は男が生前つきあっていた三人の女に向けられる。さつき──身長175センチ、モデル。友美──和服が似合う銀座のクラブのママ。知恵──十九歳のテレビタレント。捜査がおよび、たがいに疑心暗鬼に陥る三人。莫大な遺産を巡って第二、第三の悲劇が起こる。十津川警部は、事件の裏で糸を引く狡猾な真犯人の存在を察知。美女たちの疑惑をめぐり、会津と日光を舞台に展開する傑作長篇トラベル・ミステリー。
  • I love letter アイラブレター
    3.8
    小学生からの殺害予告に引きこもり人間からの告発――。 文通会社に届くワケありの手紙には、手紙で立ち向かえ! 「ねぇ、まめに手紙をくれてた人と急に音信不通になるって、どんな場合だと思う?」 叔母さんが突然切り出した質問にたじろぐ、17歳の岳彦。 叔母さんのむぅちゃんは秘密裏に、ILL(I love letter)という会員制の文通会社をやっている。 年会費を納めると、会員は自分のペースでILLの社員宛てに手紙を書いて出す。 毎日でも、ひと月に一度でも構わないが、姓と住所は本物を明記しなくてはならない。 子供の頃、せっせと叔母さんに手紙を書いていた岳彦はその腕を見込まれ、ILLの臨時スタッフとして雇われることに。 二年間、ずっとILLと文通していた水元さんに何があったのか。 岳彦は叔母さんに変わり、水元さんに手紙を書き始めるが……。 「ぼくはママをころそうと思います」――八歳の少年からの殺害予告や、「どうしても、あの恋文を見つけたい」――大女優からの無茶な依頼などなどの難問に、自分自身の言葉を便箋に書き連ねて向き合う岳彦。 メールや電話では伝わらない想いがある――。 温かくて切なくて、ちょっと怖い六つの物語。 ※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • アイロニー?
    4.0
    「アンアン」の人気モデル・Oka-Changは、7年間続けたファッションモデルを休業し、向島の花柳界で芸者「蛍」に転身!(元)夫はゴンゾライター、石丸元章。新婚ほやほやなのに、夫は覚醒剤取締法違反で逮捕され、3ヶ月帰宅せず。妻はその間、東京コレクションで大忙し。高3での雑誌「オリーブ」デビューから、おしゃれのこと、金銭感覚、着物話、プロレス愛、特殊な恋愛……その美貌からは想像もつかない、凶暴でスピード感あふれる人生コラム45篇!
  • 赤塚不二夫のことを書いたのだ!!
    4.0
    『おそ松くん』『天才バカボン』『レッツラゴン』…生涯じつに8万枚の漫画を執筆した天才漫画家・赤塚不二夫に、35年間連れ添った小学館の編集者がいる。“武居記者”というキャラクターで赤塚漫画にも登場する本人が、天才との濃厚すぎる日々を語る。ニャロメのモデル、『天才バカボン』引き抜き事件、新婚そうそう5日間泊り込み、ヤクザに追われてふぐ三昧、崇拝する美空ひばりと新宿デートなど、はちゃめちゃで抱腹絶倒の秘話満載! 浅野忠信主演で、映画化。
  • あかね空
    3.9
    希望を胸に、身一つで京都から江戸へくだった豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉と、それを支えるおふみはやがて夫婦となった。固く大きい江戸の豆腐と、やわらかで小さい京風の豆腐。好みの違いに悩みながらも、二人で精を出し、周囲に助けられ、ついに表通りに店を構える。その一方、家族にはだんだん気持ちのすれ違いが大きくなっていた。商売を引き継いだ三人の子らまで、豆腐屋二代の機微を描いた、第126回直木賞受賞の傑作人情時代小説。
  • あかんやつら 東映京都撮影所血風録
    4.7
    ヤクザとチャンバラ。熱き映画馬鹿たちの群像―― 型破りな錦之介の時代劇から、警察もヤクザも巻き込んだ「仁義なき戦い」撮影まで。 東映の伝説秘話を徹底取材したノンフィクション。 東映京都撮影所。『旗本退屈男』『仁義なき戦い』など名作誕生の場所には 破天荒な映画人たちの歴史がある。 破格のスター・中村錦之助、鬼と呼ばれた製作者・岡田茂、 「緋牡丹博徒」藤純子の心意気、照明。殺陣師ら裏方の職人たち――。 エロとヤクザとチャンバラと。熱き映画馬鹿たちを活写した決定版ノンフィクション。 解説・水道橋博士 【登場する主な作品】 「赤穂浪士」 「大菩薩峠」 「日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声」 「旗本退屈男」 「酔いどれ無双剣」 「幕末残酷物語」 「十三人の刺客」 「大殺陣」 「十兵衛暗殺剣」 「忍者狩り」 「宮本武蔵」 「緋牡丹博徒」 「仁義なき戦い」 「やくざの墓場 くちなしの花」 「北陸代理戦争」 「山口組三代目」 「柳生一族の陰謀」 「魔界転生」 「蒲田行進曲」 「鬼龍院花子の生涯」
  • 阿川佐和子のこの人に会いたい9
    3.0
    まさにこれこそ、150万部突破のベストセラー『聞く力』の実践編! 2013年末、ついに1000回を迎える週刊文春の看板連載対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」。2年に一度刊行されてきた総集編が、初めて電子書籍で登場です。収録ゲストは糸井重里、稲盛和夫、佐々木則夫、三浦友和、田中慎弥、米長邦雄、瞳みのる、内田裕也、山本富士子、小沢昭一、伊集院静、李登輝、やなせたかしの各氏をはじめとする、まさに多士済々の24人! ときにゲストと一緒に笑い、泣き、怒り、そして震災被災地に思いを馳せるアガワ。ゲストの魅力と、それを引き出すアガワの魅力が詰まった一冊です。
  • 秋山久蔵御用控 生き恥
    3.0
    金目当てと思われる辻強盗が出没。怪しいのは金遣いの荒い遊び人の大名の若様や旗本の部屋住みなど。久蔵は手下を使って真相に迫る。 好評シリーズ第23弾!
  • 秋山久蔵御用控 虚け者
    3.0
    若い武士の刺殺体が見つかった。滅多刺しだったことから、恨みによるもの、また女の仕業であることが疑われた。調べを進めると、武士は評判の悪い旗本の倅で、人形問屋の娘を弄び、身投げに追い込んでいたという。手下とともに真相を暴いた南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵が、最後に見せた裁きとは? 好評シリーズ第19弾!
  • 秋山久蔵御用控 空ろ蝉(うつろぜみ)
    4.0
    本所深川で隠密廻り同心が斬殺された。この同心は、町奉行所も容易に手を出せない無法の地・八右衛門島の探索をしていたという。一向に動こうとしない南町奉行に不審を抱いた秋山久蔵は、真相を追って八右衛門島にひとり潜り込むが、久蔵の前に現れたのはこの地に似つかわしくない謎の女だった。 好評シリーズ第5弾!
  • 秋山久蔵御用控 煤払い
    4.0
    大川に簀巻にされた土左衛門があがった。どうやら本所と浅草の、博奕打ちの一家同士の揉め事らしい。南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵は、わざと静観して双方を争わせ、年末の“煤払い”とばかりに一網打尽にしようと企てる。一方、秋山家では長男の大助が成長ぶりを見せ、妻の香織にも変化が……。 好評シリーズ第28弾!
  • 秋山久蔵御用控 野良犬
    5.0
    秋山久蔵や数馬が、袴姿の若い侍に尾行された。過去に遺恨のある者なのかと男の探索を進めると、5年前に久蔵に斬り棄てられた浪人の弟らしい。それを恨みに思っているのか。またなぜ5年前ではなく、今姿を現したのか。誰にでもかみつく“野良犬”のようなその男を前に、身重の香織がいる秋山屋敷は警戒を強めるが……。 好評シリーズ第30弾!第1部完結!
  • 秋山久蔵御用控 冬の椿
    4.0
    同心の和馬は町中で、かつて秋山久蔵が斬り棄てた浪人の妻と娘を見かけた。ふたりは穏やかそうに暮らしていたが、なぜか大店の内儀が探りを入れていた。不審を抱いた和馬は、久蔵の許しを得て母と娘を見守ることにした。やがて、娘が博打打にさらわれかけるという事件が起きる。大店の内儀と母娘にはどんな関係があるのか。久蔵は過去を探ること……。 好評シリーズ第26弾!
  • 秋山久蔵御用控 迷子石
    3.5
    日本橋川に架かる橋のたもとにある迷子石。江戸で迷子を探す役目を持ったその石柱に、幼い兄妹が尋ね人の札を貼った。探しているのは、賭場で借金を作った挙げ句に押し込みを働いた父。南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵は、手下と共に押し込み犯を追うが、背後にはさらに憎むべき悪党がいると睨む。 好評シリーズ第3弾!
  • 秋山久蔵御用控 乱れ舞
    3.0
    薬種問屋の主が斬殺され、娘が身投げをした。浪人に手籠めにされ、強請られていたのが原因だという。そこで浮かび上がった浪人・宗方慎之介は、元は直参旗本、そして秋山久蔵の幼馴染みだった。追い詰められ、「公儀に恨みを晴らす」と言い残して死んだ友の無念に、久蔵は隠された悪を暴くことを誓う。 好評シリーズ第7弾!
  • アキレウスの背中
    4.0
    標的は国際マラソンレース。 多国籍テロ集団と警察庁特別チームの壮絶な戦いを描く 世界規格のノンストップ・サスペンス。 東京で開催予定の国際マラソンレースが多国籍テロ組織の標的となった。 警察庁特別チーム〈MIT〉の班長に抜擢された下水流悠宇(おりづる・ゆう)は、 日本人トップランナーの警護に当たる。 テロの背景にあるのはスポーツ利権と絡み合う大国の思惑。 果たして悠宇はアスリートと国家の威信を守ることができるか。 怒涛のノンストップ・サスペンス開幕! 映画化された『リボルバー・リリー』や直木賞候補作『アンダードックス』など、 特大スケールの作品を次々と発表する長浦京さんが本作で描くのは、 公営ギャンブルの対象となったマラソンレースと、 その利権をめぐる大国の思惑が生んだテロ計画。 東京に潜むテロリストたちに立ち向かうのは、 選抜された刑事たちによる特別チーム。 その班長に抜擢された下水流悠宇は、 はみ出し者ぞろいのチームをまとめあげ、 アスリートと国家の威信を守ることができるのか!? ※この電子書籍は2022年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 悪左府の女
    4.3
    悪左府・藤原頼長から女官に下された密命とは? 平安ピカレスク小説誕生! 平安時代の末、藤原の氏の長者・藤原頼長は冷徹な頭脳ゆえ「悪左府」というという異名で呼ばれていた。 己の権力争いの道具として頼長が目を付けたのは、下級貴族の娘だった。 琵琶の名手である娘は下された密命のため帝の傍に送り込まれる。 時代の変わり目に彼女が見たものとは。 謎とスリルに満ちた長篇宮廷小説。 解説・内藤麻里子 ※この電子書籍は2017年6月9日に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 悪声
    5.0
    「ええ声」を持つ「なにか」はいかにして「悪声」となったのか――。 ほとばしるイメージ、疾走する物語。著者入魂の長編小説。 「なにか」は、ある重みをもって、廃寺のコケの上にそっと置かれた――。 京都のはずれの廃寺に捨てられたみどりごは、コケに守られながら生をつなぎ、やがて犬のブリーディングと桜の剪定を生業とする花崎さんに引き取られる。 「なにか」の声は、居合わせた誰もがはっと振り返るような特別なものだった。 長じて歌うことを覚えた「なにか」は、アムステルダムからやってきたサックス・プレイヤーの「タマ」と「あお」の父娘といっしょに、生駒の方舟教会でライブを行う。 奔放な想像力が魅力の、現代を代表する物語作家いしいしんじが、筋立ても分量も、あらかじめ何も決めずに想像の赴くままに書き進めた、少年の一代記。 第4回河合隼雄物語賞受賞作。 解説・養老孟司 ※この電子書籍は2015年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 悪魔の勉強術 年収一千万稼ぐ大人になるために
    3.8
    「役立つ。そして稼げる」知識と教養が身につく特別講義! 同志社大学神学部の後輩へ向けての20時間におよぶ集中講義を完全収録。 「やや刺激的かつ俗物的にいえば、年収1000万円を稼げる大人になるための知力を身につけるための授業です。  したがってこの講義では、そうしたことを念頭に置きながら、就活、資格試験や外国語の勉強の仕方など、社会の実践の場で「役立つ。そして稼げる」知識と教養のあり方を、一緒に考えながら進めて生きたいと思います。」(本文より) ■おもな目次■ <第1講>天国か地獄か 型を身につけることは重要だ/自己愛を分析する武器としての神学/ 傷つきたくない自分という病/数学力が身を助ける/ 動機付け次第で暗記力はアップする  ほか <第2講>天使のように貪欲に カイロスとしての年号/資格試験予備校は教材が命/ 勉強のスケジュールにも締切を導入せよ/じつは難しくない司法試験/ 翻訳のあるものはすべて日本語でよい  ほか <第3章>悪魔のように勤勉に 正しいウィキペディア活用術/パウロは「ポケモンGO」に何というのか/ 難しい語学には二重の要素がある/勉強の「踊り場」までは一気呵成に集中する/ メモ起こしからノートづくりまで ほか <第4章>復活の日に向けて 神童が伸び悩む理由とは/学生時代の三〇〇万円か、四十歳の一〇〇〇万円か/ これが一五〇〇時間の勉強習慣のつけ方だ/遅刻は重大なペナルティ/ 「神学者」佐藤優はこうして生まれた  ほか
  • 一朝の夢
    4.0
    北町奉行所・同心の中根興三郎の生きがいは朝顔栽培、いつか黄色い朝顔を咲かせるのが夢だ。仕事は閑職、奉行所員の名簿作成係である。時は安政、井伊大老と水戸徳川家の確執や、尊王攘夷の機運が高まっているが、そんなことはこの“朝顔同心”には無縁、長身の身体を縮めるように暮らしている。だが江戸朝顔界の重鎮、鍋島直孝を通じて、宗観と呼ばれる壮年の武家と知り合ったことから、興三郎は思いも寄らぬ形で政情に巻き込まれてゆく。松本清張賞受賞作。
  • あしたの君へ
    3.7
    寄り添う事で、人の人生は変えられるのか―― 家庭裁判所調査官見習いの若者の奮闘を描く感動作! 家庭裁判所調査官として研修の間、九州の福森家裁に配属された望月大地。 そこでは窃盗を犯した少女、ストーカー事案で逮捕された高校生や親権を争う夫婦とその息子など、心を開かない相談者たちを相手に、懊悩する日々を送ることに……。 大地はそれぞれの真実に辿り着き、一人前の家裁調査官となれるのか!? 解説・益田浄子(家庭裁判所調査官)
  • あしたのこころだ 小沢昭一的風景を巡る
    5.0
    俳優、エッセイスト、俳人、放浪藝の研究者、ラジオパーソナリティなどなど。 鬼才の藝と生き方を、ラジオ「あしたのこころだ」の筋書作家が描き出す。 俳号は変哲(へんてつ)、昭和ヒトケタの戦中派。蒲田で育った少年期、ハモニカ吹かせりゃ名人で、お医者ごっこもお手のもの。 早稲田大学でオチケンを創設し、新劇役者を志す。 映画や舞台に大忙しで、不惑を過ぎてはこの国の放浪藝を探求し、ラジオじゃ「あしたのこころだ」と叫びつづけて40年。 俳優、エッセイスト、俳人、ラジオのパーソナリティと多彩な才能を発揮した“異能の人”小沢昭一について、ラジオ番組「小沢昭一的こころ」の筋書作家をつとめた著者が記した一冊。 向島、下諏訪温泉、蒲田、亀戸天神など、小沢昭一が愛した馴染みの場所を訪ね、その足跡をたどる。 盟友の加藤武、劇評家の矢野誠一と著者による鼎談を巻末に収録した決定版。
  • あしたはれたら死のう
    3.4
    「わたし」はどうして死んだの? 自殺未遂の末、記憶喪失になった少女。 亡くなった同級生と自らが残した謎を辿る。 『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズの太田紫織の新境地! なぜ、私は「あしたはれたら死のう」と書いた翌日、橋から飛び降りたのか――。 自殺未遂の結果、数年分の記憶と感情の一部を失った少女、遠子。 そのとき一緒だった同級生男子の志信は亡くなったが、周囲も、遠子自身も なぜ自分たちが死を選ぼうとしたのか、わからない。 唯一の手がかりはSNSに残された日記だけだった……。
  • アジア 新しい物語
    4.7
    中国で花を栽培する農夫、インドで柔道を教える黒帯先生、タイで食べ放題の店を経営、韓国の大百貨店の店長、インドネシアの小さな島で真珠養殖、カンボジアの寺で鯛焼き販売を企てる、フィリッピンであらゆるトラブル解決に手を貸す神父――この本に登場する九名の日本人はいずれも、日本以外のアジアに「個人として」生きることを選択した。組織でなく、個人でリスクを背負ったとき、見えてくる風景はこんなにも希望に満ちている! 日本人の新しい生き方のヒントが詰まった一冊。
  • 新しい星
    4.1
    私たちはひとりじゃない 卒業して10年。再会した4人は束の間肩を貸し合い、息をつく。友だちっていいなと微笑みたくなる第166回直木賞候補作。 単行本 2021年11月 文藝春秋刊 文庫版 2025年3月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 仇討群像
    4.2
    仇討(あだうち)といっても、理由はさまざま。この短篇集のキーワードは「色欲」と「仇討」。殿のご寵愛ただならない美男の小姓が仲間に殺された、殺人をおかし仇討におびえながらも女色にふける若者、同僚の妻への横恋慕など、それぞれの内情があり、仇討のために狂わされる人生がある。人間の本性をしたたかに描き出す傑作短篇集。それにしても、色子と呼ばれる若者を抱かせる陰間茶屋、尼姿の娼婦がいる比丘尼(びくに)宿と、江戸時代の性風俗の豊富さは驚きです。
  • 安土城の幽霊 「信長の棺」異聞録
    3.9
    秀吉の秘技、家康の妄執、天下人たちの意外な素顔を巧みに描く、「本能寺3部作」外伝! 信長の命により息子の信康を自刃させてしまった家康。日々鬱々として過ごす家康は、ある日名案を思いつき、臣下の服部半蔵を安土城に派遣する。果たしてその結果は? 表題作「安土城の幽霊」ほか、信長、秀吉、家康と持ち主の運命を左右する器の物語など、著者初めての中篇歴史小説集。
  • アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録
    3.8
    娘の命を救うために不可能に挑んだ家族の物語。2024年6月、映画公開! 【娘の心臓に残された時間はたった10年――】 生まれながらに、心臓に疾患をもっていた娘は医師から、余命10年を宣告される。 娘の心臓に残された時間はたった10年。 何もしなければ、死を待つだけの10年。 これを運命だと諦めるか。抗うか。   町工場を営む家族は、『「人工心臓」をつくり、娘の命を救うという不可能に挑む』ことを決意した。 実話をもとにした感動のノンフィクション。   2024年6月14日(金)、映画『ディア・ファミリー』として公開されます。
  • あなたの本当の人生は
    4.1
    「書くこと」に囚われた三人の女性たちの〈本当の運命〉は―― 新人作家の國崎真実は、担当編集者・鏡味のすすめで、敬愛するファンタジー作家・森和木ホリーに弟子入り――という名の住み込みお手伝いとなる。先生の風変わりな屋敷では、秘書の宇城圭子が日常を取り仕切っていた。初対面でホリー先生は、真実のことを自身の大ベストセラー小説『錦船』シリーズに出てくる両性具有の黒猫〈チャーチル〉と呼ぶことを勝手に決め、真実は戸惑うばかり。 書けなくなった老作家、その代わりに書く秘書、ギャンブル狂の編集者、老作家の別れた夫……真実の登場で、それぞれの時間が進み始め、女三人の生活は思わぬ方向へ。 その先に〈本当の運命〉は待ち受けるのか? 『ピエタ』が2012年本屋大賞3位になった著者の、2014年直木賞候補作。 「書くこと」の業を、不思議な熱を持って描いた前代未聞の傑作! これは書く女だけの小説ではなくて、人生の考察小説だ──解説・角田光代 ☆森和木ホリー ──才能なんてしょせん得体のしれないもの 「錦船」シリーズが大ヒットしてジュニア小説の女王と呼ばれる小説家 ☆宇城圭子 ──その娘がやって来たら、何をしよう。まずはホリーさんと二人、あの白い部屋に閉じ込めてみようか。 公務員からスカウトされて以来20数年間、ホリーの有能な秘書。ホリーによると人殺し? ☆國崎真実 ──なんかもう、コロッケの声が聞こえるっていうか。 編集者の助言でホリーの内弟子となった新人作家。コロッケ作りの名人。
  • 姉・米原万里
    4.4
    アレルギーを起こすほど卵好き、お便所に三回落ちたなど、「トットちゃんより変わっていた」伝説のロシア語会議通訳、米原万里。プラハでの少女時代を共に過ごした三歳年下の妹が、名エッセイの舞台裏やさまざまな武勇伝の真相を明かす。「旅行者の朝食」「ハルヴァ」など食をめぐる美味しい話と秘蔵写真満載! 解説・福岡伸一 【目次】 卵が大好き 米原家の大食い伝説 プラハの黒パン クネードリキ ソビエト学校のキャンプ 赤いエリートの避暑地 父の料理、母の料理 大好きな写真 米原万里が詩人だったころ 職業は「踊り子」 きれいな一重まぶた 飲まない万里のまっ茶な真実 毛深い家族 わたしは料理の道へ いつも本を読んでいた 「旅行者の朝食」 あとがき 文庫版のためのあとがき 解説 福岡伸一 文庫版のための付録、その1、その2
  • あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅
    5.0
    第39回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作! 日本と中国の国交が断絶していた文化大革命のさなか、中国から奇跡の帰国を果たした日本人の戦争孤児こそ、私の父だった――。2つの国の間で翻弄された父は、どんな時代を生き抜いてきたのか。21歳で旧満州に飛び込んだ著者が、戦争のもたらす残酷な運命と、歴史の真実を鮮やかに描き出した傑作ノンフィクション。
  • アフター・スピード 留置場→拘置所→裁判所
    3.7
    これが犯罪者ってもんさBaby!! 取材ライターの著者が、ドラッグで逮捕されてから、執行猶予判決を受けるまで、2ヶ月半に及ぶ監獄生活の記録。留置場仲間に教わった大事なこと。ひとは牢屋で一日何をしてるのか? 三度の飯に(ホントに)一喜一憂し、サギ師や密売人達と親交を結び、空想ドラッグパーティに盛り上がり、裁判では証言台に立った弁護士の不手際と妻の失言に凍りつく……。前作『スピード』に続く、真の監獄ノンフィクション。
  • アメリカの壁
    3.8
    40年の時を超えて大きな話題になった表題作「アメリカの壁」を含む傑作短編集。  1977年に発表された「アメリカの壁」に登場する孤立主義者のアメリカ大統領が、トランプ大統領を想起させることから、「トランプ政権 予言の書?」と新聞に取り上げられたり、ネット上で「いま読むべき作品」「現実がSFに近づいた」といった声が相次ぐなど、大きな話題に。 ●「アメリカの壁」あらすじ●  ときは冷戦時代。ベトナム戦争以降のアメリカは国外問題への関心を急速に失いつつあった。「輝けるアメリカ」「美しいアメリカ」というスローガンを掲げて当選した大統領は、国内問題には熱心だが、対外政策はどこか投げやり。  そんなときアメリカは突然、出現した「壁」に囲まれ、外部との交通、通信が一切、遮断されてしまう。しかし、なぜか大規模なパニックは発生せず、「アメリカは生きつづけるだろう」と語る大統領のもと、アメリカ国民は意外に落ち着いていた。 「どう考えたって・・・・・・これはおかしい」  アメリカ国内に閉じ込められた日本人ライターは、そんな状況に不審に感じて調査を始める。 「アメリカは、“外”の世界に、ひどくいやな形で傷つき、萎縮(シュリンク)しはじめた。そいつは認めるだろ? 今の大統領は、その方向をさらに強め、妙な具合にカーブさせた。彼は “幸福な新天地時代”のアメリカのノスタルジイに訴え、そこからの再出発を考えているみたいだった」 「たしかにアメリカにとっては、“すてきな孤立”だ」  そして男がたどりついた真相とは。  表題作の他に、アンデスのマヤ文明遺跡から出土した棺のなかのミイラがいざなう不思議な時間旅行「眠りと旅と夢」や、「鳩啼時計」「幽霊屋敷」「おれの死体を探せ」「ハイネックの女」といった傑作SF5篇も収録。  電子版オリジナル解説では、小松左京の家族である小松実盛氏が各作品の背景を詳細に紹介。テーマにこだわらず1977~78年に発表された作品を集めた結果、ミステリあり、コミカルタッチあり、ホラーありとバラエティにとむ本書収録作の位置づけや、同じテーマを扱った他の作品を案内。日本が生んだ最高のSF作家、小松左京の豊潤で広範な作品世界に関する格好の入り口となっている。  また、初めて公開される自筆メモや、プロの漫画家として活躍した時期もある著者の一コマ漫画を特典画像として収録。
  • ある愛の寓話
    3.6
    デビュー30年記念作品、待望の文庫化! 捨てられた猫、恋人の犬、カエルのぬいぐるみ…言葉は交わせなくても、私は愛している。異質な存在との触れ合いを描いた傑作短編集。 長年連れ添ったカエルのぬいぐるみ 「晴れた空の下」 恋人が引き取ったラブラドル・レトリーバー 「同じ夢」 偶然出合った、余命が短い捨て猫 「世界を取り戻す」 人の手を渡り歩く、ナンタケット・バスケット 「グレイ・レディ」 かつて共に草原を駆けめぐった愛馬 「乗る女」 戦後のシベリアで心を通わせた看護婦 「訪れ」 単行本 2023年1月 文藝春秋刊 文庫版 2025年12月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
    4.0
    小さな生き物への愛情と尊敬に満ちた奇跡の実話 第二次大戦中の英国でひ弱な雀が寡婦に拾われた。雀は愛情を込めて育てられ、驚くべき才能を開花させる。世界的ベストセラーの名作。 酒井駒子さんのイラスト、小川洋子さんの解説も完全収録。
  • ある町の高い煙突
    3.8
    映画「ある町の高い煙突」 2018年春撮影開始。 2019年春公開予定。 明治38(1905)年、買収によって茨城の地に開業した日立鉱山。やがて鉱山の宿命ともいえる煙害が発生。亜硫酸ガスが山を枯らし、農民たちの命である農作物までも奪っていく。 そこで、立ち上がったのが地元の若者・関根三郎(モデルとなった実際の人物は関右馬允)である。郷士であった名家に生まれ、旧制一高に合格、外交官という夢に向かって進んでいた。しかし、祖父・兵馬が煙害による心労で倒れ、人生が変わる。 こうして、地元住民たちと日立鉱山との苦闘のドラマが幕を開ける。 試行錯誤の末、1914年、当時としては世界一の高さを誇る155.7mの大煙突を建設し、危機を乗り切るのであった。 足尾や別子の悲劇がなぜこの日立鉱山では繰り返されなかったのか。 青年たちの情熱と今日のCSR(企業の社会的責任)の原点といえる実話を基にした力作長篇。
  • あれは閃光、ぼくらの心中
    4.4
    音大付属中学に通う嶋幸紀・15歳。ピアノ一筋の人生が暗転し、冬の夜に自転車で家出する。道に迷いヤンキーに追いかけられた先で遭遇したのは、夜空にギラギラと輝く25歳のホスト、弥勒。酔っぱらった弥勒に縋り部屋に転がり込むとそこは……。それぞれに問題を抱え行き場のない二人が織りなす胸キュン書き下ろし小説。 ※本書には目次がありません。
  • 怒る富士 上
    3.7
    宝永4(1707)年、突然大爆発を起こした富士山は、16日間にわたり砂を降らせ続け、山麓農村に甚大な被害をもたらした。ときの関東郡代・伊奈半左衛門忠順は、農民の窮状を救うべく幕府に援助を強く要請した。だが、彼が見たものは被災農民を道具にした醜い政権争いだった――。大自然の恐怖を背景に描く、著者会心の長篇時代小説。
  • 池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳
    4.3
    永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。 池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。 オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。 「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。 逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。 門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。 各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。
  • 11/22/63(上)
    3.8
    このミス1位ほかミステリー3冠達成の感動大作 過去へ旅することのできる「扉」の存在を知った男はケネディ暗殺阻止に挑む。キングにしか書けない壮大な物語。落涙保証の感動大作!
  • 13・67 上
    4.3
    華文ミステリーの到達点を示す傑作! 名刑事クワンと弟子のローが挑んだ六つの難事件。 香港警察の「名探偵」と呼ばれた伝説の刑事クワン。2013年、末期がんで余命僅かな彼のもとに、難事件の捜査で行き詰ったかつての部下、ローがやってくる。 クワンが最後の力を振り絞り提案した前代未聞の捜査方法とは――。 戦後香港の現代史と一人の警察官人生を重ねながら、権力者と民衆の相克を描く華文ミステリーの傑作。 綾辻行人氏も絶賛! 最初の「黒と白のあいだの真実」を読んでまず、何と高密度・高レベルの本格ミステリであることか、と驚嘆した。 続く5つの中編も同様で、「本格」の典型からさまざまに逸脱していきながらも、すべてが実に本格ミステリ的な、優れた創意と技巧によってこそ成り立っているのだ。――という点も含めて、『13・67』は大変に感動的な1冊である。 ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 意味がなければスイングはない
    3.9
    音楽は書物と同じくらい人生にとって重要なものという村上春樹が、シューベルトからスタン・ゲッツ、ブルース・スプリングスティーン、Jポップのスガシカオまで、すべての音楽シーンから選りすぐった十一人の名曲を、磨き抜かれた文章とあふれるばかりの愛情を持って語りつくした、初の本格的音楽エッセイ。
  • 魔術師 上
    4.2
    現代米国ミステリの最高峰、J・ディーヴァーの代表作「リンカーン・ライム」シリーズ第5弾! ニューヨークの音楽学校で殺人事件が発生、犯人は人質を取ってホールに立てこもる。警官隊が出入り口を封鎖するなか、ホールから銃声が。しかしドアを破って踏み込むと、犯人も人質も消えていた……。ライムとアメリアは犯人にマジックの修業経験があることを察知し、イリュージョニスト見習いの女性に協力を要請する。2004年「このミス」第2位、「週刊文春ミステリーベスト10」第3位。
  • インフルエンス
    3.8
    大阪郊外の巨大団地で育った小学生の友梨。 同じ団地に住む里子が、家族内で性虐待を受けていたことを知り、衝撃を受ける。 助けられなかったという自責の念を胸に抱えたまま中学生になった友梨は、 都会的で美しい親友・真帆を守ろうとして、暴漢の男を刺してしまう。 ところが何故か、翌日警察に連れて行かれたのは、あの里子だった。 殺人事件、スクールカースト、子育て、孤独と希望、繋がり。 お互いの関係を必死に隠して大人になった3人の女たちが過ごした20年、 その入り組んだ秘密の関係の果てに彼女たちを待つものは何だったのか。 大人になった三人の人生が交差した時、衝撃の真実が見えてくる。 女たちが幼いころから直面する社会の罪、言葉で説明できないあやうい関係性、深い信頼。 ラストに用意された、ミステリファンも唸る「驚き」。 『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞した近藤史恵が描く傑作長編。 解説・内澤旬子 橋本環奈・葵わかな・吉川愛でWOWOW連続ドラマ化決定。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 宇宙が始まる前には何があったのか?
    4.2
    宇宙物理学の最先端を平易に語ったベストセラー! 『種の起源』に匹敵する宇宙論のパラダイム・シフト。 私たちのいる宇宙はビッグバンで誕生した。では、その前には何があったのだろう。宇宙は「無」から生まれたのか――? 物質と反物質のわずかな非対称が生んだ私たちの宇宙。なぜ「無」からエネルギーが生じたのか。宇宙はいかにして終わりを迎えるのか。 ・宇宙は加速しながら膨張しており、やがて光速を超える ・99パーセントの宇宙は見えない ・未来には私たちがいま観測している宇宙は観測困難となる などなど、最先端の研究成果ともとに、気鋭の宇宙物理学者が宇宙の意外な像をわかりやすく描き出す。リチャード・ドーキンス氏、推薦。 解説・井手真也
  • うつくしい子ども
    4.1
    14歳の兄は、それでもこの世界をあきらめなかった 裏山で見つかった、9歳の少女の惨殺体。“犯人”は、まだ13歳のぼくの弟だった。絶望と痛みの先に、少年が辿りつく真実とは――。 ※この電子書籍は2001年12月に文藝春秋より刊行された文春文庫の新装版です。
  • 海のサムライたち
    4.0
    海に薄情な日本人よ。かつてこの島国には、海のサムライたちがいたではないか。日本よ海に熱くなれ――! 古代の海賊王・藤原純友、村上海賊衆と松浦党、九鬼嘉隆や小西行長などの戦国武将、さらには三浦按針、山田長政、鄭成功。国境を越えて戦い抜いた英雄の生涯を、海洋小説の第一人者が愛惜を込めて描く歴史エッセイ。
  • 海辺の扉(上)
    3.3
    1~2巻513円 (税込)
    宮本さんの長篇にはヨーロッパを舞台にした作品が。『ドナウの旅人』(ドイツ・東欧)『オレンジの壺』(フランス)『睡蓮の長いまどろみ』(イタリア)……。この小説はギリシャを舞台にした作品です。観光地でもリゾートでもなく、苦い現実をはらんだギリシャ。子供を事故で死なせた宇野は、そこでガイドとして働いています。ギリシャ女性・エフィーとの新しい恋。しかし、不気味な影が二人に忍び寄る……。宮本さんの傑作ロマンを堪能してください。
  • 運命の絵
    3.7
    『怖い絵』の中野京子が、名画の奥に潜む画家の息吹と人間ドラマに迫る! 命懸けの闘い、とめられぬ恋、英雄達の葛藤、そして、流転の始まり……。ルノワールやムンク、モローなど名だたる画家による“運命”の絵。それは、世紀の瞬間を捉えた名画であり、描いた者の人生を一変させた作品である。絵画エッセイの名手による新シリーズ。絵画は36点をすべてカラー掲載。 【本書の掲載絵画】 ルノワール『シャルパンティエ婦人と子どもたち』 ムンク『叫び』 ジェローム『差し下ろされた親指』 ベッリーニ『好機』 ダヴィッド『書斎のナポレオン一世』 モロー『オイディプスとスフィンクス』 アングル『パオロとフランチェスカ』 ブリューロフ『ポンペイ最後の日』 など 解説・竹下美佐 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本を改題した文庫版を底本としています。
  • 運命は、嘘をつく
    3.0
    気鋭の女性作家が紡ぐ、新感覚ミステリー! 夢に出てきた理想の男性。これこそ運命の人だと思い焦がれたOL月子の行動が思わぬ殺人事件を呼んで……。
  • U

    U

    4.0
    1巻1,001円 (税込)
    第一次世界大戦中の独軍と一七世紀初頭のオスマン帝国。戦争に翻弄される三人の少年、ヤーノシュ、シュテファン、ミハイは、時空を超えて巡り合います。オスマン朝の風俗やUボート艦内の緊迫した雰囲気など、「幻想小説の女王」の目眩く世界をご堪能ください。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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